==> 国立大学独立行政法人化の諸問題
 

国 立 大 学 私 学 化 論

90年代、その時々の課題を国立大学は近視眼的にその場凌ぎで解決してきた。その歩みの先に独立行政法人化があると予想したものが居ただろうか。修正独立行政法人化が、現在の政・官・財・学状況の均衡点のようだが、同じ轍を踏むつもりなのだろうか。以下のような強力な私学化論者が政治家だけでなく学者の間にも数多く居る以上、遠からず民営化論が浮上することは必須だろう。

「独立行政法人化を経て国立大学を円滑に民営化することができる」

香山健一氏

臨時教育審議会の中心人物
  • 自由のための教育改革(1987.3)
    〔提案2〕大学の個性化、多様化を促進するために、大学設置基準等の画一的な諸規制、許認可条件を緩和し、一九九五年までの十年間をかけて、東京大学をはじめとする現在の国公立大学の学校法人への移管、分割民営化、私学化を促進し、我国高等教育制度を官学中心から私学中心の体系に転換するためのグランド・デザイン作りに着手する。
  • 加藤 寛氏(千葉商科大学学長)

    第二臨調部会長時代に、誰も可能とは思っていなかった国鉄の分割・民営化を一人で瞬時に実現し、政府税制調査会会長を10年勤めた間に消費税を導入し、その「数々の称賛すべき功績」により、2000年度東洋経済賞を受賞
  • テレビ東京・加藤寛のカンカンガクガク(2000年 3月18日)より
    • 国立大学が研究をし、私学が教育を分担するということも考えられますね。そうなると私学も助かる。
    • 県が大学を支えるとまた地方税とか言ってくるので、やはり、全部私学にすればよいのではないでしょうか。
    • 私が国立大学を私学にしろといっているのは、これからは財政的にも苦しくなるからです。税制を21世紀にどうするかということにもつながる。私は、シャウプ博士の勧告以来50年経ったシャウプ税制はやめたらよいと思う。

  • 熊代明彦氏(衆議院議員・岡山2区平成5年初当選・自民党橋本派)
    • 大胆に教育改革
      (1)高等教育に自由と責任と資源を

      ア、日本の高等教育は今沈滞し切っています。これを打破するため、行政 改革会議は国立大学の独立行政法人化を提言しました。これを実行するか否か は平成15年迄に結論を出すことになっています。我々はこれを積極的に推進 すべきだとの結論に達しました。その理由は次のとおりです。日本の大学、大 学院における国公立偏重は、今日の段階においては公務員という枠組みに縛ら れて自由度が相当に制限されたものになっています。また、巨大な無責任の集 積ともなっています。この制約を取り払い、自由と競争、そして責任をとるこ との原理に立つためには、英米に於けるように私学を高等教育の中心に据える 戦略を取る必要があります。しかし、彼我の文化や制度の違いを一朝一夕に乗 り越えることは困難ですので、個々の大学毎に独立行政法人形態を先ず採用し、 50年後には完全な私学となる途を取るべきです。

      独立行政法人の利点は

      1. 予算の単年度主義を廃止できます。
      2. 民間からの寄付を自由に受けられます。
      3. 民間との交流が容易です。
      4. 新規採用はすべて非公務員とし、やがて完全に私学とするこ とができます。
      5. 毎年少しずつ国の予算を減らし、50年間で国の予算をゼロにすることで、無理なく私学化することができます。(プロジェクトの委託は行われます。)

      イ、文部科学省の大学に対する役割は、この独立行政法人のマネジメントの業績を例えば5年に一度徹底的に評価することです。

      ウ、独立行政法人には大きな独立性と自由とが与えられるかわりに、そのマネジメントに大きな責任が生じます。社会から評価されものは大きく成長し、評価されないものは淘汰されていくことになります。

      エ、公立の大学についても都道府県において同様の手順で私学化が進められることが望まれます。

      オ、この改革と合わせ本年度から実施された「きぼう21プラン奨学金制 度」(月額10万円迄誰でも奨学金を日本育英会から借り受けることが出来る 制度。有利子。現在年利2%)をさらに改善し、授業料も含め、所得制限も撤 廃して、奨学金だけで大学等に行ける制度をさらに徹底させていきます。21 世紀は自分の力だけで大学に行ける世紀です。

      カ、寄付金控除の大幅な拡大  これらの私学化の改革とともに学校法人に対する寄付金の所得控除や損金算入がアメリカ並に認められるよう制 度改正を行います。

    野田 一夫氏(宮城大学学長)

  • 私の大学改革」(2000.5.6)
    • もともと国立大学に行く人は、経済観念が欠如している。独立行政法人化しても、公務員でありたいとか、財政に依存しつづけたいとか言っているなら「独立」ではなくて、「依存」行政法人を主張すべきでしょう。何を考えているのかわからないですね。今の国立大学は全て廃止し、新たに100%財政で世界に冠たる2〜3の大学を作り、研究や教育の評価を厳正に行えばいい。後は全て私立にしちゃう。