==> 国立大学独立行政法人化の諸問題
NHK 報道について
==> 呼びかけ(2000.7.18)|==> 報告(2000.7.21)|==> 照会状(2000.8.3)
Date: Tue, 18 Jul 2000 12:23:22 +0900
To: he-forum@ml.asahi-net.or.jp
From: Toru Tsujishita
Subject: [he-forum 1108] NHK の7/15報道について
he-forum ML のみなさま
7月15日午前7時の全国ニュースでNHKは独立行政法人化が既定方針である
と報じました。この報道に関し、国立大学協会と国立大学学長宛に以下の要望
書を送付します。連名される方は本日午後6時までに辻下
tujisita@math.sci.hokudai.ac.jp
まで御連絡ください(Subject は NHK としてください)。
辻下 徹
北海道大学大学院理学研究科
〒060-0810 札幌市北区北10条西8丁目
011-706-3823(office)
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国大協会長殿
国立大学長各位
(有志,連名)
拝啓
去る6月15日,NHKは朝7時のニュースで,東京の3つの大学での共同授
業について伝えたあと、「独立行政法人化」について次のように報じました。
「国立大学をめぐっては、国の組織から切り離して独立行政法人に移行させる
方針が決まっていますが、今後、大学どうしの競争が激しくなるなかで、教育
や研究の体制を強化するための合併や連携の動きはさらに広がっていきそうで
す.」
たんに文部省が方針を決めたということを,あたかも独立行政法人化が「決まっ
ている」かのように表現するのは問題であり、国民に重大な誤解を与えるもの
です.国大協および各大学の学長の方々は,独立行政法人化に関しては国民に
大学の主張をよく理解してもらうことが重要だという立場をとっておられるこ
とと思います.そのためには国民には正確な情報が与えられなければなりませ
ん.したがってこのような重大な誤報をそのまま見過ごされることがないよう,
NHKへの訂正要求など適切な措置を迅速に取っていただくようお願い申し上
げます.
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なお今朝、NHKに、以下の抗議文を送付しました:
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日本放送協会 殿
貴局は去る7月15日,総合テレビ朝7時の全国ニュースで,東京の3つの大
学での共同授業について伝えたあと、「独立行政法人化」について次のように
報じられました。
「国立大学をめぐっては、国の組織から切り離して独立行政法人に移行させる
方針が決まっていますが、今後、大学どうしの競争が激しくなるなかで、教育
や研究の体制を強化するための合併や連携の動きはさらに広がっていきそうで
す.」
たんに文部省が方針を決めたということを,あたかも独立行政法人化が「決まっ
ている」かのように表現するのは問題であり、国民に重大な誤解を与えるもの
です.国大協はじめ多くの大学や教授会,労働組合,そして個人が独立行政法
人化には反対の意思を示しているなかで 独立行政法人化が既定の事実であり、
もはや動かし難いものであるかのように伝えることは,報道の公正・中立を見
失った態度であると言わなければなりません.
事実を調査された上,訂正報道など適切かつ迅速な措置を取っていただくよ
うお願いします.
