通信ログ
国公立大学通信 2003年4月25日(金)

--[kd 03-04-24 目次] -------------------------------------------------
[0] 「大学の将来」を考える---国会議員と大学教職員による討論の集い5/7
[1] 朝日新聞への意見広告4/23 画像
[2] 4.3 国会内集会での国会議員の発言のテープ起し
[3] 行政改革推進本部「独立行政法人の中期目標等の策定指針」2003.4.18
[4] 田中弘允「地域祉会と大学独立行政法人化に思う(中)」
[5] 田中弘允「地域祉会と大学独立行政法人化に思う(下)」2003.4.
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各位

レファレンダムを来週に延期しました.全体投票に相応しいものとするために
国立大学および大学共同利用機関の全教職員と院生・学生に対象拡大する予定
です。http://ac-net.org/rfr/test を、そのための模擬投票ページにしまし
た。教官以外の方も実験してみてください。(編集人) 

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[0] 「大学の将来」を考える---国会議員と大学教職員による討論の集い5/7
 ---いま、国会で審議中の「国立大学法人法案」を中心に考える---
主催:独立行政法人反対首都圏ネットワーク
日時:5月7日(水)16時45分〜19時
場所:衆議院第二議員会館 第一会議室
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[1] 朝日新聞への意見広告画像
   http://grape.c.u-tokyo.ac.jp/~hachisu/houjinka/koukoku02.jpg
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[2] 4.3 国会内集会での国会議員の発言のテープ起し
http://www003.upp.so-net.ne.jp/znet/znet/meeting030403/kokkaishukai.html
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「佐賀大学/全国ネットの豊島です.

さる4月3日の国会内集会のテープ起こしが進んでいます.参加国会議員の発言の
うち,内藤正光氏(民主),石井郁子氏(共産),児玉健次氏(共産)の発言を
アップロードしました.川田悦子議員(無所属)の発言は現在校正依頼中です.

次から,プログラムの議員の名前をクリックして下さい.
http://www003.upp.so-net.ne.jp/znet/znet/meeting030403/kokkaishukai.html
http://pegasus.phys.saga-u.ac.jp/znet/meeting030403/kokkaishukai.html

ホーム
http://www003.upp.so-net.ne.jp/znet/znet.html
http://pegasus.phys.saga-u.ac.jp/znet.html」
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[3] 行政改革推進本部「独立行政法人の中期目標等の策定指針」2003.4.18
   http://www.gyoukaku.go.jp/jimukyoku/tokusyu/sisin/index.html
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(抜粋)
「例えば、「中期目標中に○○の研究を行う」、「○○事業を年間○回実施する」
等の定めは、一般的には事業量を定めているに過ぎず、業務の質の向上について
定めているとは言えない。この場合においては、中期目標期間中に業務の質をど
の水準まで向上させる必要があるのか、定量的あるいは明確かつ具体的に定める
必要があり、例えば、調査・研究開発においては中期目標期間中に達成されるべ
き研究成果、研究開発の進捗の程度等、その他の事業においても業務の性格に応
じ中期目標期間中に達成されるべき事業の具体的な水準の向上や受益者等の効用
の増進の程度等が明確かつ具体的に定められることが必要である。」

「独立行政法人の中期目標等の具体的な記載例」より

・平成○年度(中期目標期間の最終年度)の総事業費に占める常勤職員の人件費
の割合を平成○年度(中期目標期間の初年度)と比較して○%とする。

・期初の常勤職員数○○○人を期末までに○○○人とする。

 3. 調査・研究開発

 ○年度の年間特許出願総数を○○件以上とする。

 ○年度の論文発表総数(査読済み)を○報以上とする。共同研究件数を○○件
 以上とする。

 ○年度においてインパクトファクター(IF)上位1000報のIF総数で○
 以上とする。

 産業界との連携を深めるため、民間企業との共同研究及び民間企業からの受託
 研究の件数を○%以上増加させる。

 ・・・」
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[4] 田中弘允「地域祉会と大学独立行政法人化に思う(中)」
   南日本新聞2003年(平成15年)4月19日
http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/web030424minami-tyuu.html
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(上) http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/web030418tanak28.html

「市場競争原理  知の拠点失い 分権とも矛盾

 一般に杜会改革が行われる際には、中央から離れた地方では犠牲が多いといわ
れている。国立大学法人の場合はどうだろうか。

 行政改革には二つの手法がある。一つは「宮から民間へ」、すなわち「市場原
理主義」。もう一つは「国から地方へ」、すなわち「地方分権」である。前者は
ヒト、モノ、カネの流れを大都市に集中化させる働きをする。後者は逆に、過度
の大都市集中化に伴う政治経済のひずみ、文化の一様化、杜会問題の噴出といっ
た事態を回避し、全国的に多様な活力ある地域杜会を発展させる役割を果たすべ
きものである。

 ところが、国立大の独立行政法人化は競争原理に強く依処して制度設計されて
いる。したがって、すべての国立大への一様な独立行政法人制度の導入は、国立
大の機能の集中化、拠点化のみを推進するものであり、現在極めて不利な条件下
にある地方国立大と地域社会にとって、憂慮すべき制度設計と言わねぱならない。

