==> 法人化問題検討WG
北大法人化問題検討WG第6回別紙資料

基本的考え方(叩き台用素案)

==> 素案についての議論
目次
1 国の財政責任
2 「学問の自由」と大学の自主性・自律性
3 大学にふさわしい責任体制
4 社会に開かれた体制.

                                法人化問題検討WG
                                  2001年5月2日

          基本的考え方(叩き台用素案〉
                                中村研一作成


1 国の財政責任

  (1) 国立大学の法人化は、行財政改革の観点から学術研究と高等教育のコストを低下
させるための方策として行なわれてはならない。

  (2) 国が学術研究と高等教育に責任を負い、それらに財政的責任を負う体制を堅持・
拡大すべきである.

  (3) 国が国立大学法人を設置し、その国立大学法人に対して設置者としての国が主た
る財政的貴任を維持・拡大する制度的な枠組みが必要である.

  (4)それに対し国立大学は、社会・納税者の期待に応えるべく、学術研究と高等教育
に最大限の努力をはらう。


2 「学問の自由」と大学の自主性・自律性:

  (5)国立大学の法人化は、「学間の自由」を侵害するものてあってはならず、また大
学の自主性・自律性を拡大するものでなければならない。

  (6)国立大学は、従来、国の行政の一部にあったことによってさまざま制約があった。
しかし大学が独立した法人格をもつことは、ただちに「学間の自由」の確保や自主性・自
律性の拡大を意味するわけではなく、法令がどのように国立大学法人を定めるかによって、
その自由度や自主性・自律性が規定されてくる。したがって、自由の確保と自主性・自律
性の拡大を盛り込んだ法的枠組みか必要となる.

  (7)この自由と自主性・自律性により、国立大学は当然により大きな自己責任を負い、
より厳しい自己規律を負う。


3  大学にふさわしい責任体制:

  (8)大学は、研究・教育という大学の主たる活動目的にふさわしい運営体制を持つ必要
があり、さらに研究と教育の質的向上をはかり、それらを活性化・高度化するために、明
確な権限と責任に基づく、効率的な運営体制を持つ必要がある。

  (9)大学は、多くの点で行政や企業とは異なった組織体であり、また独立行攻法人通則
法の前提とする企画立案権をもたず実施機能のみを担当する庁政組織とは特性が異なって
いることを踏まえ、制度枠組みを定めていく必要がある。

  (独立行政法人通則法などの制度枠組みが、「われわれめ考える法人化の方向に合致す
るならそれに賛成し、そうてないなら、それに反対し批判を加えることによってできるか
ぎりわれわれの意図する改革の方向に近付ける」という立場から検討を進める必要がある

  (10)国立大学法人は、国を設置者として自律的な意思決定を行い、また私立大学とは
異なる存在理由、機能をもつ面があることから、法人の形態上、教学と経営とが一致して
いる必要がある.

  (11)国立大学は、その法人ィビにより国から新たな権限が移管され、また学術や社会
の変化への対応する必要があることを考慮して、制度設計する必要がある.


4 社会に開かれた体制.

  (12)主に国費によって運営費が賄われる国立大学は、国の財政負担、とくに負担増を
伴う組織の新設や拡大などについて、国や社会の同意を必要し、国の関与を受けることは
同然である。また公金や外部資金の不正ないし不適切な使用を防止する、監視の仕組みも
必要てある.

  (13)国立大学は、その学術研究や高等教育の成果などを適切に社会に還元し、またそ
れらが国民・社会にとって役立つものであること(それが直接的即時的に役立つものでな
くとも、長期的文化的な存在意義、あるいは現在とは異なる未来を創るうえて存在理由が
あること)を説明・説得する義務を負う.

  (14)学術研究と高等教育の特質を阻害しないで、社会に開かれた大学を作り出すこと
が国立大学にとって重要な課題となっている.

  (15)説明責任(アカウンタビリティー)を果たすため、たとえば現行の運営諮問会議
を検討の出発点として、学外有識者を一定の範囲で大学運営に参与させる制度的な仕組み
を構想することが可能であろう.ただし、どのような学外者をどのように大学運営に参与
きせるかは、学外者の参与を何を目的としどのような機能を期待するかによって異なって
いる。したがって、学外者の参与は、それが何のためであるかを明確にしたうえ、それに
適切な形で制度設計される必要がある。