独行法反対首都圏ネットワーク

高等教育・学術研究の将来像を考える場合の大学が具備すべき基本的要件
―アンケート結果の報告―
国立大学協会第1常置委員会
(2000.1.15)

国大協議第2号
平成12年1月5日

第1常置委員会
委員・専門委員 各位

国立大学協会 第1常置委員会
委員長 阿部 博之

 去る12月27日開催の第1常置委員会のご意見に基づいて修正版を作成いたしました。
 さらなるご意見がありましたら、1月7日(金)までにファクシミリにて下記宛ご回答をいただきたくお願い申し上げます。その後の修文につきましては、ご諒承いただきましたように、委員長一任とさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。

国立大学協会事務局FAX番号 03−3818−8656

平成12年1月

高等教育・学術研究の将来像を考える場合の大学が具備すべき基本的要件
―アンケート結果の報告―

国立大学協会第1常置委員会

まえがき

 去る平成11年11月の国立大学協会総会で第1常置委員会に対し、我が国の高等教育・学術研究の将来像を考える場合、大学が具備すべき基本的要件についての検討が付託された。本報告は、それに沿つて第1常置委員会が行った11月25日付け意見照会「高等教育・学術研究の将来に関するご意見について(お願い)」に対する全国立大学長99名及び大学共同利用機関代表1名の回答の概要を纏めたものである。
 なお、この纏めに先立ち、取り敢えず、すべての回答について機関名を除いて一覧表(順不同)(別冊)にし、12月17日付けで全国立大学長及び大学共同利用機関代表に報告したところである。

回答結果は次のように整理されている。
 (1)100名からの200項目の意見全体を集計したものである。1項目に複数の内容が含まれている場合には、それらを(再掲)として重複掲載している。順序は不同である。
 (2)類似の内容の回答を集約し、回答の多かつた順に次のカテゴリーで整理した。
 1.大学の自主性。自律性の確保、2.財源(公財政支出)の保障、3.評価の在り方、4.高等教育に対する国の役割と責任

 なお、現在論議されている独立行政法人化を越えた意見を期待したが、実はこれに係わる要件も多数示された。独立行政法人通則法に対する懸念が如何に大きいかの現れであろう。
 また、本報告は表題からも明らかなように、我が国の高等教育・学術研究の将来像そのものについて意見を求めたものではないことを述べておく。

[ I ] 回答の要約

1.大学の自主性。自律性の確保
 1.1 憲法の保障する学問の自由及びそこから導かれる大学の自治を実質的に確保するために、「大学の自主性・自律性」を保障すること、と同時に「自己責任・説明責任」が伴うことは、大学の設置形態の制度設計を貫く基本原則として尊重されなければならない、と大多数が共通に指摘するところである。
 1.2 「大学の自主性・自律性の確保」は、教育、学術研究、人事等において具現されなければならないが、とりわけ学長の選考、任命並びに教官の人事において最も重視されている。このために「教育公務員特例法」の適用、堅持並びにその精神の維持が不可欠とされている。
 1.3 我が国の高等教育・学術研究の発展を保障するために、各大学が大学の自己責任において、長期展望を踏まえ、かつ各大学の個性を十分に生かした教育研究を遂行できるようにすることが求められている。
 1.4 次いで、仮に独立行政法人化した場合における中期目標、中期計画の策定に関する大学の主体性の確保を、多くが求めている。中期目標の策定に当たっては、次の3つの意見が出されている。(1)中期目標の策定に当たり、大学が自主的、主体的に策定するものとすること、(2)中期目標の策定に当たり、主務大臣は事前に各大学の学長の意見を聴取するなど大学の意志・主体性を最大限尊重すること、(3)大学全体に関わる中期目標は国大協と協議すること、である。(2)の意見が大多数を占めている。中期目標の策定、中期計画の認可は、大学における教育研究の特性に鑑み、教育研究の専門的見地から評価機関の適切な評価を踏まえて行われること、評価は大学が中心となって第三者評価機関の評価を挟んで行われること、大学の長期展望に立った教育研究が評価において十分に保障されなければならないこと、が求められている。

2.財源(公財政支出)の保障
 2.1 「十分な財源(公財政支出)の確保と保障」については、多数が指摘しており、「大学の自主性・自律性の確保」と共に重視されている。公財政支出の保障は、「大学の自主性・自律性の確保」とは不可分のものとして、人事面と並んで最も多く指摘され、重要視されている。中でも長期的かつ安定的な財政基盤の確保は、国際的水準の教育研究の遂行、優れた教職員の任用、施設設備の整備充実に向けて不可欠の要件である、との回答が極めて多く認められる。仮に独立行政法人に移行した場合でも、従前の予算に見合う財源措置の維持が求められている。
 2.2 更に国際的水準の教育研究の発展を成し得るように、その環境整備が求められている。国際競争力を高めるために財政の確保が必須の要件であり、高等教育全体に対する国の公財政支出を、現在のGDP比約0.5%から、少なくとも欧米先進国並みの1%程度まで引き上げられるべきことが要請されている。これは多くが共通に指摘する点である。
 2.3 基礎的研究分野の充実や人材養成の重要性を踏まえた財政支援が求められている。
 2.4 基盤的経費の確保に当たつては、仮に独立行政法人に移行した場合、運営費交付金の積算方法は教育研究を維持発展させるものであること、また予算の執行は弾力的に運用されること、が求められている。
 2.5 特別会計制度の導入が、財源確保の核として重視されている。
 2.6 授業料については、国民の高等教育を受ける機会を保障するために、値上げは極力避けられるべきであり、現行の授業料制度の維持が求められている。
 2.7 教職員の新たな削減がないように、十分な予算措置が求められている。

3.評価の在り方
 3.1 評価に関しては、十分な独立性を備えた評価機関によって、教育研究の専門的見地から、公正で正確な評価、大学の規模・歴史・教育研究分野等多様性に配慮した評価基準の設定、地域貢献など画一的にならないよう弾力的になされる必要性が求められている。
 3.2 仮に独立行政法人に移行した場合の主務省(文部科学省)による評価は、大学の自己点検評価や「大学評価・学位授与機構」(仮称)のような第三者評価機関による専門的判断を十分に踏まえて実施されること、さらに地域における貢献や基礎科学の推進など国立大学としての存在意義が多様に評価の対象とされること、が求められている。
 3.3 評価においては、基礎的研究分野が軽視されるようなことがあってはならないことが求められている。
 3.4 評価と資源配分とがリンクする場合には、配分方針や基準等を明確化し、公表されることが求められている。

