==> 国立大学独立行政法人化の諸問題

公立大の動き

  • 公立大も法改正で自主性強化 「実質的な法人化」目指す
  • 自治体の直営形態維持を=国立大の独立行政法人化に追随せず−公立大協会
  • 記事への蔵原氏のコメント

  • asahi.com 2000年3月31日付
    

    公立大も法改正で自主性強化 「実質的な法人化」目指す


     都道府県や市が設置している全国の公立大が加盟する公立大学協会(会長 =荻上紘一・東京都立大学長)は30日、地方自治法や地方財政法などを改正 して、大学運営の自主性を大幅に高めるべきだとする報告書をまとめた。「給 与体系をゆるやかにして、優秀な研究者を高待遇で引き抜けるようにする」 「寄付金や企業の受託研究費を直接大学の収入にする」といったことが念頭に 置かれている。大学の運営費用は従来通り自治体がまかなうとしているが、自 治体を通さずに大学独自の判断で運営できる部分を増やすことで、「実質的な 法人化」を目指すものだ。 こうした方針には、「国立大と私立大の谷間にあって存在感が薄い」といわ れる公立大の個性化を進め、大学間の競争に生き残る環境を整えるねらいがあ る。同協会は今後、制度改正のための詳しい検討を進める考えだ。 公立大については、「予算の使い道が限定される」「給与体系が固定化して 融通がきかない」といった制約が多く、大学の発展を遅らせているという指摘 がある。国立大も同じ環境にあるが、行革の一環として国から離れて法人とな る見通しになったため、こうした不具合は無くなる方向だ。 今回の報告書は国立大の法人化の動きに触発されたもので、「この大改革の 時代に何も変えないのなら、公立大は地盤沈下する」と断じている。 ただし、報告書は、制度改革の前提条件として、引き続き自治体から大学に 安定した財政支出があることなどが不可欠としている。このため、設置形態は 公立大として現在のスタイルを保ちつつ、関係法令を改正することで様々な制 約を取り除き、「大幅な自律性強化による実質的な独立法人化」を目指すべき だと結論付けている。(07:20)
    [ 時事通信社 2000年3月30日 18:35 ]

    自治体の直営形態維持を=国立大の独立行政法人化に追随せず−公立大協会


     大学改革をめぐり、全国の66公立大でつくる公立大学協会(会長・荻上紘 一東京都立大学長)は30日、公立大は地方自治体などによる直営形態を維持 しつつ、自立性を高める工夫を進めるべきだとする報告書を公表した。  報告書は、国立大の独立法人化が議論され、少子化の時代を迎えて私立大が 個性化を強める中で、公立大が生き残るには「地域とのつながりを最大の武器 とすることが望まれる」とした。また、これまで公立大は安易に国立大に追随 してきたが、国立大の独立行政法人化に従って学校法人化するよりも、直営形 態のままで自立性を強化するための具体的検討を急ぐ必要があるとした。 
    Date: Sat, 8 Apr 2000 15:57:36 +0900 From: 蔵原清人 Reply-To: reform@ed.niigata-u.ac.jp Subject: [reform:02715] Re: 公立大学にも法人化の動き これについては次の、[02707]で書いているように、法人化ではないでしょう。 私はむしろ、国立も含めて、まっとうなあり方の探求ではないでしょうか。た だ現在の制度のもとでは、いくつかの難しさもあります。公的機関の会計原則 の変更が必要でしょうし、公務員の給与の格差づけということにもなります。 これらは法律の問題です。 これらについて国民の納得がいく理由付けと理解を求めることが必要です。政 府与党の判断もあります。この行き方が、独立行政法人以外の道を開くことに なるので、相当の抵抗もあるでしょう。法改正ですから国会の問題になります。 こうしたことすべてを押し切って実現することが必要ですが、そのためには広 範な世論を背景としなければならないでしょう。公大協がこうした点をみすえ て、是非積極的に運動を進めていってほしいとおもいます。 それにつけても、マスコミは一体、法人というのをどう理解しているのでしょうか。 「実質的な法人化」というい朝日のコメント?は全く問題を理解していないと 思います。その点、時事のコメントが正確です。 大学の中でも法人化を何か自分で決められるようになると考えている向きもあ りますが、法人化すればそれが実現するものではないと思います。 公大協のいっていることは自治の保障です。それ以外の何者でもないのではな いでしょうか。ただ自治という言葉が、特に政府筋に評判が悪いので、別の言 い方をしてみたということでしょうが。 法学の方のコメントを是非いただきたいです。 しかし、公立大学の問題は予算の使い方や給与体系の固定化が今一番の障害で しょうか。それよりも予算の少ないことのほうが深刻ではないでしょうか。制 度改革もいいのですが(必要ですが)今すぐできることとしては、予算の増額 を自治体に対して要求することでしょう。それなら、主として自治体レベルで 実現可能です。 自治体によっては知事部局で予算を編成しておろしてくるところが多いように 聞いていますが、大学側で予算案を作って知事はそれを尊重して議会に提出す るようにすることなどは、やる気になれば今すぐでもできることではないでしょ うか。その意味では公大協が今制度改革を前面に出して主張するのがいいかど うか、私は疑問ですが、公立の方どうですか。 蔵原清人(工学院大学)