通信ログ
国公立大学通信抄 2003年5月1日(木)
--[kd 03-05-01 目次]-----------------------------------------------------
[1] 国立大学全体投票三日目集計
[1-1] 国立大学全体投票広報文書など
[1-2] 国立大学全体投票大型ポスター
[2] 小林正彦「学内組織を中期目標・中期計画に載せてはならない」
[3] 総合科学技術会議の「競争的研究資金制度改革について」(4/21)
[3-1] 競争的資金制度改革プロジェクト名簿 p24
[4] 文部科学教育通信4月号 教育ななめ読み 21:梨戸茂史「愛すればこそ」
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各位
国立大学法人法案の賛否を問う、国立大学・大学共同利用機関の全体投票[1]
は三日目を経過しましたが、まだ投票数は1208です。法案およびその背景
等の資料は、「投票所」に用意しておりますので連休の時間を利用し、ぜひご
自身の頭の中で法案を審議していただき、ご自身の採決結果を投票してくださ
い。投票自身は数分で済みます。また、周囲の学生さんや院生さんにも声をか
けてみてください。広報用の文書・チラシ・ポスターなどを用意しています
[1-1][1-2]。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
第二次の意見広告(http://grape.c.u-tokyo.ac.jp/~hachisu/houjinka/) は、
30日24時現在140名です。第一次と合わせて1480名が真剣に危惧し
ている、ということになります。今回は、広告文案を募り社会全体からの視点
を考慮したものとすることが予定されています。ぜひ、法案を危惧される方は
ご参加ください。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
総合科学技術会議の科学技術システム改革専門調査会 競争的資金制度改革プ
ロジェクトの報告書「競争的研究資金制度改革について」(案)[2]が公開さ
れました。関係者が独立行政法人化後に国立大学をどう料理しようとしている
か、その意図が実にわかりやすく記載されています。特に、イギリスでさえ採
用していない、教員給与を競争的資金で充当する制度の実現が議論されるよう
になったことが新しい点の一つです。この制度では、大学教員給与が競争的研
究資金のかなりの部分を占めることになりますから、競争的資金がかなり増え
ても、その分、高等教育予算が減るために、全体として研究費が増えることに
はならないでしょう。「インセンティブ、インセンティブ」という呪文の合唱
が、為政者の冷静な判断力を麻痺させていることの徴候が鮮明に現われている
報告書です。もっとも「5年で科学技術予算24兆円」を実現するための確信
犯的な「数合せ」政策かも知れませんが、それでは第二期科学技術基本計画は
日本の学術予算の貧困さはをたいして改善しないだけでなく、手品の副作用で
日本の大学システム全体が傷むことになるでしょう。お知りあいの委員[3-1]
がいましたら、ぜひ、慎重な議論をお願いしてみてください。 (編集人)
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[1] 国立大学全体投票三日目集計
http://ac-net.org/rfr
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賛成 28 (教官 18,事務官 2,技官 0,非常勤職員2,院生 6,学生 0)
反対 1180(教官1047,事務官25,技官40,非常勤職員6,院生38,学生24)
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[1-1] 国立大学全体投票広報文書など
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趣旨説明:http://ac-net.org/rfr/test/shushi.html
印刷用pdf: http://ac-net.org/rfr/doc/shushi.pdf
呼掛け:http://ac-net.org/rfr/test/intro-all.html
印刷用pdf: http://ac-net.org/rfr/doc/yobikake.pdf
チラシ(a4両面白黒):http://ac-net.org/rfr/doc/chirashi.pdf
(ポスター部分: http://ac-net.org/rfr/doc/poster.pdf
報道関係者への説明
pdf: http://ac-net.org/rfr/doc/to-media.pdf
pdf ファイルのサイは以下の通りです:
http://ac-net.org/rfr/doc
790884 Apr 30 chirashi.pdf
490119 Apr 30 poster.pdf
28405 Apr 30 shushi.pdf
32909 Apr 30 to-media.pdf
13203 Apr 30 yobikake.pdf
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[1-2] 国立大学全体投票大型ポスター
ftp://couscous.phys.saga-u.ac.jp/poster.drw
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「電子レファレンダムの大型ポスターを作りました.辻下さんの元のポスターを,
A4サイズ3x3の9枚でつなぎ合わせるようにしたものです.これだと特別なプ
リンタなしで,糊とハサミで大型のポスターが作れます.イメージにしてドロー
ソフトに貼り付け,拡大したものです.クラリスワークスのドロー書類です.
ftpダウンロード couscous.phys.saga-u.ac.jp
ファイル名 poster.drw
マックで作ったもので,ウインドウズでも読めるかどうか分かりません.
