国立大学独立行政法人化の諸問題

http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/009615420020703015.htm

衆議院文部科学委員会2002.7.3 三井議員質疑

第 15 号  平成14年7月3日(水曜日)

○三井委員 民主党・無所属クラブの三井辨雄でございます。きょうは文部科
学委員会のお時間をいただきまして、ありがとうございます。

 きょうは、我が国の各地域においてそれぞれの模範となるべき国立大学附属
病院、とりわけ国立大学附属病院における薬剤部に対する文部科学省の考え方
についてお聞きしたいと思います。

 本年の四月八日、国立学校設置法施行規則が改正されました。以下、私は省
令改正と言わせていただきます。これにより、これまで薬剤部及び薬剤部長に
ついて規定されておりました第十八条の条文が削除されました。薬剤等に関す
る部及びその部長として第十七条に組み込まれたわけでございます。

 本来、薬剤部というのは独立して設置されるべき部門である。また、輸血部
や臨床検査、あるいは放射線治療など、あたかも統合することを目的とするよ
うな解釈がされるわけでございます。薬剤師を初めとする現場の医療従事者の
皆さんにとっては、今回のこの省令改正によって、大変な混乱を招いているわ
けでございます。

 そこで、最近、医療機関における医療事故がたくさん発生しているわけでご
ざいます。先日の新聞報道によりますと、特に特定機能病院における医療事故
がこの二年間で合計一万五千件あったと報告がございます。また、この医療事
故の中には薬が原因となるものが多くて、これらの多くは薬剤師の適切な関与
がなされていなかったということも聞いております。これらの医薬品に起因す
る医療事故が実際にどれだけあるかということは、大臣、御存じでしょうか。

○遠山国務大臣 国立大学附属病院で平成十二年四月からことし二月までの間
に発生しました誤処方、それから調剤ミス、過量投与など、薬に関連いたしま
した、薬に起因して患者さんに何らかの障害を与えたと我が省に報告があった
ものは八件でございます。

 一方で、事故に至らなかった事例といいますものは、各病院においてインシ
デントレポートとして収集、分析されまして、医療事故防止方策の立案に生か
されておりますけれども、これにつきましても、一般的に薬剤関連が最も多い
と聞いております。

 以上でございます。

○三井委員 いや、大臣、最も多いというふうに、私がお聞きしたいのは、ど
れぐらいありますかということをお聞きしたかったわけですよ。薬においての
事故というのは、私の調べでは四六・七%もあるんですよ。約五割近いのは薬
に関係したことなんです。こういうことをぜひ大臣、詳しくやはり知っていた
だきたいんですね。

 これは、やはり今、冷やり、はっととかいろいろ言われておりますけれども、
まさに現場における薬の事故。私は、薬学部の六年制も、今まで、前回、厚生
労働委員会でも質問させていただきました。今、薬剤師の質を上げるという意
味でも、私も薬剤師でありますけれども、今必要なのは、医療現場に本当に薬
剤師がしっかりと頑張っている、服薬指導している、あるいは処方監査をしな
きゃならない、あるいは情報提供もしなきゃならないというのが薬剤師の任務
なんです。

 そこで、ここで、昨年六月に国立大学医学部附属病院長会議が取りまとめら
れました医療事故防止のための安全管理体制の確立に向けてという提言を見ま
しても、医療事故を防止するためには薬剤師による処方レビュー、つまり監査
が重要であることが再三指摘されているわけです。こういう立派な冊子が出て
いるんですよ、こういうのが。

 そこで、私は、去る五月十七日、厚生労働委員会で質問させていただきまし
た。そのときは、大臣いらっしゃいません、政務官でございました。池坊政務
官と政府参考人においでいただきました。そこで、省令改正に対する文部科学
省の考え方について、私はもっときょうは詳しく質問させていただきたいと思
います、残念ながら三十分しかございませんが。

 そこで、前回の質問に、文部科学省より、本改正は薬剤部を廃止、統合する
ものではない、そしてまた、上記趣旨について関係者に周知徹底すると御答弁
をいただきました。その後、この答弁の後、どのような対応をなされたのか、
これに対して何点か質問させていただきたいと思います。

 まず、五月十七日の厚生労働委員会の明確な回答を得られなかった部分でご
ざいますが、薬剤部の他部門との独立について文部科学省はどのように考える
のか、また、省令改正において、薬剤部と他部門との独立がどのように担保さ
れているのか、再度御説明いただきたいと思います。

