通信ログ
国公私立大学通信 2003.09.09(火)
http://ac-net.org/kd/03/909.html
前号:http://ac-net.org/kd/03/906.html

━[kd 03-09-09 目次]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【1】「衆議統裁」の蔓延
http://ac-net.org/dgh/blog/archives/000135.html

【2】独立行政法人問題千葉大学情報分析センター速報2003.9.8
        No.26 特集:千葉大学再生のために何をなすべきか
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Club/9154/n26.html

【3】70万回のありがとうカンパ
http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/70mankanpa.html

【4】国立大学法人評価委員会令の制定に関するパブリックコメント
   小田中直樹氏(東北大学)提出
http://www.shutoken-net.jp/web030908_2tohoku_odanaka.html

【5】平成16年度科研費公募要領
http://www.jsps.go.jp/j-grantsinaid/02_koubo/gkobo-tuchi/index.html

【6】田中浩朗氏「15分間大学改革研究」を再開
MovableTypeを利用したページ:http://voice.kir.jp/kaikaku/

【7】渡邊信久氏日記風雑記2003.9.8「「教養」と大学」
http://castor.sci.hokudai.ac.jp/~watanabe/diary/2003/09/08/

【8】メールマガジン:サイコム・ニュース創刊号- 目次 -
http://backno.mag2.com/reader/BackBody?id=200309081700000000116394000

【9】TUP速報より「 [公開書簡] 彼らは何をやってしまったのか」
ジョン・ラッポポート著 井上利男訳:TUP速報168号 03年8月30日
http://www.egroups.co.jp/message/TUP-Bulletin/171

【10】JANJAN9/8「新聞社の記事データベース無料開放を望む」
http://www.janjan.jp/media/0309/0309066304/1.php

【11】訂正:asahi.com 転機の教育 2003.7.8〜8.11 目次とリンク
        http://www.asahi.com/edu/tenki

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【1】「衆議統裁」の蔓延
http://ac-net.org/dgh/blog/archives/000135.html
荒廃の諸相:http://ac-net.org/dgh/blog/archives/cat_oeaeia.html
学長の権限:http://ac-net.org/dgh/blog/archives/cat_ocnioae.html
-----------------------------------

   独立行政法人化政策が現実性を帯びた1999年以来、約百
   の国立大学の約千の部局の中で、反対決議をした部局*0 
   の数は十もあっただろうか。多くの大学の多くの部局長
   は教授会の議長として「議論は大いにしてもよいが議決
   はしない」という議事運営に固執したと推測される。

   戦時中の大政翼賛会中央協力会議では「衆議統裁」と呼
   ばれる議事運営法がとられていた。これは「議論させる
   が最後は総裁がすべてを決定する」という方式で、約千
   名の部局長が法人化問題について採用した方式と全く同
   じものである。このような一糸乱れぬ挙動は中央からの
   何らかの指示なしにありえることだろうか。

   なお、1924年生まれの若槻泰雄氏は「日本の戦争責任ー
   最後の戦争世代から」(原書房 1995,4-562-02683-9) 
   (2000年に小学館ライブラリーとして改訂版*1 が出る)
   の第9章「いったい学者、評論家たちはなんといってい
   たのか」(下巻p179)の中で、中学4年生の公民の
   時間に「衆議統裁」が日本独特のすばらしい制度である
   と教えられたとき「衆議統裁と部下の意見を良く聞く独
   裁者とどこがちがうのか、私は何遍質問してみてもどう
   してもわからなかった。」と書いている。

   「衆議統裁」のGoogle 検索結果はわずかに3件であり、
   ほとんど死語だが、長(おさ)のリーダーシップの美名
   のもとで、「衆議統裁」は着実に現代日本の大学を覆い
   つつある。

   なお、上の検索にあった新藤久和氏(山梨大学)「QC 
   7つ道具」*2 の最後のページには「十分議論を尽くし
   て,最後はリーダの決断に任せるやり方を「衆議統裁」
   といいます.」として、「衆議統裁」を高く評価してい
   る。(編集人)

*0) http://ac-net.org/dgh/02/419-appeal.html
*1) http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/409460135X 
*2) http://www.is.esi.yamanashi.ac.jp/~shindo/kougisiryou/qcgairon/Q%82VN7.pdf

