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国立大学独立行政法人化問題週報

Weekly Reports  No.82 2002.2.11 Ver 1.01

http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/wr/wr-82.html
総目次:http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/wr/all.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               目   次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [82-0] 内容紹介  [82-0-1] 非公務員化の問題点  [82-0-2] 公務員型独立行政法人化の問題点  [82-0-3] 公務員制度改革大綱の問題点  [82-0-4] 国立大学ML [82-1] 「非公務員型化」問題をめぐって  [82-1-1] 首都圏ネットワーク事務局:法人化問題をめぐる現情勢について  [82-1-2] 連絡調整委員会配付資料「非公務員型に関する意見」  [82-1-3] 「非公務員型を主張するセクタの偏りを見て思うこと」  [82-1-4] 国立大学教職員組合委員長連名「国立大学職員の『非公務員化』に反対する」  [82-1-5] 東大職員組合から国立大学教職員組合への連名参加呼びかけ [82-3] 公務員制度に関する資料  [82-3-1] 川村祐三「独立行政法人の職員」より「「国家公務員の身分」とは何か」  [82-3-2] 公務員制度改革大綱:平成13年12月25日閣議決定  [82-3-3] 教育公務員特例法 抜粋  [82-3-4] 政治活動の意味:国家公務員法・人事院規則・人事院規則の運用方針  [82-3-5] 教育基本法  [82-3-6] 国家公務員の身分を与えない独立行政法人の職員の地位等 [82-4] ■ 全国ネットワークから文部科学大臣への公開質問状 [82-5] 国立大学MLの紹介 [82-6] 「パートタイム大学生」制度への意見提出の勧め [82-7] 大学の法人化問題シンポジウム [82-8] その他目次(国立大学独立行政法人化問題のお知らせ欄より) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [82-0] 内容紹介 [82-0-1] 非公務員化の問題点  文部科学省の国立大学等の独立行政法人化に関する調査検討会議の最終報告 で「非公務員型」独立行政法人化が結論になる可能性が高くなっている。  最終報告に向けて、調査検討会議連絡調整委員会が定期的に開催されている。 第2回(1月25日)配付資料「法人化後の職員の身分に関する主な意見」の 中に、7団体2政党2新聞による非公務員型を是とする主張を掲載する一方、 公務員型を主張する意見としては全大教のもののみを挙げ、「その他」として 国大協のパブリックコメントと提言の2件を掲げている。非公務員型を主張す る9団体の名簿を見ると、少人数の意見を水増したものであることが歴然とし ており、「結論が先にある」ことを示す資料となっている[82-1-2]。  独立行政法人は、国家業務外部化(アウトソーシング)という設計趣旨から すれば本来非公務員型なのだが、設立時に「特定独立行政法人」という種類が 導入された。それが「公務員型」と呼ばれているものである。導入理由は、移 行時の労使間摩擦を減らすためであった、とも言われている[82-3-1]。これま で独立行政法人化した国家機関の大半は特定独立行政法人である。もっとも、 法人化後に任用された職員には公務員身分を与えないなども可能であり、短期 間に本来の独立行政法人に移行することが予想される[82-3-1]。  「非公務員型独立行政法人化」することがなぜそれほどまでに重要なのか?  最大の「効果」として「教育公務員特例法」[82-3-3]が自動消滅することが ある。この法律は、教員の任免権を評議会に与え、評議員(≒部局長)は教員 が選ぶことを規定している。産業界の窮状に対し国立大学が無関心なのはこの 法律のせいだ、という意見が少なくない。しかし、教育公務員特例法廃止によ り、教育基本法第6条[82-3-5]が言う「教員身分の尊重と待遇の適性」の配慮は 各大学の「私法」に委ねられることになる。  財政誘導を通して、多額の研究費を要する実験分野への行政の影響力は強ま り「大学の自治」は形骸化してきた。しかし、教員任免において教育・研究と は無関係な価値基準が介入することを禁ずる教育公務員特例法は、行政の影響 力を間接的なものとしているだけでなく、短期間に変化する社会のニーズに即 応することによって、「普遍的知」を深める機能を大学が失うことを防いでい る。  大学の教員任免の現状に問題があるとすれば、その解決は「教員人事」のシ ステムの改善にしかない。教育公務員特例法を廃止し、評議会からも人事権を 奪い、教員以外の者が教員の任免権を持つようにすれば、問題は悪化するだろ う。それだけではない。教育・研究に従事したことのない「有識者」(企業経 営者または官僚が主となるであろう)が学外から強い権限を持って大学運営に 加わることは、社会のニーズに即応した国家政策に応じて大学を改変すること になり、(これまでも何度も起こったように)政策が見当外れなものであった ときの国家的ダメージは測り知れないものがある。政策の変更に応じて大学の 研究・教育体制を「機動的」に変更するシステムは、教育・研究の生理を無視 したもので、機能しない。 ---------------------------------------------------------------------- [82-0-2] 公務員型独立行政法人化の問題点  一方、公務員型独立行政法人化ならば、独立行政法人化する必要は認め難い。 最近の文部科学省の大学政策を見る限り、今の国立大学制度でできない大学改 革はない、と言ってよいだろう。大学評価機構は動きだし、COE(トップ3 0)で大学間の競争は動き始めている、さらに統廃合も文部科学省の指導の下 で実現しつつある。独立行政法人化には膨大な人的・財政的資源が費やされる。 独立行政法人化には、国立大学が使用している不動産の登記と評価作業だけで 数千億の費用が必要であるという[82-8-15]。独立行政法人化後は、独立行政 法人会計基準に基づく経理の他に、今まで通りの公会計も併行して行われると いう。公務員の数を見せかけ上減らす以外のメリットは、2年を経過し大学改 革が進行した今、全くなくなったと言えるだろう。 ---------------------------------------------------------------------- [82-0-3] 公務員制度改革大綱の問題点  現行国家公務員法は、日本国憲法の定める「全体の奉仕者」としての公務員 制度を実現するために、国民のために「公務の民主的かつ能率的な運営を保障 する」(国家公務員法1条)ことを基本理念とし、官吏・雇員・傭人という官 庁内部の身分制を撤廃し、成績制度を基礎として、公務員の人事行政の政治的 中立性を確保するためのものであるという[82-3-1]。  