授業科目名:数学概論A
題目:複雑系の数理
時期:1年次1学期
日時:毎週金曜日8:45−10:15(4月14日開講)
場所:E311
対象:2年[文(1-4)・教育(5)・理(15-20)・薬(24-25)・工(28-38)・水産(44-47)
担当:辻下 徹(理)
1. 本講義のねらい
数理的に記述される物理的世界像の中で、生き物の持つ生命性がどのように位
置づけられるか、これが複雑系研究の主要問題である。
この講義では、離散数学構造を用いた数学的アプローチのいくつかを紹介する。
数学的構造の意義を具体例を通して理解してもらうことに講義の重点をおき、
数学的技巧は最小限に留めたい。
最後に、「生きた物理系」の孕む逆理的側面に焦点を当て、複雑系研究の重要
な支柱の一つとなりつつある内部観測論を紹介する。
2. 授業内容
◆序
複雑系の数理の諸問題
◆現象記述
時系列・情報量・束
◆生物機械論
離散力学系・オートマタ網・分散系・圏
◆内部観測論
チュー空間とガロア対応・ウィトゲンシュタインの逆理・不定性と生命性
3. 教科書・参考書:
講義時に資料を配付する。この講義のホームページは
http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/doc/announce/mg00.html
4. 成績評価の方法
出席・レポート・テスト等に基づいて総合的に判断する。
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