==> 国立大学独立行政法人化に抗して
近畿地区国立大学からの独立行政法人に関する質問事項等(事項別) (奈良先端科学技術大学院大学 記録) ●基本的・総論的事項 ○大学の基本的な組織・運営に係わることであるので、大学審議会などでの議論 を行うべきではないか。(大阪大学) ○学科、専攻等を大学が決める際の大学設置審議会の係わり方はどのようになる のでしょうか。(神戸商船大学) ○独立行政法人される場合にあっては、少なくとも、今回文部省から示された諸 々の特例措置などが実現されることを期待するが、仮にそれが実現されないこと が明確になったときには、文部省においては改めて設置形態の在り方を再検討す ることを考えているか。(大阪大学) ○国立大学が独立行政法人化される際の特例措置が総務庁辺りですんなりと認め ていただけるものなのか。かなり困難を伴うのか。どこまでなら譲歩して、どこ までなら譲歩できないと考えているのか。大半の点で認められないなら元の独立 行政法人反対に戻るのか。それとももう戻らないのか。(奈良女子大学) ○文部省の検討の方向には、当然のことながら未確定のものが多いように思われ ます。「〜の方向で検討する」という場合、その実現を是非とも期待しますが、 特例措置等で、今後、特に困難が予想されるのはどのような点でしょうか。 (大阪教育大学) ○文部省案が求めている「特例措置」を認めるかどうかはどこが決める権限をも っているのか。もし、要求が認められない場合、文部省としてどういう対応を考 えているのか。(神戸大学) ○独立行政法人によって教育系単科大学は様々な困難に直面することが予想され ます。この点についての文部省の考えはどのようなものでしょうか。 (大阪教育大学) ○義務教育は国の責任において実施され、その教員を養成することについても同 様に国の責任において行われるものとの観点から1県1教育大学の方針が立てら れたものと考えるが、国立大学の独立行政法人化の検討に際し、教員養成大学・ 学部についてもほかの大学と同様に考えるのか。(奈良教育大学) ○実用・応用の学問分野に限定して独立行政法人化するということは考えられな いのか。(奈良女子大学) ○「検討の方向」では「……検討する」と「……する」との表現がある(例えば、 中期目標の項目で「……評価委員会は、教育研究に係る事項については、「大学 評価・学位授与機構」(仮称)の専門的な判断を踏まえて主務大臣に意見を表明 することとし、そのための特例措置について検討する」とあり、一方、「……中 期目標を定める際、文部科学大臣に各大学からの事前の意見聴取義務を課すなど の特例措置を法令に規定する」と言い切っている、など)が、その違いはどのよ うなものか。(神戸大学) ●法人単位 ○同じ都道府県内に複数の大学がある場合には、これらをまとめて1法人とする 考え方もあるが、これについてどう考えるか。仮に、将来的に(又は法人化の時 点で)複数機関の統合も念頭に置くとした場合、地元の意向・要望等に対して国 としてどのように対応する考えか(個々の機関による調整に委ねる方向か。)。 (奈良教育大学) ○国立大学全体で一つの法人という余地はないのか。(奈良女子大学) ○独立行政法人化の検討の方向によると、大学の運営管理や予算等は、柔軟に対 応出来ることになるが、一方、文科系の規模の小さい大学がそのまま法人化すれ ば大学運営が極めて困難になることが予想される。従って、大学の整理統合も検 討課題にのぼってくると考えられるが、文部省の見解を伺いたい。(滋賀大学) ○独立行政法人化に当たっては、国立大学の統廃合を視野に入れておられるので しょうか。また、その際、統廃合のモデルケースをあらかじめ持っておられるの でしょうか。(大阪教育大学) ○一大学一法人の原則が打ち出されていますが、独立行政法人化された後に再編 統合されていくのではないかとの見方もあり、法人の設置形態についての将来的 な見通しを示してほしい。(神戸大学) ●名称 ○「従来までの名称、活動実態、経緯等を尊重して検討する」とはどういうこと か。従来の名称ではいけないのか。従来の名称を変更しなければならない場合が あるのか。(神戸大学) ●業務 ○大学法人の「業務」について「法律で全大学に共通の業務を規定し、法令で各 大学ごとの業務をある程度具体的に規定する」とあるが、その「法律」とはどの ような法律か。