辻下 徹(北海道大学)
tujisita@math.sci.hokudai.ac.jp
豊島 耕一(佐賀大学)
toyo@cc.saga-u.ac.jp
野田 隆三郎(岡山大学)
noda@math.ems.okayama-u.ac.jp
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この手紙(+コメント)は次に置いてあります。
http://pegasus.phys.saga-u.ac.jp/UniversityIssues/toNHK.html
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Date: Fri, 21 Jul 2000 18:04:37 +0900
From: Toru Tsujishita
Subject: [reform:03019] 参加撤回要求の重要性(NHK報道問題の感想)
To: reform@ed.niigata-u.ac.jp
北大の辻下です。
NHKの7月15日朝の報道について18日に国立大学協会会長と国立大学学長宛の
要望書の送付を予告しましたところ同日夕方までに20大学から33名の賛同を得て
計36名連名で19日に国立大学協会会長へ送付し、きょうまでに野田さんと豊島さ
んと手分けし、99国立大学長宛に、電子メールまたはファックスで要望書を送りま
した。
18日と19日にNHK社会部の記者の方と電話で話しをする機会がありました。「
誤報」と言われることは承服できないとのことでした。「文部省が独立行政法人化の
方針を決めた」と「独立行政法人に移行させる方針が決まっている」との間には実質
的な違いはない、だから訂正はしかねるということでした。しかし、短いニュースの
何気ない一言こそサブリミナルな影響を瞬時に与え、独立行政法人化が決まったとい
う思い込みを深め、今後、国民の理解を得るために努力しようとしている大学関係者
にとっての困難が増す、という主張は理解してくれたようで、今後は注意するという
ことでした。(なお、今回のことが、NHKは独立行政法人化について偏った態度を
持っていてけしからん、という方向に批判が広がることを記者は懸念していました。
これまでのNHKの独立行政法人問題の特集などの内容からすれば、今回の問題を越
えてNHK批判をすることは妥当ではないと個人的には思っています。)
なお、記者の方は、文部省が設置する(独立行政法人化の詳細な制度設計のための)
調査検討委員会に国立大学協会が参加することは、国立大学が独立行政法人化に向け
て一歩踏み出したと考えるのは当然ではないか、という点を何度も強調していました
。それと同時に、6月14日の蓮見会長記者会見の内容は、記者の立場からすると、
報道して視聴者に理解して貰えるのに必要な「安定した意味」(いわばrobust な意
味)に欠けていたと指摘していました。この指摘は、記者会見の内容を知った時に私
が感じた何とも言えない不安定感と符合していて驚きました。要するに、調査検討会
議参加の唯一の<安定した解釈>は、「調整法次第では独立行政法人通則法+調整法
でOK」というものなのです。記者会見で蓮見会長が、調査検討会議への参加意図は
何も確定していないことを文才と機知とを動員して強調されていましたが、それは次
の瞬間には誰の頭にも残らないほど「無理で不安定で不自然な弁明」にしか成りえな
いもので、結局は報道されませんでした。
国立大学協会は、独立行政法人化が既定路線という先入観が広がることへの歯止めと
して、この機に文部省方針決定について正式な見解を述べ、国立大学協会総会の合意
について明確に語るべきであると思っています。
ところで、この「事件」は、現在の野田さんが中心となって呼びかけている、調査検
討会議参加撤回要求の運動の重要性を強く感じさせました。確定した意味をもたせま
いとしても行動は独自の意味を伴っており、それが好むと好まざるとにかかわらず行
動の性格を決めてしまうのです。「6月14日の国立大学協会の合意は、4つの合意
事項以外には何もない」などという主張は、大学内でも大学外でも通用するような主
張でないことは明らかです。「独立行政法人化を条件付きで容認した」−−それが6
月の国立大学協会の紛れもない合意です。そうではなかった、という学長が多数おら
れるのであれば臨時国立大学協会総会を開き参加を撤回すべきです。一部の大学が抜
け駆けをするのならすればよいのです。その場合には調査検討会議の結論は「私的な
もの」に留まり、文部省や一部の抜け駆け大学が国民やマスコミや同僚からの批判を
どこまで躱せるか、それは決して容易なことではないはずです。
野田さんから近い内に連絡があると思いますが、調査検討会議参加撤回の賛同者数は
300に近づいています。7月31日の第一回調査検討会議開催の前に、国立大学協
会に要望書提出する予定です。1次募集締切は過ぎ居ましたが、ぜひ、撤回に賛同さ
れる方は今からでも加わって下さいますようお願いします。
なお、調査検討会議とは独立に、広く国民から支持される具体的改革案を形成する共
同作業の開始を呼びかけたいと思っています。
辻下 徹
北海道大学大学院理学研究科数学専攻
〒060-0810 札幌市北区北10条西8丁目
011-706-3823(office)
tujisita@math.sci.hokudai.ac.jp
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh
* 政・官ダイナミックスへの盲従が大学を滅ぼし日本を滅ぼす *