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2000.11.23 Imported from http://www.hokudai.ac.jp/bureau/socho/agency/s121122-19.htm

第8常置委員会議事要録



日 時
平成12年10月10日(火)13:30〜16:20
場 所
国立大学協会会議室
出席者
松尾委員長
田頭(代理;佐藤室蘭工業大学副学長)、金子、大澤、椎貝、森本、佐藤、藤本、赤木、山田、河野、池田、内田、田中、天野各委員
岡田、池田、野角各専門委員
(文部省)渡辺大学評価専門官
(大学評価・学位授与機構)高石副機構長、山本評価事業部長、中嶋評価第1課長


 松尾委員長主宰のもとに開会。
 議事に先立ち委員長から、田頭委員の代理として出席の佐藤室蘭工業大学副学長の紹介、及びオブザーバーとして陪席の文部省の渡辺大学評価専門官、並びに大学評価・学位授与機構の高石副機構長、山本評価事業部長、中島評価第1課長の紹介があった。

〔議 事〕
1. 諸報告
(1) 委員長から配付資料の説明に次いで、次の事項について報告・説明があった。
1)大学評価の進め方に関する要望書の提出等について
 機構への要望については、会長と相談し、会長及び第8常置委員会委員長の連名で提出することとし、会長のご意見と、お寄せいただいた各委員のご意見を容れて原案を若干字句修正の上持ち回りの理事会に諮り、その了承を得て9月20日、会長が持参し木村機構長に手交された(参考資料4−1)。その後、この要望に対する回答が10月3日付けで同機構長からあった(同参考資料)。そこには、両者が互いに緊張関係を保ちつつ協力し合うべきという我々の主張に対し「心から賛同する」とし、「情報及び意見交換の点で機構側に配慮が欠けていたとの指摘を受けたことは遺憾であり、今後は、十分な意思疎通がなされるよう一層心がけたい」という趣旨が書かれている。
なお、先に機構からの要請にもとづき、各大学に推薦方を依頼した大学評価委員会専門委員及び評価員の選考結果の報告(「大学評価委員会専門委員会専門委員及び評価員の選考について」)が9月26日付けで木村機構長から会長宛提出があった。

2)各種委員会の審議状況について
 9月6日開催 第2回設置形態検討特別委員会「専門委員会B」 ;中期目標・中期計画、資源配分等に関して国の関与はどの範囲に限定されるべきか、評価における透明性、公平性、客観性及び多様かつ多元的評価等の具体的イメージについて、各委員に意見を求め、次回(10月3日開催)検討することにしている。
 9月14日開催 第2回文部省調査検討会議「目標評価委員会」 ;種々議論しているが、まだ各委員の認識レベルを深めるための一般的議論の域を出ていない。急ぐことなく、第8常置委員会の議論の推移をみながら今後具体的項目の検討に入っていきたいと考えている。
この他、第4回設置形態検討特別委員会(9月6日開催)、同専門委員会C(9月27日開催)、同専門委員会D(9月28日開催)及び第1常置委員会拡大小委員会(9月19日開催)各委員会の審議概況について説明があった。

(2)大学評価・学位授与機構からの報告
 初めに委員長から次のように述べられた。
 この10月4日付けで木村機構長から会長宛に「平成12年度に着手する大学評価の内容・方法等について(案)」の送付があり、国大協としての意見を求められた。会長の意向で明日の理事会にこれの取扱いが諮られるが、おそらく、本委員会が意見案を取りまとめることになろうから、本委員会で議論を行いたい。そのため,本日、機構からこれの説明を願うこととした。
 なお、そうなった場合には、これに対する各委員のご意見を10月27日(金)までに寄せていただき、11月6日開催の本委員会で検討のうえ意見書を取りまとめ、11月15日、16日開催の総会にご報告できるようにしたい。また、委員以外のすべての学長にも10月27日までに意見を求め、取り入れられるご意見は取り入れ、それ以外は意見書に添付する形で機構に提出する方向で明日の理事会に提案し,これが認められれば上記第8常置委員会のものとまとめて国大協からの意見として提出し,併せて総会に報告したい。
 ついで、高石副機構長から機構が評価を行う法的根拠を国立学校設置法等関連法令により説明ののち、「平成12年度に着手する大学評価の内容・方法等について(案)」の「概要」にもとづき、次のような説明があった。
評価の目的(大学等の教育研究、その他の活動の個性的な充実、発展をサポートする/大学等のアカンタビリティを果たすための活動を支援する)
評価の内容・方法(各大学、評価を受ける単位ごとの目的・目標に即した評価を行う/各大学は自己評価を行うと同時に自己評価を裏付ける種々の資料・データを提供する/機構は必要に応じヒアリング、訪問調査を行う)
評価の区分(全学テーマ別評価、分野別教育評価、分野別研究評価の3区分)
評価の結果(評価項目ごとの評価結果、総合的な評価結果及び評価結果の概要によって示すほか、大学等の設定した目的・目標を併せて評価報告書としてまとめる。大学等から評価に対する意見の申立てがあった場合には、再審議の上、大学の申立ての意見とともに広く社会に評価結果を公表する)
テーマ及び分野(全学テーマ別評価においては、「教育サービス面における社会貢献」及び「教養教育」の2テーマ。分野別教育評価及び分野別研究評価においては、「理学系」及び「医学系」の学問分野)
大学評価に関する機構の体制
評価の区分ごとの内容・方法等(全学テーマ別評価については、教育サービスにおける社会貢献及び教養教育の2つのテーマについて、すべての国立大学及び大学共同利用機関を対象とする。分野別研究評価については、対象分野ごとにそれぞれ6大学が対象になる。対象となる大学については現在選定中である)

