国立大学独立行政法人化の諸問題国会
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第155回国会 参議院予算委員会 第2号
平成十四年十月二十五日(金曜日)

・・・
○委員長(陣内孝雄君) 次に、西岡武夫君の質疑を行います。西岡武夫君。

○西岡武夫君 質問に先立ちまして、本日、石井紘基議員が暴漢に襲われて逝
去されたというニュースが伝わりました。いかなる理由があろうと、このよう
なことが許されていいはずはございません。心から哀悼の念を表して、その真
相究明に内閣としても一日も早くその解決のために取り組まれるように、そし
てまた、これを契機として、更なる日本の社会から暴力を排除するために御努
力されることをお願いを申し上げる次第でございます。

 今日は、小泉総理に御質問を申し上げますので、ほかの閣僚の方の御答弁は、
別に軽視しているわけではございません、総理のお考えを、基本的なお考えを
お聞きするので、総理だけに御答弁をお願いをいたしたいと思います。

 まず、総理の政治手法についてお尋ねをいたします。

 これは、どうも総理の政治手法は、かねてから御主張になっておられます我
が国の、首相公選という言葉もちょっと言葉の使い方としてはおかしいと思う
んですけれども、そういう方向を念頭に置いた政治手法のような感じが私には
してならないんです。

 政党政治、議院内閣制の下で、今、日本の政治は動いているわけでございま
すから、もちろん総理が衆知を集めて、いろいろな識者、国民の皆さん方の声
を聞いて、それに基づいて判断をされ、最終的に政治が決定し責任を取る、こ
れはもう当然やるべきことでございますけれども、どうもその政党政治のとこ
ろが抜けているという感じが随所に見られるわけでございますけれども、その
点についての総理のお考えをまずお尋ねをいたします。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 現在の小泉内閣は、自民党、公明党、保守
党の皆さん方の御協力によって、三党連立体制のままで、形で政策推進に努め
ております。現にこの一年半、すべて三党の御協力によってやってきて、それ
ぞれ政策実現に寄与してきていただいたと思います。

 時に与党内におきましてもまた我が自民党内におきましても、私と反対の意
見も出てきます。それは、西岡議員もかつて自民党におられたころから私ども
と大分やり合った仲で、総務会長の時代にはさんざん議論を重ねた仲だから御
存じだと思います。全く相反する議論を何十時間も重ねて、最終的にはうまく
まとまっていくのが自民党だと。今もそうですね。最初は私と全く相反する方々
が、結論はどうですか、全部協力してくれますよ。時に痛烈な批判、批評、自
民党の議員だって、さらば小泉純一郎と言うぐらいの人が結構いるんです。
じゃ、本当にさらばしているのかというと、そうじゃない、言うことは言う、
しかし政党人として協力すべきところは協力する。しっかりと私を、小泉内閣
を支えてくれているのは、政党である自民党であり、公明党であり、保守党で
ある。政党政治で今の小泉内閣は成り立っているということだと私は思ってい
ます。

○西岡武夫君 総理、そういうやり方で総理がお考えになって、自分が政権の
座に着いたときにやろうと、自分はこうしたいと、日本をこうしたいんだと、
そうお考えになったことが今行われていますか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 当初発言したとおりのことが着々と進んで
おります。

 まず、私が郵政民営化を過去三回の総裁選挙で主張した。正にこんなことは
できるわけないじゃないかと言って、郵政公社化の法案して、公社化まではい
い、民営化の議論はさせないと言ったのが自民党だったんですよ。それを堂々
としているじゃないですか。しかも、郵政公社化法案なんというのは総務会の
了承得られなかったんです。それを提出して、こんなのは廃案だと言ったのが、
何でこの通常国会通ったんですか。みんな協力してくれたんです。

 道路民営化、私が総理に就任したときに、だれが道路民営化なんかオーケー
しましたか。とんでもない、みんなこんなのはつぶしてやる、七月の参議院選
挙を終わって九月の自民党総裁選挙、そのときまで我慢しようと言ったのは、
結構自民党議員いたんですよ。七月の参議院選挙が去年あったから、そこまで
は小泉で仕方がないかと、まあちょっとほかのよりも人気がありそうだから選
挙までは小泉を総裁で担ごうと。しかし、終わったら、九月に総裁選があるか
ら、そのとき引きずり降ろせばいいと考えていた議員もいたんです。終わった
らどうですか。無競争ですよ。どうぞまたやってくださいと。そして今、道路
民営化、あれほど反対したのが、民営化は今既成事実として受け入れられてい
ます。