○工藤政府参考人 今し方先生から引用ございましたように、病院長会議のレ
ポートでもまさにもうゴチックで書かれているごとく、薬剤師の役割が今後と
も重要であるということが言われているわけでございまして、私どももその認
識にもとるものでは決してございません。

 それで、この春の省令改正は、先般も御説明申しましたように、大学におけ
る、病院だけではございませんで、研究所あるいは学部の講座等も含めて、基
本的な教育研究の組織は大学の設置に任せよう、省令あるいは訓令で事細かに
規定するのはやめようという一環の流れなんでございまして、薬剤部を廃止す
るとか他の部門に統合するという意図では全くございません。

 それを担保するために、現に、予算上でございますけれども、今、国立大学
でございますから、薬剤部長の定員を各大学にそれぞれ配置してございますの
で、もし統合するつもりであれば、くくってこれで何人とかということになる
わけでございますが、薬剤部長の定員はそれぞれの大学病院に確保していると
ころでございます。

 それと、どういう形で置くかというのも、実は大学でいろいろ患者の目線で
工夫してございまして、学内措置で、従来から、例えばおくすり治療部という
名称で患者さんに接しているような大学病院もあるようでございます。

 ですから、薬剤部ではございますけれども、名称として、別の名前を冠する
とかということも大学にお任せするということが、今回の改正の趣旨なんでご
ざいます。

○三井委員 局長、あなたもう少し、医師法とか勉強されましたか。おくすり
治療部というのは、これは治療ですよ、お医者さんがやらなきゃならないんで
すよ。何でおくすり治療部になるんですか。そんなこともわからないで、あな
た、そういうこと言っていること自体がおかしいと思いませんか。何がおくす
り治療部ですか。医師法を読んでくださいよ。もう一回答弁。

○工藤政府参考人 ただいま申しましたのは、それぞれの大学の御判断で、患
者さんにその方がわかりやすいということで、学内措置として通称で使ってい
ると聞いてございますが、例えば、全く平場で考えますと、風邪の場合に、お
薬をもらう、投与され、それを飲むことによって風邪が治るという意味では、
全体として治療されるということが巷間としてあるんじゃないかと思います。

○三井委員 だから、医師法との関係を勉強されましたかということですよ。
簡単に、そういう患者さんの目線と言いますけれども、患者さんの目線であれ
ばいいと。それじゃ、ほかの部も同じじゃないですか。そういう答弁でいいん
ですか。前回も、あなた、そうおっしゃっているじゃないですか。全くいいか
げんだよ。もういい。もう答弁は要らないです。

 それで、時間がありませんから、次へ行きますよ。

 前回も厚生労働委員会で質問させていただきました。薬剤部を廃止する、統
合するものではないという答弁をいただきましたけれども、現在、国立大学附
属病院の中には、平成十五年度予算の概算要求の申請に当たり、薬剤部を診療
支援部などの組織に組み込む動きがあるということを実は耳にしているわけで
すよ。これらの事実関係をまず御説明ください。

○工藤政府参考人 今のように、薬剤部を廃止、統合して別の部とか組織にと
いうお話については、私ども、今のところどこの大学からもお聞きしてござい
ません。

○三井委員 後で資料をお示ししますけれども、言っていることが、本当にわ
けのわからないことを言っているんですよ。実際に私のところにいろいろな附
属病院からいろいろ来ていますよ。でも、あなた方は恐ろしくて、予算がつか
ないから、怖いから、物を言わないでくれ、そういう声が聞こえてきているん
ですよ。あなた方、予算を握っているから、専門部の、ドクターだとか薬剤師
だとか、専門家に全く、後ほど提出しますけれども、恫喝ですよ、すべて。こ
れから高度医療という中で、医療全体にかかわる中で、あなた方の裁量だけで
こういう再編を行っていいんですか。よく考えてくださいよ。

 それと、僕がもっとあなた方の態度に頭にきたのは、先日、担当課長、説明
いただきたいとお電話しました。ところが、忙しくて行けない、一週間後だっ
たら行ける、こう言われたんですよ、このときに。それから間もなく、私の政
策秘書に、先生の心配は杞憂ですとの回答が来たんです。杞憂って何ですか、
これ。この杞憂とは一体何を指すのか、説明してください。

○工藤政府参考人 担当課長に聞きましたところ、先般、三井先生の方から、
某国立大学で中央検査部と薬剤部を統合するような検討をなされているという
話があるけれどもどうかというお問い合わせがございまして、そのときは、課
長はそういう状況を承知していませんでしたので、じゃ、大学側に照会してま
た御回答するという旨の返答をさせていただいたと承知してございます。