 以上のような説明に引続き、今後のスケジュールの予定について次のように説明があった。
 11月中旬頃までに案に対する国大協をはじめ各関係団体からの意見を集約し、その後大学評価委員会の審議に付し年明けの委員会で最終決定したい。その上で直ちに対象となる国立大学に対し説明会を行い、そのあと5月末までに評価対象大学・学部から自己評価及びそれに関連する資料等の提出を受け、6月以降、それを補完する調査を行う。そして、12月末までに大学からの意見申立てを受けたうえ最終報告をまとめ公表したい。ただ、教養教育はテーマが大きく、各大学の取り組みも多様なので、来年夏までの間に各大学からその取組みの実状を伺い、具体的に評価に着手するのはその次の年にしたいと考えている。
 以上のような説明のほか、今後来年度以降の新しい専門委員及び評価委員の選考にあたって、国大協から候補者を推薦する場合にどのような推薦の方法がよいか検討いただければ,それに沿ってよりよい方法で推薦の手続きを進めたいのでお知恵をお借りしたいと要望があった。それを受けて委員長から,推薦方法等の検討をお申出いただくのは良いことなので改めて議論したいと発言があった。

2. 大学評価・学位授与機構評価委員会との意見交換等について
 委員長から、前回、本委員会と機構等との関係について概論的に議論したが、次のステップとして、どういう段階でどういう形で機構と意見交換、情報交換を行えばよいか、内田委員にその原案を作っていただいたので、これについて説明いただきたい旨述べられた。
 ついで、同委員から、「大学評価・学位授与機構評価委員会等との意見交換等について(案)」(討議資料4−1)にもとづき、次のような説明があった。
 前回の議論を踏まえ、機構との意見交換等について4つの観点<1)項目、2)方法、3)時期、4)参加者>から整理した。
項目としては、大学評価委員会の構成等(既に発足)/大学評価事業実施方針(既に決定)/平成12年度大学評価事業実施計画(既に決定)/専門委員会の構成等(既に決定)/基本的評価内容・方法・評価基準、提出様式、評価結果の記述等(関係団体への意見照会中)/実施要項等(同左)/評価対象機関の選定方針等(同左)/大学等における点検・評価、書類作成/分野別評価における追加等/評価結果の公表/平成12年度大学評価事業の総括/平成13年度大学評価事業実施計画/等が考えられる。なお、評価対象機関の選定は設置者(文部省)が行うので除外した。
方法としては、口頭による方法/書面による方法が考えられる。その具体例としては、口頭は、本日機構からあった説明、書面は、機構への要望とそれに対する回答、がある。
時期としては、事前/途中/事後が考えられる。
参加者としては、責任者/委員等が考えられる。書面であれば委員全員が参加できる。口頭による場合は出席者が多くてうまく意見交換ができないといったマイナスもあり得る。他方で書面でなく口頭のほうがより適切ということもあり、それには参加者を絞るやり方もある。