4.高等教育に対する国の役割と責任
 4.1 科学技術創造立国や知的存在感のある国をめざす我が国においては、国策としての人材養成、基礎研究、研究開発が必要不可欠である。それゆえ、これらの推進のために、国は公財政支出の拡大に責任を持つて取り組むことが求められている。大学等の設置形態の議論に当たつては、国際競争力を高める方向で条件整備が図られることが求められている。他方、国立大学としては、高等教育の機会均等の保障が求められている。
 4.2 特に、国の責任において初等中等教育の教員養成に係わる役割を堅持することが求められている。
 4.3 国は経済効率を優先する余り、実学でない分野や基礎的研究分野の衰退を招いてはならないこと、その意味で独立行政法人通則法の効率化原理は批判されるべきこと、が指摘されている。
 4.4 国立大学は、地域の教育・学術の拠点としての役割を担い、かつ地域の特色を生かせるシステムが求められている。一定レベルの教育・研究者が少なくとも一県一国立大学として全国的に配置されることが要望されている。

[ II ] 全回答の分類・整理

1.大学の自主性・自律性の確保
 「大学の自主性・自律性の確保」は、大多数が指摘しており、高等教育・学術研究において最も尊重されるべき理念として重視されている。

(1)学問・教育・研究の自由と自主性・自律性の保障
 ○ 大学の自主・自律性を高めること。
 ○ 教育研究の自由・自治の確保。憲法にも謳われており、民主主義の基本である思想信条の自由を保障する前提として重要であるので、教育研究の目標設定、教育研究組織の構成、運営体制、教職員の任用等を大学が自主的に決定することができるという法制的保障が必要。
 ○ 大学の自主性、自律性の確保。(2件)
 ○ 大学の自主性・自立性の確保とその保証
 ○ 大学の自治=教育研究の自由の保障
 ○ 学問の自由・大学の自治の保障。学問研究・教育の中身(課題設定・方法選択・実施過程・成果発表等)への主務官庁や総務省(中期計画[事前]・評価[事後]両面で)の不介入、学長人事・その選出方法を含む教官人事への主務官庁の不介入(特に教特法の適用の継続維持)
 ○ 主体性の確保。
 ○ 研究・教育の自由。野放しの自由を意味するのではなく、これらの結果が客観的な評価にさらされるものであることは言うまでもない。また、実学部門の大学人にとって社会のニーズヘの配慮が必要なことも自明である。
 ○ 教育研究において大学の自主性・自律性が保障されること(中期目標が教育研究の内容に立ち入らぬこと)
 ○ 教育・研究における主体性。大学における教育・研究の目標・計画等は、国家的な見地からの政策ないし戦略に配慮すべきことは当然であるが、基本的には大学の主体性に委ねられなくてはならない。特に自由な発想に基づく研究が妨げられることがあってはならない。
 ○ 大学の教育研究の自主性・自律性が保証されること。
 ○ (大前提)わが国の大学の歴史的経験と憲法原理に照らして、学問の自由・大学の自治が実質的に確保されること。すなわちそこからの「大学の自主・自律性、自己責任」の保障が設置形態の制度設計を貫く基本原則とされるべきこと。(1)教育研究の理念・目標。設計・およびその実施に関する自己決定は大学の固有の権利である。(2)人事(学長選考、身分、定員など)に関する自己決定権は、大学自治の実質的根幹をなす部分である。
 ○ 学問・思想の自由。大学における教育・研究活動の評価と人事は純粋に学術的な見地からなされるべきであって、政治的・思想的理由によって左右されることがあってはならない。大学は国家の良心であり羅針盤となるべきである。
 ○ 教育・研究の自由とそれを支える人事・財務等における大学の自主性・自律性の確保と拡充。
 ○ 大学の教育研究の自主性・主体性を失わしめるシステムヘの改悪は絶対避けなければならない(学問の限りない進歩と人類の調和ある発展のため)。
 ○ 教育・研究の自由の確保。
 ○ 大学の自治の尊重。学問の自由−教育研究の自主性を保障すること。とりわけ効率性にのみとらわれない基礎的研究の充実発展にも資するよう配慮すべきである。さらに学長をはじめ教員の人事について大学の主体性が十分担保されるべきである。
 ○ 大学の自治。
 ○ 学術研究及び大学運営の自主性・自律性を保障し、知の創造の促進を図ること。
 ○ 学問の自由の基盤となる教育・研究の自主性・自律性の確保。
 ○ 教育・研究の自由の保障。
 ○ 大学における学問研究・教育の自由と機会均等および大学運営の自主・自律性が確保されること。
 ○ 教育研究における多様性の保証。如何なる外的な力によっても、如何なる意味においても、「一辺倒」にならない体制。自主性・自律性の保証の上に成り立つ。
 ○ 学問の自由は、学術研究に不可欠であり、それは憲法でも保障されている。そのため大学の教育研究の自律性・主体性が確保されねばならない。目標・計画の設定とその評価は、社会的説明責任上からも大学自身が第三者評価機関などによる客観的に厳密になされなければならないが、それを主務大臣(省)がチェックすることは学問の自由を侵すことになる。
 ○ 自由で創造的な学問の教育・研究及び大学による自主的な自治を確保すると同時に、国民が平等に高等教育を受ける権利を保障するためには、各大学による授業料設定では授業料の高騰を招くことになるので、現行の授業料制度を維持すること。
 ○ 学問の自由、大学の自治が保証されること。通則法では主務大臣(文部大臣)ひいては主務省(文部省)の権限が強すぎ、教育研究の目標から実績の評価、更には将来計画まで主務大臣が干渉することになり、国家統制の危険性がある。(再掲)

(2)大学の自己責任・説明責任
 ○ 大学の自主・自律の必要性。大学の存在意義は真理の探究と知の伝承に務め、社会の発展に貢献することであり、それらは大学自身の理念に従い自ら追求されるべきものである。大学は社会の要請を十分に踏まえ、独善を排し、不断の改革を行い、説明責任を果たす必要がある。
 ○ 自己責任体制の確立。
 ○ 大学の自主性の確保。50年前の学制改革については、明確な理念があり、希望の持てる改革であつた。まず、この度の「大学審議会答申」による、大学改革を押し進めるべきであり、(制度設計の前提として)大学の自主性の確保は、必要不可欠の要件である。
 ○ 世界的水準の教育研究を発展するために、自主性・自律性の確保(自己責任の認識)

