立命館学園で働く方々へ Dear colleagues, ◇◇ 36協定関係の労働者代表選挙に3名が立候補したよう です。法学部の堀雅晴先生もその一人です【1】。本当の「全構 成員自治」の幕開けを象徴する選挙ーー立命館で働く専任・非 専任の3千余名がすべて選挙権を持つ自由な直接選挙が行われ ることになりました。 ◇◇ 九大で公的研究費の不正経理が過去にあったことが報じ られています【2】。私的流用はなかったため、処分は訓告・厳 重注意等で懲戒ではなかったそうです。理工学部での研究費流 用に対する処分を常任理事会がまだ決定していないのでしたら、 参考にしてほしい事例と思います。 理工学部の当該教員は、過去5年ほど5~6名の私費留学生 (修士)の経済的窮状を救うため(このコースは学費は半年で 約75万円*)、自分の生活費の一部を割き、アルバイト謝金 として可能な範囲で科研費から合法的にも支援したそうですが、 それではとても足らないために、不正な経理手段を用いること になったようです。 * http://www.ritsumei.ac.jp/eng/international_programs/grad_programs/ipait/fees/index.shtml なお、この事件について全学的な調査委員会が設置され、不正 経理の「手口」を詳細に調べあげ、理工学部教授会でも延々と 「手口」が紹介されましたが、この経済的支援が当該留学生達 にとってどのくらい重要であったか、ということは調査しなかっ たそうです。 説明した方によれば、留学生が経済的に苦しい状態にあるのは 立命館だけではなく、日本にいる約11万人の留学生の大半の 常態で、大多数の留学生はその中で必死に工夫し努力してなん とかやっているので、留学生の経済的困窮には立命館には特別 な責任はなく、学費が払えない留学生は即退学となるそうです。 なお、現在の留学生数は、 学部 478名(衣笠207、BKC 271) 大学院 224名(衣笠 86、BKC 138) http://www.ritsumei.ac.jp/eng/international_programs/data.shtml ◇◇ 付属校の先生からの投稿がウェブサイト「立命の過去・ 現在・未来」にありましたので、転載します【3】。「全体の統 一を取るためにと称して教員間の不適切行動を教員間で見つけ 出したり、場合によっては吊るし上げを繰り返す悪循環」は心 配です。 ◇◇ 立命館は生命科学部・薬学部の構想を公表しました【5】。 この構想は理工学部では代議員会で承認されましたが、理工学 部教授会規定第4条「教授会代議員会は、教授会より委任され た事項を審議し、教授会代議員会の決定をもって教授会決定と する。」により教授会承認となったようです。この案件に限ら ず代議員会への委任が明示的に教授会で行われた記憶はないよ ので、第4条を「教授会代議員会の決定をもって教授会決定と する」という規定として運用する慣行があるのかもしれません。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【1】36協定関係の労働者代表に3名が立候補 [kinugasa-forum:0222] Message for kinugasa-forum ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「今日、小生、RU組合の方の36協定関係の労働者代表を選出する ための選管の「立候補」してまいりました。 現在GUとRUの双方の組合がそれぞれ選管をつくり、立候補のうけ つけをしております。 こうした場合には、一般に理解されておりませんが、それぞれの 候補者が従業員の「過半数」の信任をえなければ、その選挙は成 立しません。2つ選管があってもいいということです。 組合推薦者と小生のどちらが多いのかといういわゆる「相対選挙」 ではありません。 RUの選管は、過年度は組合推薦者しか立候補者がいないというこ とで、信任選挙をせず、「違法」行為をしました。GUの排除も、 事実上しました。」 参考: 全国国公私立大学の事件情報 2006.7.28 立命館大学従業員過半数代表者選挙、分裂選管 http://university.main.jp/blog3/archives/2006/07/post_1824.html ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【2】2006/07/26付 西日本新聞朝刊 九大教授ら研究費不正 3件1500万円、5人処分 私的流用なし http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060726-00000008-nnp-l40 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 九州大の教授ら5人が、文部科学省所管の日本学術振興会から 支給された科学研究費補助金(科研費)など計約1535万円 を不正に処理していたとして同大から処分されていたことが2 5日分かった。いずれも私的流用はなかったという。 同大によると、理系大学院所属の教授と助教授は、機械購入費 として1999年度に支給された科研費など約1400万円を 同年度中に使い切れなかった。本来は返却しなければならない のに、機械を購入したように装った架空の伝票を作成したとい う。機械は2000年度に購入した。01年度に文科省に投書 があり発覚。同大は教授を訓告、助教授を厳重注意とした。 02年度には、文系大学院の教授と助教授が、研究の手伝いを した大学院生ら十数人に支払われたアルバイト代のうち、12 0万円を研究室に拠出させ、学生の出張旅費として保管した。 同大は2人を文書による厳重注意などにして、院生らに全額返 還させた。 