 その後、大学に確かめまして、その結果を先生の秘書さんにお話し申し上げ
て、その杞憂といいますのは、そういう統合という事実といいますか、検討の
事実はございませんという意味での御心配要りませんという趣旨でのお話を申
し上げたと聞いているところでございます。

○三井委員 私も、杞憂という言葉を聞きましたので、広辞苑を引っ張りまし
たよ。中国の杞の国の人が天地が崩れて落ちるのを憂えたという故事に基づく、
将来のことについてあれこれと無用の心配をするなと。杞人の憂い、取り越し
苦労である。

 私が言ったことに対して、こういう杞憂という言葉を使うんですか。少なく
とも私は国会議員ですよ。それも電話ですよ、言ってくるのが。なぜ秘書に言っ
てくるんですか、私に直接言ってこないんですか、それは私が直接お聞きして
いるんですから。そういう失礼なのがこの文部科学省の実態だということもよ
くわかりましたよ。ひどいところだなということを、私も国会議員になって二
年たちましたけれども、全くひどい。もっともっとこれからひどいことを出し
ますよ、今。

 今申し上げましたけれども、薬剤師に関してもっと質問させていただきます。

 先ほども申し上げましたように、医療事故を防ぐという意味では、あなた方
が出しているこの安全管理体制の中にもありますように、病院の中においても
薬剤部というのは独立したものなんです。そして、薬剤師は医療現場における
リスクマネジャーなんですよ。これをきちっと位置づけることが僕は重要であ
ると思うんですね、大臣。さらに、病院がこのような体制を徹底することによっ
て、患者さんへの安心だとか安全だとかということが担保されてくるわけです
よ。まさに、いい医療を提供することにつながってくるんです。このことをよ
く理解していただきたいと思います。

 今回の改正において、輸血学会の皆さんの、日経新聞ですか、私は読ませて
いただきました。この中に、まさに今、医師らが合理化案の提言に反発と。既
に輸血部の教官が四人もやめられているんですね、今回の省令改正によって。
ここに、まさに高度専門化した現代医療に不可欠の検査部、輸血部、薬剤部が
空洞化し、医療の質の低下や医療過誤を招き、国民の健康権を侵害するおそれ
があると人権救済の申し立てを決めたということも紹介されているわけですよ。
私もそのとおりだと思います。

 そこで、大臣、国立大学の附属病院が日本の最先端医療を担っているという
ことは御存じですよね。いかに重大な任務を負っているか。日本全体の医療に
かかわる問題なんです。それを簡単に省令改正だなんという、事務的サイドだ
けで采配を振るうというのは、僕はもうどういっても納得いかないんです。こ
れを読むたびに怒りが実は込み上げてくるんですね。私が薬剤師だから言うわ
けではございません。病院経営しているから言うわけでもございません。まさ
にこれからの、患者ありき、医療を提供する側、医療を受ける側の立場になっ
て考えたときに、まさにいい医療をしなければならない、こういうことを実は
思いながらやっているわけでございます。

 まさに、今の混乱を招いている、あるいは恫喝をしている、そしてまた各大
学病院では末端でおびえ切っているということがよくわかりました。これはま
さに文部科学省の縄張り争いだけでなくて、日本の医療全体に影響するものだ、
こういうぐあいに思っているわけでございます。

 そこで、担当課長が私の心配は杞憂だと言ったのであれば、先ほど申し上げ
ました、これを挙げますよ。国立大学附属病院に関するさぞかしすばらしい医
療事故対策がとられているものと私は考えるわけでございます。特に、薬に起
因する医療事故対策として具体的にどのような方策をとられるのか、御説明願
いたいと思います。

○工藤政府参考人 薬に起因する医療事故が起こっておりますこと、大変残念
に思っておるわけでございますが、昨年六月に病院長会議の常置委員会で、先
ほど先生が引用されました医療事故防止のための安全管理体制の確立に向けて
という御提言をいただいてございます。その中では、例えば、各病院とも医薬
品の使用数が大変多いものでございますから、採用医薬品数を適正化しながら、
余り間違いがないようにしようじゃないかということでございますとか、手書
きのオーダリングで間々見間違って、薬の誤投与ということもありますので、
処方のオーダリングシステムを整備しようじゃないかとか、あるいは医者だけ
でそのままということではございませんで、先ほど先生もおっしゃいましたよ
うに、薬剤師さんによる処方監査がもっと徹底されるべきであるなどなど、大
変幅広く有益な御提言をいただいてございます。