(3)自主性・自律性を確保するための具体的内容と方策
 (1)総論(人事・目標設定・評価・財務)
 ○ 高等教育には、国際的に優れた研究開発と人材養成とが求められているが、この目的を遂行するには、人材、設備、資金、情報などの教育研究環境の整備と、様々な大学が協力する重層構造を形成して、多様性を担保するシステムが不可欠である。
 ○ わが国が目標とする科学技術立国あるいは知的存在感のある重厚な国造りを達成するには、高等教育が果たすべき役割は大きい。この機能を実質に担うには、少なくとも教育公務員特例法の精神が堅持され、学問の自由が保障される必要がある。
 ○ 大学の自主・自立性の確保(理念、目標、人事等)。
 ○ 大学の自主性・自律性が保証され、評価が画一的にならないこと。
 ○ 大学の教育・学術研究。人事(任免、懲戒、分限等)に関する自主・自律的な活動が保障されるべきこと。ただし、内外からの評価に耐えうる教育研究機関であるべきことは当然である。
 ○ 人事・財務における大学の自主性・自律性を確保し、基礎的・長期的教育研究の条件を整備する。
 ○ 大学の自主性・自律性の確保、とりわけ中期目標と評価と人事における担保が必要である。
 ○ 大学の自主性・自律性の確保。教員の自発的行為を基本にしなければ成果を期待できない大学における教育研究においては、人事、予算、経営について大学としての自主性・自律性が確保されねばならない。特に、組織の長としての権限を付与される学長の選考は、大学の自主的選考に委ねられねばならない。

 (2)学長・教官の人事における大学の主体性
(学長の選考・任命)
 ○ 大学自治の根幹に関わる学長選考は、大学内部の意思に基づいて行われることが必要である。
 ○ 学長選考を含め教官の人事における大学の主体性・自律性の確保。
 ○ 学長の任命、並びに教員人事に関して、大学の自主性・自律性を担保するため、教育公務員特例法の適用を配慮すること。 
 ○ 学長人事を含む教官人事について大学の自主性・自律性が保障されること。
 ○ 学長・教員の人事について。大学における研究・教育の自主性・自律性を確保するため、学長をはじめ教員の選考等の人事については大学が実質的に行えるような制度を構築しなければならない。
 ○ 教員の人事(学長を含む)において、自主性・自律性を保証すること。
 ○ 人事(特に学長)の学内の自治。
 ○ わが国の将来を見据えて、多様な文化の継承・文明の創造を継続的に遂行するためには、大学の自主性、自律性の確保が必要不可欠である。そのためには、教員人事、教育研究等を大学の主体的判断において行えるようにすることが基本的に必要である。
 ○ 学長を含む教員の人事において、大学の自主性・自律性を確保すること。教職員は国家公務員とすること。
 ○ 学長等の選考は従来どおり大学が自主的・自律的に行うこと。
 ○ 学長人事における大学の自主性・自律性。
 ○ 学長の任命に際して、大学の自主性を尊重し、大学が自立的に候補者を選考することは、大学の学問の独立を保障する上で必須である。
 ○ 学長及び教官人事において大学が主体的に選考できるようにすること。
 ○ 大学の自主性・自律性の確保。学長の任命は大学の申し出に基づき行うこと、また、
 ○ 学長の任命。解任を含め、研究教育に係る大学自身の自由な自己決定権限の保障。
 ○ 〔人事権の確認〕学長および教員の人事は、大学の自主的な決定に委ねる。
 ○ 学長選挙並びに教員の人事については、学問の自由を保障するために、当然のことながら各大学の自治が尊重されねばならない。また、制度設計後に新たな教職員の削減がないよう十分な予算措置を強く望む。
 ○ 大学の自主性を尊重し、学問の自由を保障するため、文部科学大臣は、大学の自主的な決定を尊重して、学長を任命することとする特例措置が不可欠である。
 ○ 学長人事・教官人事は大学の自主性・自律性を尊重すること。
 ○ 学問の自由、大学の自治を保証すること。具体的には、中期目標の設定に際しては中期計画を十分に尊重するとともに、教育研究の内容に立ち入らないこと。学長選考に関しては、各大学の選考方法に委ねること。

(学長の任命について)
 ○ 大学の自主性を尊重し、学問の自由を保障するため、文部科学大臣は、大学の自主的な決定を尊重して、学長を任命することとするための特例措置が不可欠である。
 ○ 法人化に伴い、経営者ともいうべき学長の運営責任が一層重要になるため、評議会が学長を選考するにあたっては大学で行うべきである。
 ○ 学長を含む教員の人事及び主務大臣による中期目標・中期計画の指示・認可における大学の自主性・自律性の確保、並びに教育研究に関する評価を大学関係者等により構成される第三者機関で行うこと。
 ○ 大学判断を尊重した学長の任命。
 ○ 大学の自主性・自律性の尊重。教育研究の自由を確保するために、教育研究の目標と計画の立案に当たつては各大学の意向を尊重し、学長の選考及び大学の運営を大学にゆだねるべきである。
 ○ 大学の自主性・自律性の確保。教員の自発的行為を基本にしなければ成果を期待できない大学における教育研究においては、人事、予算、経営について大学としての自主性・自律性が確保されねばならない。特に、組織の長としての権限を付与される学長の選考は、大学の自主的選考に委ねられねばならない。(再掲)
 ○ 人事(特に学長及び教授の選考・任命権)。
 ○ 大学は学長以下の全ての人事権を持つべきである。大学人は相互に督励し、監査し、評価することできる。まして現在でも極めて人員不足である。業務監査するのみの閑職:常勤監事は不要であり無駄である。
 ○ 大学の自主的運営(自治)は守り育てるべきものである。したがって、独法化された場合でも学長は公選とし、主務大臣による監事の任命は不要である。

(教育公務員特例法の適用)
 ○ 教職員の身分は国家公務員とすることを前提に、学長人事・教員人事は、内容的には教育公務員特例法(特例措置)の規定を適用する。
 ○ 教官ならびに学長の人事については、教育公務員特例法の諸規定を適用するものとすること。
 ○ 学長・教官の人事は現行の教育公務員特例法の下における運用が前提であり、これを下回ることは許されない。
 ○ 教育公務員特例法の適用を維持するとともに、学長の選出及び任免において、大学の自主性を尊重する現行制度を維持すること。
 ○ 学長人事・教員人事における大学の自主性・自律性を確保するため、人事への主務大臣の介入を排除し、教育公務員特例法の原則が維持されること。
 ○ 大学の歴史において尊重されてきた大学の自治・学問研究の自由は、高等教育・学術研究の将来にとっても必須の要件といわなければならない。とりわけ学長の選考等の人事に関しては、教育公務員特例法の精神が堅持されなければならない。
 ○ 学長の任免や教員などの人事については、大学が自主的・自立的に実施してきたが、教育公務員特例法に基づいて今後も行うべきであり、そのシステムを保持すべきである。

(法人の人事)
 ○ 法人の長(学長)を含む役員・教員の人事において、大学の自主性・自律性を確保すること。 |

(人事に関する権限)
 ○ 看護職や技術者を大学の裁量で何らかの形で雇用できること。(特に医学部附属病院において)
 ○ 責任ある自主性・自律性を基本的な前提として、外部との交流をふまえた人事を完全に掌握していること。
 ○ 研究支援技師は同時にその適正さの監査役であり証言役でもある。研究者のみでは密室研究と見なされ国際的には通用しない。支援組織皆無の日本の大学は大学擬きである。

