立命館学園で働く方々へ Dear colleagues, 一時、話題になった「ヤクザに学ぶ交渉術* 」(山平 重樹著)と いう本があります。「相手のちょっとした言葉尻をつかまえては 完膚なきまでにたたきのめし、そうすることで十中八九自分の負 けであった交渉を有利にひっくりかえす」ことに極意があるそう ですが、アマゾンのカスタマーレビューの中に、端的に言えば詭 弁・強弁・因縁の類いでしかないこと、最終的には暴力に訴える 意思がこの「交渉術」を支えていること、法を尊重し民主的に生 きようとする読者には「暴力を背負って初めて成立するような交 渉術」は学習対象になりえないこと、等が指摘されていました。 * http://www.amazon.co.jp/gp/product/4344403126/ 昨年来、RUとAPUで行われた数々の団体交渉の記録を見ると、 相手の言葉尻をとらえて執拗に攻撃し正論や批判を封じるパター ンが理事会側に余りに多く、とても悲しく情けなく感じていまし たが、昨日の「業務協議会」中継を傍聴し、実際にその現場を目 撃し衝撃を受けました。常任理事会が最近機能していないのは、 詭弁・強弁・挙げ足取りでまともな議論が封じられているからだ、 と推測しました。 大学が一キャンパスにあって、大多数の構成員が顔見知りである 時期には、この種の「交渉術」も効果があったのかもしれません。 また、常識にとらわれず立命館をここまで「大きく」するには学 内の反対を押し切るために役立だったのかもしれません。しかし、 現在の規模の学園では、「学園知」を封殺するこの種の「交渉術」 は有害無益なだけです。理事長の功績を尊敬する者として、勇退 を決断されるべき時が来たことに早く気づいて欲しい、という思 いを深めました。 ============================== 編集発行人:辻下 徹 Toru Tsujishita ( BKC 教員 ) 連絡先:tjst@rtm.ac-net.org 配信数 3870 [ http://ac-net.org/rtm/No/93 ]