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人事制度委員会(第2回)議事要旨 完成版
国立大学等の独立行政法人化に関する調査検討会議「人事制度委員会(第2回)」議事要旨
 
1 日 時 平成12年10月11日(火)10:00〜12:40
 
2 場 所 東海大学校友会館「富士の間」
 
3 出席者
(委 員)伊藤大一、海妻矩彦、梶井 功(主査)、海部宣男、北村幸久、黒田壽二、河野俊二(副主査)、塩野 宏、隆島史夫、田中健藏(副主査)、永井多惠子、西川伸一、西嶋美那子、森田 朗、森 正夫、若杉隆平の各委員
(関係者)稲垣 卓、木村好次、小林 正、渡邉正己の各関係者
(文部省)清水高等教育局審議官、合田大学課長、杉野大学改革推進室長、村田大学院振興企画官 他
 
4 議 事
(1)開 会
 
(2)主査より、第1回議事要旨(案)の取扱いについて説明があり、10月17日(火)までに意見があれば事務局まで連絡の上、修正し、文部省のホームページで公開することとされた。
 
(3)事務局から、資料に基づき、検討課題等について説明があり、以下のような意見交換が行われた。(○印は委員及び関係者の発言、◇は事務局の発言
 
○[1] 国立大学協会設置形態検討特別委員会で検討項目とされているものと比較すると、@教育公務員特例法の適用あるいは変更、A労働三権との関係、人事院関係事項の取扱いや労使交渉が行われることに伴う労務管理システムは、資料4の「人事制度委員会における主な検討課題(案)」の中に含まれていると考えてよいのか。
 
◇[2] 資料4には、直接には書いていないものもあるが、内容としては含まれていると考えている。
 
◇[3] 独立行政法人の人事制度を考える場合に、独立行政法人通則法の考え方では、役員・職員を国家公務員とする公務員型と、国家公務員としない非公務員型の2種類がある。文部省としては、昨年9月の文部省の「国立大学の独立行政法人化の検討の方向(以下「検討の方向」という。)」の中では、役員・職員の身分は国家公務員とするということで、考え方の方向性を示している。一方、例えば、平成12年7月の東京大学「国立大学制度研究会」中間報告(以下東京大学研究会中間報告」という。)では、独立行政法人の職員の身分については、アプリオリに決めるのではなく、様々な大学の特性に応じた人事の扱い方を考えていく中で、公務員型とするかどうかを考えるべきではないかという整理をしていたように思う。
 そして、公務員型を前提とするという場合には、国家公務員法の特例としての教育公務員特例法という考え方はなじんでくるわけだが、公務員型ではない場合を選択したとしても、大学の特性に応じて、教育公務員特例法に規定しているような選考の方法や服務に関する特例をどう位置づけていくかという問題は出てくるように思う。
 
○[4] 大学教官には教育公務員特例法が適用されているが、大学共同利用機関には教育公務員特例法の一部が適用ではなく準用されている。また、大学でも、助手に関しては、教育公務員特例法の中の大学の教員に関する規定が準用されている。
教育公務員特例法の中で、今後の日本の研究の上で非常に重要だと強く考えているのは、いわゆる選考による採用という考え方である。さらに、研修については特別に定めがあり、教官だけに適用されている。その種のことを、教官以外の職に広げていこうとしたときに、教育公務員特例法に限定されていると、大変やりにくいという問題も生じると思っている。
この問題については、いずれ個別のところで申し上げたいと思っているが、必ずしも教育公務員特例法にこだわらず、別の形でそのような自由度を規定するという考え方もあるのではないかと思っている。その方が、フレキシブルに最も適切な教育研究のための体制を作ることができるのではないかという気がする。
 
◇[5] 独立行政法人化後も、教育公務員特例法の仕組みを維持していくかということについては、「検討の方向」の中で、例えば、教員人事について、大学の自主性・自律性を担保するため、原則として教育公務員特例法を前提に適用すべき範囲を検討するということを示している。具体的にどのように、教育公務員特例法を適用していくかについては、本委員会で是非ご議論いただきたいと考えている。
 
○[6] 教員人事と関連して、例えば、具体的に言うと、一般の職員の場合、国家公務員法の適用を受け、競争試験による採用、つまり、試験採用が前提となって、選考で採用できる職種というのは限定されている。しかし、最近の研究機器の高度化とかを考えると、技官の採用は、選考で行いたいと思うこともある。これからの大学の研究教育の機能を高めていこうというときに、現在の国家公務員法の枠組を前提とした議論をするのではなく、いろいろな問題を自由に闊達に議論すればよいのではないか。
 