 (3)監事
 ○ いい意味での大学の自発性・主体性が堅持できるシステムの確保が極めて重要であり、そのためにも、特に監事のファンクションを明記することが必要。
 ○ 大学は学長以下の全ての人事権を持つべきである。大学人は相互に督励し、監査し、評価することできる。まして現在でも極めて人員不足である。業務監査するのみの閑職:常勤監事は不要であり無駄である。(再掲)
 ○ 大学の自主的運営(自治)は守り育てるべきものである。したがって、独法化された場合でも学長は公選とし、主務大臣による監事の任命は不要である。(再掲)

 (4)管理・経営面の自主性・自律性
 ○ 経営の自己責任の明確化。(大学の自治=教育研究の自由の保障)と切り離せない問題であるが、大学の経営では経済的自立(いわゆる金を出すが口を出さない)の保障が最大の要件。
 ○ 教育・研究、管理・運営における大学の自主性・自律性の確保。
 ○ 高等教育・研究の自由・自律。現状に比べてより少ない官僚統制。時代の要請に応えるために必要な自己改革が可能な柔軟な構造。
 ○ 大学の自主性・自律性の拡充。国立大学は、世界の学術研究の水準を引き上げ、高等教育における機会均等を全国的に保障し、地域における学術科学の中心として、その活性化に寄与してきた。国立大学が今後ともこの機能を十分に発揮するためには、設置形態のいかんにかかわらず、研究、教育および経営の面において憲法が保障するその自主性、自律性が一層拡充されることが必要である。

 (5)中期目標、中期計画の策定における大学の主体性は、学問の自由と大学の自治の根幹にかかわる。
(関与の制限)
 ○ 大学の自主性、自律性、自己責任を維持するために、中期目標の指示、中期計画の認可などの事前関与のシステムを導入しないこと。
 ○ 研究の自由が制限されると大学は衰退する。独法化された場合の「中期目標」の設定によって研究の自由が侵されてはならない。
 ○ 中期目標の実施に当たって大学の自主性・自律性を最大限に確保すること。
 ○ 学問の自由、大学の自治が保証されること。通則法では主務大臣(文部大臣)ひいては主務省(文部省)の権限が強すぎ、教育研究の目標から実績の評価、更には将来計画まで主務大臣が干渉することになり、国家統制の危険性がある。(再掲)

(大学の自立的決定)
 ○ 主務大臣による中期目標の指示や中期目標の認可は、大学の自主性を損なうおそれがある。中期目標・計画は、大学が主体的に設定した長期展望に立ち、大学の責任において自己決定されるべきものである。
 ○ 責任ある自主性・自律性を基本的な前提として、高等教育・学術研究について目標設定、計画立案、実施の全てを担当すること。
 ○ 大学の教育研究の自由が保障されること。独立法人化との関連で言えば、各大学の中期計画の教育研究方針は各大学の意見に基づいて定める、大学全体に関わる中期目標については国大協と充分に協議する、など。
 ○ 大学の自主性・自律性の観点から、大学自体が教育研究計画の立案や変更ができ、学長を含めた教員の選考ができる制度の存続が必要である。もちろんそのための評価を受けることは当然である。
 ○ 中期目標および中期計画の自主決定。

(大学の主体性・意志を尊重した策定・認可)
 ○ 中期目標の評価について。できる限り内部の意思が尊重され、大学の自治、教育研究の自由、予算措置などで、不利益を被ることがないよう な評価システムとする。
 ○ 長期・中期の目標設定における大学の主体性の確保。
 ○ 大学の具体的業務の範囲の決定、中期目標の決定と変更に際しては、事前に各大学の意見を聴取し、それを尊重すること。また、中期目標の評価に際しては、主務省に置く第三者評価機関の専門的判断を尊重すること。
 ○ 高等教育の財政環境の一層の充実が図られることを前提とした上で、学問の自由と大学の自治を守るという観点から、中期目標・中期計画の設定に当たっては、大学における教育研究は「教育研究者の自由な発想の下」に行われることが基本であるから、教育研究の方向付けを行うようなことはしないこと。
 ○ 中期目標・計画の策定に際しては、大学側からの理念・目標を充分に考慮し、自主性・自律性を担保すること。
 ○ 教育・研究の自由の保証。主として、中期目標。中期計画の策定と認可において、大学の意志を十分に尊重すること。
 ○ 主務大臣による中期目標の指示、中期計画の認可において、大学の自主性・自律性を確保すること。大学を維持するのに必要最低眼の財政支援は無条件に行うこと。
 ○ 通則法第29条関係;文部科学大臣が中期目標を決める際、各法人から事前に意見を聴取することを義務づけるのみならず、当該法人と十分な合意を図ること。
 ○ 中期目標・計画、評価。中期目標は各大学の長期的な教育研究上の方針を尊重して策定され、中期計画は各大学の自主性が最大限発揮できるような基準のもとに認可されること。また、評価委員会は文部省から独立の第三者機関とし、教育・研究の評価は、学界等からの専門家による大学入自らによる評価とすること。
 ○ 大学における教育研究の特性にかんがみ、中期計画は大学の長期にわたる計画を実現していくためのものでなくてはならない。その意味において、中期計画の策定・承認に際して大臣が事前に学長の意見を聴取することが必須である。
 ○ 主務大臣による中期目標の指示においては、大学の長期展望を尊重しつつあらかじめ大学の考えを聞き、大学の自主性・自律性を十分尊重すること。中期計画の認可においてもまた同じであるべきこと。
 ○ 中期目標・中期計画の策定あたっては、大学の主体性が最大限確保されるべきである。
 ○ 学長を含む教員の人事及び主務大臣による中期目標・中期計画の指示・認可における大学の自主性・自律性の確保、並びに教育研究に関する評価を大学関係者等により構成される第三者機関で行うこと。
 ○ 学問の自由、大学の自治を保証すること。具体的には、中期目標の設定に際しては中期計画を十分に尊重するとともに、教育研究の内容に立ち入らないこと。学長選考に関しては、各大学の選考方法に委ねること。(再掲)
 ○ (中期目標について)中期目標は、各大学の長期的な教育研究上の展望を踏まえたものであることが重要であり、各大学の意見を尊重して策定されることが必要である。
 ○ 大学の自主性・自律性の尊重。教育研究の自由を確保するために、教育研究の目標と計画の立案に当たっては各大学の意向を尊重し、学長の選考及び大学の運営を大学にゆだねるべきである。(再掲)
 ○ 大学・大学共同利用機関の制度改革は「学問の自由」の精神を踏まえ、学術の教育研究推進に資するものでなければならない。よって目標・計画の策定において自主性・自立性の確保が必要である。独立行政法人化が避けられない場合でも、このことが法律による特例措置によって担保されなければならない。

