6/1記者会見で配付された長尾会長の個人文書
国大協総第57号
平成13年6月5日
設置形態検討特別委員会
委員・専門委員
オブザーバー 各位
国立大学協会
事務局長 諸橋 輝雄
記者会見における追加資料の送付について
既にお知らせしたとおり、6月1日開催の理事会終了後、会長が設置形態検討
特別委 員会委員長として記者会見を行いましたが、その席で設置形態検討特
別委員会の取り まとめとは別に、委員長作成の別添資料も配布されておりま
すので、ご参考までにお 送りいたします。
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2001年6月1日
国立大学協会設置形態検討特別委員会
国立大学の法人化についての要旨
国立大学法人化の趣旨
わが国の社会経済並びに国民生活を発展させ、さらには人類の福祉を増進させ
るため に、わが国の高等教育および学術研究の一層の質的向上、とりわけわ
が国の教育およ び研究面における国際的競争力の強化が緊急の重要課題となっ
ている。すなわち、優 秀な人材の育成と高度の学術研究の遂行、さらには、
大学における研究成果の社会へ の還元や技術移転、その他、国民の多様な要
請に応え、国の基盤を支えることは、国 立大学に課せられた重大な使命であ
る。
このような使命を果たすため、これまでも国立大学において様々な努力を行っ
てきた が、不十分であり、多くの改善すべき問題が存在する。したがって、
国立大学は、社 会からの批判を真撃に受けとめ、厳しく自己点検し、自ら変
革してゆく努力をするこ とが必要である。とりわけ、国立大学は、公的負担
により運営されていることを強く 自覚し、自己責任を明確にし、競争的環境
を作り切磋琢磨するとともに、適正な運 営、情報の公開、透明性の確保、社
会貢献等、社会との連携を積極的に行い、社会の 期待に応えなければならな
い。
以上のような国立大学が抱える問題を克服し、国立大学に課せられた使命をよ
り的確 かつ確実に果たすことが可能となるよう、国立大学協会は、設置形態
検討特別委員会 をもうけて国立大学の組織改革のあり方を検討してきたが、
今回、その改革の基本的 方向として次のような内容を策定した。
改革によって実現すべき基本的目標
1.国立大学が国の行政機関の一部とされていたことから生ずる教育・研究上
の不要 な制約を取り除き、明確な責任体制のもとで、大学の運営ないし活動
について自主 性・自律性さらには柔軟性を拡大すること。
2.個々の国立大学が固有の理念・目標を設定し個性化することにより、広く
大学間 で切磋琢磨して高等教育および学術研究の活力ある発展を図ること。
3.国立大学が、その時々の社会の要請に適切に対応し、運営の透明性が確保
される 開かれた大学を実現すること。
改革の枠組みの要点
1.国立大学法人法を制定し、法人組織と大学組織を分離することなく、国立
大学を 1大学1法人として法人化する。大学の教職員の身分については、国
家公務員型を基 本としつつ、非公務員型の可能性を含め、今後検討する。
2.組織編成、財務や人事に関しては、国立大学の自主性・自律性の拡大とい
う法人 化の趣旨に適合するよう、原則として国立大学が自ら決定できること
とする。
3.学長を中心とする執行部体制を強化し、大学の管理運営の責任体制を明確
化す る。このような学長の責任とリーダーシップの重さに鑑み、その選考に
学外有識者の 意見を反映させる仕組みを設ける。
4.法人化後の大学の管理運営のアカウンタビリティや社会の要請の取り入れ
等の観 点から、評議会や運営諮間会議等の大学運営の基本的システムを、学
外有識者の役割 を強化する方向で大幅に見直す。
5.職員(教員および事務職員)の人事、給与、服務等については、公募制や
任期制 さらには業績給等の推進、教員の兼職兼業の規則の緩和を含め、意欲
を持って職務に 従事しその能力が発揮されるような弾力的な仕組みを導入す
る。
6.中期目標は、各大学の理念や長期目標等を踏まえて、大学の意見に基づい
て策定 する。また、第三者による大学評価を行い、その結果を公表するとと
もに、大学における教育研究の特性に配慮して国からの運営費交付金に適切に
反映させ て、大学間に競争的環境を導入する。
7.国は、大学の個性化と切磋琢磨を推進するため競争的研究資金を拡充する
ととも に、基盤的経費については、大学の安定的な教育研究活動を確保する
ため各大学の運 営方針その他の諸特性が反映される方式により算定する。
○以上のように、この内容は、国立大学が自ら、競争的環境を実現し、大学の
運営に 社会の意見が反映される組織に作り変え、自主性・自律性とともに自
已責任を明確に する改革を行う決心をしたものといってよい。これは社会の
意見を反映する仕組を持 たない独立行政法人通則法にくらべて、はるかに良
い制度設計になっていると言える だろう。
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