==> 国立大学独立行政法人化の諸問題
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「国立大学の独立行政法人化と教職員の身分問題」学習・討論集会アピール

佐賀大学教職員組合・日本科学者会議佐賀支部

Thu, 28 Feb 2002 17:06:33 +0900

「国立大学の独立行政法人化と教職員の身分問題」学習・討論集会
(主催:佐賀大学教職員組合・日本科学者会議佐賀支部)

【集会アピール】

 私たちは、2月28日、「国立大学の独立行政法人化と教職員の身分問題」
をテーマに学習・討論集会を開催した。同集会での議論を踏まえ、以下のこと
を佐賀大学の教職員及び学生に、そして、全国の大学人に訴える。

アピール:国立大学の独立行政法人化と教職員の「非公務員型」移行を断固阻
止しよう!

  現在、国立大学の独立行政法人化は最悪のシナリオのもとに進行している。

  去る2月21日、文科省の国立大学法人化調査検討会議(主査:長尾真京大
学長)の連絡調整委員会に、教職員の身分の「非公務員型」への移行、学長選
考からの教授会メンバーの排除などを含む独法化最終報告案が文科省事務局よ
り提示された。

  「非公務員型」へ移行することにより、兼職制限がなくなり、産官学連携で
研究を進め易くなること、営利企業の役員等への大学教員の就任が可能になる
こと、海外や民間から教職員を採用したり、外国人を学長や学部長とすること
も可能となることなどがその利点とされている。

  しかし、これら「非公務員型」の利点とされるものは、大学の教育・研究・
運営に大打撃を与えるものであって、決して「利点」と言えるものではない。
25%国家公務員の削減という行財政改革のための数合わせに過ぎないというの
がその実体である。

  このような「非公務員型」によって、大学教員は一部の企業や団体などの利
益に反する研究を行えない、行いにくい、あるいはそれを自粛させられる環境
が醸成されるであろう。つまり、「非公務員型」への移行は、教育公務員特例
法で明示されている国立大学教員の「国民全体の奉仕者」という位置づけを放
棄するものであり、これを断じて許すことはできない。

  また、教員任期制の全面導入も現実のものとなろうとしている。その結果、
教員はやむなく論文を粗製濫造せざるを得なくなるであろう。それだけではな
く、将来、研究者を目指す若者が、時間のかかる研究課題を避ける傾向が助長
されるに違いない。日本の研究水準が著しく低下し、研究テーマも片寄るであ
ろうことは明らかである。

  また、最終報告案では、学長選考から教授会メンバーが排除されている。
「必要に応じて学内者の意見を聴取」することとし、その方法は必ずしも投票
に寄らない旨のことが述べられている。学長は大学の構成員により選ばれた、
我々大学で働く者の代表でなければならない。学長の権威は、大学構成員から
の支持にこそ、その根拠を持たなければならない。学長は、大学構成員によっ
て尊敬される「地位」でなければならない。

  よって、教授会メンバーの学長選考からの排除は、学長の権威の喪失につな
がるであろう。その結果、トップ・ダウン方式でしか、大学は「まわらない」
ようになり、大学の運営は、学長と一部の教職員だけで非民主的に、独断的に
進められることとなろう。

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私たちは、以下のことを訴える。

「多くの困難と犠牲の上に勝ち取られた大学の自治に対する破壊行為を阻止しよう」
そのために:

1. 国立大学の独立行政法人化に断固反対しよう。

2. 教職員の国家公務員としての保障を守り抜き、労働基本権を確立しよう。

2002年2月28日
「国立大学の独立行政法人化と教職員の身分問題」学習・討論集会参加者一同
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