北海道新聞朝刊2002/07/16  与党三党は十五日の国対委員長会談で、殺人や放火などの重大事件を起こし た精神障害者の処遇制度を新たに定める心神喪失者医療観察法案の今国会成立 を断念、継続審議とする方針を決めた。野党が慎重審議を求めており、強行採 決した場合の健康保険法改正案審議への影響を考慮した。  同法案は、昨年六月に起きた大阪・池田小事件をきっかけにまとめられた。 重大事件で心神喪失などを理由に不起訴や無罪となった精神障害者の入退院や 通院治療の措置を、裁判官と精神科医が合議で「再犯の恐れ」の有無などを考 慮して決めるのが柱だ。  一方、民主党は「『再犯の恐れ』の判定は科学的に不可能で、精神障害者へ の差別や偏見を助長する」などと同法案を批判。起訴の前後に行われる精神鑑 定を厳格化する内容の対案を提出したほか、共産、社民両党も政府案に反対し ている。