佐賀大学 豊島耕一
toyo@cc.saga-u.ac.jp
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[2] 小林正彦「学内組織を中期目標・中期計画に載せてはならない」
http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/web030430gakunaisosiki.htm
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学内組織を中期目標・中期計画に載せてはならない
2003年4月30日
小林 正彦(東大職員組合執行委員長)
「国会審議中の国立大学法人法案では、当初、学部、研究科、附置研究所、附属
図書館、附属病院等々の大学内部組織については省令で規定するとされていた条
項がなくなり、これらの設置改廃が法人役員会の専決事項になった。これは、法
案策定の最終段階で、「省令で定めるとするのは法人の裁量権の拡大という独立
行政法人の精神に反するのではないか」という総務省や自民党等の意見に従った
といわれている。
このため、文科省は大学の内部組織を中期目標・中期計画に載せるよう指示して
いるといわれている。また、科学技術・学術審議会 学術分科会は、「新たな国
立大学法人制度における附置研究所及び研究施設の在り方について」(平成15
年4月24日付答申)の中で、「附置研究所は、大学の基本的組織の一つであり、
各大学の業務の基本的な内容や範囲と大きく関わるため、中期目標等に明確に位
置付けた上で、積極的に財政的な支援をしていくことが必要であり、優れた研究
活動を展開している研究施設については大学が中期計画において適切な位置付け
を行い、国においては所要の財政措置を行うことが必要である。」(小林要約)
と述べている。
この答申は、附置研究所および研究施設の重要性を訴えている点では十分理解で
きるが、法的な位置づけと財政措置の関係を見誤っている。すなわち、国立大学
法人法案は国立学校設置法、同施行令等の廃止を伴うため、具体的名称等の法令
上の記載が失われる点では、学部、研究科、附置研究所等は全て同列にあり、附
置研究所および研究施設のみが財政措置を疎かにされることにはならないのであ
る。また、学部、研究科、附置研究所等の学内組織の設置根拠は学校教育法に一
般的に規定されるのみとなったが、そのことが独立行政法人に対する財政措置
(運営費交付金)に直接影響することはなく、先行した独立行政法人においても
然るべき財政措置が講じられている。これに関し、科学技術・学術審議会 学術
分科会は、独立行政法人等の法制度に対する認識が欠如しており、「法令による
位置づけと中期目標による位置づけの違い」と「独立行政法人に対する運営費交
付金制度」の正確な理解を広く喚起したい。
○ 法令による位置づけと中期目標による位置づけの違い
法令により規定された(位置づけられた)施設等機関は、その設置改廃が法令
の改正を伴うことになる。このことから、その設置改廃は、文科大臣の一存では
出来ず、概算要求事項として文科省から財務省に提出され、文科省が財務省、総
務省のヒヤリングを受け、認められた場合に財務省が予算書に書き込み、閣議決
定された後、国会に上程され一括審議されるというプロセスを必要としている。
つまり、法令により位置づけられた施設等機関はその改廃が最終的には国会の審
議に委ねられているのである。
これに対し、中期目標は文科大臣が定めるものであるから、これに定められた
事項は文科大臣が法人に対し指示する事項となる。また、中期目標に掲げられた
事項は中期計画によりその実施を計画しなければならない事項となり、その中期
計画は文科大臣の認可を得なければならないことになっている。文科大臣が中期
目標を定める際には大学側の意向を「配慮する」とされているものの一義的には
文科大臣の決定権の下に置かれるので、中期目標に学部、研究科、附置研究所等
の学内組織を載せることは、その設置改廃の決定権を文科大臣に差し出すことに
なるのである。
○ 独立行政法人に対する運営費「交付金」制度
交付金は、地方交付税に代表されるように一定の基準に基づき算出される(普通
交付)もので、それ以外に特殊事情を加味した特別交付もある。すなわち、交付
金は内部組織の具体的名称が法令上位置付けられるかどうかに拘わりなく、一定
の基準で交付されるもので、地方交付税では「基準財政需要額」から「基準財政
収入額」を引いた「財源不足額」が交付金の額となる。これは、国立学校特別会
計における一般会計からの繰入額に相当するもので、国立学校特別会計法の廃止
により特別会計が個々の国立大学法人に分割されたと考えると理解しやすい。国
立学校特別会計における一般会計からの繰入額が高等教育に対する公財政支出の
