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メッセージ93:
野路便り Letter from Noji (06-07-20 Thur)
立命館学園で働く方々へ
Dear colleagues,

  一時、話題になった「ヤクザに学ぶ交渉術* 」(山平 重樹著)と
  いう本があります。「相手のちょっとした言葉尻をつかまえては
  完膚なきまでにたたきのめし、そうすることで十中八九自分の負
  けであった交渉を有利にひっくりかえす」ことに極意があるそう
  ですが、アマゾンのカスタマーレビューの中に、端的に言えば詭
  弁・強弁・因縁の類いでしかないこと、最終的には暴力に訴える
  意思がこの「交渉術」を支えていること、法を尊重し民主的に生
  きようとする読者には「暴力を背負って初めて成立するような交
  渉術」は学習対象になりえないこと、等が指摘されていました。
  * http://www.amazon.co.jp/gp/product/4344403126/

  昨年来、RUとAPUで行われた数々の団体交渉の記録を見ると、
  相手の言葉尻をとらえて執拗に攻撃し正論や批判を封じるパター
  ンが理事会側に余りに多く、とても悲しく情けなく感じていまし
  たが、昨日の「業務協議会」中継を傍聴し、実際にその現場を目
  撃し衝撃を受けました。常任理事会が最近機能していないのは、
  詭弁・強弁・挙げ足取りでまともな議論が封じられているからだ、
  と推測しました。

  大学が一キャンパスにあって、大多数の構成員が顔見知りである
  時期には、この種の「交渉術」も効果があったのかもしれません。
  また、常識にとらわれず立命館をここまで「大きく」するには学
  内の反対を押し切るために役立だったのかもしれません。しかし、
  現在の規模の学園では、「学園知」を封殺するこの種の「交渉術」
  は有害無益なだけです。理事長の功績を尊敬する者として、勇退
  を決断されるべき時が来たことに早く気づいて欲しい、という思
  いを深めました。

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編集発行人:辻下 徹  Toru Tsujishita ( BKC 教員 )  
連絡先:tjst@rtm.ac-net.org
配信数 3870 [ http://ac-net.org/rtm/No/93 ]