 この履行状況については、この指針に基づきまして、昨年秋に、それぞれの
自前でやりますと若干身内に甘いという部分もありますので、各病院が相互に
病院を訪問してチェックを行ってございまして、近々その結果が取りまとめら
れると聞いてございます。それを踏まえまして、私どもさらに事故防止のため
に徹底を期してまいりたいと思っております。

○三井委員 失礼ですけれども、余り現場のことを知らないで医療事故対策に
取り組むなんて格好いいことばかり言っていますけれども、もっと現場を見て
きてくださいよ。大学附属病院の現場へ行ったことはありますか、局長。どれ
だけ、現場の薬剤師、あるいは輸血部の皆さん、検査部の皆さん、医師はもち
ろんのこと、一生懸命やっているんですよ。今まさに日本はやっと先進国に近
づいた。輸血部にしても検査部に対しても、非常にレベルの高いことをやって
いるんです。それをよく御認識ください。

 そこで、薬剤部の支援部への組織の組み込みにつきまして、私は、これから
来年以降、非常に加速すると実は心配しているんです。先般の厚生労働委員会
で質問させていただきましたように、これから、答弁をいただいた中で、これ
が加速するということに対して、これに対する大臣のお考えをお聞かせくださ
い。

○遠山国務大臣 平成十二年十一月の大学審議会答申におきまして、学術研究
の進展あるいは社会の変化に機動的に対応するために、国立大学の教員組織に
ついては各大学の判断で編制できる措置を拡大すべしとの提言があったわけで
ございます。これを受けまして、昨年六月に国立学校設置法の一部改正が行わ
れまして、本年四月から学部などの講座や学科目について省令での規定をやめ
て、各大学で定めることにした。これは大変大幅な規制緩和でございます。

 今回の附属病院に関します省令改正は、この弾力化にあわせて、これまで病
院ごとに訓令で規定しておりました診療科あるいは診療施設に関しても、同様
に各大学で定められるようにしたものでございます。

 今、御心配の点がるる述べられましたけれども、私どもといたしまして、薬
剤の仕事の重要性というのは非常に大事だという認識は強く持っているわけで
ございます。予算上、薬剤部長の定員は各大学に配置されておりますし、また
薬剤師といいますものは、医薬品に関する専門家として、患者の視点に立った
服薬指導あるいは医師の処方に関する監査、リスクマネジメントへの関与、治
験への参画など、これまで以上にその役割の重要性が増しているというふうに
認識しているところでございます。

 さきのマネジメント改革提言におきましても、医師との連携による処方監査
やリスクマネジメントの観点から薬剤師の積極的な関与が求められるというこ
とで、薬剤師の果たすべき役割が大きく変化しているというふうに述べられて
おりまして、薬剤師に対する期待は大変大きいというふうに考えるところでご
ざいます。

 このために、各大学の判断ではございますが、薬剤に関する組織を廃止した
りする病院は、これはないというふうに確信をいたします。

○三井委員 大臣、薬剤部というのは、国立大学附属病院が薬剤部をなくすこ
とによって、全国の医療機関のみんな模範となっているわけですから、皆さん
大きな影響が出るんですね。今大臣の御答弁にありましたように、私はぜひこ
の省令は白紙に戻していただきたい、この願いが一つなんです。


 ということは、先ほど局長がおっしゃったように、おくすり治療部だとか、
そんな低次元のことを言っている問題じゃないでしょう。薬の事故は、さっき
も申し上げたように、四六・七%もあるんですよ。

そこで、時間もございませんから、中央公論の七月号に掲載されている、これ
はお渡ししてございます、大学病院を食い物にする文部科学省の恫喝行政につ
いて御紹介したいと思います。


 これは櫻井よしこさんが書いてございます。私は、まさしくこのとおりだと
思うんですね。これはお読みになったでしょうか。


 本年三月に国立大学附属病院長会議常置委員会において取りまとめられた、
いわゆる国立大学附属病院のマネジメント改革、提言、この提言を各国立大学
附属病院長に周知するため、四月十八日付で文部科学省担当課長名による通達
が出ていることを取り上げております。