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【2】独立行政法人問題千葉大学情報分析センター速報2003.9.8
        No.26 特集:千葉大学再生のために何をなすべきか
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Club/9154/n26.html
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独立行政法人問題千葉大学情報分析センターのページ
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Club/9154/

目次
 ・ 速報発行再開の辞                                                            
 ・ 法人化による大学崩壊の危機をくいとめ、千葉大学を再生させるために、          
    今、何をなすべきか                                                          
 ・ 【開示1】国立大学法人法等に対する附帯決議(参議院)                        
 ・ 【分析1】法人化後の大学の制度設計には、大きな幅が存在する                  
 ・ 【開示2】国大協で示された「国立大学法人移行に伴い各大学が行う主な人事関係事
    項」                                                                        
 ・ 【分析2】山積されている移行処理上の難問                                    
 ・ 【提言1】国立大学法人千葉大学の制度設計への基本的視点                      
 ・ 学長選考方法の確立にむけて                                                  
 ・ 【開示3】東京大学中期計画(第三次案)                                      
 ・ 【開示4】東京大学組織・運営制度WG中間報告(H15.7.15)            
 ・ 【開示5】東京大学総長選考内規(案)                                        
 ・ 【分析3】学長のリーダーシップの前提は、全学からの信任                      
 ・ 【提言2】千葉大学学長選考内規(案)                                        
 ・ 【情報】国立大学の評価機関は全部で6つに                                    

   速報発行再開の辞                                                                
   当初、「5月末には成立」と、文科省やジャーナリズムサイドでは
   いわれていた国立大学法人法は、厳しい批判を浴び、からくも国会
   会期の延長にすくわれて、去る7月9日に成立した。法案審議中、
   首都圏ネットなどを中心とした国会要請の運動に協力するため、本
   速報の刊行を休止していたが、本速報の再開に当たり、本速報編集
   の基本的立場を再言し、こうした活動の現在的意義を述べておきた
   い。

   本速報は、国立大学法人化に関する重要な全国的情報や学内情報を
   伝え、それを研究教育機関である大学という組織のあるべき原理か
   ら分析し、そして千葉大で何をなすべきかを提言する、学内情報・
   討論紙である。いま大学が大学であり続けるためには何をなすべき
   か、状況追随に陥らず、明確な自律的判断をもつためには、情報の
   共有と論理的な議論の交流とが不可欠というのが、本速報の刊行の
   初志である。そして、こうした見地は、国立大学法人法の成立によっ
   てますます重要になっていると、速報編集者たちは考えている。
   ・・・」

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【3】70万回のありがとうカンパ
http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/70mankanpa.html
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#(無断転載)
					 2003年7月18日

		   お礼カンパのお願い

    独立行政法人反対首都圏ネットワーク(通称首都圏ネッ
   ト)ホームページは、重要情報をいち早く取得できると
   ともに蓄積されている膨大な情報・資料を自由に閲覧で
   きたことから、国立大学法人法案をめぐる闘いの中で、
   このサイトが非常に役に立ったことは、みなさんもご存
   知のことと思います。 このホームページの管理とアッ
   プロード作業、首都圏ネット加盟者・[reform]・
   [he-forum]へのメール(投稿)などは、全大教前副委
   員長・東大職員組合元書記長 佐々木敏昭氏の完全な無
   料奉仕で維持されてきました。特に、全大教副委員長職
   を辞した昨年8月からは無職になったにも関わらず、無
   報酬どころかランニングコスト、パソコンとそのパーツ、
   プロバイダー費用から通信費用にいたるまで、全ての経
   費を自己負担しながら維持して下さいました。国会審議
   中のリアルタイムのUP、深夜、明け方など必要に応じ
   たメールでの情報配信などほぼ24時間体制で取り組ま
   れ、氏の身内に不幸があったときも、ノートパソコンを
   持参し情報を止めることなく、本当に献身的な活動を展
   開して下さいました。

    佐々木敏昭氏の上記の活動は、首都圏ネットの改組を
   機に7月26日付で終了することになりました。首都圏
   ネットで4年間にわたって、前半は事務局長として最前
   線で奮闘され、後半の1年間は無職のまま後方で地味な
   活動をこつこつと遂行されてきた佐々木氏に、私たちは
   深甚なる感謝の念を捧げたいと願っております。

