香田証生さんを偲ぶメッセージ集
メッセージを寄せられた方に香田証生さんのご両親が紹介された詩です。
「証生のお墓にお参りしたいとの、申し出もありますが、皆の心の中、思い出 の中に生き続けております。もちろん私たち家族の中にも。でも、私たち以上 に、お友達の所に居り、天に召されてもなをお友達を作り、我が家へと招いて いるようです。」

     1000の風

   私の墓石の前に立って          
         涙を流さないでください。
   私はそこにはいません。
       眠ってなんかいません。
   私は1000の風になって
         吹きぬけています。
   私はダイアモンドのように
         雪の上で輝いています。
   私は陽の光になって
        熟した穀物にふりそそいでいます。
   秋には
      やさしい雨になります。
   朝の静けさのなかで
       あなたが目ざめるとき
   私はすばやい流れとなって
         駆けあがり 
   鳥たちを
       空でくるくる舞わせています。
   夜は星になり、
       私は、そっと光っています。
   どうか、その墓石の前で
         泣かないで下さい。
   私はそこにはいません。
       私は死んでないのです。     

2005.6.2