○[7] 国立大学が特定独立行政法人となって役員及び職員が国家公務員ということになれば、国家公務員法法制の枠内で色々考えなければならないことになる。ただし、国家公務員ではあるけど、大学あるいは大学教員は特別だから、何にでも特例を設けるということが通用するのかという問題はある。
一方、国家公務員ではないということになれば、おそらく自由度は広がるだろうとは思う。
そういう意味で、教職員の採用をどう考えるかという話も、教育公務員特例法と同時に、国家公務員法の枠組みの中で考えるか、それともその外で考えるかという問題になるように思われる。
その際、前提となるのは、特定独立行政法人となり国家公務員となるのか、それ以外の独立行政法人となって非国家公務員となるのかを、本委員会で決めることができるのかということである。
このようなことは国立大学全体で決めることではないか。本委員会の議論の進め方としては、公務員型だとこういう問題がある、非公務員型であればこういう問題があるということを述べていくことではないだろうか。
 
○[8] 各大学ごとに、公務員型あるいは非公務員型を選択するということは可能なのか。東京大学研究会中間報告では、教員と事務職員を分けて考えて、教員は非公務員型、事務職員は公務員型とこともありうるのではないかとの議論もあったが、それでは人事管理上非常に難しいし、そこまで含めた新たな制度を作るということも困難でははないかという話になった。そこで、それぞれの大学で決めることができるが、制度の大枠としてそのような可能性があるのかということを伺いたい。
 
◇[9] 独立行政法人制度の仕組みの前提として、一つの法人の中で国家公務員と非国家公務員が混在するということは、考えられていないと聞いている。したがって、法人単位で、公務員型あるいは非公務員型を選択しなければならないにということになる。
 仮に国立大学が独立行政法人化した場合に、ある国立大学は特定独立行政法人(公務員型)、ある国立大学は特定独立行政法人以外の独立行政法人(非公務員型)というような可能性はあるのかという点については、同じ国立大学でありながら、国家公務員と非国家公務員に分かれるという合理的な説明が困難なように思われる。
 
○[10] 独立行政法人通則法第2条第2項に規定されている特定独立行政法人の定義に国立大学をあてはめると、特定独立行政法人になるのは難しいのではないかという気がする。
ただ、現実には、独立行政法人通則法の定義からすれば、特定独立行政法人になるはずのない独立行政法人が特定独立行政法人となり、公務員型ではないはずの独立行政法人の役職員の身分が、皆公務員型になっている。
仮に、国立大学全体として公務員型あるいは非公務員型とするのかということを決めなければならないということであれば、本委員会で検討することの意味はかなり重要になってくると思われる。
もし、公務員型あるいは非公務員型とすることを本委員会で決めるということでなければ、本委員会では、独立行政法人の人事制度に関する基本的な枠組みだけは、それぞれの特質なりを例示する形で示して、あとはそれぞれの法人で決めてもらうことになるかもしれないが、それは大学にとってかなり大変なことだ。
 
○[11] 同じ国立大学でありながら、ある大学は特定独立行政法人となり、ある大学は特定独立行政法人以外の独立行政法人となることは難しいというご説明だと理解する。
ところで、文部省が国立大学の独立行政法人の検討に踏み切る際に、教職員の身分が国家公務員であることが前提条件となったとの報道がなされていたような気がするが、特定独立行政法人の要件を国立大学に当てはめてみると難しいのではないかとの見方もある。その辺の議論がなされた経緯はあるのか。
 
◇[12] 独立行政法人通則法第2条第2項では、特定独立行政法人について、かなり厳しい要件となってはいるが、同規定の中には、「総合的に勘案して」という文言もあり、条文のどこに重点を置いて解釈するかということでもあるが、最終的には総合的に勘案して決めるというようになるのではないか。
 現在、独立行政法人となることが決まっているのは59法人であるが、特定独立行政法人となる55法人と、それ以外の4法人との切れ目はどこにあるのかについては、必ずしも明確でないというところが正直なところだと思う。したがって、先行の独立行政法人の例を考えても、独立行政法人通則法第2条第2項の定義があるので、国立大学は非公務員型しか選択肢がない、ということにはならないのではないか。
 本委員会で、国立大学を公務員型とすべきか非公務員型とすべきかについて結論が出せるのかどうかは議論を進めてみないとわからないが、是非ご検討いただきたい。
 教職員の身分を国家公務員とすることについては、有馬元大臣が雑誌等で、独立行政法人化を検討しようと判断した要因の一つとして、公務員型というものが認められそうだからということがあったとの発言をされていた記憶がある。文部省として国立大学の独立行政法人の検討に踏み切る際に、そのようなことが判断の前提の一つとしてあったということは言える。ただ、特別に検討委員会を設けて検討したということではなく、内部で検討した結果、昨年9月の「検討の方向」の中で、公務員型とすることを試案として公表させていただいたものである。
 