 以上のような説明について、次のような意見交換があった。
○[1]「実施要項」以下の項目についての意見交換のスケジュールはどうか。
○[2]機構の「平成12年度に着手する大学評価の内容・方法等について(案)」に対する意見を第8常置委員会を中心にしてまとめ、機構に提出することになる。それが確定すれば評価員等が具体的な評価作業に入ることになるが、それには評価のための手引書を作ることになるので、そういうことについても国大協としてはどうするのかということを考える必要があろう。
○[3]国大協として機構の案に対する意見をまとめるときに、さらに必要な事項があれば追加してはどうか。
○[4]今は、評価事業の立ち上げの時期なので、ここに挙がっているような事項が協議の対象になるのであろうが、今後、最大の問題になってくるのは、評価を受ける大学の側から出てくるであろうさまざまな意見やクレームをどこが集約し、機構と話し合うかである。その役割を果たすのは、やはり国大協であり,評価を受ける側の代表として機構と話し合うことが一番大きな問題となる。今年はパイロットで始めるとしても、その過程で、評価を受けた大学の意見を集約してフィードバックする必要がある。
○[5]その点は重要なので項目に加えたい。
○[6]評価方法とか評価結果について、それが適切かどうか議論する場が必要ではないか。
○[7]異議申立てを大学が個別に機構に言っていくことは難しいであろうから、国大協が窓口になる場合もあろう。
○[8]項目に挙がっている意見交換は、方法とか参加者とも関係があろうが、公的にやると理解してよいか。
○[9]国大協は機構とはきちんと対峙してやっていくが、口頭か書面かは、局面にもよると思うので、そこは柔軟に考えたい。しかし、仮にも癒着ととられるようなことがあって、機構以外の評価機関を作れというようなことになれば、国立大学全体にとって大きな不利益になる。その点は注意深くなければならない。
○[10]「平成12年度大学評価事業の総括」というのは、国大協としての機構の評価事業活動について総括するということか。
○[11]機構は機構として評価事業を見返すであろうが、国大協としても、評価を受けた大学の意見が出てくるであろうから、それらの意見をまとめて機構に要望を出し、次年度以降の評価に生かして貰えるようにしたい。いずれにしても、機構の評価を進化するシステムにしていくことが必要である。
○[12]そうであれば、「評価事業の総括」という表現よりは、むしろ「評価活動への改善方法」とした方が進化システムという意味がはっきりするように思う。
○[13]今年度着手する研究評価及び教育評価の対象は、理学系及び医学についてそれぞれ6機関とし、その選定を文部省に依頼しているが、選定に当っては、歴史、沿革、規模のほか地域配置などバランスを考慮していただくようお願いしてある。年内にはその対象機関を通知していただけると思う。
○[14]機構は、評価対象機関の選定を文部省に委ねるのではなく、機構としてきちんとした調査の設定をするためにはこのようなタイプのところが必要であるということで、自ら選ぶのがパイロットスタディの基本ではなかろうか。
○[15]段階的実施ということで、バランスを考えつつ平成15年度からの本格的実施に向けて必要な体制を整えていきたい。
○[16]よりよい評価制度を作るには調査結果を当該大学や国大協にフィードバックし、大学の意見をきくことが必要であり、そういうことを初めから組み込んだパイロットスタディを行ってほしい。

 以上のような意見交換があったのち、委員長から,機構との意見交換、情報交換として加えるべき項目とかスタンスのあり方等についてご意見があれば10月27日(金)までにお寄せいただきたい,また,文部省のやり方についても意見は意見として申し上げたい旨が述べられた。

3. 大学評価に関するアンケート調査について
 委員長から、金子委員作成の原案に対し各委員から寄せられたご意見を容れ、また、その後の経過(機構への要望書の提出等)をも踏まえ、送状、設問項目、アンケートに添付する参考資料(「第8常置委員会のこれまでの活動経過と今後の課題」等)について委員長と金子委員で相談し手直しを加えた旨述べられ、修正部分及び参考資料の内容について説明があった。
 これについて、主として次のような意見交換が行われた。
○[17]機構から具体的な評価の内容・方法等が提示されたので、設問もこれに即して手を入れてはどうか。
○[18]全学テーマ別の評価と各部局の教育研究の評価とでは対応の体制は違うので、そこがはっきり分かるような調査票のセッティングが必要ではないか。
○[19]法人化も含めて不確定要素がかなりあるので、アンケートは何を狙いとして聞き、それをどんな形でまとめるか吟味したい。また、アンケート結果がつまみ食いされては困るので、その点も含めて設問を考えたい。
○[20]今回のアンケートはあくまでも第8常置委員会での検討に資するためのものである。事柄の性質上取扱いには注意は必要である。
○[21]法人化後の評価についての設問は、文部省の「目標評価委員会」で、財務や資源配分と関連した議論が具体的にならないと、今の時点では答えにくいのではないか。今回は一般的なもので行うことでよいと思う。

 以上のような意見交換ののち委員長から、設問3(法人化後の評価)についてはもう一度時期をみて問い直すこととするが、それ以外にアンケートに関しご意見があればこれも10月27日を締切としてお寄せいただきたい旨述べられた。

