独立行政法人問題に関する
山形大学人文学部教員有志の意見書

1999年10月

《目次》
 はじめに
I  独立行政法人問題の経緯と問題点
II  国立大学および山形大学の存在意義
III 「中間報告」および「検討の方向」の問題点と課題
 おわりに

はじめに

I 独立行政法人問題の経緯と問題点

II 国立大学および山形大学の存在意義

III 「中間報告」および「検討の方向」の問題点と課題

おわりに

 おわりに  以上、現在まで検討されてきている独立行政法人制度をめぐる諸プランの主要な問題点について考察し、大学における教育研究活動の自主的な発展にとって必要な措置について種々提言をおこなってきた。

 これまでの考察からあきらかなように、「通則法」に対する「中間報告」および「検討の方向」の「特例措置」等はきわめて不十分である。「中間報告」および「検討の方向」が独立行政法人制度の本質的な問題を結局クリアーできていないことはあきらかである。また、「中間報告」は、個別法による特例措置でではなく特例法で独自な法体系を提案することをめざしたものだと受け取られているが、その内容をみる限り通則法とは異なる独自な法体系を提示できていない。

 いくつかの個別的な修正では独立行政法人制度の本質はなかなか克服できず、現状では大学の設置形態の一プランとして独立行政法人制度を構想すること自体が根本的に無理であると考える。

 構想の固まっていない独立行政法人化にとりあえず賛成し、今後制度の改善をはかっていくという路線は、現在の政局のあり方からも極めて危険であり、わが国の高等教育・学術研究に責任をもつ者として、こうした路線に安易に乗ることはできない。高等教育の機会均等の保証を望む国民の立場からも、独立行政法人化は問題が多く、この点について大学はひろく世論に訴えかけ、わが国の高等教育・学術研究の将来にとっていかなる設置形態が望ましいのかに関する本質的な議論を展開していくべきである。

 以上で指摘した問題をふまえて、学長は、「通則法」はもちろん、文部省の「検討の方向」、そして国大協第一常置委員会の「中間報告」を採用することができないことを国大協において表明し、将来のわが国の学術研究・高等教育のあるべき姿をどう考えるか、という原点に立ち戻って再検討・提言をおこなっていくことを主張すべきである。

 学長および評議員は、地方総合大学としての均衡ある発展をめざすという立場からこの問題を本質的に議論・検討する過程を十分にとることを望むものである。

「独立行政法人問題に関する山形大学人文学部教員有志の意見書」の提案について

山形大学人文学部教授会:国立大学の独立行政法人化に関する人文学部教授会の見解(1999年10月13日)

戻る