改革大綱[82-3-2]の内容は問題が多い。上級幹部職員の「集中育成期間」を 設け「能力評価及び業績評価に加えて、職務遂行状況や育成状況を把握し、集 中育成の対象としての適性を厳正に評価した上で、集中育成対象とすることが 不適当であると認める職員はその対象から外すものとする。」とある。これは、 行政硬直化の元凶と認知されている中央省庁官僚の権限と閉鎖性を強めるもの であろう。このような改革を、マスメディアはなぜ申し訳程度にしか批判しな いのだろうか。官僚からのリーク情報を報道することにジャーナリズムが退化 しているわけではあるまい。日本の病を悪化させる「公務員改革」を看過しな い報道活動を望みたい。 ---------------------------------------------------------------------- [82-0-4] 国立大学ML 大学社会全体が共有する大学関連情報が、ジャーナリズムを介して伝えられる 文部科学省からのリーク情報に限られている現状を改善するために、メールを 用いた情報交換の試行を開始した。この週報の要約を含め、種々の情報や意見 を約9200名の教職員に配信している(例[82-5])。急速に大学情勢が変化 している今、情報の偏在を解消することが急務である。なお登録受付は ac.jp ドメインアドレスに限定している。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [82-1] 「非公務員型化」問題をめぐって ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [82-1-1] 首都圏ネットワーク事務局:法人化問題をめぐる現情勢について http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/020206seimei.htm Date: Wed, 06 Feb 2002 00:16:24 +0900 From: syutoken-net 法人化問題をめぐる現情勢について ―当面する焦点は、教職員の非公務員化を許すか否か― 2002年2月6日 独立行政法人反対首都圏ネットワーク事務局  遠山プランの「三点セット」、再編統合、トップ30、国立大学法人化はそれ ぞれ重大な局面を迎えている。「三点セット」は、全体として国立大学の民営 企業化を一層促進する機能を果たそうとしている。以下、現状の論争点と問題 点を指摘する。 ○再編統合: 1月28日から2月1日の日程で行われた各大学への文科省ヒアリン グを前に、文科省は各大学の再編統合計画をリークすることによって、各大学 の再編統合への取り組みを強制している。これは今夏の概算要求に向けて、法 人発足時の初期条件を「整備」することを目的としている。  こうした再編統合計画は、「数合わせ」(山陽新聞社説1月26日)にすぎず、 「数の削減そのものが目的」となっており、「再編・統合の理念、原理原則が 何なのかが伝わってこない」(毎日新聞社説1月26 日)という批判がすでに寄せ られている。「基礎的学問領域の軽視」と「地域貢献の視点の欠如」を批判す る声も多い。「大学の自治、独立性、校風といった、真理を学ぶものにとって かけがえのない環境について、統合を急ぐ大学や文科省はほとんど留意してい ないようにもみえる。」(神戸新聞社説2月3日)「責任の過半は、文科省の方に あると言わざるをえないだろう。」(毎日社説)という批判にこそ応えるべきで ある。  まず文科省の再編統合政策自体が、昨年6月の経済財政諮問会議に「遠山プ ラン」として提出されたものであることを想起しておこう。再編統合は、小泉 内閣の構造改革の一環であり、1月25日に閣議決定された経済財政諮問会議の 「構造改革と経済財政の中期展望」 (http://www.kantei.go.jp/jp/kakugikettei/2002/0125tenbou.html)が、「国 立大学の再編・統合を促進」し、「国立大学を早期に法人化」し、「民営化及 び非公務員化を含め民間的発想の経営手法を導入」することを求めていること に注目しなければならない。尾身科学技術担当相は、昨年11月19日の産学官連 携サミットで、「国立大学も非公務員型にして競争させたい。学生が集まるか どうかで自然淘汰する。」と発言し、非公務員化を淘汰の手段として、再編統 合を進める意向を表明している。再編統合と非公務員化、民営化は一体のもの として進められつつある。 ○トップ30: 文科省は1月17日に「トップ30」に関する骨子案を発表した(全文 は首都圏ネットのウェブページに掲載)。これは「悪評」(読売新聞1月18日付) によって、「21世紀COE」と改名されたが、4月に審査委員会発足、6〜7月申請、 8〜9月交付という日程が予定されている。  このプランは教育・研究にかかわる活動実績だけでなく、「大学の将来構想 と実現のための計画内容」も評価対象となっており、文科省はこれを通じて、 生き残りを賭けた再編統合のための大学間の競争に拍車をかけ、「重点4分野」 に向けた大学内部の組織再編を狙っていると思われる。実際、いくつかの大学 では「トップ30」のために、教員組織をはじめ、学部・学科の配置、任期制を 含めた組織再編を計画しており、それを通じて、人的・物的「資源」の重点配 置を推進しようとしている。これは、大学の淘汰をめぐる選別と競争の装置と して計画されており、組織から個人に至るまで、選別淘汰を行おうとするもの である。「トップ30」は、「物質的インセンティヴ」によって組織替えを強制 しようという、非学問的・反大学的な誘導策と言わねばならない。再編統合と ともに、これに対して、いかに立ち向かうかが問われている。 ○国立大学法人化: 国立大学法人化は3月の最終報告に向けて、文科省調査検 討会議連絡調整委員会で議論が行われている。1月25日に開かれた連絡調整委 員会の第5回会議(http://www.hokudai.ac.jp/bureau/socho/agency.htm)によ れば、論点は次の三点である。  運営組織: 中間報告におけるB案、C案のあいだにバリエーション(案の1)、 バリエーション(案の2)を設けている。基本的には経営(運営協議会)と教学(評 議会)を分離し、学外者を含む「役員会」を必ず置くものとし、その「議決を 経る」のか、大学の判断で「役員会」を置きその「議決を経る」のか、が二つ の「バリエーション」を分かつ論点となっている。  昨年の国大協臨時総会などでは、経営と教学の一致という国大協の従来の方 針を変更して経営と教学の分離を採用することへの慎重論が相次いだ。この論 点については、経営と教学の分離に加えて、「重要事項の役員会の議決」とい う方向で固まりつつあることを、国大協および各大学はいったいどう考えるの か。  中期目標: この点についてはA案(文部科学大臣が作成主体)、B案(大学が作 成主体で、大臣が認可)が選択肢となっている。