 第三者委員会、国会の同意人事だと。私は、同意人事は必要としない、必要
はないと、人選は任してくれと。そんなこと言ったら、当初、そんな委員会の
人選を同意人事なんか、小泉が勝手に言っているだけだと。今年の一月辺りは、
小泉は言うだけであって、あの小泉の発言は石垣にトマトをぶつけるものだと。
私がトマトだったんだね。委員会人事しなかったらこんな法案通さないと。結
果的にどうですか。同意人事しない、人選、私に任してくれて、全部人選任し
て、今、議論が第三者委員会を設けられて進んで、既に民営化は既成路線で、
民営化の組織の在り方を議論して、それを尊重すると。年末に結論が出ます。
これも異論がありません。

 そういうものも含めて、特殊法人改革、住宅金融公庫を廃止すると。これも
与野党を通じて、専門家を通じて、これは民間ではできないんだ、これは駄目
だ、なくしてはというのが多数だった、最初は。住宅金融公庫を廃止すると言っ
た途端、民間ではできないんだと言っていたところが、民間金融機関がむしろ
住宅金融公庫よりもいいサービスのいい商品を提供していただきました。既に
五年後には廃止することが決まっています。特殊法人、今、改革が進んでおり
ます。

 構造改革特区、規制改革まかりならぬと。しかし、全国で駄目なんだったら、
地方独自の特別の区を作ってもいいんじゃないかと。これも今、当然のごとく、
むしろもっとやれもっとやれという声が出てきた。これは歓迎すべきことです
よ。

 発言どおり、総裁選当時、就任以来、どおりに着実に進んでいます。

○西岡武夫君 総理、お言葉ですが、郵政公社の問題は、今、公社になったば
かりなんです。それを、国民の皆さん方は、郵政公社になったというふうに認
識しているわけです。それが民営化の第一歩だとは思っていないんです。そこ
を誤解されてはいけないと思います。

 それともう一つは、今、私は後からお話ししようと思ったんでございますけ
れども、特殊法人のことをおっしゃいました。特殊法人を独立行政法人という
新しい名前を付けて、若干機構は違うようでございますけれども、本来ならば
特殊法人は、私どもは、いったん全部廃止して、どうしても必要なものがある
ならば新たにこれを作る方が望ましいだろうと、そういう意見を展開してまい
りました。ところが、独立行政法人という名の下に、そこに、今まで国立の例
えば美術館であるとか博物館であるとかそういうものもあったんですけれども、
それを独立行政法人というふうにして、まぜこぜにして、そして特殊法人を生
き残りを図っているじゃありませんか。これはどうなんですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 特殊法人を全部廃止したらどうなるか、そ
れを考えなきゃいかぬと。必要な事業もあるでしょう。百幾つあるのが今度四
十幾つかになります。その独立行政法人も、今までの特殊法人よりも更に効率
的に運営するような方法になっております。

 一遍に全部廃止しろというスローガンはいいですけれども、やっぱり段階を
踏む必要があるんじゃないかと思っておりますので、いい案があったらどんど
ん出していただいて、具体的に。廃止すればいいというんじゃない、どういう
ふうに廃止すればということを具体的に出していただければ、よく検討させて
いただきます。

○西岡武夫君 特殊法人と独立行政法人の違いはどこにあるんですか。──い
や、これは総理のお考えを。いや、総理のお考えを。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは担当大臣に任せてあります。

○国務大臣(石原伸晃君) 事務的な話でございますので、私の方からお話を
させていただきたいと思います。

 まず、西岡委員は、特殊法人を独立行政法人に衣替えするんじゃないかとい
うお考えが今の御質問の根底にあるのではないかと聞かせていただいておりま
す。しかしながら、特殊法人、すなわち官がやらなきゃいけない仕事があるか
ら特殊法人ができたんであって、その事務を全部民間に任せ切れる、あるいは
地方に任せ切ることができないので特殊法人に代わる独立行政法人というもの
を考えたわけであります。