純粋部分になるのだが、この部分の割合が減少し続けていることは一般の交付金
についても同様で、交付金は減ることはあっても増えることはないといわれてい
る。この問題はさておき、交付金の算定基準については、2002年10月に文部科学
省が国大協の国立大学法人化特別委員会に示した「国立大学法人(仮称)運営費交
付金算定基準(案)」において明確に示されており、学部、研究科、附置研究所等
の具体的名称か法人化後に法令上位置付けられているかどうかは算定要素にはなっ
ていない。
以上のように、法令で位置づけられないからといって中期目標や中期計画に規
定することは大変な誤りである。多数の機関を統合した先行独立行政法人におい
ても、法人の組織規程により内部組織を定めており、その設置改廃は法人の裁量
の範囲とされ、主務官庁の関与の及ぶところではない。痩せても枯れても「独立」
行政法人なのである。
要するに、学部、研究科、附置研究所等々の大学の内部組織は、その具体的存在
を政令で規定するかどうかは設置改廃を国会の審議にゆだねるかどうかであり、
そうでない場合は各大学の組織規程に定めるべきであり、中期目標、中期計画に
これを定めることは大学の自主性、独立性を著しく歪める自殺行為なのである。」
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[3] 総合科学技術会議の「競争的研究資金制度改革について」(4/21)
http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/system/haihu16/siryo1.pdf
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目次
序・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
Ⅰ.競争的研究資金制度改革の必要性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
Ⅱ.改革のための具体的方策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
1.競争的な研究開発環境を実現するための制度的枠組みの構築・・・・・・・3
(1)競争的研究資金獲得に対するインセンティブの向上・・・・・・・・・・5
(2)研究機関による適切なマネジメント体制の構築・・・・・・・・・・・・6
(3)研究者の一層の競争促進による研究の質の向上・・・・・・・・・・・・6
2.若手研究者の活性化に向けた制度整備・・・・・・・・・・・・・・・・・7
(1)研究実績よりも研究計画の内容を重視した審査への転換・・・・・・・・8
(2)研究者を育てる制度への転換・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
(3)研究者のキャリアパスの再構築・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
(4)ポストドクター及び大学院生の育成・・・・・・・・・・・・・・・・・9
3.プログラムオフィサー(PO)、プログラムディレクタ−(PD)による
一元的管理・評価体制の整備・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
(1)PO・PDの役割の明確化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
(2)PO・PDの確保と育成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
(3)PD会議の設置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
4.競争的研究資金の効率的・弾力的運用のための体制整備・・・・・・・・・13
(1)年度間繰越及び年複数回申請・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
(2)公正で透明性の高い評価システムの確立・・・・・・・・・・・・・・・14
(3)電子システム化とデータベースの拡充・・・・・・・・・・・・・・・・15
5.独立した配分機関(Funding Agency)体制の構築・・・・・・・・・・・・16
6.競争的研究資金制度改革と関連する改革—大学改革—・・・・・・・・・17
(1)競争的な給与・人事システムの構築・・・・・・・・・・・・・・・・・18
(2)研究と教育の区分・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18
Ⅲ.競争的研究資金制度間の連携と制度改革のフォローアップ・・・・・・・・・19