通則法のスキームとは異なる と主張されてはいるが、A案、B案いずれの場合も、通則法の基本的サイクルを 変更するものではない。ここでも大学の主体的決定の可否が問われている。  職員身分: これについては、非公務員化への決定的な変更が行われようとし ている。1月25日の連絡調整委員会では、提出された意見資料を含め、会議で も非公務員型を主張する勢力が圧倒的であったと言われる。1999年に有馬元文 相は「公務員型なら」と政策転換をした理由を説明したが、ことここに至って 「非公務員型」が前提とされようとしている。この点は厳しく批判されねばな らない。  1月25日の閣議決定「構造改革と経済財政の中期展望」(前出)では、国立大 学の「民営化及び非公務員化」がうたわれるとともに、「国立大学の法人化に 伴う大学事務のアウトソーシングの促進」が求められている。これは、教員だ けでなく、事務職員を含めた一括非公務員化(および今後の民営化)を計画した ものに他ならない。  このような重大な変更を、「連絡調整委員会」という限定された委員会が各 委員会に諮ることなく、また国大協や各大学に諮ることなく、何よりも教職員 の同意を得ることなく決定するなどということは許されない。  連絡調整委員会は、今後2月7日、2月21日、3月6日に開催される。3月6日に は、最終報告の議論が行われる予定であり、この2月は、大学教職員の身分を 非公務員化するか否かを決定する重大な時となる。急ぎ取り組みが求められる。 ---------------------------------------------------------------------- [82-1-2] 連絡調整委員会配付資料「非公務員型に関する意見」 http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/dgh/02/131-hi-kmn.html ---------------------------------------------------------------------- [82-1-3] 「非公務員型を主張するセクタの偏りを見て思うこと」 http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/dgh/02/131-hi-kmn.html Date: Thu, 31 Jan 2002 23:54:11 +0900 From: Toru Tsujishita 「非公務員型を強く主張している以下の団体の名簿等を添付します。 ------ 1【経済財政諮問会議】 2【総合規制改革会議】 3【産業構造改革・雇用対策本部】 4【総合科学技術会議】科学技術システム改革専門調査会産学官連携プロジェクト 5【科学技術・学術審議会技術・研究基盤部会産学官連携推進委員会】 6【第1回産学官連携サミット共同宣言】 7【経済団体連合会】 8 読売新聞社 9 日本経済新聞社 ------ 1【経済財政諮問会議】、3【産業構造改革・雇用対策本部】はほぼ内閣と同じ 2【総合規制改革会議】 は、15名中10名が企業重役。他と共通部分ないが  7【経済団体連合会】と同じ社会的セクタ。 4,5 は以下4名が共通で同一視できる 生駒俊明  日本テキサス・インスツルメンツ株式会社代表取締役社長 小野田武  三菱化学株式会社顧問 岸輝雄   独立行政法人物質・材料研究機構理事長 堀場雅夫  株式会社堀場製作所取締役会長 4,6 は 以下5名が共通で同一視できる。   佐々木元日本電気株式会社代表取締役会長 井村 裕夫  総合科学技術会議議員 桑原 洋   総合科学技術会議議員 黒川 清  東海大学医学部長 山本貴史  株式会社先端科学技術インキュベータ代表取締役社長 5,8 は以下が共通  北村行孝   読売新聞社論説委員 まとめると、 ○ 1=3 は内閣の一部 ○ 2≒7 は実業家セクタから成る ○ 4,5,6,は共通メンバーが多く同一組織と見てよい(大学人も居る) ○ 8,9 は実業家セクタの広報紙 以上より、非公務員型を主張する団体・組織1〜9は、社会的には大変偏った セクタを代表していることになります。 公務員制度に伴う極端な制約は国立大学教員の社会的活動を阻み国立大学の社 会的存在感を薄めてきたことを考えると、非公務員型にはそれなりの意義はあ るかも知れませんが、日本社会の特殊なセクタの異様な熱望を見ると、今回の 「非公務員型」は、大学教員の活動を自由にするものではなく、大学教員を利 用するためのものとなることは間違いないと思います。大学を一部の社会的セ クタの欲求に応じて変えてしまうことは大学の存在理由を失うことになると感 じます。1〜9の要求する非公務員型は大学人の一部が期待する「非公務員型 」とは全く違うものであることを悟り、非公務員型国立大学法人は、固辞する べきではないでしょうか。そして「公務員」の意味が今代わろうとしているこ とを考えれば、公務員型の独立行政法人にならずとも、同じことは国立大学で できるのですから、余り意味がありません。最終報告が出た段階で、国立大学 教員がきちんと議論して独立行政法人化を退け、国立大学教員全員が痛みを共 有する「改革」を提言することで日本社会の理解を得なければならないのでは ないでしょうか。 辻下 徹 ------- 大学関係者は以下の通り。大学の中でもかなり偏ったセクタからしか出ていま せん。 1【経済財政諮問会議】  吉川 洋   東京大学大学院経済学研究科教授、  本間 正明   大阪大学大学院経済学研究科教授 2【総合規制改革会議】 【委員】  神田 秀樹  東京大学大学院法学政治学研究科教授  八田 達夫  東京大学空間情報科学研究センター教授  米澤 明憲  東京大学大学院情報学環教授 【専門委員】  西尾 茂文  東京大学教授生産技術研究所副所長  清家 篤   慶應義塾大学商学部教授  神田 秀樹  東京大学大学院法学政治学研究科教授  葉養 正明  東京学芸大学教育学部教授  森広 芳照  京都大学大学院情報学研究科教授 4【総合科学技術会議】科学技術システム改革専門調査会産学官連携プロジェクト 南谷 崇  東京大学先端科学技術研究センター長、 青木昌彦  スタンフォード大学教授 阿部博之  東北大学長 安西祐一郎 慶応義塾塾長 松尾稔   名古屋大学長 5【科学技術・学術審議会技術・研究基盤部会産学官連携推進委員会】  安井 至   東京大学生産技術研究所教授  川合知二   大阪大学産業科学研究所教授  白川 功   大阪大学大学院工学研究科教授  市川惇信 東京工業大学名誉教授  伊藤弘昌 東北大学未来科学技術共同研究センター副センター長  田中道七 立命館大学びわこ・くさつキャンパス副学長 6【第1回産学官連携サミット共同宣言】  東北大学未来科学技術共同研究センター教授   大見 忠弘  東海大学医学部長(日本学術会議副会長)    黒川  清 4,6 ----- ----- (名簿) 1【経済財政諮問会議】   議長 小泉 純一郎 内閣総理大臣   議員 福田 康夫  内閣官房長官   同  竹中 平蔵  経済財政政策担当大臣   同  片山 虎之助 総務大臣   同  塩川 正十郎 