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Subject: [kd 03-02-25] 法人化の賛否にかかわらず臨時総会開催が不可欠
Date: Tue, 25 Feb 2003 23:42:35 +0900

国公立大学通信 2003.02.25(火)

--[kd 03-02-25 目次]--------------------------------------------
[0] 国立大学協会会則第8条
[1] 共同通信2/25 大学債の発行を容認 国立大法人化法案提出へ 
[2] 2/24共同通信: 国立大法人化に反対署名 研究者、文化人ら
[3]「国立大学」が消える日 迫る独立行政法人化 (2)東京新聞2000-2-12
[4] 参議院文教科学委員会2002.4.25 有馬議員の質疑
[5] 山形大学:国立大学法人案の概要にたいする意見 2003-02-14
[6] 「国立大学法人法案の概要」に関する千葉大学理学部の見解2003-02-20
[7] 西島 建男(ジャーナリスト)拝啓文部科学省様
[8] 永田親義「 独創を阻むもの」より:画一性
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各位

2月28日に閣議決定の予定と共同通信が報じました[1]。昨日2月24日の
国立大学協会理事会は「法案概要」を「了承」したものと推測されます。しか
し、国立大学協会会則第8条[0]によれば理事会決定は総会で承認されなけれ
ば有効とはなりません。6月の定期総会では、法案可決後の無意味な「了承」
になりかねません。アカウンタビリティに欠ける理事会決定を吟味するために、
12大学以上から臨時総会開催の要求が出されることが、法人化への賛否にか
かわらず何よりも重要です。

杓子定規に手続きにこだわるな、という人が時々いますが、これは「権力」を
持つ側の語り口です。手続きの正当性を問うことが「権力」のない大半の国立
大学構成員に残されたわずかな手段の一つではないでしょうか。臨時総会が開
催されない場合には、政治的には、国立大学の大多数が法人化を大歓迎してい
ることになりますから、廃案の可能性は完全になくなるでしょうし、法案概要
にあった問題点を国会審議の過程で野党が修正することもできなくなるでしょ
うし、それどころか、更に悪い方へと「修正」される懸念もあります。

この懸念は、有馬氏が条件付で独立行政法人化容認に転じ[3]、さらに法人化
を良いことのように吹聴した2年後には、「条件」はほとんど剥げ落ち、独立
行政法人よりさらに独立性・自由度のない「国立大学法人」に化けてしまった
経緯[4]を見ての懸念です。政治家や官僚からみれば政治的には赤子のような、
大学社会の「政治家」の下手な「政治的駆引き」など利用されるだけですし、
大学への社会からの信頼を失うばかりです。大学社会の住人にふさわしく、大
学独自の価値観を貫くこと[2,5,6]が政治的にも最も効果のあることではない
でしょうか。なぜなら、それこそが市井の方々が大学に求めているものだから
です[2,7]。 (編集人)


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[0] 国立大学協会会則第8条
http://www.kokudaikyo.gr.jp/soshiki/kaisoku.html
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(協会の意思の決定表示)
第8条 

協会がその意思を決定し又は表示する場合は,総会の議によらなければならな
い。ただし,緊急の必要があり総会を招集するいとまがない場合においては,
理事会の議により,これを行なうことができる。

2  前項ただし書の規定によってなされた措置については,次の総会におい
てその承認を得なければならない。
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[1] 共同通信2/25 大学債の発行を容認 国立大法人化法案提出へ 
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「国立大を国の組織から切り離して法人化する国立大学法人関連6法案が25
日、自民党の文部科学部会・教育制度調査会の合同会議で了承された。公明、
保守新両党の同意を得た上で、28日に閣議決定し、国会に提出される見通し。

 法案は国立大法人に対し、目的を限定し文部科学相が認可した上で、金融機
関などからの長期借り入れのほか、大学名を付けた債券の発行を認めている。
借り換えのための長期借り入れや債券発行も容認。一般企業や個人から、幅広
く資金を調達できる道を開く。

 これまでの検討では、長期借り入れを可能にする提言はあったが、債券発行
の論議はなかった。

 長期借り入れや大学債発行ができるのは、跡地が処分できるキャンパス移転
のための土地取得や、診療収入のある付属病院の建設、整備など返済が担保さ
れるもの。政令で目的を限定する。」