(第三者評価機関による判断)
 ○ 「中期計画の認可」は「大学評価・学位授与機構」(仮称)の判断を保証する特例措置を規定する。
 ○ 学問の自由は、学術研究に不可欠であり、それは憲法でも保障されている。そのため大学の教育研究の自律性・主体性が確保されねばならない。目標・計画の設定とその評価は、社会的説明責任上からも大学自身が第二者評価機関などによる客観的に厳密になされなければならないが、それを主務大臣(省)がチェックすることは学問の自由を侵すことになる。(再掲)

(長期展望の担保)
 ○ 中期目標・中期計画について。大学における研究の特殊性にかんがみ、中期目標及び中期計画の期間は10年以上とすべきである。また、これらの策定および認可にあたっては、法人経営の効率性だけでなく研究・教育の専門的見地から行う評価機関の適切な評価を踏まえることが不可欠である。
 ○ 大学の長期展望機能。
 ○ 中長期的研究が担保される仕組みの確立。
 ○ 人事・財務における大学の自主性。自律性を確保し、基礎的・長期的教育研究の条件を整備する。(再掲)
 ○ 我が国の高等教育・学術研究の発展を確実にするうえで、大学の自己責任において、長期的展望にたっての自由な意志決定、自立的な事業展望が保障されること。
 ○ 文部科学省の評価委員会の評価は、大学評価・学位授与機構による専門的判断を踏まえて行うとする特例措置が必要である。これとの関連で、中期目標は、長期展望に基づく各大学の自主性を尊重して、策定されるべきである。
 ○ (中期目標について)中期目標は、各大学の長期的な教育研究上の展望を踏まえたものであることが重要であり、各大学の意見を尊重して策定されることが必要である。(再掲)
 ○ 長期的展望。
 ○ 中期計画の作成を3年以上5年以下の単位で作成することについては、長期的な展望に立った基礎的研究などが健全に行いうるような法的根拠を与えるなど、将来の教育・学術の発展の基礎となる領域への特別の措置が必要。
 ○ 長期的展望に立った教育研究の自主性・自律性の尊重とそれを確保するための制度(人事制度を含む)。

2. 財源(公財政支出)の保障
 「財源(公財政支出)の確保と保障」については、多数が明示的に掲げており、「大学の自主性・自律性の確保」と並んで重視されている要件である。

(十分な財源の確保)
 ○ 大学への国家資金の投入。国の将来を大きく左右する教育への国家資金の投入は、資源の乏しいわが国においては重要なプロジェクトである。高等教育の今後の在り方の財政的裏付けについて国民のコンセンサスを得る努力を続けるべきである。
 ○ 高等教育機関としての大学が、大学独自の長期的展望に基づいて行う教育研究の改革に当たっては、国として国家の将来に責任を果たす立場から、その遂行を促すためにく大学間に格差なく、人事・組織運営体制・財政面等について保障し、徹底した支援を行うこと。
 ○ 予算に係わる財政措置の実質ベースでの現状保証(最低限)。授業料の一律低水準維持、施設、研究費、校費等の基盤的経費の保証と競争的・傾斜的配分に対する一定の歯止め。
 ○ 高等教育財政基盤の国費による確保。
 ○ 現在以上に豊かな財政が確保されること。
 ○ 大学における教育研究を成り立たせる最低限の物的要件の整備と世界的に傑出する研究を追求できる十分な経費的措置(競争的資金)(有効な人材育成と最先端の研究の推進)
 ○ 教育研究財源の確保・充実化。新しい学問分野の創造と世界的レベルでの教育・研究の推進のために、長期的ビジョンに沿つた基礎的及び応用的教育・研究の状況と結果について多面的でかつ適正な評価の実施及び教育・研究経費の十分な確保と適正な配分措置がなされるべきである。
 ○ 大学の教育研究機能の維持・向上。教育研究の一層の活性化の観点から検討されるべきで、そのためには高等教育への公的資金の拡充による財源の保証と、中期計画の認可にあたり大学の自主性。自律性の確保し、その長期的展望・目標を尊重するための方策の確立が必要。
 ○ 学問の自由、大学の自治を守るために、大学の自主性・自律性を確保する必要がある。この観点から、教育水準の維持向上のために、公的資金の一層の拡充を図り、財源を確保すること。
 ○ 高等教育・研究の水準を維持するにとどまらず、さらに発展することが可能になるための財政的支援が保障されること。 ・
 ○ 大学における教育研究水準の維持・向上を図るための公的資金が充分に投入されること。
 ○ 長期的、安定的な経済的基盤。国際的評価に耐えうる高水準の教育研究、知的活動を可能とする長期的視点に立っての経済的保障、教職員の確保、施設設備の充実などもこの上に成り立つ。
 ○ 世界的水準の教育研究を展開するために、十分な教育・研究資金の確保(第三者評価機関による検証)。
 ○ 教育の機会均等を堅持し、国土の均衡ある発展を進めるために、充分な人的・財政的基盤をもった国立大学の充実。
 ○ わが国を担うべき高度の教育と研究を展開し社会に還元するための然るべき財政環境。

(仮に独立行政法人に移行した場合における財源措置)
 ○ 主務大臣による中期目標の指示、中期計画の認可において、大学の自主性・自律性を確保すること。大学を維持するのに必要最低限の財政支援は無条件に行うこと。(再掲)
 ○ 独立行政法人への移行後も、従前の予算に見合う財源措置の維持が不可欠である。
 ○今後も教育研究における世界的な水準を維持向上させるため、独立行政法人移行後においても、少なくとも従前の予算に見合う財源措置が維持されることが不可欠である。
 〇 わが国の高等教育における今後の教育研究をさらに向上させるため、法人化に移行後も従来の予算に見合う財源措置を維持されることが不可欠である。

(弾力的運用)
 ○ 高等研究教育に対するマクロ的な財源保障と弾力的な運用。

(基盤的経費の確保)
 ○ 国の高等教育の財政的支援を現在よりも質・量ともに高めること。
 ○ 運営交付金が今のような形で交付され、財政的基盤が確保されること。
 ○ 通則法第46条関係;政府は義務の執行に必要な金額の全部の交付を保証すること。
 ○ 高度な教育・研究を推進する十分な財政基盤の確立。
 ○ 学問の自由を保証しながら大学の教育研究水準の維持・向上を図るために公的資金の拡充を確保する具体的方策を示すこと。特に教官当積算校費にあたる基盤的経費を確保すること。
 ○ 国立大学への財政措置として、根拠のある安定した財源が確保されるべきである。
 ○ 運営交付金の積算方法は各法人の教育研究を維持・発展させるものであること。
 ○ 財政的基盤の確保は、非常に重要である。恒久的な保証は何もないが、少なくとも授業料を値上げせざるをえないような状況は絶対に避けるべき。特に医学部では国民医療の崩壊につながる。(再掲)
 ○ 企業会計及び評価制度導入は、国の交付金の減額なども含み、交付金が減額されれば教育研究活動等が制限され教育研究水準が低下するとともに、やがて洵汰される大学が出現する可能性もあるので、交付金の減額などは許されない。