05年度には文系大学院教授が研究補助作業を頼んだ大学院生 に、作業が完全に終わっていないのに誤って謝礼金約15万7 000円を支払うなどした。同大は教授を厳重注意とした。 また、同大は別の工学研究院の研究室も不正経理に関与した疑 いがあるとして今年1月に調査委員会を設置。調査委によると、 科研費からこの研究室の学生数十人に支給されたアルバイト代 の一部が研究室の口座に振り込まれていた疑いがもたれており、 調査を進めている。(西日本新聞) - 7月26日10時7分更新 朝日新聞 2006年07月26日07時08分 九州大でも研究費を流用 不正経理1500万円 http://www.asahi.com/national/update/0726/SEB200607260002.html 『九大広報室は「文科省の基準に準じ、懲戒処分でない処分は 発表していない。今後は監査を厳しくし、不適切な経理がな いよう周知を徹底させたい」と話している。』 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【3】(投稿)中学校・高等学校の現場から・・・ 07月27日(木) 13:16:20 附属高校 専任教員 ( 立命歴30年) http://ac-net.org/rtm/No/103 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 最近の各校種(国立・府立・私立)中学校・高等学校全般のうご きから私の感じていることを申し上げます。 近年、世間を騒がせる事件の発生に合わせる形で、生徒を管理す る方向が打ち出され、ここから生徒側に"節度を守る"ことを強調 しつつ、"集団を制御する"方向の管理体制を作ることとなってし まう傾向が出てきています。遅刻やずる休みを放置することは当 然よくないことです。校則を守らせることは職務でしょうが、生 徒が自治的に校則を守らねばならなくなる校風を作っていくのが 本来の教育だと思うのです。しかし、"節度を守らせる"ための生 徒対応と称して、どこの学校でも大なり小なり教員の役割分担は 増えているといっても過言ではありません。 附属校でも、専任・常勤・非常勤のアンバランス(専任の確保の 緩慢による専任役割の負担増)・時間割の偏り(非常勤率の高さ から専任の時間が特定の曜日に集中することや、コースの多様化 で、コース専任教員の曜日優先)、特色のあるコースの育成・新 設のコース設定の独断専行(医科歯科薬科コースの新設議論)、 生徒の動向を掌握する朝夕のSHRの設定で授業時間が1時間増えた ような重い重圧感、担任業務を持つ教員と持たない教員(役職教 員等)の固定化とその増加傾向等々があります。 このまま行きますと、忙しさゆえ近所ばかりを見渡し、全体の統 一を取るためにと称して教員間の不適切行動を教員間で見つけ出 したり、場合によっては吊るし上げを繰り返す悪循環に陥ること になるように思えてきました。私はまったく私学教育を見限った のではなく、ただただ教員をしている面々が疲労困憊状態に陥る ことを恐れているだけです。 府の高等学校各種教育研究会も私学連合会の教育研究会も、教育 委員会補助金の削減(自主活動のための資金の欠乏)や各私学内 部の事情(生徒募集活動への奔走・内部のコース拡充政策等)で 停滞気味という状況です。教育界全体で生徒をどう見るかという 切り口の研究会運営はできにくくなってきてるといえるでしょう。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【4】[ml-cm-bkcmf 372] 総長選挙とAPUをめぐって、月曜会、 衣笠フォ-ラム、組合の共済企画 Date: Fri, 28 Jul 2006 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー もう本日となりましたが、28日午後六時半から、イースト・ウイ ング一階の組合会議室で、衣笠と結んで、表記の集いが行なわれ ます。 主催団体は、衣笠フォーラム・月曜会・教職員組合の共催です。 総長選については、産社で選挙人に現委員長・木田さんと、前書 記長・津止さんが当選するという事態もあり、教員選挙区からは 理事会寄りの人の選出が見込めない情勢であることから、常務理 事会は相当ナーバスになっているようです。それで、職員選挙区 からは常務理事会よりの選挙人を確保しようと、選出方法につい て干渉をはじめています。 APUとの教育・研究交流が進展するためには、APUの実態の 認識も含めて、相互理解がまず必要です。APU助教授のアス キュー氏の率直な問題提起をもとに、意見交換したいと思います。 夏季休暇前のあわただしい時期ですが、多くの諸兄姉のご参集を お願いいたします。 藤岡 惇 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【5】毎日新聞 2006年7月27日 大阪朝刊 立命館大:新学部構想 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/wadai/archive/news/2006/07/20060727ddn012040038000c.html 立命館大は26日、08年4月に生命科学部(仮称)と薬学部 の2新学部を「びわこ・くさつキャンパス」(滋賀県草津市) に設置する構想を発表した。来年6月に文部科学省に申請する。 認められれば、来年4月新設の映像学部と合わせて12学部と なる。 生命科学部は、現在理工・情報理工両学部にある3学科を再編 し、予防・健康医学などを専攻する「生命医科学科」を加えた 4学科で構成する。定員280人。薬学部は薬学科のみで定員 100人。施設は今後建設する。 ============================== 配信数 3865 [ http://ac-net.org/rtm/No/105 ]