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[2] 2/24共同通信: 国立大法人化に反対署名 研究者、文化人ら
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「国立大法人化法案に反対する研究者や文化人でつくる「大学改革を考えるア
ピールの会」(呼び掛け人代表・池内了名古屋大教授)は24日、同法案の国
会提出中止などを訴える声明に、約1300人から賛同の署名が寄せられたと
発表した。

 声明には、作家の井上ひさしさんや小田実さん、映画監督の山田洋次さんら
が参加。政府が今月末に提出を予定している法案では学問・文化の土台が破壊
される、として政府に対し提出を中止し、国立大の自主的な改革を尊重するよ
う求めた。

 同会によると、声明を先月末に公表して以降、「大学の自由、学問の自由は
民主主義の根幹をなすもの」(作家、佐野洋さん)「もうかる学科に力が入り、
基礎的な学科は消滅する恐れがある」(写真家、田沼武能さん)といったメッ
セージが寄せられた。」
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[3]「国立大学」が消える日 迫る独立行政法人化 (2)『東京新聞』2000-2-12
http://ac-net.org/dgh/00212-tokyo-shinbun.html
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「公務員型なら」文相も転向

  『文部省からの独立』を求めた東大病院有志による"直訴"事件は、文部省や
学内の反対でつぶれた。しかし同大医学部は一九九七(平成九)年八月、正式に
改革案を出し、事実上、独立行政法人化支持に踏み切った。直訴を受けていた
行革会議事務局長(当時)の水野清(七五)も同年十月、東大と京大を先行して独
法化する案を打ち出した。

  東大病院の火種は、再び燃えかけたが、行革会議では結局合意に至らず、同
年十二月の最終報告では「大学の自主性を尊重しつつ、研究・教育の質的向上
を図るという長期的視野に立った検討を行うべき」だとして、国立大学を独法
化の検討対象から外した。

  「"長期的視野"というのは、やらないのと同じ。事実上消えたと思った」。
会議の中心メンバーで、現在も中央省庁等改革推進本部顧問会議に残る、東北
大教授の藤田宙靖(六四)は振り返る。水野も「(含みを持たせた表現は)私の顔
を立てて入れてくれたようなものだ」といったんあきらめたことを認める。

  しかし「消えた話」は突然、復活する。「政治の動きとして、定員削減の話
が出たことが大きい」と、藤田は指摘する。行革会議の最終報告では、国家公
務員を十年間で一割、削減することになっていた。それが小渕政権の方針で二
割に増え、自民、自由両党の合意で昨年一月には二五%にかさ上げされた。
  そんなに多くの官僚を減らすのは、事実上不可能で、当初の一〇%以外は独
法化による削減分とされた。その削減の対象として政府が目を付けたのが、十
二万五千人もの定員を抱える国立大学だった。

    ◇

  九八年の暮れから、翌年一月にかけて、文部大臣(当時)の有馬朗人(六九)と
総務庁長官(同)の太田誠一(五四)は三たび会談した。官僚を交えない「差し」
の話し合い。太田から話を持ちかけ、自らが会員となっている東京都内のレス
トランや国会内の空き部屋で、有馬に国立大学を独立行政法人化させるよう迫っ
た。

  「長期的視野とは、どのくらいの期間か」。国立大の独法化に執念を燃やす
太田が尋ねた。「長ければ長いほどいい」と考えた有馬が出した答えは「二〇
〇八年」。太田は納得せず「十年後まで待てない。政治家にとって、やるとい
うのはせいぜい一年先の話だ」と、有馬を追い込んだ。

  「経済面は保障する」「国立大学だけ削減しないわけにはいかない」。太田
は二五%の定員削減をちらつかせながら、さまざまな口説き文句を連らねたと
いわれる。「決定権はこちらにあるんですよ」。最後は、こう有馬に決断を迫
り「二〇〇三年」までに結論を出すことで、二人の大臣は折り合いを付けた。

  「大学の自主性を尊重しつつ、大学改革の一環として検討し、平成十五年ま
でに結論を得る」。九九年一月二十六日に決定した「中央省庁等改革にかかわ
る大綱」には、明確にタイムリミットが盛り込まれた。国立大独法化への流れ
は、このとき形作られた。