(国際競争力に留意した財政支援)
 ○ 高等教育には、国際的に優れた研究開発と人材養成とが求められているが、この目的を遂行するには、人材、設備、資金、情報などの教育研究環境の整備と、様々な大学が協力する重層構造を形成して、多様性を担保するシステムが不可欠である。(再掲)
 ○ 大学の質を国際競争に勝てるレベルまで高めるための財源(公財政支出)の確保。
 ○ 世界的水準の教育・研究の発展のために必要かつ十分な財政的措置の確保。
 ○ 今後国立大学が、国際的な舞台で競争的条件の中でその期待される活動を展開してゆくための、制度・財政的仕組みの創設。特に大学の個性化のための施策が必要であり、制度化のための法令化は大綱に留めることが肝要。
 ○ 大学が大学審議会の答申に応えて、世界水準レベルの研究活動を行うには、そのための環境整備が不可欠である。即ち、施設、設備の整備、教官数の増、研究支援体制の強化、教育予算の倍増である。
 ○ 我が国の大学が国内はもとより国際的に充分な貢献を果たしうる財政的裏付けが保証されるべきこと。
 ○ 高等教育・学術研究の財政環境の整備。高等教育・研究予算のGDP比率を先進国並に引き上げる努力を行い、今後、日本の教育が社会の要請に応え、また研究レベルでのグローバル・スタンダードを達成していくことが国家的要請であると考える。(欧米並みのCDP比1%程度への引き上げ)
 ○ 科学技術創造立国を目指す我が国においては、国策としての人材養成、基礎研究、研究開発が必要不可欠である。そのためには、欧米先進国に比して少ないとされる大学に対する公的財政措置の拡大を図ることが基本的に必要である。
 ○ 人類の幸せと発展のため、コストのかかる教育研究(大学院教育、理系教育)を実施するため、国は現状以上、少なくとも先進国並のGNP比率で現在の2倍程度のコストをかけるべきである。
 ○ 財政基盤の確立。各大学の特色ある大学づくりを推進するための財政面での裏付けが必須であり、また高等教育に対する公財政支出を先進国並に近づけていくよう最大限の努力が払われる必要がある。
 ○ 日本は「科学技術立国」を目指しており、さらに、天然資源の乏しい実状から、「有能な人的資源」の育成が第一義である。これの実現のための根幹をなすものは、大学における教育研究でなければならない。そのために、国は文教予算に関して、欧米先進国に劣らない投資を行うべきである。
 ○ 高等教育および学術研究に対する公的資金の拡充。わが国の高等教育及び学術研究を推進するために、先進国並みに公的資金の拡充をはかる。
 ○ わが国の高等教育費への公財政支出を欧米諸国と同程度に引き上げ、財政基盤を充実させること。
 ○ 個々の大学の基準的運営経費が保証されること、基準的経費の現行の額を前提に、その増額に努めること。高等教育や学術研究の面でわが国が国際的に先導的な役割を担うためには、高等教育への国費支出をせめて欧米並の対国民生産額比にまで増額し、教育研究の裾野を広げることが必要不可欠であり、個々の大学の基準的運営経費が保証され、増額されねばならない。
 ○ 欧米諸国並の教育・研究予算の確保。
 ○ わが国の国策として、基礎学術研究および高等教育の発展のための欧米並の公的財政支援体制が確立されること。
 ○ 知的活動・創造力が最大の資源であるわが国にとって、優れた人材の養成と独創的な学術研究の推進を担う教育研究の振興は、未来への先行投資であることを踏まえ、高等教育に対する国費を先進諸国並にすることが重要である。
 ○ 大学の教育研究活動の水準を高度化させ、地域への貢献度を向上させるために、施設等の整備を一定額(例えばGNPの約1%)を確保し積極的に行つていくべきである。
 ○ 高等教育、学術研究に対する先進諸国並の公財政支出を目標とする。
 ○ 高等教育に対する公財政支出の飛躍的増大。21世紀の高等教育・学術研究の将来像を考えると、日本の高等教育全体に対する国の公財政支出の割合を先進国並み(GDP比1.0%)に引き上げる必要がある。特に国立大学については、上記機能に鑑み、仮に設置形態が変更されても、国が設計者である事実に変わりがなく、その劣悪な研究、教育環境を根本的に改善することが国家の急務であると考える。

(国立学校特別会計制度の維持)
 ○ 十分なる財源の確保と国立学校特別会計制度の維持。
 ○ 特別会計の確保。

(基礎研究・人材養成の重視)
 ○ 大学における基礎科学の教育研究の充実と財政的保障。国力の持続的発展のためには科学・技術の振興は必須の条件であり、基礎科学の充実は文教政策の基本である。そのためには、教育研究と管理運営に要する人員、予算、施設等の費用を公的に負担するという保障が必要。
 ○ 財源措置については、基礎的研究・人材養成(特に教員養成)に支障を来さないよう、大学の教育研究活動の水準を維持・向上させるべく措置すること。
 ○ 日本は「科学技術立国」を目指しており、さらに、天然資源の乏しい実状から、「有能な人的資源」の育成が第一義である。これの実現のための根幹をなすものは、大学における教育研究でなければならない。そのために、国は文教予算に関してく欧米先進国に劣らない投資を行うべきである。 (再掲)
 ○ 教育と研究の機能的一体化なしには、将来の研究体制も教育力の向上も期待できない。従って、教員身分の安定と決定への参加、基礎的研究費の確保は絶対条件である。
 ○ 知的活動・創造力が最大の資源であるわが国にとつて、優れた人材の養成と独創的な学術研究の推進を担う教育研究の振興は、未来への先行投資であることを踏まえ、高等教育に対する国費を先進諸国並にすることが重要である。(再掲)
 ○ 中期計画の作成を3年以上5年以下の単位で作成することについては、長期的な展望に立った基礎的研究などが健全に行いうるような法的根拠を与えるなど、将来の教育・学術の発展の基礎となる領域への特別の措置が必要。(再掲)

(授業料)
 ○ 財政的基盤の確保は、非常に重要である。恒久的な保証は何もないが、少なくとも授業料を値上げせざるをえないような状況は絶対に避けるべき。特に医学部では国民医療の崩壊につながる。(再掲) j
 ○ 自由で創造的な学問の教育・研究及び大学による自主的な自治を確保すると同時に、国民が平等に高等教育を受ける権利を保障するためには、各大学による授業料設定では授業料の高騰を招くことになるので、現行の授業料制度を維持すること。(再掲)

