離日まえに香田証生さんが印刷しご両親に手渡し た詩(FOOTPRINTS IN THE SAND、作者不詳)|香田証生さんを偲ぶメッセージ集


足跡

ある夜、一人の男が
主と共に海岸を歩いている夢を見た。
大空には、彼の人生の一コマ一コマが写しだされ
それぞれのシーンに二組の足跡が
砂の上にあるのに彼が気が付いた。
一つは彼のもの、
そしてもう一つは主のものであった。

人生の最後のシーンが写しだされ
彼は後ろを振り返り、砂上の足跡を見た。
彼はその中で何度も、足跡が
たった一組になっていたことに気が付いた。
そしてそれは彼が人生の中で最も落ち込み
悲しみに満ちていた時であった。


そのことで彼は悩み、主に聞いた。
「主よ、かつて私があなたに
従うと決心したら
あなたは全生涯、私に伴ってくだ
さると言われました。
しかし私は、一生の最も苦しかったときに
一組の足跡しかなかったことに気がつきました。
あなたを一番必要としている時に、なぜあなたは
わたしを見離したのか分かりません。」

主は答えられた。
「わたしの最愛の子よ、わたしはあなたを愛している。
そして、決してあなたから離れはしない。
あなたの試みのとき、悩みのとき
足跡が一組しかなかったのは
その時わたしがあなたを背負っていたからだ。」