【44 】****(筑波大学/数理物質科学研究科)2003.12.10 (Wed)
今回メディアで取り上げられたセンター試験には、何が問題だったのでしょうか。かつ て日本が国民を扇動し侠気に走らせ、外国を侵略させたことは事実です。戦争推進を目 論む者の発言のみを翼賛メディアが取り上げ、「問題視」させるように国民を煽ってい るだけではないのでしょうか。
日本が不当な侵略を行い、今のイラクで起きていることと同じことをアジア地域に引き 起こしたことは、正当なこととして認められることではありません。くだらない企業・ 資本家の利益確保などが戦争をしていい理由になるとでも言うのでしょうか。日本の行 った侵略は決して正当化されはしません。
政界・財界などからの不当な圧力があるかとは思いますが、それに屈することなく氏名 非公開を貫くべきです。不当な圧力に1人1人が屈しないことが、今は重要ではないで しょうか。小さな努力の積み重ねが今の日本には必要だと思います。
【43 】****(*富山大学/名誉教授)2003.12.07 (Sun)
人ごとではない。
【42 】****(広島大学/総合科学部)2003.12.07 (Sun)
私が在職している大学では、氏名公表はセンター試験の廃止につながるのではという観測が出てきております。 おそらく、今回の動きはセンター試験の存続如何にかかわらず、学問への政治介入というより深刻な問題が根底にあると思いますので、息の長い運動が必要だと思います。
【41 】****(新潟大学)2003.12.07 (Sun)
入試問題の出題者氏名の公表は、左右を問わず政治的な勢力からの出題者への個人攻撃を許すということと同義です。教育の中立を守るために出題者非公開の原則を貫くべきです。入試問題を政争の具にさせないためにも、大学入試センターは法外な風圧に耐えてほしいと思います。
【40 】****(駒澤大学/文学部)2003.12.07 (Sun)
大学入試センターが存在することの意義、あるいはその価値はさておき、また資格試験ならいざ知らず、こと大学に限らず「入学試験の出題」に関わる人物の氏名を公開するなど、普通に考えてみてもあり得ないこと、あってはならないことです。このような当たり前のことに対して、自らが署名をすること自体に、どうしようもないとまどいを覚えます。
【39 】****(大阪大学/文学研究科)2003.12.06 (Sat)
本当に日本を愛する人からは、出題者氏名公開などという馬鹿な要求は出ないでしょう。この人たちはそんなに日本を滅ぼしたいのか、というのが歴史学者として正直な感想です。
【38 】****(島根大学/法文学部)2003.12.06 (Sat)
島根大学でかつて起こった「入試問題事件」(法文学部法学科の入試問題に対する右翼団体等の攻撃)の経験に照らしても、出題者の氏名は公表してはならないと考えます。
【37 】****(大阪大学)2003.12.06 (Sat)
いろんなジャンルでいろんな攻撃をかけてくるのなら、いろんな反撃をするしかありません。
【36 】****(北海道教育大学/教育学部)2003.12.06 (Sat)
試験問題作成の匿名性を担保しない試験出題はありえないでしょう。いままで神経質なまでに情報を制限してきたのは何のためだったのでしょうか。
【35 】****(拓殖大学北海道短期大学/経営経済科)2003.12.06 (Sat)
最大公約数的な意見をいえば、厳格な公正さが求められる入試において事後的ではあれ出題者を公表するということは、不正を助長する恐れを招きこそすれ何のメリットもないと思われます。 このような噴飯ものの要求を行っている団体に元国立大学教員も絡んでいると聞き、氏のこれまでの輝かしい業績も水泡に帰すであろうことは自己責任とはいえまことに残念です。
【34 】****(岩手大学/人文社会科学部)2003.12.06 (Sat)