    ◇

  「独立行政法人化は効率化の観点から行われるもので、大学の教育研究にな
じまない」「国立以上に財政支援がなされるとはとうてい考えられない」「大
臣からの中期目標の提示、中期計画の認可等の仕組みは、大学の教育研究活動
の自主性に反する」—。水野が東大と京大の独法化案を出した九七年当時、有
馬はこう反論、独法化に強く抵抗していた。その一年後、小渕政権下で文相と
なっていた有馬が宗旨変えしたのはなぜか。

  「あの時は、独法化は民営化の第一歩だと思っていた」。有馬はそう説明す
る。ところが行革委の最終段階で多くの機関が「国家公務員型」となった。国
が人件費を賄うなら反対の理由は一つ消える。「公務員型なら、大学改革の選
択としてあり得ると思っていた」と有馬は言う。

  先進各国の大学の多くは法人格を持っている。国立大のままでは、細かい規
制に縛られる。文部省と直接の関係を切り、教育や研究についての方策を自律
的に考えて運営するのも悪くない・・・。次第にそう考えるようになっていた
有馬が、太田との会談で妥協し、独法化へと踏み出すのは、自然な帰結だった。
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[4] 参議院文教科学委員会2002.4.25 有馬議員の質疑
http://ac-net.org/dgh/02/425-san-bunkyou-arima.html
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○有馬朗人君 今お聞きしたところでは公務員型ではなく非公務員型というこ
とでありましたが、非公務員型を良しとする理由は何でしょうか。

 その際、非公務員型でも、国としての財政的支援が今までどおり、願わくば
それ以上に行われる保障はどのようにして約束されるのでしょうか。

○副大臣(岸田文雄君) 法人化後の国立大学の教職員の身分でありますが、
調査検討会議の最終報告において、国家公務員法等にとらわれないより柔軟で
弾力的な雇用形態、給与体系、勤務時間体系、さらには外国人の学長あるいは
学部長等管理職への登用、あるいは兼職・兼業の弾力的な運用、さらには試験
採用の原則によらない専門的知識、技能等を重視した職員の採用、こうした点
で、弾力的な人事制度を実現し得るという点で非公務員型の方が優れた面が多
いというふうにされているところであります。メリットとしては、ここに挙げ
られている点が挙げられると存じます。

 また、国からの財政支援につきましては、これは公務員型あるいは非公務員
型、いずれの場合でも取扱いは異なるものではないと考えておりますので、そ
の運営費交付金等において必要な措置を講じてまいりたいと考えております。

○有馬朗人君 そこのところは是非しっかりやっていただきたいと思います。
外国人が多く採れるとか外国人を学長にすることができる、こういうことは私
は非常に評価をいたします。

 私は、教育や研究を行う大学が独立行政法人として、行政の一環として取り
扱われることには終始反対をしてまいりました。

 そこで、国立大学を法人化したときの名称はどのようなものになるのでしょ
うか。また、その際、国立大学法人のための法律は、独立行政法人法とは別個
に新たに作られるのでしょうか。

○政府参考人(工藤智規君) 今後、更に政府部内等で検討しながら、また御
審議を賜りたいと思ってございますが、先般まとめられました最終報告で御提
言いただいておりますことによりますと、法人化後の大学の名称でございます
が、先行しております独立行政法人は独立行政法人何とかかんとかということ
でございますけれども、国立大学につきましては、一つには、高い自主性、自
律性を前提にしながら大学教育、それから学術研究を主体的に展開する法人で
あるということ、二つ目には、従来から国立大学の総称が社会的にも広く定着
しているということ、三つ目に、所要の財源措置が前提とされておりまして、
学校教育法上の設置者としては国立とする方向で整理する必要があるというこ
と、ということなどを総合的に勘案しまして、国立大学法人何とかかんとかと
いう方向が示されているところでございます。

 それから、実際の法案でございますけれども、これも今後の検討によるので
ございますが、最終報告での御提案は、独立行政法人通則法とは別に国立大学
法人法あるいは国立大学法というような形で制定するのが適当であるという御
提言をいただいているところでございます。

