==> 国立大学独立行政法人化に抗して
群馬大学学長による国大協第一常置委員会の経緯説明

群馬大学学長による国大協第一常置委員会の経緯説明

[reform2302] より転載
	
9月27日、群馬大学組合は、独立行政法人化問題等について、赤岩学長との間で1時
間あまりにわたり懇談会をもちました。
すこし古い話ですが、以下、学長との懇談会での話の内容を紹介します。

●懇談会に至る経緯
学長:7月に組合から懇談会の申し入れをうけながら今まで応じられなかった経緯を、
はじめに説明しておきたい。国大協では第1常置委員会で独立行政法人化問題について
検討してきたが、私はそのメンバーであり、検討の途中でみなさんにお会いしてこの問
題についてお話しするわけにはいかなかった。

●独立行政法人化問題をめぐる今日までの経過
組合:まず、この間の経緯についてうかがいたい。
学長:昨年出席した行革セミナーでは、国立大学は独立法人化からはずれるという話だ
った。その後、7月に通則法が国会を通過したら急に情勢があわただしく進展した。8
月中に第1常置委員会の拡大小委員会が開催され、9月13日の国大協臨時総会で第1
常置委員会中間報告が認められた。中間報告の主旨は「通則法による独立法人化は認め
られない(平成9年の国大協声明と変わっていない)」、「万が一を考えて対応策をつ
くっておきたい」ということである。さらに9月20日に有馬文部大臣から文部省案の
説明をうけた。また、本学の評議会に対しては、6月に「藤田論文」を説明し、8月2
6日に臨時評議会を開いて「中間報告」を説明した。これらも合わせて4回ぐらい議論
している。また、本日午前中臨時に部局長会議を開催している。これらの内容をオープ
ンにして周知するよう各学部の評議員にお願いしてある。

●独立行政法人化の評価
組合:独立行政法人化をどう思っているのか。
学長:群大を含めて各大学が改革を実施しているにもかかわらず、他から出てきた行革
のアウトソーシング(減量)という観点のみから独立行政法人化が推進される点が、し
っくりしない。「中期目標・中期計画」は、大学にはなじまないと思う。第1常置委員
会は、「中期目標・中期計画」を学問の自由との関係で問題になると考えている。また
、来年4月に「大学評価・学位授与機構」(仮称)が発足する予定だが、別に「評価委
員会」が検討されている。これでは評価だらけになってしまう。大学評価に関しては「
大学評価・学位授与機構」(仮称)に整理できないかと思っている。私も他大学の外部
評価に加わったことがあるが、なかなかたいへんだ。評価を受ける側も評価に引っぱり
出される側も研究に支障が生じるのではないだろうか。ただ、「独立行政法人」でも「
国立大学」でも今後たどる道は同じだと思う。だめなところは統合される。私立大学や
民間企業はひややかにみている。本学としては、既定の方針にしたがって改革を進める
。

●「文部省案」をどうみるか
組合:「文部省案」は「中間報告」と差があると思うがどうか。
学長:「文部省案」ではだいぶ「中間報告」の内容を取り入れてもらったと認識してい
る。「文部省案」では個別法の特例措置で、「中間報告」では特例法で対応していると
いう違いがある。通則法による独立行政法人化に反対するという国大協の立場は変わら
ない。
組合:内容はふさわしいと思うか。
学長:力関係で理念なしにこんな情勢になってしまったのは残念だ。とにかく通則法の
みに則った独立法人化は大学の理念にあわない。学問の自由を守る必要がある。大学の
理念を出した「中間報告」はよかったと思っている。ただ、ちまたには「大学自治」は
かくれみのにみえるとして評判が悪い。
組合:評価委員会について詳細を教えてほしい。例えば改廃について審議する「審議会
」に関して「中間報告」は言及していないがどうなのか。
学長:文部省は主務官庁の「評価委員会」を別につくろうとしている。一方、大学審答
申に基づき、「大学評価・学位授与機構」(仮称)が評価機関として発足する予定であ
る。

●今後の動き
組合:今後はどうなるのか。
学長:当初9月20日に有馬文部大臣が辞めるのが文部省方針決定のタイムリミットと
いわれていたが、平成12年度早い時期までに方針を出すことになり少し時間が延びた
。10月29日に関東ブロックの学長会議で意見集約を行なう。現在は学内の意見をお
聞きする段階と考えている。大学全体の説明会は無理だと思うが、各部局で要請があれ
ば説明に行く。

●独立行政法人化に伴う各種の問題
組合:定員25%削減は免れるのか。
学長:個人的にはほんとかなと思っている。とりあえず「中間報告」は「藤田論文」に
沿って考えられている。
組合:教特法の対象外の職員は守られるのか。技官、事務官の待遇はどうなるのか。労
働強化はないか。また、非公務員型独立法人との人事交流はどうなるか。
学長:これ以上労働条件が悪くならないよう、また雇用を確保するよう国大協を通じて
努力する。非公務員型独立法人との人事交流では、一度退職してもらう形になるが、勤
続年数は連続したように扱われる。

●予算枠組みの変更
組合:教育学部教授会で、平成12年度学内予算に新たに「大学分」が新設され、「学
生当積算校費」、「教官当積算校費」が削減されると聞いた。独立行政法人化のさきど
りではないか。
学長:今後の定員削減による「教官当積算校費」減少の予防策である。独立法人化とは
直接関係ない。

●大学運営にかかわる法改正への対応
組合:学校教育法・国立大学設置法等の一部改正の施行について、学内の対応は。
庶務部長:学内の規則改正を進めている。
学長:運営諮問会議を平成12年4月からつくる予定だ。案をつくって評議会で議論す
る。学内の最終意思決定機関は評議会と考えているので、そのような運営をするつもり
だ。