出典: 公示サイト文書
総長候補者に推薦されて

久岡 康成

このたびの総長選任において、総長候補者推薦委員会より、総長候補者に推薦されましたことは、立命館学園に奉職する一教員として極めて名誉なことであります。立命館大学法学部を卒業し、母校で働いている者としても、たいへん光栄に思います。

立命館学園の今後の進む道は、本年制定されました、立命館憲章の中にあります。 立命館憲章には、戦前、戦後の立命館とその学生の歴史がこめられています。立命館憲章を、その制定に向けられた全学論議とともに読むことで、新たなアイデアを得、その実現のための知恵と勇気を得ることが出来ると思います。平和と民主主義の教学理念も、立命館憲章であらためて確認されました。立命館大学、立命館アジア太平洋大学ともに、アジア太平洋地域に位置する日本の大学として、大学院を充実して世界的な知の発信となる研究を確保し、高等教育の一層の展開に努めることが求められていると思います。

立命館大学、立命館アジア太平洋大学、附属校の学生、院生、生徒の保有する、21世紀を担う人材たるべき基礎的な力は、学力においても個性においても、かってない豊かなものがあります。正課、課外自主活動において成果もあがっています。しかしこの成果をもう一段高くし、もうひと回り拡げることが求められています。厳しい社会状況の中での学生・院生生活を考えるとき、この到達の上に、いっそう幅広く確かな学力と豊かな個性を形成し、より多様でより高度な進路をより多く開拓できるよう支援することが必要です。

課外自主活動は学生生活の満足度を高め、進路就職活動でも大きな役割を果たしています。課外自主活動が参加者の個性をはぐくむとともに、先輩や他大学学生を含めて交流する社会的経験を積み、何よりも競争し発表する機会を持つからだと思います。課外活動を発展させるために正課との重厚な連携などが追求されるとともに、正課においても、より多くの学生がより高い目標へオープンにチャレンジすることの、支援が必要です。

学生、院生の目標実現のためには、教職員の支援が必須です。立命館憲章を踏まえてまず学内で真摯な議論を行い、「中期計画」などの方策を豊富化し、校友を含む全学園の力を得ることが求められています。また大学をめぐる社会状況もそれを求めています。