財務大臣   同  平沼 赳夫  経済産業大臣   同  速水 優   日本銀行総裁   同  牛尾 治朗  ウシオ電機(株)代表取締役会長   同  奥田 碩   トヨタ自動車(株)取締役会長   同  本間 正明  大阪大学大学院経済学研究科教授   同  吉川 洋   東京大学大学院経済学研究科教授 ---- 2【総合規制改革会議】   議長    宮内 義彦 オリックス株式会社代表取締役会長兼グループCEO   議長代理  飯田 亮  セコム株式会社取締役最高顧問     委員      生田 正治  株式会社商船三井代表取締役会長兼会長執行役員   奥谷 禮子  株式会社ザ・アール代表取締役社長   神田 秀樹  東京大学大学院法学政治学研究科教授   河野 栄子  株式会社リクルート代表取締役社長   佐々木かをり 株式会社イー・ウーマン代表取締役社長   鈴木 良男  株式会社旭リサーチセンター代表取締役社長   清家 篤   慶應義塾大学商学部教授   高原 慶一朗 ユニ・チャーム株式会社代表取締役会長   八田 達夫  東京大学空間情報科学研究センター教授   村山 利栄  ゴールドマン・サックス証券会社調査部            マネージング・ディレクター   森 稔    森ビル株式会社代表取締役社長   八代 尚宏  社団法人日本経済研究センター理事長   米澤 明憲  東京大学大学院情報学環教授    教育WG   主査 米澤 明憲  東京大学大学院情報学環教授   副主査  森 稔  森ビル株式会社代表取締役社長      委員      河野 栄子     株式会社リクルート代表取締役社長   佐々木かをり    株式会社イー・ウーマン代表取締役社長   八田 達夫     東京大学空間情報科学研究センター教授      専門委員      池本 美香     株式会社日本総合研究所調査部環境・              高齢社会研究センター主任研究員   金子 郁容     慶應義塾幼稚舎長   西尾 茂文     東京大学教授生産技術研究所副所長   葉養 正明     東京学芸大学教育学部教授   森広 芳照     京都大学大学院情報学研究科教授    ----- 3【産業構造改革・雇用対策本部】 本部長内閣総理大臣 副本部長経済産業大臣、厚生労働大臣、経済財政政策担当大臣、     財務大臣、内閣官房長官 本部員他のすべての国務大臣 ----- 4【総合科学技術会議】科学技術システム改革専門調査会産学官連携プロジェクト 座長 佐々木元日本電気株式会社代表取締役会長 4,6,7 石井紫郎  総合科学技術会議議員 井村 裕夫  同              4,6   桑原 洋   同 4,6 白川 英樹  同 前田勝之助 同 議員以外15名中 企業8名、大学関係:6名、独立行政法人:1名 青木昌彦  スタンフォード大学教授 阿部博之  東北大学長 安西祐一郎 慶応義塾塾長 生駒俊明  日本テキサス・インスツルメンツ株式会社代表取締役社長4,5 小野田武  三菱化学株式会社顧問 4,5 笠見昭信  株式会社東芝監査役 岸輝雄   独立行政法人物質・材料研究機構理事長 4,5 黒川 清  東海大学医学部長・日本学術会議副会長 4,6 関澤義   富士通株式会社取締役会長 瀬谷博道  旭硝子株式会社代表取締役会長 南谷崇   東京大学先端科学技術研究センター長 堀場雅夫  株式会社堀場製作所取締役会長            4,5 松尾稔   名古屋大学長 山下義通  株式会社21 世紀産業戦略研究所代表取締役社長 山本貴史  株式会社先端科学技術インキュベータ代表取締役社長  4,6 ----- 5【科学技術・学術審議会技術・研究基盤部会産学官連携推進委員会】 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu8/toushin/010701sw.htm 【委員】     川崎雅弘   科学技術振興事業団特別参与   末松安晴   国立情報学研究所長 【臨時委員】     川合知二   大阪大学産業科学研究所教授   岸輝雄    独立行政法人物質・材料研究機構理事長   北村行孝   読売新聞社論説委員           5,8   清水 勇   財団法人理工学振興会常務理事   白川 功   大阪大学大学院工学研究科教授   堀場雅夫   株式会社堀場製作所取締役会長   安井 至   東京大学生産技術研究所教授       【専門委員】     生駒俊明 日本テキサス・インスツルメンツ株式会社代表取締役社長   市川惇信 東京工業大学名誉教授   伊藤弘昌 東北大学未来科学技術共同研究センター副センター長   小野田武 三菱化学株式会社顧問   田中道七 立命館大学びわこ・くさつキャンパス副学長   田村真理子 日本ベンチャー学会事務局長   丹野光明 日本政策投資銀行新規事業部長   平井昭光 レックスウェル法律特許事務所弁護士・弁理士   古川保典 株式会社オキサイド代表取締役社長   吉田和男 京都大学経済学部教授 6【第1回産学官連携サミット共同宣言】・・・♯「学」は大学のことではない。 発言者 http://www8.cao.go.jp/cstp/siryou.html  科学技術政策担当大臣             尾身 幸次、4、6 (社)経済団体連合会会長            今井  敬、6、7  日本学術会議会長               吉川 弘之  総合科学技術会議産学官連携プロジェクト座長  佐々木 元、4,6,7  総合科学技術会議議員             井村 裕夫、4,6  文部科学省研究振興局長            遠藤 昭雄  経済産業省産業技術環境局長          日下 一正  本田技研工業?社長((社)経済団体連合会副会長)  宝酒造?副社長                 加藤郁之進  先端科学技術インキュベーションセンター社長  山本 貴史 4,6  東北大学未来科学技術共同研究センター教授   大見 忠弘  東海大学医学部長(日本学術会議副会長)    黒川  清 4,6 ----- 7【経済団体連合会】  会長 今井 敬 新日本製鐵会長  副会長   大賀 典雄 ソニー取締役会議長   岸  曉 東京三菱銀行会長   荒木 浩 東京電力会長   片田 哲也 小松製作所取締役相談役   森下 洋一 松下電器産業会長   槙原 稔 三菱商事会長   香西 昭夫 住友化学工業会長   上島 重二 三井物産会長   西室 泰三 東芝会長   吉野 浩行 本田技研工業社長 評議員会議長・副議長 議 長   那須 翔 東京電力相談役 副議長   樋口 廣太郎  アサヒビール相談役名誉会長   伊藤 助成   日本生命保険会長   今村 治輔   清水建設会長   大澤 秀次郎  日石三菱相談役   森川 敏雄   三井住友銀行相談役   張 富士夫   トヨタ自動車社長   秋草 直之   富士通社長   鈴木 敏文   イトーヨーカ堂社長   高原 慶一朗  ユニ・チャーム会長   庄山 悦彦   日立製作所社長 ----- 委員会委員長等(一部) 【行革・産業・国土関係】 10.