 私もこれを見ました。村田課長から出ている通達です。全国国立大学附属病
院長殿、文部科学省高等教育局医学教育課長村田貴司さんというんですか、こ
の下の方に、「標記提言の趣旨を具体化する構想、標記提言に積極的に取り組
んでいる大学の意欲的構想、を中心に取り組んでまいりたいと考えております
ので、念のため申し添えます。」と。念のためというのは何ですか、これは。
まさしくこれは、中央公論に書いているように恫喝じゃありませんか。


 そして、私は、省庁のシステムはよくわかりません。私は、少なくとも国立
大学病院長というのは大変偉い人だと思っていますよ。申しわけないけれども、
一課長がこういう案を提出するんですか、依頼を。局長名ならわかりますよ、
大臣ならわかりますよ。こういう大事な問題について、念のため申し添えます
なんて、何ですか、これは。恫喝以外ないでしょう。これはもう一回精査して
くださいよ。


 それと、本提言は、国立大学附属病院長からの提言ではなく、実は文部科学
省の官僚たちが作成したものであり、国立大学の独立行政法人化を見据えた、
権限強化のためであるということも指摘しているんです、この中で。


 さらに、通達は、平成十五年度概算要求に対し、本提言どおりに改革を進め
ていく大学病院には予算をつけ、そうでない場合については恫喝している、こ
ういう内容ですよ。


 これを読んだら、私は本当に、一〇〇%当たっているとも言いませんけれど
も、九〇%はそのとおりだと思いましたね。


 そこで、まず、この記事について事実関係はどうなっているのかが第一点。


 それから、この中で指摘されております医療事務の、文部科学省からローテー
ションで来ている人がいますよね、人事異動で、この方が二千名いると指摘し
ているんですよ、二千名。天下りではない、本庁から行っている。この人たち
が予算を握っちゃっている。


 それから、今まで国立附属病院は、赤字は累積で一兆円以上もある。その中
で、未請求のレセプトが山のようにたまっていると書いているんですよ。約十
億円単位で残っていると。


 では、ここでお聞きしたいんです。四十二の国立附属病院では、レセプトの
未請求はどれだけありますか、教えてください。


○工藤政府参考人 最初の、中央公論の記事についての事実関係ということで
ございますけれども、一言で申しますと、大変残念、不本意な記事であったと
存じてございます。


 といいますのは、記事の中で引用されております東大の医学部長、病院長あ
るいは当省の課長も含めて、事前の取材もございませんでしたし、全体として
誤解に基づく記事があるかなということでございます。


 今御指摘ありましたあのレポートが、文部科学省の官僚がつくったのではな
いかという御指摘でございますけれども、これについては大変、この委員会の
まとめ役に当たっておられた先生方も含めて不本意に感じておりまして、昨年
の三月以来、国立大学の医学部附属病院長会議の中に常置委員会が置かれてお
りますが、そこで小委員会を設置されまして、小委員会で四回、作業部会で九
回など、大変精力的検討を行った結果、かつ、それを各大学病院にフィードバッ
クして、意見を照会しながら、最終的に承認されたものでございまして、私ど
も役人が作成したものではないということが一つございます。


 それから、通知でございますけれども、この通知につきましても、趣旨は、
このレポートの中で御提言されておりますのは、今回のマネジメント改革、こ
れは三井先生も病院経営していらっしゃいますのでおわかりだと思いますが、
やはり病院経営として、ある程度トップマネジメント的な要素も含めながら、
機動的、機能的に行う必要があるわけでございますが、このマネジメント改革
の方向について国は重点的に財政支援を行うべきであるという御提言などもあ
りまして、この提言の趣旨を各病院に周知をお願いし、各病院の取り組みにつ
いては支援していきたいという趣旨を表明したものでございまして、決して、
これをやれば予算をつける、やらなければつけないという恫喝ということとは
全く趣旨が違う、不本意な記述であったと理解しているところでございます。


 それから、人事の件についてのお尋ねがございました。 


 国立大学の職員は文部科学大臣任命職員でございますので、その中で課長職
以上につきましては、他の大学等の経験も踏まえて、大学を越えるような人事
異動をさせていただいております。それは別に本省から天下りということでは
ございませんで……(三井委員「もっと簡単に、今未請求がどれぐらいあるの
かだけ答えてください、時間ないんですから」と呼ぶ)はい。それぞれの組織
の活性化のために行っているわけでございますが、その中で、今御指摘のレセ
プトの請求でございますけれども、これは、以前は翌々月の請求というのが多
かったのでございますけれども、昨今は一般的に翌月に請求するのが通常になっ
てきてございます。