○[13] 教職員の身分が公務員型であることによって起こってくる大学における教育研究の硬直化を、独立行政法人化することによって解消して、新しいものを生み出せるかどうかということを議論すべきではないか。
今の国立大学の教職員は全て国家公務員であるが、大学によっては新組織の教員を全て任期制にするといった取組をしているところもある。今の硬直化した法律の中で、ごまかしながらやっていることを、独立行政法人化する際に、実態にあわせる形で変えていけるのかという議論をした方がいいのではないか。検討の方向性を公務員型を前提にして杓子定規に考えることは問題があるのではないか。
 
○[14] 公務員型あるいは非公務員型と決めることが基本になっているとすると、人事制度の弾力化の余地というのはあまりない気がする。一つの法人の中で、例えば、安定した雇用関係の中で地道に研究に従事していくことが必要される助手については国家公務員とする一方で、他大学からも招へいがあるような教授や助教授については、国家公務員だと兼業等服務の面で規制があって不自由だから、契約職員とするというようなことも、これからは考えられるのではないか。
 
○[15] 公務員型を選択した場合、国家公務員ということになり、憲法上の要請として、全体の奉仕者性の確保が必要とされるので、私立大学と同じという訳にはいかなくなる。
ただ、現在の国家公務員制度についても、例えば、任期付で職員を採用するこが可能となるような制度の法制化を検討しているなど、全体的に、柔軟性を図るという流れにあるので、仮に特定独立行政法人になったとしても、大学の教育研究の特性に応じた、かなりの柔軟な人事制度を提案することは可能と思われる。むしろそのような制度を要求していくべきではないか。
 
○[16] 現在でも同じ大学であっても、部局によっては任期制を導入しているなど、多様な雇用形態がある。その中で、全体としてどういう形の人事制度の仕組みにしていくのかということが、問題なのだろうと思う。例えば、大学教員等が関心をもっている人事制度としては、兼業のほかに、勤務時間の問題がある。勤務時間については、必要に応じて勤務時間の割振りの変更などを行っているが、大学の教育研究にふさわしい勤務態様として、例えば、裁量勤務制はどうだろうかというように、現行の公務員制度の中でも、検討すべき課題はまだ残っているように思う。
 
○[17] 国立大学の最大の欠点として私が認識しているものに、大学が一つの組織としての自主・自律の単位になっていないということがあげられる。そこでその点についてどういう突破口を開くかという点から、独立行政法人化を考えていくべきではないか。
大学が一つの組織としての意思決定を、スムーズかつ迅速にできるよう、自主的・自律的システムを作ることが必要ではないかと思う。そういう点から、学長や役員を中心とする大学運営のための会議にリーダーシップを与えることができるような体制をまず作るということが必要ではないか。そのあとで、公務員型あるいは非公務員型という問題を整理すべきではないか。
 
○[18] 学長のリーダーシップの強化が言われているが、それを妨げる要素として、国家公務員制度があるのではないかという感じを持っている。
本当に公務員型をとることが、大学における研究の自主性・主体性を維持するのに必要な条件なのかということをもう少し詰めていく必要があると思う。
つまり、国家公務員であることによる実害や実益を実証的に検討してみると、場合によっては国家公務員ではない方が、大学における研究の自主性・主体性を推進することになるのではないかという可能性もあるのではないか。
もう一つは、今年5月の自民党文教部会・文教制度調査会提言「これからの国立大学の在り方について(以下「自民党提言」という。)」の中で、「護送船団方式からの脱却」ということが言われてたが、文部省としては、国立大学について護送船団方式でやってきていたということを、多少とも意識なさってきたのかをお聞きしたい。
 
◇[19] 率直に申し上げれば、そのような傾向があったと言わざるをえないと思う。
 新制大学を設置していく際、高等教育機会の確保や地域格差の是正ということが大きな意味をもった時期もある。また、大学の自主性・自律性を尊重するということで、予算や内部組織等、あるいは定員についても、スクラップ・アンド・ビルドという考え方はあったにしても、組織全体としては、右肩上がりでやってきて、文部省も予算面あるいは機構面、定員面の調整を行っている部分で、護送船団方式という役割を多少担ってきた面もあるように思う。
 
○[20] 護送船団方式は、文部省だけでなく、国立大学の中にもあると思う。本委員会は、国立大学の活性化のためには、教員の身分を国家公務員とすることがいいのかどうかということを、外国と日本の大学の違うところや、私立大学と国立大学の教員の在り方の違いを踏まえ、検討することが大事ではないかと思う。
 
