[amp 09-11-23] 理工学部長再選、一時金訴訟を進める会全体集会11/23、他

─目次───────────────────────────

1─ 理工学部長選: 坂根現学部長を再選
 1a─ 総長選任規程問題:今後の理工学部としての進め方(2)

2─ 「学園運営の改革に関する検討委員会報告」を巡って
 2a─ 考える会ニュースNo22巻頭言より
 2b─ 意見・提案(キャリアオフィス 五十川進氏)
 2c─ 発信人意見

3─ 一時金訴訟追加提訴(07年度分)への参加を呼びかけます
 3a─ 一時金訴訟を進める会全体集会11/23
 3b─ 和解協議の状況

4─ 研究者ネットワーク設立に向けて
────────────────────────
立命館大学教職員の皆様へ

立命館学園の内部留保運用資産が1000 億円に近いことが【2b】で言
及されていますが、これは現代2008年5月号『「株式会社 立命館」
の挑戦(前編)』で立命館幹部が公言していることです。実際、公
開されている賃借対照表*aから、減価償却費(2009年累計額708億
円)(*)と基本金(学園将来構想推進準備資金引当特定資産384億円、
教育研究高度化資金引当特定資産159億円、他)は1200億円を優に超
えています。この内部留保運用資産1200億円の運用方針が密室で決
められていることが立命館の飛躍を阻んでいるといっても過言では
ないでしょう。
*a http://www.ritsumei.jp/public-info/pdf/08k-taisyaku.pdf

    (*)「減価償却」は、営利法人の経営者が、利益を費用として計
    上することで出資者に還元せずに内部留保することができるよ
    うにする会計学的な仕組であり、営利法人では一定の合理性は
    あるものだが、学校法人会計制度の設計時には、基本金組入と
    重複する部分が大きいため減価償却費という項目は不適切だと
    いう議論もあったという。

内部留保金の使い方としては(1)学費を安くする、あるいは、奨
学金制度を充実させる(2)校舎・図書などの設備、教職員の待遇、
教員の教育研究環境、教学インフラの改善(3)役員報酬を改善
(4)学部・キャンパス・学校の設置や海外進出等の事業拡大等が
あり得ますが、立命館は(1、2)への支出を可能なかぎり抑えて
(4)に専ら費やしてきました。大学としての魅力を著しく殺いで
きたこの財務政策を転換し(1、2)への財政支出を主とするよう
にすることで初めて「偏差値の高い」受験生層に対する魅力を形成
していくことができます。(4)偏重の資産運用構造を変えない限
り「入試政策」は重箱の隅をつっつくようなことに終始するしかな
いように感じます。

      ◇ ◇ ◇ ◇   ◇ ◇ ◇ ◇ 

ところで予算編成作業の一部を密室ではなく公開で行うことが、パー
フォーマンスという意図もあるようですが、国レベルで始まりまし
た。行政刷新会議による事業仕分前半がネットでカットなしに中継
されましたが、各事業を1時間の質疑で判定していく様子と、その
判定結果*1 は理工系研究者に衝撃*2を与えています(立命館で密室
で行われている「仕分け」的な作業も、公開されれば同じような衝
撃を与える種類の議論が行われていることでしょう)。理工系研究
など国家としてサポートする必要などないというに近いメッセージ
を与えた仕分人集団*3 の判断*1が来年度予算編成に忠実に反映され
た場合には上位層の研究者の海外流出を招くことは不可避と感じま
したーーそれで何か不都合があるのか、研究者は苦労した方が良い
のだ、というのが仕分人集団の判断なのですが。

*1 http://www.cao.go.jp/sasshin/kaigi/honkaigi/d3/pdf/ss4-2.pdf
*2 http://twitter.com/search?q=%23shiwake3
*3 http://www.cao.go.jp/sasshin/kaigi/honkaigi/d2/pdf/s1-3.pdf

仕分人集団の判定が予算編成にそのまま反映されることを危惧した
のではないかと思われますが、総合科学技術会議と文科省が意見募
集をしています:

○内閣府:科学技術関係施策の優先度判定等の実施に関する意見募集(11/17-11/24)
https://form.cao.go.jp/cstp/opinion-0005.html

○文科省:行政刷新会議事業仕分け対象事業についてご意見をお寄せください(12/15まで)
http://www.mext.go.jp/a_menu/kaikei/sassin/1286925.htm

「事業仕分けの対象となる事業・組織等(案11/9)」*4には私学補
助は入っていないようですが、国立大学運営交付金や義務教育国庫
負担金なども入っていて、大学を含む教育界全体のありかたが大き
く変わる可能性もあり、対岸の火事というわけでは済まないように
感じます。
*4 http://www.cao.go.jp/sasshin/kaigi/honkaigi/d2/pdf/s2.pdf

なお、今回の仕分け作業を目撃して、欧米のように研究者が政治的
圧力団体を形成する以外に活路がないと判断し、全米科学振興協会
(AAAS)やEuroscienceを目指し、「研究者ネットワーク」設立に向
けた若手研究者の動きが出ています【4】.