声明に賛同いたします。すでに皆さんが指摘されているように、出題者の氏名公開は、任期終了後であっても、様々な困難を生み出すと思われます。センターの視点から問題点を列挙してみます。 1 出題内容にバイアスがかかる 出題者の氏名を公開するなら、特定の分野(歴史等)で、出題内容に対して非学問的なバイアスがかかる。 2 公開方針が公正でない もしも氏名を公開するなら、教科にかかわらず、すべての教科でそれを行なわなければ、公正でない。しかし、そのような公開は、多くの別の問題を生む。 3 出題者の推定が容易になる 任期終了後であれ、氏名が公開されれば、その人は2度と出題者にはなれなくなる(もともとそうかもしれませんが、よく知りません)。各分野で作題可能な人間の数は、(a)2年ごとの任期交代で減少する分と(b)出題可能な新たな人材が増加する分との差(a−b)を勘案するならば、全体としては減少すると思われる。すると、時間がたつにつれて、(1)任期中の出題者、および(2)今後出題する可能性のある人物が推定しやすくなる。 4 出題者の人選が困難になる 出題者の氏名公開は、出題ミス等(もちろんなくすべきですが)が出題者個人の責任に帰せられる風潮を生むと予想される(「自己責任」?)。そうしたリスクと、出題を引き受けるメリットを、比較考量するならば、リスクを恐れて出題を引き受けない人間は増加するのではないか。 5 人材不足スパイラルに陥る 4により、出題可能な人間の総数が減少する結果、ますます出題者の推定が容易になり(3の問題)、いっそう出題者の責任が重く感じられるようになり(4の問題)、さらに引き受け手が減少する・・・ 6 センター試験運営のコストが増える このようなスパイラルを避けるためには、出題者への報酬増などにより、出題引き受けのためのインセンティヴを強化する必要が出てくる。これは新たなコスト増であり、センター運営における経済面でのマイナスである。 以上の推測は、分野によってはあまり該当しない場合もあるかもしれませんが、社会科関係ではかなり問題になるのではないかと危惧しています。
【33 】****(福島県立医科大学)2003.12.06 (Sat)
「作題者の氏名を公表しない」というのは、センター試験に限らず、入試一般の常識ではないでしょうか。イデオロギー上の問題を云々するまでもありません。問題の事前漏洩などを避けるためにも、氏名非公開は原則的に維持されなければなりません。ましてや、特定の政治的立場をもった人たちの意見を一方的に受け容れる形で氏名を公表することは、それだけでセンター試験の公平性を損なうものにはならないでしょうか。
聞くところによれば、センター内部には様々な委員会が存在し、その共同作業として問題が作られているのだそうです。決して、1人1人の出題者が勝手に問題を作っているのではないわけです(その他の入試とて同じことで、言わずもがなのことであるが)。
委員の間に思想的な立場の違いは実際、あることでしょう。しかし、様々な立場の人間が冷静な討論を積み重ねて問題を作るからこそ、かえってバランスが取れるのだと言うべきではないでしょうか。
ごく一部の人たちが発する意見に一方的に従うことの方がよほど危ういことだと思います。作題者の氏名公表はやがては作題そのものへの直接介入に進みかねませんが、もはやこれでは入試の作題とは呼べません。
作題者の氏名は「公表しない」のが当たり前なのであって、公表すべき特段の理由がこの際あるとは思えないのです。
出題内容に異論があるとしても、それを作題者の氏名を公表すべく政治的な圧力をかける形で通そうとするのは、やはり筋違いだと思います。
【32 】****(奈良教育大学/教育学部)2003.12.06 (Sat)
今回の、センター試験問題作成者名公表\要求は、研究の成果により得られた真実のみに基づくという戦後教育の根底を覆し、特定の価値観・歴史観に基づく教育にねじ曲げようとするものに他ならないことは明白です。そのことが、日本と世界の未来に及ぼすであろう影響を考えるとき、断じて、これを許すことはできません。
【31 】****(富山大学/教育学部)2003.12.06 (Sat)
センター試験の是非はともかく、満足な議論のないまま方針・施策が決定されつつあることに大きな危惧を覚えます。
【30 】****(県立広島女子大学/国際文化学部)2003.12.06 (Sat)
