組合・総長交渉(9/22)の様子を伝え聞くと学園執行部は今でも茨木キャンパス購入への強い意向を持っているようです。学園としての意思決定のデッドラインは9月29日とされていますが、9月21日段階でも3キャンパス構想の財政的見通しが提示されておらず、このことだけでも、キャンパス購入の是非を今週に全学的に判断できる段階にないことは明らかです。
また、新キャンパスのコンセプトや移転学部を決めるのは買ってからゆっくり考えればよいという「構想」ですから、財政見通しは現時点では本当に大まかな概算しかできるはずはなく、そういう概算であればすぐにもできることですから、それがいまだに提示されていないということは、概算の結果を示し検討時間を十分与えれば、キャンパス購入に対する批判が決定的になり、購入は難しくなると学園執行部が判断していることを明白に示しています。
おおまかな概算はいろいろな方法でできると思いますが、たとえば次のように試算すると、3キャンパス体制に移行するには新キャンパス完成時までにキャンパス購入費と校舎建設費だけで700億円が必要になります。この概算の「根拠」は以下の通りです。
関大の高槻ミューズ・キャンパスの床面積は5万平米*ですが、高 槻の土地単価**は平均159800/平米、下位価格101000/平米、上位 216000/平米ですから、関大のミューズキャンパスの土地1.2 万平米の価格は12億から26億円の間と思いますので、仮に2 0億としておきますと、建築費が223億円ですので、建築費は 1平米あたり約45万円となります。 2009年度の事業報告書*** に立命館大学の校舎の総床面積と取得 価格が記載されています。これによれば、床面積の平米あたりの 建築費は 朱雀は 80億円/ 2.7万平米=30万円/平米 衣笠は 413億円/16.4万平米=25万円/平米 BKCは606億円/21.3万平米=28万円/平米 となります。もしも、特別委員会の提案通り、衣笠やBKCと同 規模のキャンパスを形成するために、15万平米程度の床面積の 校舎が完成時までに建設されると仮定しますと、これを、ミュー ズキャンパスに近いクオリティのものを作ろうとして35万円/ 平米で作る場合、35万/平米x15万平米=525億円が建設 に必要になります。一方、茨木の土地単価は現在平均178000円/平 米、下位価格93000円/平米、上位価格242000円/平米ですから、 12万平米の土地価格は、平均213億円、最低111億円、最 高290億円ということになりますので、茨木キャンパス完成時 までに必要な資金は700億円と概算されます。
他にも付属校の移転には100億前後の建設費は必要ですし、不足している校舎・施設は少なくないですから、3キャンパスに移行し既存キャンパスもまともな状態にするには現有資金1200億円を全部使い切っても不足しそうです。従って、学費と補助金から毎年相当の額を学園資金に補充しながら自転車操業を続けるしかないことになります。中期財政計画(*4)が今後も毎年80億円近い貯金を続けることを提案しているのは、このためだと推測されます。しかし、3キャンパス体制で経常経費が毎年20〜30億円増となれば、上記の「貯金」をする以上、教育研究関連予算は今より悪化することは不可避と思います。20億円程度の人件費増が提案されという噂がありますが、1割程度の教職員増では焼け石に水というのが教育・研究現場の多くの人の実感です。
[ml-cm-bkcmf 1080] 月曜会開催 From: IKEDA Kensuke Date: Sat, 25 Sep 2010 ┌─── │月曜会を開催します。 │ │ ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● │ 「月曜会, 教育の未来を考える会」その3 │ 9月27日(月)エポック立命 304号室 │ 18:30------ │ ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● │ │ 24日には総長推薦人の最初の会議が行われている筈 │ です。 │ │ 今回の月曜会は総長選挙に関する議論を行いつつも │ その基底にあって月曜会本来のテーマであるBKC │ の教育理念はどうあるべきかという本来の議論も行 │ いたいと思います。藤岡さんの提案で次の話題提供 │ もあります。 │ │ │ 「BKCの存立理念をどう再構築するか │ −−立命館の教学理念を土台として │ 「融合」でも「総合」でもなく、文理「和合」 │ (響合)理念を提唱するーー │ │ 藤岡 惇(経済学部、「近江草津論」担当者) │ │ │ 月曜会世話人一同 │ 理工学部・池田研介 │ 経済学部・松本 朗 │ スポーツ健康科学部・三浦正行 └───
From: 立命館大学教職員組合 Date: Sat, 25 Sep 2010 ┌─── │*日 時:2010年10月1日(金)19時〜21時 │*会 場:[衣笠]以学館3号、[BKC]調整中 │*テーマ:「教学の高度化と学生の学びと成長」 │ │*問題提起: │・中村 正 (教学担当常務理事) │・佐藤 敬二(学生部長) │・春日井敏之(教学部長) │ │*司会: │・宇野木洋(文学部教授=「未来フォーラム」世話人) │ │未来フォーラムでは、7月30日、新中期計画委員会の委員長を進められてい │る学部長に出席していただき、「フォーラム―教学の質の高度化と学園の未来 │像―」を開催いたしました。第1回フォーラムでは、各学部での教学改革に関 │わる議論や経過、学生実態などをご紹介いただき、今後の立命館の教学のあり │ようについて熱心に議論をしていただきました。参加の方からは、「ぜひ第2 │回を開催してほしい」との感想も数多く寄せられており、その声も受け、第2 │回フォーラムを下記の通り開催することが決定しました。 │ │この間、春闘での議論をはじめ、全学で「教育の質」向上の論議が進められて │います。また、7月末には、理事会より茨木キャンパスの議論が提起され、各 │教授会、部課にて議論が進められています。茨木キャンパスをめぐる議論では、 │「まず茨木キャンパスありき」ではなく、S/T比の見直しに基づく教員増や │「教学改革ガイドライン」の意義、学生の教室内外での学びと成長のあり方と │いった課題を深めていくこと、何よりも既存学部の教学高度化や学生の成長の │問題を正面から議論すべき、という声があがっています。 │ │今回の教学フォーラムでは、教学部、学生部で議論を進めておられる中村教担 │理事、佐藤学生部長、春日井教学部長にご参加いただき、教学の高度化や学生 │の学びについてご報告と意見交換を行ない、新キャンパスのありようについて │議論を深めたいと思います。 │ │是非とも多くの方のご参加していただき、今後の立命館について、活発な意見 │交換が出来ればと思います。ご参加をお待ちしております。 └───
https://j-union.com/-/rits-union/file/html/open/jitsugen_news53.pdf
¶「補足説明」:http://ac-net.org/rtm/campus/doc/2010-09-13-hosoku-tokubetsuiinkai.pdf
┌─── │「補足説明」を読む限りでは、上記のように、10月中にサッポロ │ビールと契約しなければならない理由は、何一つ説明されていませ │ん。逆に、真偽不明の情報が流布され、「未確認」情報で土地購入 │に向けて決断を迫っています。この状態が続く限り、特別委員会か │ら、財政見通しなど様々な情報が今後出てきても、説得力そのもの │がありません。 │ │「補足説明」が、実際のところ、全く10月売買の理由を満足に語っ │ていない以上、10月30日投票の総長選挙との関連を、個人的に │は疑わざるを得ません。ただ、1982年に法学部に入学して以来、 │立命館に関わってきた者にしてみれば、情報操作してまで総長選挙 │を自己に有利な形で勧めようとするごとき行為は俄かに信じがたい │ことです。そんなことが、うまくいくはずもないと信じています。 └───