○有馬朗人君 私も、是非その方向でお進めいただきたいと思っております。
・・・」
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[5] 山形大学:国立大学法人案の概要にたいする意見 2003-02-14
http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/web030224yamagata25.html
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「国立大学法人案の概要にたいする意見

                             平成15年2月14日
             山 形 大 学

1. 各大学意見の集約方法について

 今回の法案概要に対する意見集約は、極めて短時間に行われることとなったが、
国立大学制度を大きく変える重大な事項であることに鑑み、国立大学法人法案の
全文を公開し、充分な討議を積み重ねた上で合意形成できるよう配慮願いたい。

2. 国立大学の設置者について

 法案概要では、国立大学の設置者を国立大学法人であるとしている。一方、学
校教育法上は、第2条において「学校は、国(国立大学法人を含む)、地方公共
団体及び学校法人のみが、これを設置することができる」との規定により、国の
責任を実質的に体現したものと説明されているが、国立大学に対する財政面を含
む国の責任が一層明確になるような工夫をお願いしたい。

3. 経営協議会と教育研究評議会の関係について

 経営協議会と教育研究評議会の関係については、法人化特別委員会法制化対応
グルーブが示された次の見解に充分配慮願いたい。

 ① 双方を「国立人学法人」の審議機関として対等に位置付けることが必要で
あり、国立大学法人法案の具体の立案に当たっては、かかる制度設計とするよう
強く要請する。

 ② 国立人学法人の業務は国立大学における教育研究そのものまたはそれと不
可分のものであることから、教育研究評議会は国立大学の教育研究に関する重要
事項を審議する立場から国立大学法人の各種業務に関して審議を行うことができ
るものと認識しており、そのような枠組みとされたい。

4. 学長の選考について

 法案概要では、「学長選考会議の構成員に、委員総数の3分の1以下の範囲で学
長及び理事を加えることができる」とされているが、学長自ら選考会議に参加で
きるとした趣旨を明示されたい。」
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[6] 「国立大学法人法案の概要」に関する千葉大学理学部の見解2003-02-20
http://www.s.chiba-u.ac.jp/dokuhoka/rigakubu030220.html
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「千葉大学理学部では、国立大学法人化に関して、今後の理学部の教育・研究
に関わる重要な事柄として当初から多大なる関心を払い、多くの議論を重ねて
きました。このたび明らかにされた「国立大学法人法案の概要」(以下「概要」
と略)に関しても重大な関心をもって検討いたしました。その結果、この「概
要」にそった法制化がなされることに強い危惧を感じるにいたり、以下のよう
な見解を表明する次第です。

 国立大学協会会長談話(平成14年4月19日)にもあるように、そもそも法人
化への移行に際しては、"このような抜本的な制度改革の実施には、拙速はあ
くまで避けるべきであり"、基本的には各大学における充分な検討をふまえて、
国立大学協会総会の総意にもとづいて進められるべきものと考えます。しかし
ながら「概要」に関しては、文部科学省・国立大学等の独立行政法人化に関す
る調査検討会議(平成14年3月26日)が取りまとめました "新しい「国立大学
法人」像について"(以下「最終報告」と略)において主張されている諸点と
対比しても、不一致点を多く感じます。特に以下の3点については大きな問題
を含んでいると考えます。

1.設置者が国でなく法人になっている点

「最終報告」では、"教学と経営との円滑なる一体的な合意形成や、従来から
の国立大学の運営の実態等の総合的な考慮から、「大学」としての運営形態と
別に「法人」としての固有の組織は設けない" と明記されています。しかしな
がら「概要」においては「国立大学」と「国立大学法人」とが明らかに別組織
として、しかも後者が管理・運営などいわゆる経営に関する主要な決定権を有
する形で位置づけられており、円滑なる一体的な合意形成に相応しい組織とは
考えにくく、今後の大学運営に強い危惧を抱かざるを得ません。

2.教育研究評議会が、教育研究の根幹にかかわる事項の審議機関として位置
づけられていない点

「概要」においては、"予算の編成・執行、決算"、あるいは"重要な組織の設
置・廃止" は役員会での事項となっており、教育研究評議会の審議事項からは
ずされています。このような教育研究の根幹に関わる審議には、各部局の意見
が直接反映されるべきであり、教育研究評議会の重要な役割として位置づけら
れるべきであると考えます。