○[21] 個人的には、私立大学の方が元気がよく、国立大学は現状維持的にならざるえないような状況にあるように思われる。独立行政法人化して自由度が高まればいろいろなことができるのではないか。したがって、教職員の身分を公務員型とするかどうかについては、あるべき大学の姿を描いてから、最後に決めた方がいいのではないか。
 
○[22] 本質的な問題として、国が、国の資金を投与することによって今回の独立行政法人も成立するわけであるから、その関係で、公務員型という発想がでてくるのではないかと思われる。国立大学の独立行政法人化を検討するにあたっては、国立大学をどう守っていくのか、国立大学が独立行政法人化の議論の中でどのように軟着陸するのか、世界的水準の教育研究を維持するための条件をどうするのかといったようないろいろな要素があると思うが、その本質として、国の資金を基に運営される大学であるということがあるのではないか。
 
○[23] 本委員会で、一番議論すべきは、大学の自由、大学人に与えられている自主性・自律性というのをどういうふうに担保するかということではないか。そこが解決すれば、自ずから学長はどういうふうに選ぶか、教員はどういうふうに選ぶのか、そして国家公務員がいいのかということが決まってくるのではないか。
 
○[24] 逆に、大学人には、基本的に大学への所属意識がないということが問題であり、そのことについて大学人の自覚を促すことが必要ではないか。
 
◇[25] 国との関係において、全く自由な世界で運営するということであれば、既に学校法人制度というものがある。国立大学は国民の税金を使って運営されるということであれば、大学の自主性・自律性を考えながらも、どのような運営形態・設置形態がいいのか、教員の身分はどうあればいいのかということは、十分議論される必要があると思う。
 
○[26] 5月の文部大臣説明においては、大学共同利用機関についても、その特色を踏まえつつ、国立大学に準じた検討を進めていきたい旨が表明された。
大学共同利用機関は、大学との人事交流や共同研究を行っているし、大学は大学共同利用機関のユーザーであるというように、非常に密接な関係がある。そこで、大学が抱えるのと同じような問題を持っている一方で、大学とは違う側面もある。つまり、大学共同利用機関が、研究に特化されているという性質と、極めて国際的な環境にさらされているという点で、研究を進める上で非常に問題になっている障害があって、独立行政法人化するとそれらが解決できるのではないかという期待がある。
例えば、大きなプロジェクトを進める際に、技術系スタッフや事務系スタッフに優秀な人材を確保しようとしても、公務員であるため、採用、待遇等にしても困難が生じている。
また、大学共同利用機関では長の選考は、完全に学外者による評議員会で行われている点は、大学とは全く違うものである。
さらに、外国人の人事上の取扱いというのも、大学共同利用機関では大きな問題となっている。 
 
○[27] 同じ国立大学の中でも、その規模によってかなり事情が違うという点がある。例えば、規模が違えば、学長の選び方も実質的には違いが出てくるということで、単科大学等小規模な大学にも配慮することが必要である。
 
○[28] 国立大学が独立行政法人化しても、国立大学として残すべき分野と完全に民営化していく分野とが、将来は出てくるのだろうという気もする。独立行政法人では、法人の長が、職員の任命を行うということになっているが、大学の自主性・自律性を確保していくことが、重要になると思う。大学が一つのポリシーを持って大学を運営していくための仕組みをつくるためには、どんな人事制度がいいのかということになると、事務職員の在り方というのが独立行政法人の組織の中で大きなウエイトを占めることになるのではないか。また、現在、国立大学間で行われている人事交流をどう今後考えていくのかが、非常に大きな問題だろうと思う。
 
○[29] 本委員会で調査検討していくにあたって、大枠が決まったあとで、人事制度を細分化して議論していくのではなくて、現在、皆さんが抱えている問題を出して、それを人事制度でこう変えていけるという積み立て型の議論をしていった方がいいのではないかという気がする。
 
○[30] 教員以外の職員の流動システムをどうするかということの方が、教員人事の流動性を確保するよりも、はるかに検討すべき重要課題のような気がするが、資料4の検討課題(案)の中には入っているのか。
 
◇[31] 独立行政法人では、事務職員については、法人の長が任命権を持つことになる。これについては、大学関係者の間でも、大学独自で、事務職員人事ができるとして評価する意見と、小さな大学の場合は人事の弾力性が損なわれるので、大学間の人事交流が必要だと考える意見とに見解が分かれている。このため、御指摘の趣旨も踏まえて、「人事の活性化のための方策」としたものである。
 
