北海道新聞朝刊 2002/05/22 個人情報保護法案*財界3首脳が反対  経済同友会の小林陽太郎代表幹事は二十一日の記者会見で、国会で審議中の 個人情報保護法案について「メディアの取材規制につながる法律は好ましくな い」と述べ、同法案に反対の立場を明らかにした。  経団連と日経連が統合して二十八日に発足する日本経済団体連合会の会長に 就任する奥田碩日経連会長、日本商工会議所の山口信夫会頭も同様の見解を示 しており、中央財界三団体のトップがそろって法案をそのまま通すことに反対 意見を表明したことになる。  小林代表幹事はメディアの取材・報道姿勢に関し「行き過ぎると(規制しよ うという)反動が出てくる」と自制を促したが、「法律は最小限であるべきだ」 と強調。「(メディア規制の)危険があり得ると予見できる条項は通すべきで はない。(法律を)悪用、乱用できないよう歯止めが必要」と指摘した。奥田 会長は先に「メディアを規制しない方がいい」と語り、山口会頭も「知る権利 が侵されたり、公権力の監視が不十分にならないよう修正を」と要求していた。