┌1─────────────────────────────
│理工学部長選: 坂根現学部長を再選

   ¶11月17日の理工学部教員会議で坂根政男理工学部長を再選
   しました。最初の投票で過半数の票が集まり、現場の声を汲みつ
   つ種々の重要問題に真摯に丁寧に取り組んでこられた学部長への
   理工学部構成員の深い信頼感が再確認された投票結果でした。学
   園の危機的状況が続くなかで、理工学部の総意を常任理事会に適
   切に伝える誠意と力量のある坂根先生に頼るしかない、というの
   が理工学部の思いですが、さらに3年間の激務をお願いすること
   に心苦しさを感じ、これまで以上に学部長をバックアップしなけ
   ればならないと感じている理工学部構成員は少なくないようです


  ─1a─ 総長選任規程改正:今後の理工学部としての進め方(2)

   理工学部教員会議(11/17)配布資料「総長選任規程をめぐる現在
   の学内での議論状況」より

  ┌─今後の理工学部としての進め方(2)──
  │
  │ 9月の教員会議以降、学内の横断的な運動体から新規程案が提案
  │ され、総長選任制度検証・検討委員会も開催されるなど、学内の
  │ 議論が具体化に向け活発な動きになっている。
  │
  │ 常任理事会の検討委員会の議論はやや遅れているものの、第3回
  │ 議事メモによれば、11月中に委員会が答申をまとめて意見集約
  │ を行うとともに、年明けには規程改正策定の委員会に改組してい
  │ くことが提案されており、今後、議論のスピードが上がると思わ
  │ れる。
  │
  │ 理工学部としては、検討委員会からの答申が出た段階で、今回提
  │ 案された新規程案と合わせて、学部として詰めた議論を行い、教
  │ 員会議としての意見を全学に発信していく方針で臨みたい」とあ
  │ る。
  └───


┌2─────────────────────────────
│「学園運営の改革に関する検討委員会報告」を巡って

 ─2a─ 巻頭言「学園の民主主義を活性化します!」
  「考える会ニュース No 22」(2009.11.13)より
   全文 => https://j-union.com/-/rits-union/file/html/open/kangaeru_news22.pdf
  ┌─(抜粋)──
  │ 10 月半ば以降、学園ガバナンスに関わる学内の議論が白熱して
  │ きました。一つには常任理事会のもとに置かれた「学園運営の改
  │ 革に関する検討委員会」の報告が出され、それを受理した常任理
  │ 事会の見解が示され、全学討議に付されたからです。もう一つに
  │ は、「総長公選制を実現し、学園民主主義を創造する会」が10月
  │ 28日にフォーラムを開き、そこで、新しい総長選挙規程案が公表
  │ され、それをもとに教授会や職場業務会議で議論を深めることが
  │ 要請されたからです。‥略‥ 後者については、「実現する会」
  │ のニュースに「オピニオン」という形で教職員の意見が載るよう
  │ になりましたが、学内優先の原則や立候補制の導入、理事会の介
  │ 入を排除した選挙管理委員会の設置、所信表明の機会の保障、総
  │ 長リコール制の導入等に関しては、少なくともフォーラム参加者
  │ の間では圧倒的な賛同を得ておりました。
  │
  │ ‥略‥ 五十川進氏からは、業務会議での発言ー検討委員会への
  │ 提起を退職教職員等にも知って欲しいとの希望で、ガバナンス文
  │ 書に関する忌憚ない意見表明を頂きました。この数年に立命館に
  │ 就職された教職員のみならず、多くの方々にお読み頂きたいと思
  │ います。今後も皆さんの意見が続々と寄せられることを期待して
  │ います。
  │   email:  rits.democracy@gmail.com
  │   homepage: http://rits-democracy.blogspot.com/
  └───

 ─2b─ 意見・提案(キャリアオフィス 五十川進氏)
  「考える会ニュース No 22」(2009.11.13)より
   全文 => https://j-union.com/-/rits-union/file/html/open/kangaeru_news22.pdf

