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メッセージ246:
朝日新聞 08.4.24(全国版)声

立命館精神はどこへ行った

  
  大学生 津田 壮章
     (京都市山科区 19)
  
 立命館大学が、定員超過した新設の生命
科学部の入学者に他学部への転籍を求めて
いたという。補助金狙いは明らかだろう。
大学当局は学生のことより、目先の利益に
しか目が向いていないのだ。私はこの大学
に通う学生として非常に恥ずかしく思う。

最近、立命館大学が行ってきた「改革」を
見る限り、このような事態は起こるべくし
て起こった出来事ではないか。

学生の授業料は毎年上がり続け、教職員の
ボーナスまでカットされた。さらに、非常
勤講師の低賃金、不安定な身分という劣悪
な労働条件....。

そうした中で、去年春には理事長と総長の
退任慰労金が理事会の決定によって倍増さ
れた。学生・教職員からの批判に対して、
理事会は誠意ある対応をしていない。

去年秋には新しいコミュニケーションマー
クが制定された。立命館関係者の「心を一
つにする」ことが目的という。だが、心を
一つに出来ない現実を直視することから始
めるべきではないのか。マークも上から押
し付けても、何も変わらない。

立命館はその昔、授業料の安さを魅力にし
ていた。学問を苦学生にも開く精神があっ
たのだろう。その立命館精神はどこへ行っ
たのか。