    私たち呼掛け人は、70万回にも及ぶヒットの数だけ"
   ありがとう"と言ってもまだ感謝しきれない思いでおり
   ます。そこで、何らかの形でお礼を表現したいと考え、
   全国の心あるみなさんにお礼のカンパを訴えることにし
   ました。ご検討いただければ幸いです。

    なお、このカンパの訴えは東京大学職員組合・首都圏
   ネット事務局有志で行なっております。

    佐々木敏昭氏へのお礼のカンパは
    下記の方法(銀行振込)でお願いします。
    ------------------------------------------
    銀行名: 中央労働金庫本郷支店
    口座番号: 普通預金 0608696(9月末に閉鎖)
    口座名: 東京大学職員組合

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【4】国立大学法人評価委員会令の制定に関するパブリックコメント
   小田中直樹氏(東北大学)提出
http://www.shutoken-net.jp/web030908_2tohoku_odanaka.html
cf: http://ac-net.org/kd/03/906.html#1
-----------------------------------
(無断転載)

   「各位

   東北大学の小田中です。表記の件について、〆切が17日と迫ってい
   ることもあり、とりあえず思いついたことだけを以下のようにまと
   め、文部科学省に提出しました。

	 9/8 小田中直樹(東北大学・経済)

   -------------コメントここから----------------

   [1]2004年4月に発足する国立大学法人にとって「業務の実績に関す
   る評価」はきわめて重要な問題である。このような問題について意
   見を求める手続きを採られたことに対して敬意を表したい。

   [2]「委員は、大学又は大学共同利用機関に関し学識経験のある者
   のうちから、文部科学大臣が任命すること等とすること」とあるが、
   選考基準を明記するべきである。

   [3]「委員会及び分科会における議決その他の議事について定める
   こと」とあるが、ここで言う「議決」がきわめて重要な意味を持つ
   ことからして、「議決」が公正になされるよう制度設計するべきで
   ある。

   [4] 大学から「意見の申立があったときは、総務省の政策評価・独
   立行政法人評価委員会に対して評価結果とともに、当該意見も併せ
   て通知し公表するものとすること」とあるが、「当該意見」の取り
   扱われ方について明示するべきである。

   [5]「別途、文部科学省令において、評価結果の確定プロセスにお
   ける国立大学法人からの意見申立の機会について規定する予定」と
   あるが、「業務の実績に関する評価」において異議申立の手続きは
   きわめて重要であることに鑑み、当該「文部科学省令」の制定に際
   しても意見聴取の手続きを採るべきである。

   [6]「議事の手続等国立大学法人評価委員会の運営に関し必要な事
   項は、委員長が委員会に諮って定めることとすること」とあるが、
   一切の「議事」を公開するよう定めるべきである。」

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【5】平成16年度科研費公募要領
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平成16年度科学研究費補助金(科学研究費、研究成果公開促進費)の公募につ
いて。
http://www.jsps.go.jp/j-grantsinaid/02_koubo/gkobo-tuchi/index.html

(8/6)平成15年度科学研究費補助金特別推進研究(新規交付課題)、特定
領域研究(新規設定領域)及び学術創成研究費(新規交付課題)の選定について
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/15/08/03080601.htm

競争的研究費:http://ac-net.org/dgh/blog/archives/cat_aeen.html
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【6】田中浩朗氏「15分間大学改革研究」を再開
MovableTypeを利用したページ:http://voice.kir.jp/kaikaku/
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岡本真氏の旬刊メールマガジンARG (Academic Resource Guide *1)
の169号(9月7日発行)の編集日誌(*2)9月4日より

*1) http://www.ne.jp/asahi/coffee/house/ARG/
*2) http://www.ne.jp/asahi/coffee/house/ARG/#editor's_diary

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【7】渡邊信久氏日記風雑記2003.9.8「「教養」と大学」
http://castor.sci.hokudai.ac.jp/~watanabe/diary/2003/09/08/
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   「今月号(10月号)の「世界」に,加藤周一,ノーマ・
   フィールドの講演記録『「教養」の再生のために』が掲
   載されている.