4. ガイドラインまたはガイダンス(各大学への助言、情報提供等)の作成について
 岡田委員から、前回の議論を踏まえ修正を加えた「国立大学評価のためのガイドライン―自己点検・評価報告書作成ガイドライン―(案)」(「資料4−3」)にもとづき修正点を中心に次のような説明があった。
機構の「平成12年度に着手する大学評価の内容・方法等(案)」において示された評価項目は、大学評価機関(仮称)創設準備委員会報告」のそれと微妙に異なっているので、その差異を示すとともに、機構の立場上示しかねるであろう教育・研究の目的・目標の事例、評価項目に対するデータ例をそれぞれ幾つか紹介した。
分野別教育評価、分野別研究評価のいずれも、創設準備委員会報告では目的・目標が明確で具体的であるかということも評価の対象とされていたが、今回の「大学評価の内容・方法等(案)」では、それは前提とされ、目的・目標が学内外に広く適切に公表・周知されているかについて評価するという記述に変った。従って、目的・目標が具体的でない場合には、書類の記述の不備として再提出を求められることになるであろうということを書き注意を喚起した。
創設準備委員会報告では、評価項目に入っていた「社会貢献」が「大学評価の内容・方法等(案)」では削除されているが、機構が行う大学評価の目的の一つに社会へのアカウンタビリティも含まれていることからも国立大学の教育目的・目標に社会貢献がないということはあり得ないと考えるので、機構からの要求がなくとも、「社会貢献」も自己点検・評価報告書に組み入れることが望ましい旨を記した。
各学部の個性を生かした具体的な目標を設定する必要があり、工学部と法学部を例に挙げて示したが、ここは他の分野の例を加えて充実させたい。
このガイドラインによって各大学の自己点検・評価報告書の記載が画一化されないか懸念するご意見もあったので、「各大学が独自の評価項目やデータの追加、独自の外部評価の必要性」を「はじめに」のところに付け加えたい。
「第2部 大学評価・学位授与機構の実施する評価と従来の外部評価の比較」を全体構成のバランス上、「第1部」に組み込むこととしたい。

 ついで、池田委員から、岡田委員のガイドラインの形にすると、機構から出るガイドラインと類似し、大学からみるとダブルスタンダードになってしまうので、機構とは完全に役割分担する形で何か評価に関する資料を出したほうがよいように思い、前回、私案(「個別大学へのガイダンス資料」)を提出したが、異なる観点の2つの資料を大学に送ることもおかしいので、その後、2つを一本化できないか両者で調整を試みたが、しかし、それは難しいと判断し,どうすべきか迷っているところである旨説明があった。
 以上のような説明について、主として次のような意見交換があった。
○[22]ワーキンググループを作って意見調整を行ったらどうか。
○[23]2つの案にスタンスの違いはあってもそれはそれとして出したほうがよいと思う。
○[24]今回、機構からマニュアル的な「評価の方法・内容等」が出てきたので、これが出てくる前なら別だが、国大協として緊急にガイドラインをつくらなくてもよいのではないか。これをみて各大学からいろいろ意見が出てくるだろうから、それらの意見を集約して、どう対応するか、少し時間をかけて委員会で考えていくことでよいように思う。
○[25]機構のマニュアルだけでは、各大学が自己点検・評価報告書を作成するのは困難だ。実際に評価をスムーズに実行できるように体制を整えていかなければいけない。そのためには、やはり、どういうデータが必要で、どういう整理の仕方が必要かといったことなども含め具体的なガイドラインが必要になる。
○[26]平成15年度からの本格実施までは、インタラクションでトライ・アンド・エラーがあり、試行錯誤ということになると思う。だから、各大学に模範回答を出させるような形のガイドラインはむしろ慎んだ方がよいのではないか。
○[27]今までは各大学に不安はあったが、機構の案が出てきたので条件が変ったのではないか。ガイドラインがないと書きにくいということはあるかもしれないが、それは機構の方で考えていただき、むしろ、本委員会がアンケートを通じて、それぞれの大学の事情や問題点などを吸い上げていって、それに関連することをまとめていくということが国大協としては意義があることではないか。


 以上のような意見交換ののち、委員長から、機構から「評価の内容・方法(案)」が出てきたという状況の変化があり、また、ガイドラインが永遠に一つのモデルをつくっていくことではなく,いろいろな形のものが出てくるということを前提に参考資料にしてもらうという方向性をもちながら岡田、池田両委員の考え方を入れた形で、各大学が機構の評価に対応する上で参考となる資料として取りまとめたいので、岡田案、池田案のそれぞれにつきご意見があればお寄せ(10月27日まで)いただきたい。

5.その他
(1)委員長から大学評価・学位授与機構の教官の本委員会への陪席について諮られ、異議なく了承された。
(2)次々回開催日を12月11日(月)13:30〜16:00とすることを決めた。また、次回開催日(11月6日)について確認した。

 以上をもって本日の議事を終了した。