  ┌─(抜粋)──
  │2.「不信の基」「学園の混乱の要因」をもたらした「2004年、
  │ 2005年以来出来した事態」以上の象徴的事例を直視する
  │
  │ 検討委員会報告では「いわゆる『ガバナンス文書』をめぐる議論
  │ のあり方と決着の付け方(05ー06年)、総長選任規程をめぐる議
  │ 論と実施過程(04年ー05年)」などいくつかの諸点を指摘し、
  │ 「不信の基」「学園の混乱の要因」としている。しかし実は今日
  │ の「学園の閉塞的状況」や「学園一部トップと現場の乖離、しら
  │ け切った状況」をもたらしたもっと具体的で象徴的なものは以下
  │ のような事例であり、そのこと避けることなく直視し、真摯に総
  │ 括することが極め重要であると思う。
  │
  │(i)「お前らの代わりは何ぼでもいる」-- 新入職員に対する理事
  │ 長のメッセージ
  │
  │ 理事長は新入職員に対するメッセージとして上記の言葉を「確信
  │ をもって」発した。このことは個別立命館学園理事長としての
  │ 「品性」が問われる様な全く負のパフォーマンスではあるが、こ
  │ の発言は個人の「品性」に留まらない。新入職員に対するこの言
  │ 葉がいかに「軽蔑的」でありいかに「脅迫的」であるか。このよ
  │ うな言葉を浴びせられて、そして「全ての教職員が参加・参画し
  │ て学園の創造」などと言われても、誰が率直に参加・参画できる
  │ のか。新しく入ってきた職員は萎縮するか「しらけ切ってしまう」
  │ か、上っ面だけ取り繕うか、いずれにしても学園執行部と現場は
  │ 大きく乖離してしまう。
  │
  │(ii) 教員・職員に対する不可解な人事異動  ‥略‥ 
  │
  │(iii) 組合との対話の拒否、学園執行部によるコミュケーション
  │     の一方的切断  ‥略‥ 
  │
  │(iv) 学園広報紙(ユニタース)の学園一部執行部のプロパガン
  │      ダの道具への変節 ‥略‥ 
  │
  │(v) 評議員選挙での総務部次長の不適正行為と評議員に欠員を生
  │   じさせた事態
  │
  │ ‥略‥ 問題はこのことに関して、公式には「居直り」以外には
  │ 何も明らかにされず、当該の次長には何の咎めも無い。繰り返す
  │ が他方では不可解な「異動」や「降格」が行われているのである。
  │ この不明瞭さに対しは、未だに憤りを抱いている教職員は少なく
  │ ない。このような状況で、いかに「参加・参画」を提起しようが、
  │ 空疎な、「しらけた」響きしか聞こえてこないであろう
  │
  │3.「閉塞的状況」を打ち破るためにー 3つの条件の提案 ー
  │
  │(i) 謝罪も含め、責任の所在の明確化と当事者責任を果たすこと、
  │   それは学園トップが率先して行うべきである ‥略‥
  │
  │(ii) 学園構成員が納得し、団結の出来る学園執行部の構築
  │
  │ ‥略‥ その際「民主的集団指導体制」を担保するものとして、
  │ 今日議論の渦中にある「総長選挙規程」の民主的でフェアな
  │ 策定や、これからの議論の課題である、リコール制も念頭
  │ に置いた理事長選任および解任に関するルール(規程)作り
  │ も是非必須の条件として頂きたい。
  │
  │(iii) 「立命館憲章」を具体化する学園の大きなビジョンの提起と、
  │  全構成員が目標を共有する
  │
  │  ‥略‥ 例えば学園の財務政策はどうなっているのか。私学第
  │  3位、1,000億円の運用資産を内部留保しさらに学費を上げ続
  │  けるのか。世間的には偏差値上位層は「何も高い学費を払っ
  │  て立命に行かなくても国公立やD大に行けば良い」(これは付
  │  属校でも見られる傾向であるとおもう)という傾向は浸透し
  │  つつある。また厳しい経済状況の中で学生に対する新たな、
  │  情勢に切り結んだ「学生支援」施策も保証されない予算 0 査
  │  定のままでよいのか。一体学園の財政政策は何なのだ。教学
  │  を支える財政政策を謳い、教学創造こそ財政政策と語ってい
  │  た立命館で、APU の財政状況は秘匿され、附属校や協定校
  │  政策に絡む財政問題は不分明である。具体的な情報公開を徹
  │  底すべきであろう。‥略‥
  └───