センター試験の問題は、教科専門委員会(いわゆる出題委員)だけで作成されるのではありません。教科専門委員会が提示した問題案について、高校側委員会や有識者委員会などが素材から表現、出題内容までを細部に渡ってチェックし、教科専門委員会はそれらの意見を問題作成に反映させるという作業を何度も繰り返します。したがって、センター試験の問題については、個人の委員や個々の委員会が責任を問われるべきものではなく、最終的にセンターが全責任を負うべきものです。はたして、そのことをセンターはちゃんと説明したのでしょうか。もし、そうした説明がなされた上で、出題委員の氏名公表を要求しているのであれば、それは単なる嫌がらせであって、センターはそれを実施すべきでないと考えます。もし、情報公開上必要だと判断せざるをえない事態が生じた場合には、教科専門委員だけでなくセンター試験の問題作成に関わった全委員の氏名を公表すべきであり、教科専門委員のみを公表することは制度的にも誤った方法であり、センターへの批判を教科専門委員へとすり替えようという悪意に満ちた方策であると言わざるをえません。
【29 】****(高知大学/教育学部)2003.12.06 (Sat)
氏名公表は、大学入試の中立性を喪失させるばかりでなく、日本の教育研究を誤った方向へ導くことにもなります。絶対反対です。
【28 】****(東京都立大学/人文学部)2003.12.06 (Sat)
「出題を引き受ける人が皆無になる」というよりも、「名前を公表されても大丈夫」な出題をしようとする人しかいなくなることが、怖いことです。
【27 】****(神戸大学/国際文化学部)2003.12.06 (Sat)
センター試験は、当初から内容の点でも問題があったのですが、出題者の氏名公表\ということになれば、ある思想信条を持った人達だけが出題を担当するという大問題を引き起こす事になるのは間違いありません。それが、教科書選定に影響を及ぼし、高校生の思想に大きく影響し、社会にはね返ってくる、そんなことをあの人達は狙っているのでしょう。色々なリスクを避けるため各大学の個別入試でも出題者は公表\しないのに、センター試験の出題者を公表\しろとは、問題の傾向を教えろと言っているのと同じであることをわからないのでしょうか。
【26 】****(岐阜大学)2003.12.06 (Sat)
声明に賛同します。 いま様々の次元で、学問・思想・言論の自由への攻撃が行われています。この入試センター試験作成委員公表\問題は、あきらかにその一環です。許すわけにはいきません。
【25 】****(福島大学/行政社会学部)2003.12.06 (Sat)
氏名公表は、公正な出題に対する「自主規制」を行う点にねらいがあります。氏名「公表」の是非ばかりが議論される風潮にも多少の心配を感じています。
【24 】****(新潟大学/教育人間科学部)2003.12.06 (Sat)
教科書にはじまり大学入試に至るまで,不当な圧力を加えようとする勢力に屈してはなりません.教育基本法の精神が問われています.
【23 】****(島根大学)2003.12.06 (Sat)
当然のことが当然のこととして通用しなくなってきている日本の国と社会をどうすれば変えられるのか、自分に何が出来るのか、考える毎日です。 とりわけ、あきれてしまうほどの粗雑な議論しかできない「代議士」(忙しい国民・市民に代わって納得の行く議論をし、世論を形成していくべき人々)をみていると、いったいこの人たちは、何をするために議員になろうと決意したのだろうかと、疑問に感じます。なりたい人より、ならせたい人が議員になるようなしゃかいにしたいとつくづく思います。
【22 】****(小樽商科大学)2003.12.06 (Sat)
出題者名公開はあらゆるレベルで悪意の対象として攻撃される可能性を意味します。是非とも非公開という方針を堅持していただきたい。
【21 】****(東京大学/総合文化研究科)2003.12.06 (Sat)
署名は致しましたが、アピールはまことに不十分と申し上げざるを得ません。 *アピールの一部 入試後に出題者の氏名が公表されれば、出題に関する様々な批判が、その出題者に直接向けられることは確実でしょう。受験生をグループ分けするという性格を持つ入試問題は、基本的に非難を受けやすいものだからです。氏名公表により、その非難は、あからさまに出題者を襲うことになりかねません。そうなると、おそらく出題を引き受ける人は、殆ど皆無となるでしょう。 アピールは、氏名公表の政治性ばかりが強調されており、それとともに被害者意識ばかりが発露しています。 入試委員の非公表は、もちろん上記のような意味でも避けなければいけません。しかしそれとともに、ことの根本を考え、それを提示すべきだと思います。 