   大学法人の「中期目標」作成の参考にいかがか...」

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【8】メールマガジン:サイコム・ニュース創刊号- 目次 -
http://backno.mag2.com/reader/BackBody?id=200309081700000000116394000
登録と解除:http://www.mag2.com/m/0000116394.htm
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◆活動報告

 ◇東京都にNPO法人化申請書類提出、受理
 ◇メルマガ創刊
 ◇雑誌『生物の科学 遺伝』記事掲載
 ◇生化学若い研究者の会夏の学校(2003年8月10日)

◆NPOサイコムジャパン設立とサイコム・メルマガ創刊によせて 

◆レポート
 科学者はどのように社会と接するか: 総研大湘南レクチャー参加取材記
           吉戸智明(名古屋大学)

◆書評・論文評

 ◇『理系白書』
  毎日新聞科学環境部 2003 講談社

 ◇"PERCEPTIONS OF SCIENCE:
     Natural Enemies--Metaphor or Misconception?"
     Matthew K. Chew and Manfred D. Laubichler

◆メンバー紹介(第二回) 榎木英介

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【9】TUP速報より「 [公開書簡] 彼らは何をやってしまったのか」
ジョン・ラッポポート著 井上利男訳:TUP速報168号 03年8月30日
http://www.egroups.co.jp/message/TUP-Bulletin/171
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原文:RAPPOPORT "WHAT WE DON'T KNOW ABOUT THIS WAR
WHAT HAVE THEY WROUGHT?"
http://www.nomorefakenews.com/archives/archiveview.php?key=246

   「続いて、ロッキー氏は、1990年このかた、第2次湾岸戦争開
   始時期までに、約26万の米兵が身体障害を認定されていると、私
   に教えてくれた。死亡した復員兵は10万人である。今、私は、平
   静な態度で、耳にした事実をあなたがたに伝えている。だが、ロッ
   キー氏が話してくれた時には、もちろん、たじろいでいた。彼はイ
   ラクの光景を毒の海として描写した。言うまでもなく、劣化ウラン
   は毒である。だが、戦場の毒はウランだけではなく、他にも多種多
   様である。つまり、彼の説明では、「どのような物質であっても」、
   プラスチックのように複合物であるか、合成物であれば、爆弾とミ
   サイルが噴きとばした瞬間、ありとあらゆる種類の毒性の副産物が
   発生する。爆撃現場だけではなく、例えば、9月11日の世界貿易
   センタービルでも、このような化学反応が起こった。「私はあの時
   の初期対応医療スタッフを数多く訓練しました。今では、彼らも亡
   くなっています」と、彼は言った。

   ここ何年間か、ロッキー氏は、同僚と組んで、現代戦遂行の「本質
   的に」避けがたい結末を説き明かした意見書を次から次へと発表し
   た。その結末とは、時を超えて殺す、消えることのない毒の染みた
   大地である。・・・・・」

[荒廃の諸相] http://ac-net.org/dgh/blog/archives/cat_ocnioae.html
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【10】JANJAN9/8「新聞社の記事データベース無料開放を望む」
http://www.janjan.jp/media/0309/0309066304/1.php
http://ac-net.org/dgh/blog/archives/000136.html
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   「新聞が「社会の公器」を謳うのなら、健全な市民社
   会を支えるため、新聞記事のデータベース利用は無料に
   すべきだ。(伊藤誠一)2003/09/08」

   伊藤氏によると、日本の全国紙、ブロック紙、主要地方
   紙の中で、記事データベースの全文を無料閲覧できるの
   は佐賀新聞*1 と沖縄タイムス*2 だけだそうだ。

   なお『JANJAN』は、Japan Alternative News for
   Justice and New Culture の略で「市民が記者になって
   ニュースを送るNPO型インターネット新聞です」
   http://www.janjan.jp/journalist/journalist.html
   と紹介されている。

*1 http://www.saga-s.co.jp/pubt2003/ShinDB/
*2 http://www.okinawatimes.co.jp/com/dbinfo.html

#この件は[nettalk:13386]より。nettalk への登録:
http://www.mars.dti.ne.jp/~h-ito/topics/nettalk.html
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【11】訂正:asahi.com 転機の教育 2003.7.8〜8.11 目次とリンク
        http://www.asahi.com/edu/tenki

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編集発行人:辻下 徹 tjst@ac-net.org
国公立大学通信ログ:http://ac-net.org/kd
登録と解除の仕方:http://ac-net.org/kd/sub.html
転送・転載歓迎