==> 国立大学独立行政法人 化に抗して
1999年10月19日 理学研究科 教官 各位 以下の決議案を2通起草してみました。賛同される方は、subject 欄に「99-10-19-sci案1に賛同」または「99-10-19sci案2に賛同」 と書いてtujisita@math.sci.hokudai.ac.jp 宛にメールを下さい。 このメールが多ければ、理学部全教官によるの臨時拡大教授会の開催 を研究科長に要求したいと思っています。 辻下 徹 数学専攻 内線 3823 -------------------------------------------------- 理学部・理学研究科決議案1 -------------------------------------------------- 国立大学の独立行政法人化は、日本における高等教育および学術活 動全体の将来の盛衰にかかわる、大きな転換である。 学問の主目的は、各人が自分の世界観・価値観を絶対視することなく絶えずよ り適切なものを求め人類に提供し続けるところにあり、大学教育の主目的は、 学生に自己の世界観・価値観を絶えず成長させていく姿勢を学ばせるところに ある。この目的によって大学は有機体をなし、その中で初めて様々な学問分野 の研究・教育に深い意義が生じるのである。 国立大学の独立行政法人化の根拠は、競争的環境におけば学問が活性化すると いうものであるが、これは根本的から誤っている。学問の有機的統一性の破壊 は学問そのものを死に追いやるもので、学問の死後に残る知識の集積を断片的 を教えるには大学制度は不用となろう。 しかしながら、一方、国立大学制度の中で、学問の有機的統一性は すでに種々の要因により次第に失われつつある傾向は否めず、たと え独立行政法人化の危機がなかったとしても、学問は崩壊の可能性 を孕む危機的状況にあることも確かであると思われる。 国立大学の独立行政法人化は万難を排して回避しなければならない 一方、それを回避した後で現状を何も変えるつもりがないのならば 回避に努めることは徒労となる。したがって、目下の急務は、国立 大学制度の中で学問の有機的統一性をいかにすれば回復できるのか を真剣に考え具体的改革案を立案していくところにある。 国立大学独立行政法人化の危機は、学問・教育の有機的統一性を喪 失するか回復するかの重大な岐路であると判断し、北海道大学理学 部・理学研究科は、国立大学独立行政法人化の回避に努めることと、 国立大学制度の中で大学の研究・教育を根本からの再構築を目指す ことを努めることとを決議する。 独立行政法人化問題の帰趨に責任のある位置におられる、北海道大 学評議員、北海道大学学長、国立大学協議会、文部省に対し、国立 大学独立行政法人化の諸問題の検討と平行して、国立大学制度維持 となった場合の、根本的改革の具体案作成作業を早急に進めること を要請する。 -------------------------------------------------- 理学部・理学研究科決議案2 -------------------------------------------------- 学問の主目的は、各人が自分の世界観・価値観を絶対視することなく絶えずよ り適切なものを求め人類に提供し続けるところにあり、大学教育の主目的は、 学生に自己の世界観・価値観を絶えず成長させていく姿勢を学ばせるところに ある。この目的によって大学は有機体をなし、その中で初めて様々な学問分野 の研究・教育に深い意義が生じるのである。国立大学の独立行政法人化は、学 問のこの有機的統一性を根本から崩す危険性を持つ。 しかしながら、一方、国立大学制度の中で既に、学問の有機的統一性は種々の 要因により次第に失われつつある傾向は否めず、たとえ独立行政法人化の危機 がなかったとしても、学問は崩壊の危険を孕む危機的状況にあることも確かで あると思われる。国立大学の独立行政法人化はできる限り回避に努めなければ ならないが、それと同時に国立大学制度という環境の中で学問の有機的統一性 をいかにすれば回復できるのか、これを真剣に考え具体的改革案を立案してい くことが必要である。 北海道大学理学部・理学研究科は、独立行政法人化問題の帰趨に責任のある位 置におられる方々、特に国立大学協議会と文部省に対し、国立大学独立行政法 人化について慎重に再検討されることと、国立大学制度維持となった場合の根 本的改革の具体案作成作業を早急に開始されることを要請する。