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第I部 複雑系
1 複雑系とは/複雑系私的序説

	間近い複雑系科学の誕生
        意味世界の多重秩序
        多重記述系を要する複雑系
        人間の一記述系としての脳
        複雑系認識の「適切さ」
        自然言語
        複雑系科学における数学の使命
2 自己創出系としての複雑系記述

 2.1 複雑系記述の基底概念
	状態概念の不適切性
	基礎概念の局所性要請
	作用の抽象的取り扱いの可能性
	作用の相互作用
 2.2 相互作用(プロセス)論の基本的様相
	相互作用の相互作用
	相互作用としてのプロセス概念
	プロセスのインターフェース
 2.3 相互作用に基づく複雑系論:自己創出系の吟味
	自己創出機構の分析
	プロセスを構成素とするシステム
 2.4 相互作用のきっかけ
	構成素の結合から派生するネットワーク
	相互作用の実現契機の記述
	インタフェースの特異性と修飾
 2.5 統一体
	自己創出論における統一体概念
	統一体分裂と合体
	高階の自創系/相互浸透
 2.6 演繹的有向ハイパーグラフ
	演繹的有向ハイパーグラフの定義
	閉包作用素
	Moore 族
	束
	束ラベル付き集合
	三タイプの構成素の生成関係の分類
	四タイプ構成素の生成関係の変化の筋書
第II部 生命

3. 形式世界とその外

 3.1 形式世界とは

 3.2 形式世界の外への契機
  3.2.1 形式世界のもつパラドクス
	ラッセルのパラドクス
	カントールの無限
	ゲーデルの数学観
	実在論のパラドクス
  3.2.2 プラス・クワスの懐疑論
	プラスの実在論を支える「暗黙の了解」
	「以下同様」
	理論的可能性と実際的可能性
	二つの無限
  3.2.3 プラス・クワス 議論の意義
	言語の局所性と規範性
	不定性をもつ言葉の有効性
	推移律としての「以下同様に」
  3.2.4 「複雑システム」と高次元圏論
  3.2.5 内的集合論

 3.3 複雑系研究と生命理解
  3.3.1 知性と知恵
  3.3.2 「複雑システム」の根源的限界

4. 内部観測:形式世界の外に立つ観測

 4.1 「内部観測」とは
 4.2 内部観測としての研究
 4.3 複雑と錯綜
 4.4 いまある創発性
 4.5 形式世界の利用:隠喩から契機へ
 4.6 郡司のモデルの要点
 4.7 構成的アプローチについて
 4.8 生物と生命
 4.9 チュー空間による内部観測の描写
   4.9.1 チュー空間の概念
	基本概念
	世界観
	論理の特徴
  4.9.2 分析例
	経験の想起と忘却による「概念体系」の変動
	言葉の忘却と想起による世界像の変動
	疑似問題と擬似的解決
	動物の概念獲得の分析
	その他の使用
結び
謝辞