立命館大の授業や研究の補助員として働く学生と大学院生が労働組合を結成し、活動を本格化させている。大学で働く学生による労組の結成は例がないという。組合員は「増えつつある大学の非正規雇用の労働者の賃金や福利厚生の改善につなげたい」としている。
「関西非正規等労働組合(通称・ユニオンぼちぼち)立命館分会」。立命大博士課程の院生橋口昌治さん(29)ら計9人は、研究活動の傍ら、学校法人「立命館」を雇用主として時給制で学生の指導や学会の手伝いをしているが、「労働時間の算出の方法を一方的に変更されたり、研究活動と称してタダ働きさせられている学生もいる」と5月に労組を立ち上げた。
立命大で働く学生に連帯を呼びかけたり、就業規則の変更などを大学と話し合う労働者代表の選挙に非正規雇用の労働者を送る活動をしている。 橋口さんは「労働条件の改善を社会に働きかけるべき大学が、学生など非正規雇用の労働力を増やすことはおかしい。学生の『研究』と『労働』の区別をはっきりさせたい」と話している。