立命館学園で働く方々へ
ゆにおん No 105 に
「ストライキ権の行使は、学生、父母、校友、社会からの理解・
支援をいただくことが前提ですが、仮に10分であれ、学生たち
の学習権を奪ってまで労働者としての権利を主張しなければな
らないことがどういうことなのか」
の理解が拡がっていないという指摘をして、「ストライキ=講義
放棄」という先入観を助長し、教員の意気阻喪を醸成しているの
は残念です。学生の学習権を奪わないストの方法は無数にありま
す。たとえば、オープンキャンパス日のストを提案した人がいま
したが、組合が検討したということを聞きません。また、12月7日
は「ノー残業Day」として決起集会に参加しようと、ゆにおん
No105は呼びかけています【2】が、残業拒否はストの典型的形式
ですので、これを第一次のストと位置付けることも可能なはずで
す。
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12月1日職場委員・執行委員・連合執行委員合同会議では「ス
トを実行するにはまだ各職場が盛り上がっていない」と判断した
そうですが、昨年の一時金カットへの抗議の全学的盛り上がりを
有効に活用しようとしなかった組合に、大半の人が期待しなくなっ
たという見方をする人の方が多いのではないでしょうか。300名を
越える方が連署した対理事長要望書は、そういう組合を叱咤激励
する絶望的ともいえる試みでしたが、それも全く無視された感が
あります。
それでも、今なお、組合へのスト権行使要請には65 名の方が賛同
署名しています【3】。労働賃金問題の時効は2年だそうです。お
そらく、組合の存在意義を広く学内に示す「最後の機会」となる
のではないかと感じています。
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また、ゆにおん No105 は、業協開催に比べ、一時金カット撤回は
それ自身としては重要性の小さい問題と明確に位置付けています
【1】。これまでの組合の歴史で業協が「学園創造」への参画の場
として重要であったことはよく理解できます。また、積極的な組
合員が大学運営のノウハウを学ぶ場にもなっていたことも推測で
きます。しかし、教員の意識では、日々の教育と研究の現場が学
園創造の現場であり、学科会議や学部教授会が教学に関する学園
創造の主要な議論の場であり、業協が学園創造の場であるという
言明には違和感を持つ教員は多いのではないかと懸念します。
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【1】ゆにおん No 105, 2006.12.6
http://ac-net.org/rtm/f/06Union_105.pdf
( id: rtm, passwd: rtm )
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《 「12月1日職場委員・執行委員・連合執行委員合同会議での議
論」 より引用》
「11月30日の事務折衝を踏まえ、理事会の姿勢には不充分さは感じ
られるものの、ストを実行するにはまだ各職場が盛り上がっていな
いこと、そして今は学園課題の前進が必要であり、そのためにも制
限なしの業務協議会開催が必要であること。また、団交・ストライ
キの構えを取り続けること、業務協議会開催についても期限を切っ
て開催要求を行うことを確認しました。」
《 「団体交渉やストライキ権行使も視野に入れながら職場の団結を
深めよう!」より引用》
「組合は、先の事務折衝を通じて、上記のように業務協議会実施に
向けて最大限努力することを当面の方針として提起しました。すぐ
さま業務協議会ではなく法的に許された団体交渉、あるいはストラ
イキ権を行使すべきだという意見や思いがあるのも事実です。しか
し、現時点では、業務協議会における学園創造に向けた議論を通じ
て私たち教職員の労働諸条件を改善する途が全く閉ざされたわけで
はありません。目の前にいる児童・生徒・学生・院生の「学びと成
長」のためにも教育・研究・業務課題の議論、前進を勝ち取ること
で、私たちの労働諸条件を考えるべきだという職場の意見にも代表
されるとおり、現場からの学園創造に向けた議論を職場で組織し、
教員・職員、部課、学部の壁を超えて団結し大きなチカラに変える
ことが現時点において最も重要だと考えます。
もちろん、組合は決して団体交渉やストライキ権行使を放棄した
わけではありません。職場での議論を通じて組合への結集が高まり、
組合組織の強化のなかで、理事会が学生たちの「学びと成長」を度
外視し、学園創造の道を閉ざし、そして私たち教職員の生活・労働
実態から完全に目を背けるという舵取りを明確に示した場合は、す
ぐさま行動に移さなければなりません。事務折衝や交渉などの場に
おいて、判断が必要とされる局面が訪れれば、全組合員に状況を正
確に知らせ、執行委員会、職場委員会で議論していきます。いずれ
にせよ、ストライキ権の行使は、学生、父母、校友、社会からの理
解・支援をいただくことが前提ですが、仮に10分であれ、学生たち
の学習権を奪ってまで労働者としての権利を主張しなければならな
いことがどういうことなのかを、全ての職場、すべての組合員が、
共通の理解になって初めてストライキは成功し、理事会に対して大
きな圧力になります。今後、ありうるストライキ権の行使を成功さ
せるためにも、組合への結集と職場集会での学園創造の議論を改め
て呼びかけるものです。」
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【2】教職員総決起集会 : 12月7日(木) 19:00~
[衣 笠] 啓明館2階会議室 /[BKC]コアステーション大会議室
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《ゆにおん No 105 より http://ac-net.org/rtm/f/06Union_105.pdf》
12月7日(木)19:00からの決起集会に組合員・未組合員問わず
参加しよう!!
組合執行部から改めてこの間の運動の到達点や課題、そして今後
の運動方針を提起します。各職場での議論状況などを報告し合い
ながら全体で組合運動方針を共有し、団結を強め、要求を実現し
よう!! 職員は、この日を「ノー残業Day」と位置づけ、集会に
参加することを要請します!!
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【3】スト権行使要請署名者数
From: ARAI Masaharu
Date: 2006.12.6
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署名者の総数64名
教員 組合員 非組合員
衣笠・朱雀 4 6
経済学部 8 2
経営学部 2 1
理工学部 27 5
情報理工学部 3
高・中 1
職員 4 1
小計 49 15
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【4】京都新聞2006.12.5「立命館が市立岐阜商の系列化検討
月内にも覚書、中高一貫教育も」
http://ac-net.org/rtm/No/179
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『市は「市岐阜商の移管は立命館からの提案であり、難しい問題も
ある。議会や市民、同窓会や保護者らの意見を聞きながら検討し
たい」(市企画部)としている。』
『市岐阜商は岐阜市唯一の市立高(共学)。情報処理科と経営管理
科があり、全学定員は480人で5月時点の生徒数は475人。』
全文 => http://ac-net.org/rtm/No/179
全国国公私立大学事件情報サイトのコメントおよび他紙記事:
http://university.main.jp/blog3/archives/2006/12/post_2405.html
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