行政改革推進委員会 委 員 長:大 賀 典 雄 (ソニー取締役会議長) 共同委員長:草 刈 隆 郎 (日本郵船社長) 11.産業問題委員会 共同委員長:瀬 谷 博 道 (旭硝子会長) 共同委員長:西 村 正 雄 (日本興業銀行頭取) 12.新産業・新事業委員会 共同委員長:高 原 慶一朗 (ユニ・チャーム会長) 共同委員長:出 井 伸 之 (ソニー会長兼CEO) 【技術・環境・エネルギー関係】 19.産業技術委員会 共同委員長:庄 山 悦 彦 (日立製作所社長) 共同委員長:北 城 恪太郎 (日本アイ・ビー・エム会長) 【社会関係】 27.人材育成委員会 委 員 長:浜 田   広 (リコー会長) 8. 読売新聞社 9. 日本経済新聞社 ---------------------------------------------------------------------- [82-1-4] 国立大学教職員組合委員長連名「国立大学職員の『非公務員化』に反対する」 国立大学教職員組合委員長連名:文科省調査検討会議宛要請 http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/020202monkayousei.htm Date: Thu, 07 Feb 2002 12:27:40 +0900 From: syutoken-net Subject: [he-forum 3395] 9単組委員長が非公務員型反対で文科省に要請他1件                要  請         国立大学職員の「非公務員化」に反対する 文部科学省 国立大学等の独立行政法人化に関する調査検討会議 連絡調整委員会主査   長 尾   真 殿 1.連絡調整委員会に提出された資料「法人化後の職員の身分に関する主な意 見」について  去る1月25日の調査検討会議連絡調整委員会に提出された資料「法人化後 の職員の身分に関する主な意見」は、経済財政諮問会議、総合規制改革会議な どの政府関係の機関、経済団体連合会、政党、新聞社説など「非公務員型又は それに近い主張」を多数掲載する反面、「公務員型を主張するもの」として全 大教(全国大学高専教職員組合)の意見1件を掲載するにすぎない。こうした 資料の編集は、明らかに「非公務員化」の主張に傾いたバイアスを含むもので あり、委員会における議論を誘導するものと言わざるをえない。これは、これ までの議論の経緯からすればきわめて不当である。調査検討会議の「中間報告」 においても3つの意見が同等またはそれに近いウェイトで存在することが示さ れており、また国大協(国立大学協会)が公務員型を支持する立場をとってき たことは周知のところである。 2.大学職員の意見を聴く必要がある  国立大学の職員は、公務員としてその職業生活を開始し、公務員としての地 位が保障されることを当然の前提として勤務に精励してきた。大学職員の大多 数は、今でもそうした地位が維持されることを信じている。そうした公務員と しての地位が一方的に変更されることをほとんどすべての職員が容認しないで あろうことは、わたしたちの行なっている調査などからも明らかである。  「公務員型」とするか、「非公務員型」とするかのもっとも根本的な問題は、 「身分保障」である。法律上の「身分保障」があるか、これを失うかというこ とは、職員にとってはその全職業生活にかかわる重大な問題である。こうした、 職業生活、雇用の基本にかかわる問題を、当事者である職員の意見を聴くこと なく一方的に決定することは、信義に反する。とうてい許されることではない。 大学教職員の身分は公務員であるべきである。  それにもかかわらず、職員の意見を聴くことなく、一方的に、非公務員化の 措置を決定するならば、大学の職場において雇用不安が広がり、日常の教育・ 研究業務の質も低下することになるであろう。文部科学省および調査検討会議 は、最終報告を決定する前に、全大教ほかの大学教職員の職員組合との誠意あ る交渉を行なうべきである。 3.公務員身分は「学問の自由」を保障するためにも必要である  国立大学教職員を非公務員にした場合には、教特法の教員に関する身分保障 が適用されなくなる。教特法の規定が「学問の自由」を守るために、歴史的な 経験に基づいて定められたことは言うまでもない。「学問の自由」は、大学に おける自由で創造的な教育・研究を発展させるための制度的な保障であり、こ れが大学の研究・教育活動にとって不可欠のものであることは今日でもまった く変わらない。  本来、「学問の自由」にとっては、私立大学にも同様の法的保障がなされる べきであるが、教特法の規定は事実上の規範としてこれまで私立大学にも及ん でいた。国立大学について「非公務員化」することによって教特法の規定が意 味を失うことになれば、それは、国公私立のすべての大学における教育研究の 自由を脅かすことになりかねない。  「学問の自由」を守るためにも、公務員身分を維持しなければならない。 4.大学の再編淘汰の道具にしてはならない  前述の資料にある「非公務員型」を主張する意見の多くは、民間企業との研 究協力や大学教員の兼職・兼業を可能にするために非公務員化が必要だと主張 している。しかし、企業との研究協力や兼職は現行制度の下においてもすでに 広く行なわれており、まして公務員制度改革がなされるならそうした問題はほ とんど解消するであろう。現在主張されている非公務員化のねらいは、むしろ 別のところにある。  「国立大学も非公務員型にして」「自然淘汰するのがいい」(尾身科学技術 担当相、朝日新聞2001年12月17日)という発言に示されるように、国立大学を 民営化または民営に近い形にすることによって、再編淘汰の手段にするという のが、今日の非公務員化の真のねらいである。こうした主張は、私立大学も含 めた大学の社会的、公共的な性格を見失った誤った議論であり、高等教育と学 問研究のバランスのある発展を阻害するものである。地域の発展、国民の高等 教育への欲求、科学研究の発展といった見地からすれば、市場競争によって大 学を淘汰するというような議論に組することはできない。 「非公務員化」をこのような大学の再編淘汰の道具にしてはならないのである。 以上の理由により、私たちは、調査検討会議に対して、以下のことを要求する。  1.国立大学職員の身分に関して、公務員身分を維持すること。  2.当事者である国立大学教職員の意見を聞くこと。 2002年2月6日  北海道大学教職員組合執行委員長     神沼 公三郎  新潟大学職員組合執行委員長       谷本  盛光  茨城大学教職員組合執行委員長      森野   浩  千葉大学教職員組合執行委員長      伊藤  谷生  東京農工大学教職員組合執行委員長    小島  喜孝  東京大学職員組合執行委員長       田端  博邦  愛知教育大学教職員組合執行委員長    舩尾 日出志  佐賀大学教職員組合執行委員長      西田  民雄  宮崎大学教職員組合執行委員長      恵下   歛 ---------------------------------------------------------------------- [82-1-5] 東大職員組合から国立大学教職員組合への連名参加呼びかけ http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/020202monkayousei.htm 「東職ほか8大学職組委員長連名による要請「国立大学職員の『非公務員化』 に反対する」を文科省調査検討会議に宛てて、2月6日付で送付しました。  