 目標を管理する、ガバナンスをしっかりする、あるいは第三者委員会がその
業務を監視する。そしてまた、独立行政法人は三年から五年ごとに見直しをい
たしますので、特殊法人のように一度できたら自分で業務をどんどん増やして
いって、それが増殖していくようなことのないように、任務が終わったら廃止
する、そういう仕組みが独立行政法人と特殊法人との相違点でございます。

○西岡武夫君 これは異なことを伺うんですが、独立行政法人というのは役目
が終わったらこれは廃止するという、これは総理、間違いありませんか。──
いや、総理に聞いているんです。

○国務大臣(石原伸晃君) 三年から五年ごとにしっかりと見直しをして、役
目がなくなったら廃止することができるように仕組ませていただいております。

○西岡武夫君 それでは、総理にお尋ねいたしますが、今、国立大学を着々と
独立行政法人化するという作業が政府内部で進んでいるわけです。私は、文教
委員会等でこれに反対する議論、意見を申し上げているわけでございますけれ
ども、その大きな流れはなかなか止めようがない方向に来ているわけですけれ
ども、それでは、国立大学も同じように、独立行政法人と同じように何年かたっ
たらば見直してどうするかということをどういうふうにお決めになるんですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は元々、国立大学が果たして九十幾つ、
九十以上も必要かと。今の大学制度を考えて、私学の果たしてきた役割も多い。
やはり国立でなきゃできないものというのはもっと絞っていいんじゃないかと
いうことから、これは国立大学も見直さなきゃいかぬということで文部科学大
臣に指示しまして、これを見直しなさいということでやっておりますので、私
より文部科学大臣の方が答弁、いい答弁できると思いますので、よろしくお願
いします。

○西岡武夫君 遠山文部科学大臣は、私も非常に、大臣、お若いときからよく
存じ上げている間柄でございますから、大臣のお考えはもう既に委員会等でお
聞きをしております。

 総理にお尋ねをいたしますけれども、今盛んに教育学部というものを統合す
るという今、総理のお考えに基づいているんだろうと思いますけれども、これ
が進んできているようです。

 ところが、よくお考えいただきたいんですけれども、日本の国というのはそ
れぞれの地域の特徴がある。その中で教員養成というのが行われて、そして、
その地域をよく知っている先生が特に義務教育について教えていくというとこ
ろにその地域のいろんな意味でのプラスの面があると、そういう意味で果たし
ている役割は非常に大きいと思うんです。

 それをいたずらに、何か統一さえして合理化すればいいんだということで一
か所に集めてしまう。例えば四国なら四国に一か所あればいいんだというよう
な効率的な考えだけで教育行政を進めていいのかどうか。そこはいかがですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 文部大臣をやられた西岡代議士の御意見で
すから、長年の経験あるいは見識に基づいての御発言だと思います。

 その点につきましては、文部行政については私よりはるかに詳しいわけでご
ざいますので、私は、専門的なものは文部科学大臣、よく科学方面の専門家の
意見を聞いて、必要な国立大学は残して発展させる、そうでないものは統合す
る、あるいは廃止する、民間に移譲する、地方に移譲する、そういう点につい
ては文部大臣、しっかり頑張ってくださいと言っておりますので、私より詳し
い文部科学大臣に答弁させた方がより親切に答弁できるのではないかと思いま
す。

○委員長(陣内孝雄君) 遠山文部科学大臣。

○西岡武夫君 委員長、結構です、それは。

○国務大臣(遠山敦子君) 一言だけ。

 国立大学につきましては、独立行政法人ではなくて、大学の本質に絡んで国
立大学法人ということで今、新たな組織作りに準備をしているところでござい
ます。御承知のとおりでございます。

 それから、教員養成につきましては、これは統合・再編ということがまずあ
るということではなくて、少子化に伴いまして教員の採用の枠が非常に少なく
なってきている、また教員について、社会的ないろんな問題に対応していくと
いうことでカリキュラムの充実が必要である。しかしながら、今、各県にある
非常に入学定員の少ないところでは十分なカリキュラムを組めない。それはむ
しろ県を越えて統合すべきことによってより充実することができるならば、統
合し再編してより充実した教員養成をしていこうということでございまして、
このことについてはまだ委員会で答弁したことがございませんので、ちょっと
お答えさせていただきました。

 以上でございます。

○西岡武夫君 今、雇用の問題等も非常に大きな深刻な問題になっているわけ
でございますけれども、例えば総理も御承知と思いますが、三十人学級にすべ
きだという強い意見がございます。

