「○参考人(市川昭午君) 私は、先ほど来申し上げましたように、大学評価は必要ではございますが、これは今まで評価されていない、競争がないというのはうそでございまして、昔から大学は様々な面で評価されてきたわけです。学生さんからも評価されましたし、同僚からも評価されましたし、外国からも評価されましたし、マスコミからも評価されている。評価されているんです。それからまた、競争もありました。大学間の競争もあれば、教員の間の競争も結構激しいものであったわけでございます。ただ、そういった競争からある意味では脱落しているというか、そういう大学や大学教員もいたわけでございまして、それが今までは需要が供給を上回っておりましたので存続していたということであろうと思いますが、これからは十八歳人口の減少に伴いましてこれまでと需給関係が逆転しますので、おのずから努力しない大学、努力しない教員は淘汰されていくことになろうかと思います。ですから、必ずしも制度的に評価をしなくても、そういう非制度的な評価というのは、今までどおりあるいは今まで以上に強く作用すると思いますので、その間でおのずから淘汰は行われていくんだろうと思います。
それで、それだけでは不十分だというお考えからこの評価の制度化ということが、政府中枢でございますね、内閣府に置かれておりますいろんな何々会議と申すところから強い要請があって行われるようになったかと思いますけれども、規制緩和と申しますけれども、本当に規制が緩和されるのだろうかと。事後評価というものが常にちらちらしているわけでございまして、必ずしも評価を受ける側は自由になったとは思えないんじゃないかというふうに思います。
それで、評価というのは今までもやられているわけですから、それを適正なものにするために、各大学がそれぞれ集まって自主的に認証機関を作って評価するということは、これは非常に結構なことだと思いますが、ただ、先ほど来申しましたように、評価というのは実際は非常に大変なことでございまして、お金も掛かれば時間も掛かればエネルギーも要するわけであります。それですから、これを完璧にやり抜くということは極めて困難なことであろうと。
そこで私は、やはり評価は大事で望ましいことだけれども、やはり費用効果ということを考えていかなきゃならない。ですから、必ずしも事前規制が悪であって事後評価が絶対にベターであるとは言えないと思うんでございます。ですから、今回やるにいたしましても、一定期間、例えば十年たったら見直すというようなことが必要かと思います。
それからまた、すべての大学に評価を受けることを義務付けるという必要もないだろうと思うんでございます。それは、先ほど来申しておりますように、結局ユーザーである学生が市場評価をするわけでございますから、それでやはりその目にかなわなかったものは淘汰されていきますから、むしろ私は大学側には情報公開を義務付けるということが大事だと思います。それによって、学生が、あるいは保護者が、あるいは企業が大学を適確に評価できるような、そういうシステムが望ましいんじゃないかと、こう考えております。」