(人員削減の回避)
 ○ 学長選挙並びに教員の人事については、学問の自由を保障するために、当然のことながら各大学の自治が尊重されねばならない。また、制度設計後に新たな教職員の削減がないよう十分な予算措置を強く望む。(再掲)

3.評価の在り方
(第三者評価機関、専門的な評価、評価機関の独立性、評価基準の多様性・公平性・的確性の維持)
 ○ 学問の自由・大学の自治の保障。学問研究・教育の中身(課題設定・方法選択・実施過程・成果発表等)への主務官庁や総務省(中期計画[事前]・評価[事後]両面で)の不介入、学長人事・その選出方法を含む教官人事への主務官庁の不介入(特に教特法の適用の継続維持)(再掲)
 ○ 大学の自主性・自律性が保証され、評価が画一的にならないこと。(再掲)
 ○ 中期目標の評価について。できる限り内部の意思が尊重され、大学の自治、教育研究の自由、予算措置などで、不利益を被ることがないような評価システムとする。(再掲)
 ○ 中期目標・中期計画について。大学における研究の特殊性にかんがみ、中期目標及び中期計画の期間は10年以上とすべきである。また、これらの策定および認可にあたっては、法人経営の効率性だけでなく研究・教育の専門的見地から行う評価機関の適切な評価を踏まえることが不可欠である。(再掲)
 ○ 公的機関の評価に対応する機能。
 ○ 大学の第三者評価、政官財などの外部の圧力がないこと。
 ○ 大学の自主性・自律性の確保。学長の任命は大学の申し出に基づき行うこと、また、大学の評価は、自己点検評価、大学評価機関の評価の結果を踏まえて行うこと、等が必要である。(再掲)
 ○ 公正で正確な大学評価の実施。
 ○ 正当な評価体制の確立。 |
 ○ 中期目標・計画、評価。中期目標は各大学の長期的な教育研究上の方針を尊重して策定され、中期計画は各大学の自主性が最大限発揮できるような基準のもとに認可されること。また、評価委員会は文部省から独立の第三者機関とし、教育・研究の評価は、学界等からの専門家による大学入自らによる評価とすること。(再掲)
 ○ 教育研究についての評価は、基本的に大学関係者による専門的見地から行われること。
 ○ 学問の自由、大学の自治を守るために、大学の自主性・自律性を確保する必要がある。この観点から、評価については一律の評価基準によることなく、大学の規模、歴史、教育研究分野等多様性に配慮し、弾力的なものとすること。
 ○ 評価制度に国立大学の特殊性を反映すること。大学の規模によらず、その果たしてきた機能が維持されるような評価システムであるべき。
 ○ 学長を含む教員の人事及び主務大臣による中期目標・中期計画の指示・認可における大学の自主性・自律性の確保、並びに教育研究に関する評価を大学関係者等により構成される第三者機関で行うこと。(再掲)
 ○ 評価機関と評価基準。(教育・研究の専門家による評価。地域貢献や基礎科学の推進など国立大学としての存在意義の評価)。(再掲)
 ○ 設置形態の如何を問わず、大学評価が大切になってくるが、評価の正確さと公平性を保つことが、絶対に必要である。

(評価と資源配分:評価基準の明確化)
 ○ 公平な第三者評価機関による予算配分。
 ○ 適切な評価の保証。財政的資源が評価によって配分されるならば、評価基準の明確化などにより、評価の公平性、的確性が守られなければならない。
 ○ 大学の業績評価についてはその決定前に当該大学の意見を徴する機会を与えると共に、評価に基づく資源配分を行うに当たつては配分方針・基準等を公開し、各大学に対して具体的な運用方法を明示する。
 ○ 教育研究財源の確保・充実化。新しい学問分野の創造と世界的レベルでの教育・研究の推進のために、長期的ビジョンに沿つた基礎的及び応用的教育・研究の状況と結果について多面的でかつ適正な評価の実施及び教育・研究経費の十分な確保と適正な配分措置がなされるべきである。(再掲)
 ○ 世界的水準の教育研究を展開するために、十分な教育・研究資金の確保(第三者評価機関による検証)。(再掲)
 ○ 企業会計及び評価制度導入は、国の交付金の減額なども含み、交付金が減額されれば教育研究活動等が制限され教育研究水準が低下するとともに、やがて洵汰される大学が出現する可能性もあるので、交付金の減額などは許されない。(再掲)

(仮に独立行政法人に移行した場合における主務省の評価)
 ○ 評価委員会の教育研究に係る評価は、「大学評価・学位授与機構」(仮称)の専門的な判断を踏まえて行うものとする。その評価は、全大学における位置を示す相対評価とし、公表するものとする。
 ○ 大学の具体的業務の範囲の決定、中期目標の決定と変更に際しては、事前に各大学の意見を聴取し、それを尊重すること。また、中期目標の評価に際しては、主務省に置く第三者評価機関の専門的判断を尊重すること。(再掲)
 ○ 文部科学省の評価委員会の評価は、大学評価・学位授与機構による専門的判断を踏まえて行うとする特例措置が必要である。これとの関連で、中期目標は、長期展望に基づく各大学の自主性を尊重して、策定されるべきである。(再掲)
 ○ 法人の業績評価については、評価委員会による評価とともに「大学評価・学位授与機構」(仮称)が行う教育研究に係る専門的な評価を踏まえて実施すること。
 ○ 評価機関と評価基準。(教育・研究の専門家による評価。地域貢献や基礎科学の推進など国立大学としての存在意義の評価)。(再掲)

(基礎研究の重視)
 ○ 大学評価機関の在り様によっては、短期間の内に評価される恐れがあり、本来、学術研究は、時には長時間の研究を経て大成することが多々あり、基礎研究が軽視されることがあってはならない。