つきましてはこの要請に賛同いただける他大学教職組の連名を募り、再度、 文科省調査検討会議へ要請を行いたいと思います。  教職組委員長名を基本としますが、組合名で賛同ができるところはそれでも 結構です。  お返事は東職宛てメールまでお願いします。  締め切り:2月19日(火) (2/20提出。次回調査検討会議は2/21)」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [82-3] 公務員制度に関する資料 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [82-3-1] 川村祐三「独立行政法人の職員」より「「国家公務員の身分」とは何か」 「独立行政法人ーその概要と問題点」(福家俊朗他・日本評論社) 第二部 中央省庁改革の全体構造と独立行政法人 第6章 独立行政法人の職員(川村 祐三)p141ー150より http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4535512124 「・・・・ 6.1 独立行政法人の職員とその身分 ・・・・灰聞するところでは、特定独立行政法人とその他の独立行政法人と の区分けは、主として独立行政法人化される機関の労使関係に配慮したもので あり特定独立行政法人の職員に国家公務員としての身分を保障することにより、 独立行政法人化への抵抗を弱めることが目的だったといわれる。もしそうだと すれば、そもそもそういう目先の目的だけの粗雑な理由で、職員の身分の区分 けをしようとすること自体が問題だといわなければならない。同時にそのこと は、特定独立行政法人の職員といえども、将来、その身分関係が再度安易に変 えられる危険性があることをも示すものである。・・・・ 6.2「国家公務員の身分」とは何か 6.2.1 現行法における「国家公務貫の身分」と成績制度 ・・・・ 現行国家公務員法は、国家公務員の定義について特別の規定を設け てはおらず、同法第2条第4項において「....人事院は、ある職が国家公務員の 職に属するかどうか及び本条に規定する一般職に属するか特別職に属するかを 決定する権限を有する」と定めることにより、その範囲の決定権限を人事院に 委ねている。そして人事院は、ある職が国家公務員に該当するか否かの判断に 当たっては、(i)国の事務に従事していること、(ii)国の任命権者によって任 命されていること、(iii)原則として国から給与を受けていることの三要件を 基準にしているという(「逐条国家公務員法」鹿児島・森園・北村共編)。 この三要件については、何をもって国の事務というかという難問を別にすれば、 さしあたり特に問題はないが、もともとある職が国家公務員であるかどうか、 かつ、一般職であるかどうかということは、国家公務員法の適用を受けるかど うかということと同義なのであって、それは結局その職について、同法の基本 理念である人事行政の公正の確保すなわち猟官制の排除、任用における公開平 等と成績主義の原則が適用されるかどうかということに帰着する性質の問題な のである。 ・・・・・ 6.2.2国家公務員の範囲をめぐる従来の議論 現行国家公務員法は、明治憲法下における「天皇の官吏」に代わるものとして、 日本国憲法の定める「全体の奉仕者」としての公務員制度を実現するために制 定されたものである。その基本理念は国民のために「公務の民主的かつ能率的 な運営を保障する」(国家公務員法1条)ことにあり、そのために官吏・雇員・ 傭人という官庁内部の身分制を撤廃するとともに、成績制度を基礎として公務 員の人事行政の政治的中立性を確保しようとするものであった。 このような現行国家公務員法の考え方については、制定直後からいろいろな批 判があった。その初期のものは、いわば戦前の官吏制度に対する郷愁から出た ものとでもいうべきもので、国家公務員の範囲を公権力の行使もしくは国家意 思の形成への参画に限定することを主張するなど、「天皇の官吏」から「全体 の奉仕者」ヘの転換の意味するところを理解しないか、あるいは敵視するもの であった。たとえば、占領末期の1951年、GHQの示唆もあって設置された占領 中の政令見直しのための委員会(正式には「政令改正諮問のための委員会」) は、国家公務員のうち行政権の行使に当たる職員について無定量の勤務義務を ふくむ特別の人事制度を導入すべきだとし、さらに人事院の廃止を求めるなど 国家公務員法の全面改定をもくろむものであったが、これはまさしく、戦前の 高等文官制度への復帰をめざす以外のなにものでもなかった。 1955年に公務員制度調査会が提出した「公務員制度の改革に関する答申」では、 さすがにそのような露骨な戦前回帰的表現はなく、新憲法下の公務員が旧憲法 下の官吏とは異なることを意識した内容となっているが、しかしその基本は、 国家公務員をいわゆる特別権力関係下にあるものに限定し、公務員の多くをそ の範囲から除外して私法上の雇用関係に置こうとするもので、要するに戦前の 官吏・雇員・傭人という身分制の復活をめざすに等しいものであった。このよ うな立場からの国家公務員法改定は1950年代後半に何度か試みられたが、諸種 の事情から成立には至らなかった。 ・・・・ ---------------------------------------------------------------------- [82-3-2] 公務員制度改革大綱:平成13年12月25日閣議決定 http://www.kantei.go.jp/jp/kakugikettei/2001/1225koumuin_s.html ■I. 政府全体としての適切な人事・組織マネジメントの実現 ・・・・・ ■II 新たな公務員制度の概要 1 新人事制度の構築 ・・・・・ (7)本府省幹部候補職員を計画的に育成する仕組みの導入 1. 基本的考え方 ・・・・・  このため、本府省幹部職員について厳正な登用審査を実施するとともに、採 用試験区分にとらわれることなく、本府省幹部職員としてふさわしい意欲と能 力を有する者を、本府省幹部候補職員として計画的に育成することを目的とす る仕組みの導入を図る。 2. 具体的措置  T種採用職員及びT種採用職員以外の職員のうち人事管理権者がその定める 基準により選考する職員を対象とし、本府省課長補佐の一定段階までを集中育 成期間とする。集中育成期間中は、能力評価及び業績評価に加えて、職務遂行 状況や育成状況を把握し、集中育成の対象としての適性を厳正に評価した上で、 集中育成対象とすることが不適当であると認める職員はその対象から外すもの とする。集中育成の対象となっている職員に対しては、計画的な勤務経験及び 研修・留学機会の付与等により特別な人材育成を図る。 (8)上級幹部職員の新人事制度 1. 基本的考え方 ・・・・・また、人事管理権者が個別に適材適所で人事配置を行い、職務と業 績を基準に処遇することが適当であることから、能力等級制度を適用せず、こ れらの職員にふさわしい任用・給与制度を設計する。  人事管理権者は、高度の行政課題に的確に対応するため、上級幹部職員につ いても、採用試験の区分にとらわれることなく、真に適材適所の人事配置を行 う。 2. 具体的措置 ア 任用  機動的・弾力的な適材適所の人事配置を確保し得る任用制度や職務、職責に 適切に対応した給与制度の基礎となるものとして、事務次官、局長、審議官と いった代表的な役職段階に応じ、簡素な段階の基本職位を設定する。  人事管理権者は、上級幹部職員としての適格性に関する統一的基準、個別の 職務に求められる知識・能力及び行政課題等を考慮して、上級幹部職員を任用 する。 ・・・・・・・ ■III. 改革に向けた今後の取組 ○ 国家公務員法改正案について、内閣官房行政改革推進事務局が中心となっ て検討を進め、平成15年中を目標に国会提出、関係法律案の立案及び下位法令 の整備は平成17年度末までに計画的に実施。 [82-3-3] 教育公務員特例法 抜粋 http://www.houko.com/00/01/S24/001.HTM (この法律の趣旨) 第1章  総 則 第1条 この法律は、教育を通じて国民全体に奉仕する教育公務員の職務とそ の責任の特殊性に基き、教育公務員の任免、分限、懲戒、服務及び研修につい て規定する。 第2章 任免、分限、懲戒及び服務 第1節 大学の学長、教員及び部局長 ■第4条 学長及び部局長の採用並びに教員の採用及び昇任は、選考によるもの とする。  2 学長の採用のための選考は、人格が高潔で、学識が優れ、かつ、教育行 政に関し識見を有する者について、評議会(評議会を置かない大学にあつては、 教授会。以下同じ。)の議に基づき学長の定める基準により、評議会が行う。  3 学部長の採用のための選考は、当該学部の教授会の議に基づき、学長が 行う。  4 学部長以外の部局長の採用のための選考は、評議会の議に基づき学長の 定める基準により、学長が行う。  5 教員の採用及び昇任のための選考は、評議会の議に基づき学長の定める 基準により、教授会(国立学校設置法第2章の2の規定によりその組織が定め られた大学にあつては、人事委員会。第12条第1項において同じ。)の議に基 づき学長が行う。  6 前項の選考について教授会が審議する場合において、その教授会が置か れる組織の長は、当該大学の教員人事の方針を踏まえ、その選考に関し、教授 会に対して意見を述べることができる。 ■(転任)第5条  学長、教員及び部局長は、学長及び教員にあつては評議会、部局長にあつて は学長の審査の結果によるのでなければ、その意に反して転任されることはな い。  2 評議会及び学長は、前項の審査を行うに当たつては、その者に対し、審 査の事由を記載した説明書を交付しなければならない。  3 評議会及び学長は、審査を受ける者が前項の説明書を受領した後14日以 内に請求した場合には、その者に対し、口頭又は書面で陳述する機会を与えな ければならない。  4 評議会及び学長は、第1項の審査を行う場合において必要があると認め るときは、参考人の出頭を求め、又はその意見を徴することができる。  5 前3項に規定するもののほか、第1項の審査に関し必要な事項は、学長 及び教員にあつては評議会、部局長にあつては学長が定める。 ■(降任及び免職)第6条  学長、教員及び部局長は、学長及び教員にあつては評議会、部局長にあつて は学長の審査の結果によるのでなければ、その意に反して免職されることはな い。教員の降任についても、また同様とする。  2 第5条第2項から第5項までの規定は、前項の審査の場合に準用する。 ■(公立学校の教育公務員の政治的行為の制限)第21条の4  公立学校の教育公務員の政治的行為の制限については、当分の間、地方公務 員法第36条の規定にかかわらず、国立学校の教育公務員の例による。  2 前項の規定は、政治的行為の制限に違反した者の処罰につき国家公務員 法第110条第1項の例による趣旨を含むものと解してはならない。 ■(教育公務員以外の者に対するこの法律の準用) ・・・・ 第22条の2 文部科学大臣が所管する特定独立行政法人で政令で定めるものの 職員のうち専ら研究又は教育に従事する者(次項において「独立行政法人研究 教育職員」という。)については、第4条第1項及び第5項、第7条、第8条 の2第1項及び第2項、第19条、第20条並びに第21条の規定中国立大学の教員 に関する部分の規定を準用する。この場合において、第4条第5項中「評議会 の議に基づき学長」とあり、「教授会(国立学校設置法第2章の2の規定によ りその組織が定められた大学にあつては、人事委員会。第12条第1項において 同じ。)の議に基づき学長」とあり、並びに第7条及び第8条の2第1項中 「評議会の議に基づき学長」とあるのは、「当該職員の勤務する特定独立行政 法人の長」と読み替えるものとする。  2 独立行政法人研究教育職員(補助的な業務に従事する者として当該独立 行政法人研究教育職員の勤務する特定独立行政法人の長が定めるものを除く。) については、前項に規定するもののほか、第21条の2の規定中国立大学の教員 に関する部分の規定を準用する。 ---------------------------------------------------------------------- [82-3-4] 政治活動の意味:国家公務員法・人事院規則・人事院規則の運用方針 http://www.urban.ne.jp/home/nob/kokkou.html 第一章 総則  (この法律の目的及び効力) 第一条 この法律は、国家公務員たる職員について適用すべき各般の根本基準 (職員の福祉及び利益を保護するための適切な措置を含む。)を確立し、職員 がその職務の遂行に当たり、最大の能率を発揮し得るように、民主的な方法で、 選択され、且つ、指導されるべきことを定め、以て国民に対し、公務の民主的 且つ能率的な運営を保障することを目的とする。 ・・・・ 第102条(政治的行為の制限)  職員は,政党又は政治的目的のために,寄付金その他の利益を求め,若しく は受領し,又は何らの方法を以てするを問わず,これらの行為に関与し,ある いは選挙権の行使を除く外,人事院規則で定める政治的行為をしてはならない. 第110条 左の各号の一に該当する者は、三年以下の懲役又は十万円以下の罰 金に処する。 ・・・・  19 第102条第一項に規定する政治的行為の制限に違反した者・・・・ ■ 人事院規則14−7[政治的行為] (政治的目的の定義) 5 法及び規則中政治的目的とは、次に掲げるものをいう。政治的目的をもつ てなされる行為であつても、第六項に定める政治的行為に含まれない限り、法 第百二条第一項の規定に違反するものではない。・・・・ 五 政治の方向に影響を与える目的で特定の政策を主張し又はこれに反対する こと。 