3.学長選考に関する点

「最終報告」において、"「大学の自治」の基本は、学長や教員の人事を大学
自身が自主的・自律的に行うことである" と明記されているにもかかわらず、
今回の「概要」では学長選考における大学構成員の意向の反映過程が明示され
ていません。「学長」が「法人の長」を兼ねるのではなく、「法人の長」が
「学長」を兼ねるような事態すら予想され、大学の自主性・自律性を危惧せざ
るを得ません。

以上の点に関しては、過去の国立大学協会総会での確認内容と大きくずれてお
り、臨時総会を開催するなど国大協における緊急な検討と、適切な対処が必要
と考えます。これを抜きにして法制化されることに強い懸念を感じます。

国立大学理学部長会議(平成11年10月)での声明にもあるように、理学のよう
な基礎科学は、息の長い研究の推進が可能な環境下で、自由な発想に基づいて
自律的に真理を追究することによってのみ大きな成果が期待できる学問領域で
あります。今後とも、短期的な「効率」の視点からでなく、長期的視点に基づ
く基礎科学の発展に配慮が払われることを期待いたします。」
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[7] 西島 建男(ジャーナリスト)拝啓文部科学省様
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(教育評論2003.3 Vol 671 p40 )

抜粋
「・・・いまの改革の理想は新自由主義の社会なのでしょうか。人間を功利的
動物としてとらえ、相互の競争によって適者生存していく社会進化論という1
9世紀の古めかしい考え方の上に日本国家という巨大動物がそびえ立つという
のでしょうか。

 研究投資でも大学教育投資でも、「評価」という動機づけによって教育・研
究を活性化させようという焦りが政策に感じられます。だが教育・研究は功績
主義だけでは高揚しません。そこには知的自由としての好奇心とネットワーク
による相互刺激による「知的公共圏」が必要です。

 失礼ですが、自由な市場競争原理を国家統制主導で行おうとする二分化され
た性格が文部科学省にはいまあるのではないでしょうか。 この路線が失敗し
たら、その責任ははかりしれないものがあります。たしかに大学側にも自主改
革の弱さがあるという文部科学省の苛立ちはわかリます。だが、教育・研究改
革には焦りは禁物です。「百年の大計」が必要です。

 そのためは大学改革には大学の集団的自治による総力の結集が求められます。
大学政策は、文部科学省から切リ話された自律したアカデミーでもある「大学
コミュニティ」のような公共組織によって行われるべきだと思います。その一
角に文部科学省の大学部門の参加は必要です。重荷を文科省ひとりで抱えるの
ではなく、すべての大学、研究機関の総力を結集した自治・自律のネットワー
クで問題解決を行っていく時代がいています。・・・」
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[8] 永田親義「 独創を阻むもの」より:画一性
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「p212 画一性

 日本は世界でも稀に見る競争社会であり、そのことが日本の社会に活力を与え、
成長を支える力になっていることは否定できない。しかし、これらの競争はみん
なと同じ場で同じ目標に向かっての競争であり、その中で少しでも他より優れた
ものになろうとする競争である。

 このような競争においては、与えられた課題を定まった方法で他人より早く、
うまくこなすことが大切であり、そこで個性を発揮し、独自性を主張するような
者はたちまち落伍してしまう。これが、入学試験を中心とした教育の場はもちろ
ん、企業を含めた日本の社会全体の構図である。そこでは、与えられた課題に関
して他人よりいかに優れているかが価値判断の基準になる。・・・」
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--サイト紹介-----------------------------------------------------
独立行政法人反対首都圏ネットワーク
http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/nettop.html

国立大学独法化阻止 全国ネットワーク
http://www003.upp.so-net.ne.jp/znet/znet.html

大学改革を考えるアピールの会:
http://homepage2.nifty.com/~yuasaf/appeal/index.html

国立大学独立行政法人化の諸問題
http://ac-net.org/dgh/ 
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編集発行人:辻下 徹 tjst@ac-net.org
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