4.教育に対する国の役割と責任
(国の役割)
 ○ 各大学それぞれ(単科、総合ともに)が、高等教育機関として機能するために、平等の組織体制を保障すること。大学としては、学長、副学長(複数)、事務局長、附属機関長等、学部としては、学部長、研究科長(学部の数に合わせて)を置くこと。
 ○ 高等教育機関としての大学が、大学独自の長期的展望に基づいて行う教育研究の改革に当たっては、国として国家の将来に責任を果たす立場から、その遂行を促すために、大学間に格差なく、人事・組織運営体制・財政面等について保障し、徹底した支援を行うこと。(再掲)
 ○ 教育。研究における主体性。大学における教育・研究の目標・計画等は、国家的な見地からの政策ないし戦略に配慮すべきことは当然であるが、基本的には大学の主体性に委ねられなくてはならない。特に自由な発想に基づく研究が妨げられることがあってはならない。(再掲)
 ○ 科学技術創造立国を目指す我が国においては、国策としての人材養成、基礎研究、研究開発が必要不可欠である。そのためには、欧米先進国に比して少ないとされる大学に対する公的財政措置の拡大を図ることが基本的に必要である。(再掲)
 ○ 我が国の発展の中で、国立大学が果たしてきた役割と存在意義の明示化。特に(研究開発、教育において国と国立大学が主体となり関与しなければならぬ分野の明確化。
 ○ わが国の国策として、基礎学術研究および高等教育の発展のための欧米並の公的財政支援体制が確立されること。(再掲)
 ○ 我が国の高等教育は、国立大学と私立大学との緊張関係の中で発展してきた。(特に私立大学は国立大学を意識しながら発展した。)この緊張感が喪失すれば我が国の学術研究・高等教育は壊滅的になる。独立行政法人特例法など何らかの形で国立大学としての形態を保ち教育研究の持続性から、教職員の国家公務員としての身分が保障されなければならない。
 ○ 国際競争力を高める方向で大学等の設置形態を整備する。
 ○ 大学の自主性・自律性の拡充。国立大学は、世界の学術研究の水準を引き上げ、高等教育における機会均等を全国的に保障し、地域における学術科学の中心として、その活性化に寄与してきた。国立大学が今後ともこの機能を十分に発揮するためには、設置形態のいかんにかかわらず、研究、教育および経営の面において憲法が保障するその自主性、自律性が一層拡充されることが必要である。(再掲)
 ○ 高等教育に対する公財政支出の飛躍的増大。21世紀の高等教育・学術研究の将来像を考えると、日本の高等教育全体に対する国の公財政支出の割合を先進国並み(GDP比1.0%)に引き上げる必要がある。特に国立大学については、上記機能に

鑑み、仮に設置形態が変更されても、国が設計者である事実に変わりがなく、その劣悪な研究、教育環境を根本的に改善することが国家の急務であると考える。(再掲)
 ○ 大学共同利用機関は大学と同等の学術研究機関であり、その事業・管理運営等は既に大学等の研究者が参加する評議員会、運営協議員会等において行われている。また、共同利用機関の行う研究は国際性が特に強い。制度改革の法的枠組はこのシステムを一層発展・充実させる方向で作られるべきである。

(地域や社会への貢献)
 ○ 地域の密着性について。地方の大学としては、地域に根ざし、社会に貢献できるような大学が前提である。そのためにも、今後も地域の特色を活かせるようなシステムが必要不可欠である。
 ○ 研究・教育の自由。野放しの自由を意味するのではなく、これらの結果が客観的な評価にさらされるものであることは言うまでもない。また、実学部門の大学人にとって社会のニーズヘの配慮が必要なことも自明である。(再掲)
 ○ 高等教育・学術研究の財政環境の整備。高等教育・研究予算のCDP比率を先進国並に引き上げる努力を行い、今後、日本の教育が社会の要請に応え、また研究レベルでのグローバル・スタンダードを達成していくことが国家的要請であると考える。(再掲)
 ○ 大学が果たしてきた役割、特に地域の教育・学術の拠点としての国立大学が果たしてきた歴史的な役割が生かせるような高等教育・学術研究に対する財政環境をつくる。
 ○ 教育と研究の課題、方法等の多様性を確保するためには、競争原理と同時にモラルや社会性の保持が不可欠である。従つて、一定レベル以上の教育・研究者を一県一国立大学として全国的に配慮することが絶対条件である。

(教員養成)
 ○ 戦後50年続けてきた、国の責任による地域毎(県単位)の計画的な教員養成を堅持すること。国家100年の計を考えると、初等中等教員養成に国による一層のサポートが不可欠である。
 ○ 国立の教員養成系大学・学部は主として義務教育段階の教員を養成することにより、国の人材育成の基礎教育の部分で重要な役割を果たしてきた。そのような実績を踏まえ、それをさらに充実させていくことは、わが国の将来の発展にとって不可欠といえる。

(基礎研究の重視と仮に独立行政法人に移行した場合における効率化への疑問)
 ○ 基礎理学・人文学発展のための裏付け。知の構築、文化の伝承が大学の使命と考えるとき、大学の設置形態の如何に関わらず、経済効率性を追求するあまり、実学でない学問の表退につながるようなことがあつてはならない。
 ○ 通則法による「効率化原理」では、到底活力ある大学革新、21世紀に向けた日本の高等教育の発展は見込めない。大学運営上の改革の必要性と通則法の効率化原理とを、区別すべきである。
 ○ 大学の自治の尊重。学問の自由―教育研究の自主性を保障すること。とりわけ効率性にのみとらわれない基礎的研究の充実発展にも資するよう配慮すべきである。さらに学長をはじめ教員の人事について大学の主体性が十分担保されるべきである。(再掲)

5.その他
(国家公務員の身分保持と教育公務員特例法の適用)
 ○ わが国が目標とする科学技術立国あるいは知的存在感のある重厚な国造りを達成するには、高等教育が果たすべき役割は大きい。この機能を実質に担うには、少なくとも教育公務員特例法の精神が堅持され、学問の自由が保障される必要がある。(再掲)
 ○ 教職員の身分は国家公務員とすることを前提に、学長人事・教員人事は、内容的には教育公務員特例法(特例措置)の規定を適用する。(再掲)
 ○従来どおり、教職員の身分は国家公務員とし、大学運営の財源は国の予算によるものとすること。
 ○ 学長を含む教員の人事において、大学の自主性・自律性を確保すること。教職員は国家公務員とすること。(再掲)
 ○ 国家公務員の身分。
 ○ 〔職員の身分の確認〕教育公務員特例法を適用する。
 ○ 大学の歴史において尊重されてきた大学の自治・学問研究の自由は、高等教育・学術研究の将来にとつても必須の要件といわなければならない。とりわけ学長の選考等の人事に関しては、教育公務員特例法の精神が堅持されなければならない。(再掲)
 ○ 教育と研究の機能的一体化なしには、将来の研究体制も教育力の向上も期待できない。従って、教員身分の安定と決定への参加、基礎的研究費の確保は絶対条件である。(再掲)
 ○ 我が国の高等教育は、国立大学と私立大学との緊張関係の中で発展してきた。(特に私立大学は国立大学を意識しながら発展した。)この緊張感が喪失すれば我が国の学術研究・高等教育は壊滅的になる。独立行政法人特例法など何らかの形で国立大学としての形態を保ち教育研究の持続性から、教職員の国家公務員としての身分が保障されなければならない。(再掲)
 ○ 国立大学の教職員の身分が保証されること。大学の財政を大学ごとに自己管理することになれば、地方大学の財政は苦しくなる一方である。これは教職員の待遇悪化に繋がる。

(非国家公務員の場合における身分保障)
 ○ 設置形態の制度設計の前提としてどうしても譲れない要件は、教職員に国家公務員の身分を与える必要があることである。もし、仮に非国家公務員になる場合、身分保証はどこで行うのか改めて検討する必要がある。


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