個別法ではないようであるが。(神戸大学) ●組織 ○「監事」について、「外部の者」とはどういう者を指すのか。(神戸大学) ○学長以外の役員として、本学のような小規模大学にも複数の副学長をおくこと ができるか。また、経営担当の副学長は教員でなくてもよいか。 (奈良教育大学) ○評議会、教授会は「意見集約、意志決定に不可欠の組織」として法令に規定す るとのことだが、その組織運営については今年成立した関係法令を前提とするの か。(神戸大学) ○内部組織について、学部・研究科などの教育研究を実施する基本組織を除き、 各大学が主体的に決定、変更、改廃することができることが可能となる、とされ ているが、設置審との関係はどうなるのか。(神戸大学) ○内部組織で「事務組織等その他の組織は、各大学が決定する」とあるが、一方 で任免等で「事務職員人事の活性化のため、法人間等の交流を可能とする方途に ついて検討する」とある。現状を踏まえた事務組織及び給与等について一定のガ イドラインを作る必要があるのではないか。(神戸大学) ○国立大学の独立行政法人化の検討に当たり、例えば、教員養成大学から学芸・ 教養大学への転換など、現在の枠組にとらわれない組織を検討することもありう るのか。(奈良教育大学) ●目標・計画 ○中期目標について、大学からの事前の意見聴取義務ではなく、意見の尊重義務 を規定すべきではないか。若しくは、主務大臣の認可事項とすべきではないか。 (大阪大学) ○各法人は中期計画を作成し、主務大臣の認可を受け公表するとされているが、 今後検討されるこの中期計画の内容は、例えばどのようなものを想定されている のか伺いたい。(滋賀大学) ○大学の教育研究の評価は、長期的な視野が必要であると思うが、中期目標の期 間を5年としたのはなぜか。(大阪大学) ○中期目標・中期計画の期間が5年とされているが、大学の教育研究活動からす ると短かすぎるとの意見もある。この点についてどのように考えるか。 (神戸大学) ○大学における研究は、科学的な発見や真理の探究を行うことであり、研究者の 自発性や主体性に基づき、長期的な視野に立って、人類の存在や幸福に真に貢献 することである。 このような基礎研究は、長期的な視野に立った洞察や思索と検証を要するもので ある。中期目標や中期計画は5年の機関とされているが、このことからショート レンジでの成果を挙げることが国立大学に要請され、それは一時的に有用であっ ても、必ずしも人類の発展に真に役立つものではないものに研究が行きつくおそ れがある。中期の目的的な研究は、技術の開発には有効であるかも知れないが、 往々にして科学的な理念の下に行う研究とはそごをきたすことが少なくなく、こ れが引いては世界水準の発展や成果を目指した研究を阻害するおそれがあると考 えるが、どうか。(奈良先端科学技術大学院大学) ●評価等 ○主務官庁におかれる評価委員が用いる評価の基準について(京都教育大学) ○法人化された場合に、各大学を評価する「評価委員会」が設置されることにな るが、このメンバーはどのような構成になるのか。また、「評価委員会」におけ る評価項目の具体的な内容はどのようなものか。(奈良教育大学) ○評価に関し、大学の教育研究に係る事項については、大学評価・学位授与機構 による評価に委ねることとしてはどうか。(大阪大学) ○評価に関して、総務省の「審議会」はどのような権限を持つのか。また、「評 価委員会」との関係はどうか。(神戸大学) ○「大学の教育研究が非定量的な性格を有し、また、経済的な効率性に必ずしも 馴染まない」ことから、中期目標や中期計画の内容を検討し、また、評価に当た っても、「教育研究に相応しい評価基準、評価方法」について検討するとされて いるが、研究に比して教育については、中期目標や中期計画の策定と評価が客観 的な方法によることがより一層困難と考えるが、どうか。 また、教育の実績をどう評価するかが困難の問題であることによって、研究成 果のみを追求する研究重視に陥り、大学における教育に対する考慮が、ややもす ると不足することになるおそれがあると考えるが、どうか。 (奈良先端科学技術大学院大学) ○毎事業年度及び中期目標期間終了時における業績の評価については、大学評価 ・学位授与機構(仮称)の関与が想定されているが、教育はもとより、科学の各 分野における評価基準や評価方法を定めること自体が非常な困難を伴うと考えら れる。 各大学における自己点検・評価における経験の集積、大学評価・学位授与機構 における研究などから一定の結論が引き出され、その基準や方法がかくりつされ ることになろう。しかしながら、評価がその法人のその後の運営、財務等に大き な影響を与えるものであるならば、それが確立されると同時に、それを外形的に 満足させることによって評価のスコアを高めようとするようなことも予測されよ う。このような評価基準や評価方法が教育研究の実際を客観性を持って(あるい は国際的な基準によって)常に的確に把握し得るためのどのような担保が考えら れるか。(奈良先端科学技術大学院大学) ●人事 ○教職員の身分についての現状との差異について(京都教育大学) ○人事(身分)の特例措置等の検討の方向として「長期的観点に立った自主的、 自立的な教育研究を可能とし、かつ、教育研究の活性化の観点から法人間の異動 を促進するため、国家公務員とする」と明記されているが、国家公務員の身分を 与えることを実現できる可能性はどの程度あるか。(兵庫教育大学) ○職員は法人の長が任命する(通則法)とあるが、国家公務員型の場合に、職員 を解任できるのか。独立行政法人移行の過程で、かつて国鉄の民営化で行われた ような、新独立法人への採用拒否などの問題が起きないか。(神戸大学) ○文部科学省と各法人間又は各法人相互間での異動はあるのか。(神戸大学) ○「評議会により実質的な学長選考が行われるよう、学長の選考方法を検討する」 とはどのような選考か。現在ほとんどの場合、教官による選挙が行われているが これはどうなるのか。早稲田、慶応など有力私立大学において学長(総長、塾長 など)の選考について選挙により行われていると聞くが、同様ではないか。学部 長等についても教授会による選挙が行われており、その結果で学部長等が選任さ れているが、この学部長等の選考はどうなるのか。(神戸大学) ○職員の給与は独立行政法人ごとに決めることとなると思われる。大学法人間の 流動的な人事の実施のために大学法人ごとにバランスのとれた制度にする必要が あるが、どのような仕組みが考えられるか。(神戸大学) ○各大学の定員総数は、どのように決められるのか。現在程度の教職員数は確保 されるのか。(大阪大学) ○独立行政法人化と定員削減の関係についての見通しを示してほしい。独立行政 法人化しても、10%の定員削減が現在の国立学校定員にかかってくるのか。 (神戸大学) ○国立大学の独立行政法人化に当たって講ずべき特例措置等の具体的な方向につ いて結論を得、立法化や概算要求等の手続きを経て、仮に、平成13年度4月から 独立行政法人化した場合、「10年間で少なくとも10分の1の削減」(4月27日 の閣議決定では、平成13年1月1日から実施)との関係はどうなるのか。 (奈良教育大学) ○仮に独立法人化を宣言すれば、国家公務員削減計画はかかってこないのか。反 対し続ければかかってくるのか。(奈良女子大学) ○独立行政法人は総定員法等法廷定員制度の枠外になるから25%削減の対象にな らないということであるが、10%削減の対象にはなるということか。また、独立 行政法人化しても国家公務員とするのであれば、俸給・手当等は国費で支給され ることになり、行政改革の方向とは相容れないのではないか。(和歌山大学) ●財務 ○9月20日の会議では検討の方向が具体的に示されなかった事項(財務関係等) についてはどのような形で明らかにされるのか。(大阪外国語大学) ○「自主性・自律性・自己責任を基本」とあるが、現行の予算・定員要求の仕組 みが変わらなければ大学の教育・研究組織の編成、教職員配置に関する自主的決 定は困難だと思うが、予算・定員要求の仕組みはどうなるのか。(大阪大学) ○十分な公的資金が投入される必要があるが、その保障はどのようにされるのか。 (大阪大学) ○国からの運営費交付金は使途の内訳が特定されないとすれば、どのようにして 積算され、交付金総額が決定されると想定しているのか。(神戸大学) ○運営費交付金は、収支の差額補助となるのか。(神戸大学) ○運営費交付金の予算措置は国庫債務負担行為形式とするのか、毎年度要求とす るのか。