 ─2c─ 発信人意見10/26(理工学部での意見集約時に学科に提出)

  ┌───
  │ 前理事長を中心とする専制的体制があったことを明言している点
  │ などは学園内の言論空間の大きな改善を感じるが、改革の具体的
  │ な提案は余りない。数年前全学的に批判を受けた「ガバナンス文
  │ 書」に焦点を当て、部分的に批判しつつも、その重要性を強調し、
  │ 文書全体がガバナンスをどうするかという問題を大きなテーマと
  │ してしまっており、当委員会設置の(特別転籍問題での学園トッ
  │ プ辞任に替わるものとして設置された)契機が忘れられているよ
  │ うな印象を受ける。
  │
  │ 精査すればもっとあるように思われるが、以下の点が報告書で看
  │ 過されている顕著な問題点と思われる。
  │
  │(1)常務会問題。1年前に常務会廃止の必要性を多くの人が言
  │ 及していたにもかかわらず、報告書では、常務会問題は(p15
  │ で)、教授会・大学協議会等の他機関の「権限の検討」と同列に
  │ 扱われているにすぎない。会社の役員会を模した常務会が密室的
  │ なまま存続する限り、常任理事会は十分に機能せず教学主導の改
  │ 革は実質的なものにならないことが懸念される。
  │
  │(2)財務構造問題。学園財政についての情報公開について言及
  │ が一切ない。立命館学園の財務構造は形式的には公開されている
  │ とはいえ実質的内容は不明であり、一部の幹部しか全貌を知らな
  │ い。RU,APU,付属校毎の財務構造は秘密のままである。この状態
  │ を変えない限り、信頼回復を真に目指しているとは考えられない。
  │
  │(3)分権問題。学園規模問題を解決するのに不可欠な「権限委
  │ 譲」の重要性が強調されていない。P15に言及はされているが
  │ 「分権管理」とトーンダウンしているだけでなく、権限集中の重
  │ 要性も同時に強調されている。これでは形式的な権限しか委譲さ
  │ れず、重要なことは朱雀に伺いをたてなければならないという状
  │ 況はかわらないであろう。RU,APU,付属校等の各学校は独立した
  │ 教学機関として校内のことについて「7〜8割の権限」を持ち、
  │ 「常任理事会」は、全学園的調整が必要なこと(他の学校から資
  │ 金援助を受ける必要があるときなど)だけのみを担当する調整機
  │ 関として位置づけられるべきであろう。
  │
  │ ーーーー
  │
  │ なお、委員会の報告を受けての常任理事会文書「信頼関係の構築
  │ にむけた‥‥」は、「やっていることは正しいが説明不足なため
  │ に不信感を招いた」という趣旨の報告書の指摘(のごく一部)を
  │ 強調している。このような強調からは、やっていること・やって
  │ きたことには何も間違いはなく変える必要はないし変えるつもり
  │ はないという本音が感じられ、「信頼関係の構築」に取り組む姿
  │ 勢は形ばかりのものと推測され残念である。常任理事会でもいろ
  │ いろな意見はあると思うのが、不信感を再確認させるような文書
  │ が常任理事会の名で公表されたのは残念である。」
  └───

┌3──────────────────────────────
│ 一時金訴訟追加提訴(2007年度分)への参加を呼びかけます 
           一時金訴訟を進める会 理工学院 世話人

  ┌─抜粋──
  │ 以下の「一時金訴訟をめぐる状況」についての説明にあるように,
  │ カットされた一時金を取り戻す運動は重大な局面にさしかかって
  │ います。この局面を打開するもっとも効果的な方法は,一時金の
  │ 2007年度カット分の追加提訴です。2005・2006年度のカット分は
  │ すでに時効(2年間)が成立しており,提訴することができませ
  │ ん。2007年度については来月(12月)上旬が提訴のタイムリミッ
  │ トになっています。
  │
  │ そこで,2007年度分の追加提訴への参加を理工系4学部の皆さんに
  │ 呼びかけます。新たな原告の参加で,2005−2007年にカットされ
  │ た一時金を一日も早く取り戻しましょう。
  │
  │ ┌───
  │ │1)05・06年の原告で07の追加提訴に参加される方は,07年11月
  │ │の賃金明細表のコピーを12月4日までに世話人にお渡しください。
  │ │
  │ │2)新たに07年度のみの原告になられる方は,弁護団への委任状
  │ │と07年11月の賃金明細表のコピーを12月4日までに世話人にお渡
  │ │しください。
  │ │
  │ │3)印紙代1万円を各自お振込みください。
  │ └───

