==> 国立大学独立行政法人化の諸問題 | ==> 学位授与機構の諸問題

大学評価・学位授与機構「大学評価の内容・方法(案)」について


Date: Sat, 28 Oct 2000 09:41:57 +0900
Subject: 大学評価・学位授与機構「大学評価の内容・方法(案)」について

北海道大学総長 丹保様

国大協を通じて評価機構に回答するには既に間に合わないのかもしれませんが,
先日辻下教授が寄せられた意見と同様の危惧をする者が学内に他に居ることを
お知らせしたく思い,失礼とは思いますが,メールを送らせていただきます.

評価機構の(案)を読んでみますと,辻下教授の指摘のことの他にも,疑問点
や不安点が数多くあります.例えば組織の「分野別研究評価」の「研究内容お
よび水準」を「教員の個別の業績を基に」するという一点だけをとってみまし
ても,他大学の教員や共同利用機関の職員との共同研究が一般的である現在,
業績を共同研究者間でどうやって配分するのだろうという極めて単純な疑問が
生じます.まさか,論文の著者順序で点数化するなどということはないのでしょ
うが.

教員の獲得予算による校費の傾斜配分を導入した広島大学の友人の場合,広島
大学外の教員との共同研究が多く,共同研究グループとして獲得した予算が広
島大学ではなく他機関の会計に繰り入れられていたため,傾斜配分の算定基礎
として全く考慮されなかったと悔しがっていました.「業績」の組織間での配
分はこのような予算の評価以上に困難ではないかと思います.

また,そもそも(案)では評価の目的に「大学等の諸活動の状況や成果を多面
的に明らかにし,....広く国民の理解と支持が得られるよう支援・促進し
ていくこと」と書いてありますが,ならば大学の惨状も評価し,例えば技官・
事務官のような教育・研究支援組織の定員増の必要性を文部省や大蔵省に対し
て行うような,つまり(本来の)人事院のような働きを評価機構が行う必要が
あると思われますが,(案)にいう評価では「さぼらないで働いていますか」
という評価をすることしか見えません.

総長におかれましては,評価機構が大学の望まない妙な組織として発展しない
よう,今後もあらゆる機会を活用して正当な主張を続けて下さいますようよろ
しくお願いいたします.

なお,実際に声を上げることをしないまでも,どうもおかしいと思っている人
は私の周辺にも多く居るようです.失礼なメールのついでに, この機会にもう
一つお願いをさせていただきます.  今回の辻下教授のような総長宛意見が総
長のホームページ「総長室だより」等で見られ,それに対して北大教職員が賛
同または反対意見を表明出来るような仕組みを作ってはいかがでしょうか.

現在は、そのような仕組みがありませんので、このメールのコピーを 
***********@**********hokudai.ac.jp にも流させていただきました。

理学研究科生物科学専攻 渡邉信久