 そういう中で、先ほど先生も御指摘ありましたように、大学の附属病院、高
度機能病院として大変重篤な患者さんの治療などをしてございますので、そう
いう高度医療を要する患者さんについてのレセプト請求については、医師の詳
細な説明書など大変手間がかかるものですから、翌々月請求になっている例が
あるようでございます。東大病院についていいますと、それが約十億円ぐらい
になっている。だから、何カ月もほったらかしておるということではございま
せん。


 その中で、東大病院については約十億円ぐらいということでございますけれ
ども、四十二大学病院全体についての数字については残念ながら把握してござ
いません。


○三井委員 そういういいかげんなことをやっていて、では、これはいつ出し
てくれますか、把握していないということは。あなた方の所管じゃないですか、
なぜ把握できないんですか。未請求のレセプトを出してくださいよ。単純に、
あなたが今お答えになっただけでも、東大病院だけでも一億だったら、四十二
だったら四十二億もあることでしょう、未請求が、単純にですよ。そんないい
かげんなことをやって、何が独立行政法人ですか、これは。


 そして、事務職だけはどれだけ減りましたか、それでは。どれだけ減ったん
ですか。これも次答えてください、時間ないんですからね。


 私、最後に大臣に申し上げたいことは、この省令は白紙撤回していただきた
いんですよ。今、大混乱ですよ。


 それで、私は、もっと大変なことは、今、現場の、薬剤部分だけ申し上げま
すよ、この十五年度の概算要求に対して、今後各大学の薬剤部の要望は一切受
け付けない、私が質問したことによって、もうこれは受けられないと言われた
と。えらい迷惑したと言っているんですよ、文部科学省は。恫喝しているんで
すよ。これがもし私のこの質問に対して、矛先を向けられるのであれば、現場
で働く薬剤師の皆さんに申しわけないともう本当に心が痛んでいるんです。


 そこで、私は、先ほど申し上げました。国会議員が質問したことによって現
場がいじめられる、こういうことがあっていいんですか。これは民主主義です
か。それでは、名前を言いましょうか、だれが言ったか。そういういいかげん
な省庁で、これは櫻井よしこさんが書いている。四人組が決めて、たった一週
間で病院長会議で決めて、全く寝耳に水の省令改正ですよ。こんなことがあっ
ていいんですか、大臣。時間がありませんから、ちょっと最後にお答えくださ
い。


○遠山国務大臣 私どもの薬剤部及び薬剤師の役割の重要性については、先ほ
ど申し上げたとおりでございます。大変重要だと考えておりまして、一方で、
大学に関するいろいろな諸規制を規制緩和しようということで、省令の改正を
行ったわけでございます。ただ、その趣旨が十分に行き渡っていなくて、もし
それがいろいろな形で危惧を招いているとすれば、私どもとしては、もっとこ
れは努力をして、その趣旨を十分徹底していく必要があります。


 それから、国会の御質問があったからといって、そのことに関する事柄につ
いて何らかの、今先生、恫喝とおっしゃいましたが、そのようなことはあり得
ないわけでございますし、あってはならないと思います。


 それから、中央公論の論文につきましては、直ちに精査を求めましたところ、
先ほど局長が答弁いたしましたように、私は、櫻井さんというのは、正論を書
かれる非常に立派な方だと思っておりますが、あの件に関しては非常に誤解の
部分が多いということでございまして、この点も、やはり行政の一つのあり方
として、制度を改革するときには往々にして誤解を招くことがありますので、
善意と信念を持ってやっている改革でございますので、これはしっかりと御説
明をし、そして誤解を解いていく、そういう必要があろうかと思いますし、私
どもは、そういうことでこれからも努力してまいりたいと思います。


○三井委員 時間がオーバーして本当に申しわけないんですが、大臣にくれぐ
れもお願いしたいんですが、今そういうことは言っておりませんではなくて、
これはぜひ調べてくださいよ。それと同時に、今申し上げましたように……
(発言する者あり)もうすぐ終わります。今後、さらに私は質問していきます。
まだまだたくさんございます。ぜひ、ゆとりある教育をする文科省であれば、
しっかりとこれから姿勢を正していただいて、それともう一つ、私が質問した
ことによって、これ以上、私に情報を提供してくれた人を文科省はいじめない、
恫喝をしないということは誓ってください。それで質問を終わります。


○遠山国務大臣 先ほど申し上げたとおりです。 


○三井委員 では、終わります。