 学級数の、子供たちの数を減らせば、少ないほどいいんだとは私は決して思
いません。一定のやはり人数の中で教育が行われるということが大事だと私は
思っております。しかし、三十人学級というのは、私どもの小学校のころはた
しか六十人ぐらいいたと思うんですけれども、三十人学級というのは一つの基
準としては適切な基準ではないかと私は思います。

 そうなりますと、今、文部科学大臣から言われましたように、教員になられ
る方が少ない、そういうようなこともあって教育学部の統合というような問題
も検討されているということですけれども、それだけで実は十万人ぐらいの教
員が必要になってくるわけです。

 ですから、雇用という、まあ雇用対策で教育を考えるというのもいかがと思
いますけれども、そういう面もあるということも十分総理、お考えになってい
ただきたい。これについてはいかがでしょうか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 教育の重要性というのは幾ら言っても言い
過ぎではないと思いますし、日本は教育重視でやってきましたし、これからも
教育の重要性はよく認識しなきゃならないと思っております。

 三十人学級、どの規模がいいか、教科によっても違ってくると思いますが、
私のころも大体六十人ぐらいで遅番、早番がありましたね。先生が少なくて生
徒が多いから、毎週、今週は朝番、次が遅番、午前中の部と午後の部、同じ学
校であったんですよね。そういうことから比べると、もう三十人なり二十人な
り、最近はクラブ活動もできないぐらい人数が少なくなってきたという状況で
ありますが、一方では、それだけよく生徒の面倒を見れるといういい点もある
と思います。

 いずれにしても、雇用の面ということよりも教育を重視するという観点から
あるべき姿をいろいろ研究する方がいいと思っております。

○西岡武夫君 それでは、今私が提案申し上げたことに小泉総理も賛成いただ
いたというふうに理解をいたします。

 教育の問題にせっかく入ったわけでございますから、もう一点お尋ねをいた
しますが、義務教育、これは国の責任であると。これは総理、そうお考えでしょ
う。よろしゅうございますね。

 私は、かねて、これはいろいろ自由民主党の時代から議論があったところで
ございますけれども、義務教育については、これはすべて国の責任で行うべき
であると。小学校、中学校、私は、学制の六三三四という学校制度も変えるべ
きだという意見でございますけれども、現行制度の下においても、最低限小学
校と中学校は国立にしたらどうかと私は思って今日に至っております。

 ところが、最近、いろいろ財政の問題も非常に厳しいということも十分私も
理解いたしますけれども、義務教育国庫負担について、今は御承知のとおりに
市町村そして県が義務教育、高等学校については責任を持っているわけでござ
いますけれども、それに国から補助金が行っている。これをなくそうと、少な
くしようという動きもあるようですけれども、むしろ、これは国の責任におい
て行うというふうに変えるべきだと、方向としては。財源についてはどういう
ふうにするかという問題がこれからあります。それは、今日そこまで触れる時
間がございませんから申し上げることは差し控えますけれども、その基本的な
考えについては、総理、いかがでしょうか。基本的だけで結構です。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 基本的に、教育というのは小学校、中学校、
国が責任を持って無学なからしめるという明治以来の伝統で日本はやってまい
りましたし、教育の重要性、国が相応の義務といいますか、負担をしていくと
いうのはいいと思います。

 ただし、どの程度の負担が必要か、またどの程度地方の自主性にゆだねるべ
きかというのはまた別の観点から議論されてもいいのではないかと思っており
ますので、今回、義務教育の国庫負担金も補助金も交付税も、あるいは財源も
地方の自主性にゆだねるためにはどういう方法がいいかということを総務大臣
の下でも文部科学相の下でも検討していただいておりますので、その結論を待
ちたいと思っております。

○西岡武夫君 私が総理にお尋ねしておりますのは、義務教育については国立
にしたらどうかということについてどうお考えかということです。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、必ずしも国立だからいいということ
は思っておりません。地方独自の公的な関与もあっていいのではないか、また、
公立、国立に入らなくても私学に入って教育を受ける人がいてもいいのではな
いか、国立にこだわるものではございません。

○西岡武夫君 この問題はかなり深く議論しなければならない問題でございま
すからこの程度にいたしまして、先ほど総理がちょっと触れられましたので、
そのことにも触れさせていただきますけれども、道路公団の民営化の問題であ
ります。