かつてはもとより現在も、ほとんどの大学が(二次などの)入試問題を作っていることでしょう。その際、一体どこの大学が、問題作成、採点などの委員を公表しているでしょうか。 また、大学入試をはじめ、その他の国家試験等で、これまでどれほど多くの「漏洩」等の不祥事が存在したでしょうか。 入試業務、特に問題作成・保管・採点等は現在の日本では、ほとんど国家機密に例えられるほど、機密性の濃厚な事柄だということが、第一に考えられなければならないのです。 そのようなことは、まともな大学の教務関係者(教員も事務職も)なら、誰でも知っていることであり、もっともピリピリと神経を使っている事柄です。 委員の事前発表は、いずれ必ず漏洩等の不祥事問題を引き起こします。実際に漏洩が無くとも、その可能性の存在が「漏洩」の噂を呼ぶ、それだけでも不祥事なのです。 また、試験委員の事後発表もいけません。事後発表が繰り返されれば、「データ」が蓄積します。すると必ず次年度の試験委員の予想が始まり、そしてその委員への受験産業・その他いかがわしい人物等のアプローチなども十分生起する可能性があります。それが実際には見当はずれの「予想」に基づく行動であっても、そんな気にさせるようなスキを見せる、ワキが甘い、それだけでダメなのです。 私はこれまでの国立大学では例をあまり聞かないのですが、医師等の試験、私立大の詐欺師まがいの人物の暗躍事件等々、毎年のようににぎやかな話題を提供してきたではありませんか。 そこで、まともな大学ではすべてを機密事項として、一切の不祥事の可能性を限りなくゼロに近くしようとしているのです。 ですから、どんな意味でも、特にある種の政治性に基づいて「入試委員」(問題作成委員はむろん、すべての入試委員)の公表を要求するなどという行為は、全く見識を欠いています。 自らの政治的圧力のために入試委員の公表を迫るような人々は、入試の公正性にほとんど無頓着な人々であり、大学というものをその程度にしか認識していないような人々です。そんな人々は、いずれ自らの子弟のためには問題作成委員の買収に取りかかる可能性すら大いに考えられるではありませんか。 それほどまでに、不見識と言わざるを得ないのです。 こんな問題に動揺する入試センターの人々、文科省等、また何らの見解も示さない(事実関係はよく分かりません、きちんと見解を出しているなら謝ります)国大協なども、ひたすら不見識です。またこの「機密の重大性」に触れていないこのアピールも、やはり残念と称するほかありません。 入試業務は極めて高度の機密性を要する、これだけでこの問題は十分ケリの付くべき事柄と思われるます。 いかがでしょうか。
【20 】****(東北大学/経済学研究科)2003.12.06 (Sat)
ぼく自身は、氏名の公表という原則そのものについては、絶対反対というわけではありません。ただし、大学入試センターが一部の人々の声高な要求に左右されるという印象が広まり、更なる要求が様々になされ、センターのみならず教育現場に甚大な混乱をひきおこすことを、心から恐れます。
【19 】****(島根大学/生物資源科学部)2003.12.06 (Sat)
入試問題に関して様々な意見があることは自然なことであり,内容等について誤りを指摘したり,設問の適切性について議論したりすることは必要です。しかし,それは入試問題はどうあるべきかという観点からなされ,その結論が将来の出題に反映されることで十分機能することですから,出題者が誰であるかということはまったく関係ありません。次の出題者が我々国民全体の意図をくみ取り,良識を持って問題を作成すればよいことです。例え悪問であっても,それを糧により良いものを作ればよいのですから,誰が出題したのかは些細な問題に過ぎません。むしろ,様々な指摘をうまく取り込むしくみを作ることが大切です。
【18 】****(福島大学/行政社会学部)2003.12.06 (Sat)
入試問題の作成者を特定の団体に対して公表\するなどということは、センター入試それ自体の信頼性を失わせる結果となるから、 ありうべからざることです。それよりも、昨今、多方面において、こうした最も基本的な社会的なルールをいとも簡単に踏みにじり、そのことにより、人類が近代以降営々と築き上げてきた自由権的基本権の核心部分を切り崩そうとする勢力が跋扈しているという状況を、私たちは看過してはならないと痛感しています。