   ─3a─ 一時金訴訟を進める会全体集会
  │
  │   一時金訴訟を進める会全体集会にご参加ください。
  │
  │┌───
  ││日時:11月23日(月)午後7時から
  ││議題:公判と和解協議の進め方,追加提訴など
  ││場所:コアステーション第1会議室(BKC),至徳館304会議室(衣笠),
  ││      B01会議室(朱雀)
  │└───
  └───

  ─3b─ 和解協議の状況

    和解協議に参加した吉田真教授・小笠原宏教授の私信より転載

  ┌───
  │ 「和解協議」が10/19に行われたが不調。理事会側が用意した文
  │ 書は回収されたので,あちらの言い分を詳細に報告することはで
  │ きない。しかし,理事会は,「一時金カットは手続き的に問題が
  │ あった」ことを認めたが,「内容的にも問題はあった」とは認め
  │ ていない。いかにも謝っているかのような印象をかもし出してい
  │ る文書ではあるが,実際は謝っていない。その意味では,ガバナ
  │ ンス総括文書より後退した内容であった。
  │
  │ しかしながら先方は,訴訟を取り下げてほしいので,この協議に
  │ 臨んでいる。先方から見れば,「和解協議」ではなく,「訴訟を
  │ 取り下げてもらう」協議である。先方の文書には「訴額に相当す
  │ る額を検討したい」という記述があった。しかし,一時金カット
  │ の過ちを認めたわけではないので,「個人個人に支払うことはし
  │ ない」,「基金の形で一括して支払う」という発言が先方から出
  │ たのは,論理上当然のことかもしれない。
  │
  │ 問題は,和解協議に入ってから,先方との関係に制約されて,ど
  │ のような交渉を先方と行っているかについて,その詳細を原告団
  │ や学園構成メンバーに知らせることができない状況になっている
  │ ことである。
  │
  │ これこそが,実は理事会側の狙いかもしれない。訴訟団と協議を
  │ 続けているという「実績」で文科省の追及をかわし,運動を封じ
  │ 込めるために密室での協議を続けている。次回の協議を理事会側
  │ は急いでおらず,年明けに伸びる可能性が高いと思われる。
  │
  │ このような状況を打開するには,上述の状況を少なくても原告全
  │ 員,できれば学園の全構成員に知らせることが必要である。
  └───

┌4──────────────────────────────
│研究者ネットワーク設立に向けて
  http://d.hatena.ne.jp/scicom/20091120/p3

  ┌───
  │新団体設立計画
  │
  │ 研究者ネットワーク設立準備のためのメーリングリストを立ち上
  │ げました。
  │ http://groups.google.co.jp/group/researchers-net
  │
  │ googleアカウントお持ちでない方などはご招待させていただきます
  │ ので、自己紹介文(実名必要)をenodon+net@gmail.comまでお送り
  │ ください。
  │
  │ 以下ご案内文です。
  │
  │ 今回の行政刷新会議の事業仕分けで、日本にも、科学技術政策に対
  │ し意見を言い、社会に情報を発信する、特定の利益を目指さない、
  │ 分野横断的な研究者団体が必要だ、という声が高まっています。
  │
  │ そこで、非営利、非政府な草の根組織として、研究者のネットワー
  │ クを作りたいと思います。
  │
  │ 研究者ネットワークは、若手研究者や市民が持つ知を集約し、言論
  │ を広く社会に発信することにより、科学・技術を未来に活かすこと
  │ をミッションにかかげ、未来の科学のために、特定集団の利益では
  │ なく、社会の利益を考えた活動をします。
  │
  │ 文系、理系といった分野を問わない研究者のみならず、企業、行政、
  │ 報道機関、学生、教育関係者、市民など、科学に関心のある人なら
  │ 誰でも参加できます。
  │
  │ よりよい社会を提案します。独りよがりではなく、社会の声を聞き、
  │ 街に出ていきます。
  │
  │ 究極的には、全米科学振興協会(AAAS)やEuroscienceを目指します。
  │
  │ このような団体の設立に主体的に活動に加わってくださる方に参加
  │ を呼びかけます。
  │
  │ 実名で参加していただくことを基本にします。
  │
  │ どうぞ皆様、よろしくお願いします。
  │
  │ 2009年11月20日 榎木英介
  │    NPO法人サイエンス・コミュニケーション理事(前代表)、医師、博士(医学)
  └───

┌───────
│¶は発信人註
  amp 趣旨 : http://ac-net.org/rtm/amp/49.html