・競争的資金制度改革プロジェクトの検討状況・・・・・・・・・・・・・・・・21
・競争的資金制度改革プロジェクト名簿・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24
・参考資料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25
・競争的研究資金制度改革について中間まとめ(意見)・・・・・・・・・・・30
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競争的研究資金制度改革について 中間まとめ(意見)
平成14 年6月19 日 総合科学技術会議
Ⅰ. 競争的研究資金制度改革の必要性・・・・・・・32
Ⅱ.日米英の競争的研究資金制度の比較・・・・・・・33
1.日本の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34
2.米国の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35
3.英国の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38
Ⅲ.具体的な対応方策・・・・・・・・・・・・・・・・39
1.競争的研究資金制度に係わる経費の在り方・・・・40
(1)直接経費と間接経費の在り方・・・・・・・・・・・・・・40
(2)競争的研究資金と基盤的経費等の在り方・・・・・・・41
2.若手研究者の自立性の向上・・・・・・・・・・・・・41
(1)若手研究者の独立性向上・・・・・・・・・・・・・・・・41
(2)大学院生及びポストドクターの育成・・・・・・・・・・42
3.公正で透明性の高い評価システムの確立・・・・・・・42
(1)評価システムの見直しと評価体制の整備・・・・・・・42
(2)研究課題管理者(プログラムオフィサー)の設置・・・・43
(3)評価システムの確立・・・・・・・・・・・・・・・・43
4.競争的研究資金の効果的・効率的活用・・・・・・・45
(1)配分機関における資金の配分方針・配分方式の在り方・45
(2)研究開発の形態と研究代表者の役割・・・・・・・・・・45
(3)規模の適正化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・46
(4)競争的研究資金の弾力的運用・・・・・・・・・・・・・・・46
(5)知的財産の帰属・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・46
(6)年複数回の受理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・47
(7)外国人研究者への対応・・・・・・・・・・・・・・・・・・47
(8)申請者の年齢によらない制度運用・・・・・・・・・・・・・47
5.競争的研究資金制度に係る各府省要求分の全体調整・47
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p3-5
Ⅱ.改革のための具体的方策
1.競争的な研究開発環境を実現するための制度的枠組みの構築
(1)競争的研究資金獲得に対するインセンティブの向上
・・・・・・
(研究者本人の給与)
○ 国立大学の法人への移行後においては、その自主的な判断により、競争的研
究資金の獲得及びその研究開発成果等の業績が適切に給与や人事に反映するシス
テムを導入すべきである。その中で、競争的研究資金における研究者本人の人件
費の計上及び給与への反映のあり方を検討する。(6.(1)参照)
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p9 研究者のキャリアパスの再構築
○ 日本の若手研究者の活性化を図っていくためには、競争的研究資金制度の改
革と共に、研究者のキャリアパスの再構築が不可欠である。そのためには、大学
等研究機関は、若手研究者を中心に、広く任期付任用(米国でのテニュアトラッ
ク)を定着させ、その段階における業績評価の主要な項目の一つとして、競争的
研究資金の獲得を位置付ける。
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p 17-18 6.競争的研究資金制度改革と関連する改革−大学改革−
《現状》
○ 競争的研究資金制度の効果を、競争原理を通じて最大限に発揮するためには、
競争的研究資金の獲得やその研究開発成果が研究者の業績として評価され、それ
が適切に給与や人事面の処遇に反映されるといったインセンティブメカニズムが
システムとして整備されることが必要である。
○ 現在、日本の国立大学の教職員(研究者)は給与の体系を法律により定めら