 市場競争原理は、(1)東大など旧帝大と地方国立大との間には、教育研究基盤
(施設・設備、教職員、経費など)で、すでに著しい格差が存在する (2)大企業や
本社機能が少ない地方では、産学連携などによる研究費の増額はきわめて困難で
ある (3) 県民所得が低い地方では、子弟の教育の機会を確保すべきという点か
ら、授業料・入学金の値上げによる収入増はほぼ不可能であるーなどといった理
由で、地方国立大に極めて不利な条件をもたらす。

 したがって、地方国立大は衰退の方向をたどらざるを得ないであろう。その結
果、中央から遠い地方は知の拠点を矢って衰退し、全体として日本の国力が地盤
沈下をきたすことは、ほぽ確実と思われる。それはまた、地方活性化をうたう地.
方分権に矛盾する。

 以上のことが意味するものは、行革と同様に大学改革にも二つの手法があるべ
きということである。主に産業競争力強化を担う大都市圏の大学への拠点化、集
中化の方向とは別に、日本全体の地域活性化を担う地方国立大については、あく
までも分散化を維持し、一方向的に集中化のみを図るべきではないということな
のである。

 この観点から見るならば、比較的均衡ある形で全国に配置されている地方国立
大は、市場競争原理に伴う大都市集中化の流れに抗し、「地方分権と地方活性化
の最大の拠点」となるべき任務を負うと考えられる。

 国立大学法人法案が、学問の衰退と地方の発展の阻害を来す危険性をはらんで
いることは明らかである。国立大が時代とともに変わらねばならないことは言う
までもない。しかし、その改革はあくまでも学問の府の本質を踏まえた改革であ
るべきである。理性を欠いた構造改革の暴走が、国立大を崩壊させ、地方を衰退
させるようなことがあってはならない。この国の未来を見据えた理性ある判断と
勇気が、国会議員、教育・研究者ならびに国民に求められている。(前鹿児島大
学長)」

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[5] 田中弘允「地域祉会と大学独立行政法人化に思う(下)」
    南日本新聞2003年(平成15年)4月23日       
http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/web030424minami-ge.html
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「相互活性化 全国展開可能な情報網の構築を

二十一世紀に入り、中央から遠い地方の地域杜会は少子高齢化、過疎化、企業
倒産などが深刻化し、聖域なき構造改革は地方に対して、より強い痛みを加え
ている。

 こうした状況下で地方国立大が果たすべき役割を考え、二〇〇一年九月に私を
含めた地方国立大学長有志二十八人は、大学と地域社会の活性化を目指す「国立
大学地域交流ネットワーク構築」の握言を行った。独立行政法人化のような外か
らの改革ではなく、教育研究の本質に即した大学改革の方向を示すためである。

 提言の第一の柱は、地方国立大と地域杜会との間に全面的で根本的な交流関係
を築き、相互的かつ相乗的な活性化を図ることである。各大学は地域社会の現場
に赴く。産学連携、不況、環境、エネルギー、食料、医療、福祉、いじめ、学級
崩壊、生涯学習、国際交流など地域社会が直面するあらゆる問題の共有や共同解
決を図り、地域社会の活性化に寄与する。

 逆に各大学はこのことを通して、地域社会から学び、大学の活性化を図る。無
論、教育のコア部分は確実に組織運営され、また研究の墓本部分も必要に応じ再
編強化されねばならない。

 これにより、大学の教育研究はより深く地域杜会に根ざしたものになる。こう
して全国各地で、地域特性に根ざした独創的な研究や解決方法、多様な知の形態、
新しい学問領域などが誕生し、それによる地域杜会の活性化も期待できる。学生
は勉学の動機付けを得て、現実感覚に富む杜会的適応力を身に着ける。

 第二の柱は、地域社会と大学の相互的かつ相乗的な活性化の関係を全国規模で
結合する情報ネットワークを構築し、日本の地域社会全体を支えることである。
各大学に双方向多地点TV会議システムを設置し、ある地域や大学の活性化を、単
に一地域一大学に留めることなく、広く全国に伝える。

 各大学がネットワークを通じて情報を交換し合い、相互補完的に役割を分担し
ながら、ネットワーク全体で対応するならば、複雑な現代的課題を解決する水準
やスピード、効率性は全国的な規模で飛躍的に高まることが期待される。

 例えば、あらゆる研究領域の最新情報や興味深い情報を、分かりやすく双方向
的に情報交換し対話交流することは、地域杜会の知的欲求にこたえ、生涯学習に
資するのみならず、地域産業の発展やベンチャー企業への刺激と動機付けを提供
するものとなる。

 地球一体化が進展し、地域杜会が地球規模の問題の解決を追られている現在、
大学と地域社会の全国的結合こそ、二十一世紀の地域社会と日本を支えうる基本
的な条件である。

 大学と地域社会との知的交流の萌芽は、例えば鹿児島大の「環境保全型農業」
研究プロジェクトのように、全国各地で見ることができる。これが大きな流れに
なるためには、大学の教育研究システムの再構築と地域社会の広い視野を持った
時代認識が不可欠である。   (前鹿児島大学長)」


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編集発行人:辻下 徹 tjst@ac-net.org
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