東京新聞「国立大独法化26日通知/文部省 学長会議で具体化詰め」(2000.5.13) 朝日新聞「国立大法人化、正式表明へ 文部省、学長会議を召集」(2000.5.13) 辻下のコメント
国立大学の独立行政法人化問題で文部省は十二日までに、今月二十六日に国立大学長会議を招集し、独立行政法人化移行に向けて具体的な詰めに入ることを伝えることに決めた。これに先立ち、十六日と二十四日に国立大学協会長経験者らを集めた懇談会を開催し意見を募る。同省は昨年九月に独法化に向けた条件案となる「検討の方向」を出していたが、自民党の結論がまとまったことから初めて正式に独立行政法人化移行を通知することになった。国立大学長会議は毎年、国立大学協会の総会に合わせて六月に行われていたが、独法化に向けた詰めの作業を急ぐ必要があるため、月内に臨時招集することになった。文部省はこの場で、自民党案と整合する独法化方針を示すとみられる。同省では二〇〇一年度中に細部を詰め、できる大学から順次法人化させる方針だが、学長選挙を学外の関係者と学内の代表者による推薦委員会で行うべきだとしている点が「大学の自治」と相いれないなどとして反発する声も強く、今後、国大協との調整作業は難航する可能性がある。
国立大学の設置形態をめぐる問題で、文部省は12日、99大学すべてを国の直轄運営から切り離し、独立した法人とする方針を決めた。自民党が国立大の特殊事情に配慮した法律を定めることを党の方針として決めたことを受け、「法人化すれば様々な規制を取り除くことができ、自治も損なわれない」と判断したためだ。文部省は、近く学長経験者らを集めた懇談会を開いて考えを確認した上で、今月下旬に国立大学長会議を招集し、方針を表明する。法人化の問題をめぐっては、有力大学を中心に「法律で一定の配慮が示されれば法人化を受け入れられる」という意見がある一方、学問の衰退につながるとして「絶対反対」を主張する大学も多い。文部省は、こうした現状で国立大学協会(会長=蓮實重彦東京大学長)が意見を統一するのは困難と判断し、「見切り発車」の形で法人化を決定することにしたという。
法人化に当たって文部省は、各大学の学風が維持されるよう、「一大学一法人」の形をとる考えだ。今後、専門家による会議などを置いて、「健全な経営を維持するには組織をどうすべきか」「教職員の人事をどうするか」など、細かい制度設計を進めるとしている 。
| 国立大学全体を国策大学に退化させてしまうきっかけを作ることを悩みながら、大学の教職員のためを思って敢えて悪役を演じ、法人化を最初に受け入れることを検討している学長の方がおられるのだろう。しかしできることならば、流れを白紙に戻すことの方に力を注いでほしい。それが大多数の国立大学教職員の願いであり、事情を知らされていない多くの国民の本当の願いだと思う。 |