れており、業績を反映したインセンティブの部分の割合が限定的である。特に競
争的研究資金の獲得が給与のみならず、昇進(キャリアパス)にもほとんど反映
されていない。
○ 他方、米国では、競争的研究資金に研究者本人の給与が計上されており、自
らが研究活動をするための研究費を外部から獲得することが、その研究機関での
研究実施を確保するための必要条件となっている。さらに、テニュアトラック
(任期付きのポストの助教授)から、テニュア(終身的な地位である準教授以上。
但し、職の継続について数年に一度厳しい審査がなされる)になる際の主要な評
価基準の一つとされている。ドイツにおいては、2002 年2 月に大学教員の人事・
給与システム改革が実施され、助手制度を廃止し、任期付任用の準教授制度を導
入、さらに給与(教授)にインセンティブの割合を1/4 以上とする業績評価を
反映するシステムを導入した。
○ このようなインセンティブシステムの整備のためには、これまで述べた競争
的研究資金制度そのものの改革はもとより、現在、競争的研究資金の配分実績に
おいて、約6 割を占める国立大学の改革、さらには、研究者に係るシステム改革
(2.(3))と一体的に取り組むことが必要である。
《具体的方策》
(1)競争的な給与・人事システムの構築
○ 国立大学においては、平成16 年4 月に予定されている、法人への移行により、
経営に競争原理が導入され、また、教職員の身分が非公務員となる。
○ 法人化後の各大学においては、その自主的な判断により、競争的研究資金も
含め、外部資金獲得やその研究開発成果を研究者の実績として適切に給与や人事
に反映する給与・人事システムを積極的に導入し、競争的メカニズムを創ってい
くべきである。
○ 研究者の能力主義の徹底、競争的な環境の形成という観点からは、研究者本
人の当該研究開発活動に係わる人件費を直接経費から充当し、それを研究者の給
与に反映していくことが有効と考えられる。
ただし、競争的研究資金の量的規模を考慮すれば、直ちに実施することは困難
であるが、今後、各大学が新しい給与システムを導入する中で、具体的な対応の
在り方を検討していくことが必要である。
(2)研究と教育の区分
○ 大学が研究と教育の2 つの機能を両立していくためには、競争的研究資金の
拡充と産学官連携の推進等が行われる中で、大学が責任を持って教職員のエフォー
ト管理を行うことが必要である。
○ また、予算・経費の面においても「研究」と「教育」に区分し、競争的研究
資金の活用による「研究」の活性化と併せて引き続き「教育」への必要に応じた
予算措置を行っていく必要がある。
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Ⅱ.日米英の競争的研究資金制度の比較
3.英国の状況
p38 《直接経費(人件費)》
○ 研究者(大学教員)の給与は、競争的研究資金から充当されていない。
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[3-1] 競争的資金制度改革プロジェクト名簿 p24
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座長 井村裕夫 総合科学技術会議議員
阿部博之 同(H15.1.6 より)
大山昌伸 同(H15.1.6 より)
桑原洋前総合科学技術会議議員(H15.1.5 まで)
黒田玲子総合科学技術会議議員
薬師寺泰蔵同(H15.4.1 より)
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(専門委員)
青木昌彦 スタンフォード大学教授
安西祐一郎 慶應義塾塾長
石坂公成 ラホイヤアレルギー免疫研究所名誉所長
江崎玲於奈 芝浦工業大学学長
大石道夫 財団法人かずさDNA研究所長
沖村憲樹 科学技術振興事業団理事長
小野田武 日本大学総合科学研究所教授
小野元之 日本学術振興会理事長(H15.2.12 より)
加藤郁之進 タカラバイオ株式会社代表取締役社長
岸本忠三 大阪大学長
黒川 清 東海大学総合医学研究所長
佐藤禎一 前日本学術振興会理事長(H15.2.12 まで)
豊島久真男 理化学研究所横浜研究所遺伝子多型研究センター長
牧野 力 新エネルギー・産業技術総合開発機構理事長
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[4] 文部科学教育通信4月号 教育ななめ読み 21:梨戸茂史「愛すればこそ」
http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/web030430kyuikutuusin71.html
