==> 国立大学独立行政法人化の諸問題

九州地区各国立大学長から国立大学協会設置形態検討特別委員会委員長への要望


                 平成13年5月31日 国立大学協会会長 国立大学協会設置形態検討 特別委員会委員長 長尾真殿                 九州地区各国立大学長   「国立大学法人化についての基本的考え方」及び「国立大学法人化   の1つのありうる枠粗み」についての意見並びに要望について  九州地区国立大学長会議は,5月24日に開催した地区学長会議において「国 立大学の独立法人化について」を協議題として,国立大学設置形態検討特別委 員会・専門委員会連絡会が5月21日付けで作成した「国立大学法人化につい ての基本的考え方・資料1」(以下.「基本的考え方」とする)と「国立大学法 人化の1つのありうる枠粗み・資料2」(以下,「ありうる枠組み」とする)を 中心に意見交換を行い,九州地区の各国立大学長は一致して次のような見解を 持つに至ったので,抜本的な再検討を強く要望する。  「基本的考え方」については,その冒頭にもあるように,国立大学協会が設 置形態検討特別委員会を設置するに及んで,その設置理由として「独立行政法 人通則法を国立大学にそのまま適用することに強く反対するという従来からの 一貫した姿勢を変更する必要があるとは考えない。しかし,同時に,国立大学 の法人化は,国が高等教育と学術研究における財政的責任を堅持しながら,国 立大学の自律性を拡大し個性化をすすめることによって,教育・研究の質を高 め,この国の知的基盤の拡大強化をもたらす契機となりうるものとして,これ に真摯に対応すべきである」としており,その認識に立って法人化についての 基本的な考え方が展開されている。これには国立大学協会において合意された 原則が貫かれているものとして評価する。  それに対して,「ありうる枠組み」においては,「基本的考え方」に提示さ れた考え方がほとんど生かされておらず,両者の間には大きな乖離があるもの と判断せざるを得ない,特に「基本的考え方」の自主自律の尊重と「ありうる 枠組み」における中期目標の指示,中期計画の認可,教育研究の評価,運営費 交付金の交付という一連の仕組みによる自主自律の束縛との乖離が問題である。 これでは通則法そのままの適用と言わざるを得ない。したがって,たとえ一つ の「ありうる枠組み」であるとしても,やはり「基本的考え方」に立つ「あり うる枠粗み」であるべきであると考える。  国立大学設置形態検討特別委員会は,文部科学省の調査検討会議との関係や 検討日程等の厳しい状況下にあると思われるが,これは極めて重要な問題であ るから,軽々に結論を出すべきではない。われわれはここに提案された「基本 的考え方」に立って「ありうる枠組み」についての再検討を強く要望したい。