○[32] 資料4の(基本的な考え方)の中に、「職員(教員、事務職員、技術職員等)の身分に関する考え方」とあるが、この中で、教授、助教授、講師、助手という教員の身分に関する検討も行うのか。また、特定独立行政法人の職員には、国家公務員法で規定されている職階制は適用されないことになるが、そうすると、職階の建て方は、各法人でやっていいということか。仮に、各法人で勝手に職階を決められることになれば、人事の流動に支障が出るのではないか。
 
◇[33] 今のお話は、国公私立を通じた大学教員の仕組みとしてどういう在り方が望ましいかという一般論と、独立行政法人制度の制度設計にあたってなんらかの工夫が必要か、という部分と二様あるのかと思う。そして、前者の一般論は、大学審議会等でご議論いただく必要があるように思う。ただ、独立行政法人制度の制度設計と関連がある範囲でご議論いただくことはもちろん、差し支えないと思う。
 
○[34] 国立大学には、教務職員がいる。その中には、事実上、講師あるいは助教授と同等のことをやっている職員もいれば、そうでない人もいる。そういった人を同じ教務職員という中で抱えこんでおくようなシステムでいいのかということも、人事制度の一環として考えるとすれば、この際、非常にいいチャンスのように思う。
 
○[35] 今後の議論の中で、お答えをいただきたいこととして、次の3点がある。
第1点目は、教育研究の活性化のための教員の異動について、法人外との関係をどう考えているのか。
第2点目は、昨年9月の「検討の方向」では、評議会による実質的な選考が行われるよう学長の選考方法は検討するとあるが、昨年11月の国立大学協会の「国立大学と独立行政法人化問題について(中間報告)」や、5の文部大臣説明、自民党提言では、そのような限定はされていないが、どうなっているのか。
第3点目には、「検討の方向」の中で、大学教員の勤務時間の在り方について、現在人事院で検討中とあるが、そこでは、裁量勤務制という非常に柔軟な勤務方法を検討しているということだが、その後の状況はどうなっているのか。
 
○[36] 確認したいのだが、資料4の中に、(任免等の在り方)ということで、「学長の選考方法、任免手続」とあるが、資料6「組織業務委員会の主な検討課題(案)」の中でも、運営組織の在り方として、「法人の長の役割、名称、(任免の方法)」というのがある。学長の選考というのは、マネージメントの部分と非常に密接に関連していると思うが、学長選考について、2つの委員会で別々に議論するというのはあまり生産的ではないのかなという気がする。
大きな大学でそれぞれの部局の自律性が高いところでは、経営管理能力の高い学長が選ばれる仕組みをとれば実質的にうまく運営されるかというと必ずしもそうではなくて、むしろ大学全体としてのトップマネージメントの仕組みを見直さなければ、うまくいかないのではないかという気がする。
 
◇[37] 学長の選考方法、任免手続については、人事制度委員会で調査検討していただくべきだと思うが、組織業務委員会の議論とも密接に絡むのではないか。両者の調整については、今のところ連絡調整委員会を活用することを想定しているがそれで十分なのかどうかということについては、今後、主査とご相談しながら進めたいと思う。
 
○[38] 大学の規模にもよるかもしれないが、学長と教員との間にある部局長という存在が非常に大きななるのではないかと認識している。部局長の位置づけについて、どこで検討されるのか。
 
◇[39] 資料6を見ていただくと、組織の在り方の中で、「運営組織の在り方について」というのがある。事務局としては、組織業務委員会において、部局長の位置付けや役員との関係の整理をどうするかご検討いただくことを考えている。
 
○[40] 国立大学が独立行政法人となった場合に、法人の長と学長との関係についてはどう考えるのか。
 
◇[41] 法人の長と学長という関係をどうとらえるのかということは、組織業務委員会の一つ大きなテーマであり、まず、組織業務委員会でご議論いただこうと思っている。
 
○[42] 日本の学術研究の充実は非常に重要なことであるが、大学は、学術研究機関であるとともに、高等教育機関であるということを考えていただきたい。その際、任期制の導入など競争的な環境というのは、学術研究の面ではなじんでも、高等教育の面では一律の任期制の導入などを考えてはいけないという議論もできるのではないか。
 
○[43] 従来の大学運営でいうと、教育研究は、教授会を自治の単位として運営されてきているのではないか。その意味で、部局長は、自治の単位としての教授会の長としての機能を果たしている。したがって、部局の枠組みを越えたものについての調整を大学全体でどのように行うかと考えた場合、部局長の役割が一番大きくなるように思える。
 
5 次回の日程
次回は、11月2日〈木)に開催することになった。
 
 
                                    以 上