 道路公団は既にもう民営化ありきということで総理の下では進んでいるよう
ですけれども、これはもう総理十分御承知のように、元々道路公団というのは、
税金だけで道路を造るというのはなかなか難しい、早急に造らなきゃいけない
ということで、財政投融資の資金を使い、そして通行料もいただいて、そして
自動車を保有している方々にも相当の税の負担をしていただいて、そうしたこ
とで整備してきているわけですね。ですから、これがペイされた、建設費を賄
うだけのものをもう収入として得て、それが払い終わったところは本来ならば
国道、一般の国道にすべきである、これがスタートだったと思うんです。これ
を民営化するというのはどういうことなんでしょうか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、国道もあれば県道もあるし市道も
あります。そういう中で、今、道路公団のままで進みますと、どれだけ債務が
増えるか分からない、どれだけ将来の国民負担が増えるか分からないというこ
とから民営化が必要じゃないかという議論が盛んになってまいりまして、今、
民営化委員会を作って議論をしていただいております。

 これは、年末に結論が出ますが、要は、道路公団が民営化になった場合は、
その民営化、新しい会社でどの程度道路を造ることができるかと。民営化、で
すから、会社になった場合にはいろいろな採算も重視するでしょう。その場合
に、計画どおり、今、計画どおりできなかった場合は、それじゃ国費をどのぐ
らい投入するのか。地方の、利用する方の地方の道路、負担をどの程度にする
か。どうしても必要だというんだったらば、その観点から公費を負担しなけれ
ば造れない道路もあるでしょう、それは当然であります。しかし、今のように
道路公団のままに計画どおりどんどんやっていったらもう負債がどんどん膨ら
んでしまう、これでは大変な将来負担になるなということから、今、民営化議
論が出てきて、第三者委員会が作られて精力的に議論されております。

 民営化したら全部道路ができなくなるなんというのは誤解でありますし、民
営化でできる部分と、できない場合はどうやって負担して造っていくかという
議論がまた今後出てくるのは私は当然だと思っております。

○西岡武夫君 私は、道路公団を残せということを言っているんじゃないんで
す。もうペイしてしまった道路については国道に編入すべきだということを申
し上げているわけです。その議論を全然飛ばしてしまっていきなり民営化とい
うのは、少なくとも、我が国の基幹的な道路である高速道路網を民営化すると
いう考え方が私にはどうしても納得できない。それでお尋ねをしたわけであり
ます。

 時間がもうほとんど迫ってまいりましたので、最後に中小企業の金融の問題
だけ、一言総理のお考えをお聞きしたいんですけれども、中小企業の金融につ
いては、いまだに歩積み両建て、もう何か今では古いような言葉になってしまっ
ているようですけれども、現実に私の身近で、一方で拘束預金をさせておいて
お金を貸すということは現に行われているわけです。

 これ、総理、どう思われますか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) これは、私も大蔵委員会時代に盛んに議論
された問題で、これはやめるべきだという議論が前から行われているんです。
今でも残っているかどうかよくは、詳しくは分かりませんが、やはり預金者、
金を借りたい方々の事情をよく考えて、その点は、やる気を出させるような金
融機関の審査体制なり審査能力なりを磨くべきではないかなと。

 資金需要に対してどう対応するかというのは、やっぱり金融機関に課せられ
た責任ではないかなと思っております。

○西岡武夫君 それでは、総理は、中小零細企業の皆さん方がお金を借りる場
合に拘束預金を要求されるということについてはやめるべきだと、そういうこ
とは、というふうにお考えですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎君) お金を借りたい、ないから借りるのに何で
預金させるのかと、これまた不思議ですよね。ないから借りる、あるんだった
ら借りる必要ないんだから。そういう面についてよく実情を考えて、ある人に
は預金、あるいは信用の程度もあるでしょう。そういう点もよく実情を考えて、
できるだけ借りたい人には、また意欲のある人には、成長分野にあるところに
は貸せるような、そういう対応がやっぱり金融機関に必要だと思っております。

○西岡武夫君 時間が参りました。たくさん質問はございますけれども、これ
で終わらせていただきます。

○委員長(陣内孝雄君) 以上で西岡武夫君の質疑は終了いたしました。(拍
手)