【17 】****(北陸大学/助教授)2003.12.06 (Sat)
日本の国はいま、政治・教育その他すべての面で岐路に立っています。どちらに行くのか。分水嶺だと思います。
【16 】****(新潟大学/理学部)2003.12.06 (Sat)
国内の大規模な入試は問題作成者が知られない様に行われるのが常識である。受験産業などに出題者を予知され問題を予想される事を防ぐ目的の他、社会の問題などでは異なる意見を持つ者が後々に圧力をかけることを防止する意味である。ところが今回まさに出題者に圧力をかけ、異なる意見を排除する目的で国会議員の方から、出題者公開の要求が起きているのであるから言語道断としかいえない事態である。決してこのような理由から出題者の公開が許されるべきではない。
【15 】****(東京都立大学/人文学部)2003.12.06 (Sat)
統一試験としての公平・公正を保つために、笑い話になるほどまでに事大主義を恐れなかった大学入試センターが、ちょっとした政治的干渉に直面すると、もうふらふら腰が座らないのであれば、今までの高飛車とも言える秘密主義は何だったのかと疑われてもしかたがないでしょう。理不尽で粗暴な政治的圧力が狙うものは、いささか偏った形とはいえセンターが死守しようとしてきた知の公共性なのです。センターの責任者の方々には、どうぞそのことを再確認され、自らの存在理由そのものを捨て去ることのないよう強く切望するものです。
【14 】****(東京大学/史料編纂所)2003.12.06 (Sat)
隠蔽された事実を明らかにすることが、歴史学の重要な役割であり、そこで得られた知識は、豊かな他者認識を形成する上で、不可欠なもののはずです。まして、国際関係において、冷静な他者認識がなければ、単なる暴\力の応酬に終始してしまうでしょう。自国に都合が悪いからと言って、隠蔽することはゆるされません。
【13 】****(大分大学)2003.12.06 (Sat)
学問的検証を経た学問的成果に対する政治的介入に絶対反対します。学問の自由を守れ。
【12 】****(*東京大学)2003.12.06 (Sat)
文部省や入試センターに圧力を掛けるというやり方は不公正です。
【11 】****(北海道大学/スラブ研究センター)2003.12.06 (Sat)
学界・教育界でわずかな支持しか受けていない団体の圧力で氏名が公表されるとなれば、その団体に近い立場の者以外出題を引き受けにくくなるでしょう。非常識な問題が頻出し、入試を意識して行われる中学・高校の教育に計り知れない歪みを引き起こすことになりかねません。日本の教育がますます国際感覚からかけ離れたものになる可能性を憂慮します。
【10 】****(筑波大学)2003.12.06 (Sat)
このような署名をしなければならないこと自体に大きな失望を覚えます。一国の政治に携わる議員のなかに己が自己中心的であることにさえ気づかない人々がいるという事実は、日本における政治不信をさらに強固なものにします。
【9 】****(神戸大学/文学部)2003.12.06 (Sat)
入試の公正をそこない、個人と学問にたいする圧力となる氏名公表\を避けるよう、最大限の努力をお願いします。
【8 】****(東京大学/法学部)2003.12.06 (Sat)
声明文はもう少し練る余地があるようにも思いますが、ことがらはきわめて重大です。最新の学問の水準を踏まえて公正に行なわれるべき試験の出題が、学問的には根拠のない特定の歴史観を押しつけようとする政治的団体の圧力によって歪められようとしています。こんなことを許せば、憲法が保障する自由民主主義と学問の自由の自殺行為となります。入試センターには毅然とした対応を望みます。
【7 】****(*名古屋工業大学)2003.12.06 (Sat)
学問の自由を保障した憲法を実践するためには、小さなことを見逃さずに発言することが重要と考えます。日本の一部に流れる国家主義を本流にしないためにも。
【6 】****(愛知教育大学)2003.12.06 (Sat)