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No.74(2003年4月28日号) 梨戸茂史(教育評論家)
「「恐ろして途中で挫折した」とか「夜中にトイレに行けなくなった」などの
評があるペットセマタリー」を読んだ。S・キングのホラー小説。映画にもなっ
たの見た方がおられるかも知れない。本当は「セメタリー(霊園)」とすべき
とろを子どもの書いたスペル間違いを題名に使ったのでEがAになったという設。
不気味な導入でもある。が、ただ怖いだけの話ではないことを発見した。死」
の恐怖をめぐる話だがその結末に向かう主人公ルイス・クリードの家族がこの
筋書きを貫くモチーフ。それが最後に取り返しのつかない悲劇、恐怖まっしぐ
らに向かって進むのだ。この手の小説はストーリーを明かしてはいない定めな
のでこれ以上は小説(文庫本になっています)を読んでください。
さて、国立大学などの法人化の法律案が国会に提出され審議が始められた。要
すれば、国立大学に法人格を与え、教職員を非公務員とし柔軟な人事管理を可能
とし、学長に強い権限を与え専決的な大学運営を認めた上で、事後に厳格な評価
を行おうという発想。
ちょっとこの問題を振り返ってみると、そもそもの出発点が公務員の定員削減
という行政改革だったことは常識。悪化一途の国の財政の再建をめざし、支出削
減を目標に国家公務員数を二五%削減する目標を立てたところから始まった。何
としてもこの計画を達成したい旧総務庁サイド。国の行政改革を進めなくてはこ
の国が破綻するという「愛」国心からの発想。この話を受けた当時の大学出身の
文部大臣は教官が公務員型でいくことができ、かつ大学、高等教育に欧米並の予
算がくるならばと大学を「愛」する気持ちから決断したようだ(その方向に行か
なかったのは政治の常)。次は工学や医学のセンセイたち。予算の制約や文部官
僚があれこれ口出しして意のままにならないのは国の枠に大学が入っているから
だと考えた。しからば「国立」大学を国から独立させると良いのではないかと思
うは当然のこと。また教官は研究費が国の予算の仕組みにとらわれず自由に年度
をまたいで使えたり人件費に回せたりできるようにしたいとも考えたわけだ。研
究や学問を「愛」すればこその発想。一方、日本の経済がふるわなくなって新た
な産業創出をもくろんだ旧通産省・現経済産業省は国立大学に新たな産業のシー
ズが埋もれているのでこれを発掘するための手だてを模索。産学協力の推進だ。
一つには大学発の特許を種にしたベンチャー企業の創出。教官に企業の役員など
を兼ねさせ積極的に産業にかかわらせようとするシステム作り。この国の将来を
憂え産業の振興を図るという国を「愛」することからの発想。官邸や与党の立場
からは公約の公務員数の削減が達成できることとなり政権基盤を確かなものにす
る。これも国を「愛」する変形であろう。元や前の学長たちは自分の意志が通用
せず時間ばかりかかる大学システムの改善のため強力なリーダーシップを標榜し
た。学長さんたちの大学を「愛」すればこその発想。文部科学省はと言えば、法
人化を容認することによって「国立」大学を民営化から守りきることができると
踏んだ。これも国立大学を「愛」した結果。
皆それぞれの目指す「愛」が出発点だ。そのことが法人化の反対論を唱えにく
くしている。結局、良かれと思って考えた善意の集大成が「国立大学の法人化」
なのだ。法案は、ある程度これらを実現するだろうが、複合の愚と副作用の可能
性も少なくないはず。つまり公務員数は表向き非公務員化で減った形にはなるが
給与は国の予算から支出され財政の観点からは何ら変わらない。学長の強力なリー
ダーシップの名の下に間違ったトップダウンになるおそれもある。個々の教官の
意見は大学の運営には反映されず教授会は無気力化し、ひたすら自分の研究の殻
に閉じこもりかねない。と同時に「評価」だらけで会議とペーパー作りに忙殺さ
れるだろう。一方で成果の出にくい研究分野の教官は年々研究費が削減されつい
にはその講座もなくなる恐れもある。
小説のように「愛」導いた悲劇となり、大学の「死」のにおいがするのは気
のせいか。」
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連絡等は以下をSubject欄に記して(引用符「"」は不要)編集発行人へ
配信停止:"no kd"
(停止まで多少時間がかかる場合がありますがご容赦下さい)
転送等で受信された方の直接配信申込:"sub kd"
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編集発行人:辻下 徹 tjst@ac-net.org
国公立大学通信ログ:http://ac-net.org/kd
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