==> 国立大学独立行政法人化の諸問題

国立大学協会殿

国立大学を、研究・教育内容に政府が全面的に介入する国立大学法人大学に作り替える政策は、学問教育の自由を保障する日本国憲法第23条に明白に抵触しています。国立大学が短期的利害判断により当該政策に協力することは、日本の知的基盤を破損する愚行であるだけでなく、憲法違反の罪を犯すことです。国立大学協会がこのような重大な決定を下そうとするならば、国立大学法人化が憲法23条に違反しないと判断する理由を呈示し、当該判断の是非を国立大学教職員全員に問う義務があります。

2000.5.20 辻下 徹

『東京新聞』2000年5月20日付

「国大協、独法化容認へ」


文部省の検討作業参加意向
条件付き方針転換

  国立大学協会の蓮実重彦会長(東京大学長)は十九日、同協会の理事会で「文
部省と一緒によりよい法人化を目指そう」と話し、二十六日に開かれる国立大
学長・大学共同利用機関長会議の後、同省の検討作業に参加する意向を示した。
国大協は、これまで独法化の大枠を定めた通則法の適用に反対してきたが、独
法化そのものについては態度を明らかにしていなかった。理事の多くは蓮実会
長の方針に理解を示しており、国大協は条件付きながら「独法化容認」へとか
じを切ることが確実になった。
  蓮実会長は、独法化をめぐる自民党グループの検討状況など一連の経過を紹
介。同党などから国立大批判が強い中で、理想的な法人化を実現するには、文
部省と敵対するのは得策ではないとの見方を示した。
  そのうえで文部省が独法化案の詰めの検討を予定している識者グループに国
大協からメンバーを参加させるなど、同省を支援し、一緒になって法人化を進
めることを提案した。
  これに対して、一部の理事からは「手順を踏んでほしい」とする意見が出た
ため、総会での議論を経たうえで国大協としての態度を決めることになった。
  理事の中からは会長発言への反対はほとんどなかったが、独法化に強く反発
する学長もおり、学長会議や総会では活発な議論が展開されるとみられる。
  総会の日時は会長に一任され、六月の定例総会を待たずに臨時総会が開かれ
る見通しが強まっている。