入学試験という性質からして、作問者に関する情報公開は百害あって一利無し。ましてや、特定の考えをもつ集団からの要求に応じるという形で政府・文部科学省が公表方針をとるよう要求するとすれば事は重大です。日本史のセンター入試における出題の右傾化−>受験校による右翼的教科書の採用という思惑も見え隠れします。もしそうなれば、公的なセンター入試を利用した特定の教科書の普及であり、センター入試の私物化以外の何ものでもなくなります。公表には絶対反対です。
【5 】****(新潟大学)2003.12.06 (Sat)
政治的圧力によって委員の氏名の公開が強制されれば、日本の入試制度の根幹が崩壊してゆきます。新潟大学長であった荒川先生の教育研究者としての高い見識と行動に期待します。
【4 】****(群馬大学/工学部)2003.12.06 (Sat)
以下の理由で、センター入試問題出題者の氏名は絶対に公表すべきではありません。 (1) センター入試問題の内容は、受験する日本中の若者達の意識に影響し、その若者達の未来の行動が日本の現在と未来、更に近隣諸国や世界へ影響を及ぼす事は明らかです。言い換えると、問題作成作業は、「現在と未来と世界に対して、重大な責任を持つ公共的作業」です。 (2) この様な公共的作業であるセンター入試問題作成には、「公共性に不可欠な公正中立が完全に保障される環境の下で作成されるという前提」が、絶対的な必要条件です。 (3)この「公共性に不可欠な公正中立」が保障される為には、「出題者は、現在も未来も如何なる外圧や非難や誘惑からも守られる保障の下で、自由に問題作成作業出来る事」が、絶対的な必要条件です。 (4)外部からのアドバイスや批判は、入試センターが窓口を設けて常時受付し、入試センターが組織として全てを受け止めて必要な改善をするシステムを保ちながら、出題者個人の情報が外部に漏れない様にしておく事こそが、上記の必要条件を満たす唯一の制度です。
【3 】****(北海道大学/大学院理学研究科)2003.12.06 (Sat)
個人の情報が公開された時,政治権力にあおられた国民がどういう行動をとるかは,先日のイラク人質問題で見せ付けられたばかりだ.しかし,公表させなくても,「公表せよ」と騒ぐだけで,十分に目的が達せられてしまっているのではないかと危惧する.公表が議論されている現在,すでに出題者には相当の圧力がかかっているのではないだろうか.
【2 】****(名古屋大学/大学院多元数理科学研究科)2003.12.06 (Sat)
もし出題者の氏名を公 表をするとなれば、そ の結果に対して誰が責 任を持つのだろうか?
【1 】****(立命館大学/理工学部)2003.12.06 (Sat)
入試センターの判断「出題者氏名公表は本人の同意を要する」を支持する1月のセンター入試の一問題をきっかけに、特定の信条を持った議員集団が、文部科学省と入試センターに対し、出題委員を今後公表するよう要請した。
「出題委員の氏名を公表せよ」とは、入学試験業務の基盤を破壊する非常識な要求であり、国会議員としての良識を欠いた職権の濫用と言えよう。
氏名公表を条件付きながらも認めたことは残念であるが「出題者氏名公表は本人の同意を要する」として、非常識な圧力を押しかえしたことは、センターの責任感の現れであると共に、不当な支配に服することを禁じる教育基本法第10 条を遵守する判断として意義深いものと考える。
しかしながら、文部科学省(独立行政法人入試センターの主務省)は、センターに氏名公表を促していると聞く。情報公開法第5条6 項は、出題者の氏名公表を除外しているにもかかわらず氏名公表を文部科学省が迫っているとすれば、その原因は議員集団の圧力にあるとしか考えられない。
いま日本社会では、個人より国家を重視する空気が急速に醸成され人々を急速に萎縮させつつある。政府を批判する人を「反日分子」と批判した議員は、上の議員集団の中心的な人物の一人であることは、今回の事件が、ナショナリズムを強調する議員集団の圧力に文部科学省が左右されることを鮮明に示すものとなった。
国を大事することとナショナリズムとは何の関係もない。ナショナリズムがみずからの国と周囲の国々を破壊したことの生証人はまだ無数に居る。ナショナリズムの復活を許す権利は私たち日本社会にはないのである。
国民を反日分子と批判する者が属する議員集団の圧力に、貴センターが屈するかどうかは、日本社会の今後を左右する岐路の一つである。貴センターが、良質の入試業務を続けることを最優先しセンターの使命に忠実であり続けることを信じて疑わない。