(神戸大学) ○独立行政法人化した当初は現在と同じ程度の予算措置がなされると思うが、そ れから後の予算措置がどうなるかの見通し。(奈良女子大学) ○予算が評価などに基づき傾斜配分されるとすればどのような基準で行われる見 通しか。(奈良女子大学) ○基本的教育研究経費の保障について(授業料等の収入との関連において) (京都教育大学) ○学生定員、授業料の決定について、大学はどの程度裁量権が与えられるのか。 (大阪大学) ○授業料は各大学の決定した額によることになるのか。(神戸大学) ○授業料が今後も国立大学で一律になるのかそれとも差が出てくるのか。 (奈良女子大 学) ○病院収入については、どのように扱われるのか。(神戸大学) ○「中央省庁等の改革の推進に関する方針(平成11年4月27日 中央省庁等改 革推進本部決定)」の本文21、財源措置(6)-エ「現在の地方財政再建促進特別 措置法施行令第12条の2各号の規定との均衡にも留意しながら、一定の要件の もとでの地方公共団体からの独立行政法人に対する自主的な寄付等を可能とする ことについて検討する。」とありますが、文部省としての考え方をお伺いしたい。 (滋賀医科大学) ○独立行政法人に対する現物出資の際、現在当該国立大学として有する(管理す る)財産をそのまま国が出資することになるのか。一部分が出資されることにな るのか。(神戸大学) ○現物出資に関し、省庁別公務員宿舎、普通財産、物品はどのように扱うのか。 (神戸大学) ○委任経理金制度等の特例措置などの現行の国立学校特別会計制度が有する利点 を出来るだけ維持する。」とあるが、独法化すれば「特定公益増進法人」となり、 現行上企業等からの寄付は100%税制優遇されていないが、今後の取扱はどうな るのか。(和歌山大学) ○独立行政法人化の場合、国立学校特別会計制度は廃止となるのか。(神戸大学) ●スケジュール ○文部省として独立行政法人化問題の今後の具体的スケジュールと見通しをどう 考えているか。(京都教育大学) ○国立大学の独立行政法人化問題について、文部省として一つの方向を示されま したが、今後、どのようなスケジュールを想定しているのか。(大阪大学) ○各方面との折衝等今後のスケジュールについて(大阪外国語大学) ○独立行政法人化する場合の移行時期について、一斉に移行するか、年次計画で 移行するかが明らかにされていないので、具体的なタイムスケジュールを示して ほしい。(神戸大学) ○独立行政法人化するとした場合の移行日程の大筋を知りたい。(神戸商船大学) ○仮に独立行政法人の結論が来年度初めに出るとしても、実際独立行政法人にな る時期は当初予定の2003年以降と理解してよろしいか。(奈良女子大学) ○今回の文部省の見解の中で「検討する」とされている事項については、出来る 限り早く記載の方向で明らかにすべきではないか。(大阪大学) ○独立行政法人化の問題について、本学においては理念論、組織運営論、財務論 の各観点から検討しているが、いつ頃までにまとめて意見を表明すればよいか。 (大阪大学) ●その他 ○特例措置等の検討の方向は理解できるが、現在具体的内容は必ずしも明確では ない。詳細の内容は別として、ある程度明確になった上で検討し、最終判断がな されるべきであると考える。(兵庫教育大学) ○どのような設置形態であれ、次の点の確保は、絶対的に不可欠である。 1.法人の長(学長)の任命・解任は、大学の意思に基づくものとすること。 2.研究者(教官)の教育・研究・学問の自由 3.公的財務支援は、少なくとも現在の水準よりも低くならないようにするこ と。 (大阪大学) ○運営交付金のはいふについては、全体枠の増額と共に、経営機能の強化のため にも小規模大学の教育研究、法人運営の活性化に十分配慮してほしい。 (神戸商船大学) ○大学自身が教育研究の活性化に向けて自主的、自発的に常に自己評価と自己改 革に努めることが今後一層必要であると考える。このような努力によって、外部 資金の獲得にも意を用い、個性あふれる大学づくりをすることが重要であるが、 国立大学の基本的な役割をかんがみると、教育研究や運営に必要かつ十分な財政 措置をお願いしたい。また、柔軟かつ弾力的な予算の執行ができるようにするこ とも併せてお願いしたい。(奈良先端科学技術大学院大学) 以上