六 国の機関又は公の機関において決定した政策(法令、規則又は条例に包含 されたものを含む)の実施を妨害すること。 ■ 人事院規則一四−七(政治的行為)の運用方針 (五)第五号関係 本号にいう「政治の方向に影響を与える意図」とは、日本 国憲法に定められた民主主義政治の根本原則を変更しようとする意思をいう。 「特定の政策」とは、政治の方向に影響を与える程度のものであることを要す る。最低賃金制確立、産業社会化等の政策を主張し、若しくはこれに反対する 場合又は各政党のよつて立つイデオロギーを主張し若しくはこれらに反対する 場合或は特定の法案又は予算案を支持し又はこれに反対する場合の如きも、日 本国憲法に定められた民主主義政治の根本原則を変更しようとするものでない 限り、本号には該当しない。 (六)第六号関係 本号中「国の機関又は公の機関において決定した政策」と は、国会、内閣、内閣の統括の下における行政機関、地方公共団体等政策の決 定について公の様限を有する機関が正式に決定した政策をいう。「実施を妨害 する」とは、その手段方法のいかんを問わず、有形無形の威力をもつて組織的、 計画的又は継続的にその政策の目的の達成を妨げることをいう。従つて、単に 当核政策を批判することは、これに該当しない。 ---------------------------------------------------------------------- [82-3-5] 教育基本法 http://list.room.ne.jp/~lawtext/1947L025.html 教育基本法  われらは、さきに、日本国憲法を確定し、民主的で文化的な国家を建設して、 世界の平和と人類の福祉に貢献しようとする決意を示した。この理想の実現は、 根本において教育の力にまつべきものである。  われらは、個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期する とともに、普遍的にしてしかも個性豊かな文化の創造を目指す教育を普及徹底 しなければならない。  ここに、日本国憲法の精神に則り、教育の目的を明示して、新しい日本の教 育の基本を確立するため、この法律を制定する。 ・・・・ 第六条(学校教育) ・・・・ 2 法律に定める学校の教員は、全体の奉仕者であつて、自己の使命を自覚し、 その職責の遂行に努めなければならない。このためには、教員の身分は、尊重 され、その待遇の適正が、期せられなければならない。 第十条(教育行政) 1 教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負つ て行われるべきものである。 2 教育行政は、この自覚のもとに、教育の目的を遂行するに必要な諸条件の 整備確立を目標として行われなければならない。 ---------------------------------------------------------------------- [82-3-6] 国家公務員の身分を与えない独立行政法人の職員の地位等 http://www.kantei.go.jp/jp/990126kettei/9901taikou-5.html 中央省庁等改革に係る大綱・推進本部決定 1999.1.26 V 独立行政法人制度に関する大綱 (1)独立行政法人の職員の身分  独立行政法人のうち、その業務の停滞が国民生活又は社会経済の安定に直接 かつ著しい支障を及ぼすと認められるものその他当該法人の目的、業務の性質 等を総合的に勘案して必要と認められるものの職員については、国家公務員の 身分を与えるものとし、こうした法人以外の法人の職員については、国家公務 員の身分を与えないものとする。どの独立行政法人がいずれの類型となるかに ついては、上記の基準に照らし、個別法令により決定するものとする。 (2)国家公務員の身分を与えない独立行政法人の職員の地位等  国家公務員の身分を与えない独立行政法人の職員の地位等については、次の とおりとする。 1.独立行政法人の職員は、独立行政法人の長が、その定める基準により任命 するものとする。 2. 職員の給与その他の処遇については、当該独立行政法人の業務の実績及び 当該職員の業績が反映されるものとする。 3. 独立行政法人は、職員の給与等の支給の基準を社会一般の情勢に適合した ものとなるよう定め、これを所管大臣に届け出るとともに、公表するものとす る。 4. 職員に対する服務及び懲戒については、就業規則で定めるものとする。 5. 業務の性質等に応じ一定の独立行政法人の職員に秘密保持義務を法令で課 すものとする。 6. 業務の性質等に応じ一定の独立行政法人の職員は、法令により刑法その他 の罰則の適用について「みなし公務員」規定等を置く。 7. 労働関係については、労働基準法、労働組合法、労働関係調整法等の適用 を受けるものとする。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [82-4] ■ 全国ネットワークから文部科学大臣への公開質問状 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ http://pegasus.phys.saga-u.ac.jp/UniversityIssues/question020201.html 文部科学大臣 遠山敦子様        国立大学独法化阻止全国ネットワーク(代表 山住 正己) http://pegasus.phys.saga-u.ac.jp/znet.html         事務局長 豊島耕一           840-8507 佐賀市本庄町1           佐賀大学理工学部物理科学科(教授)           電話/ファクス: (0952) 28-8845 拝啓 国会も始まりいろいろとご多端なことと拝察致します. その様な折りに恐縮ですが,国立大学の独法化問題につきまして,是非ともお 尋ねしたいことがあります.なにとぞよろしくお願いします.  現在,文部科学省の「調査検討会議」において国立大学の法人化の案が検討 されており,名称としては「国立大学法人」となりそうなことなどが先日公表 された「中間報告」で明らかになりました.しかしこれにつきましてはいくつ かの重大な疑問があります.そこで次の3点をお尋ねします.ご回答いただき ますようお願い致します. 質問1:「国立大学法人」制度は中央省庁等改革基本法第三十六条が定義する ところの「独立行政法人」に法律上含まれるのでしょうか.  これは極めて基本的な事ですが,必ずしも文部科学省や「調査検討会議」は このことを明言されていないように思いますので,是非とも明確にしていただ きたいと思います.  この「調査検討会議」発足に当たっての2000年5月26日の国立大学長・ 大学共同利用機関長等会議での文部大臣の説明では,「文部省としては,今後, 独立行政法人制度の下で,大学の特性に配慮しつつ,国立大学を独立行政法人 化する方向で,法令面での措置や運用面での対応など制度の内容についての具 体的な検討に,速やかに着手したいと考えております」とありますので,この 会議の検討の範囲は独立行政法人制度に限られるとも考えられます.しかしこ れから時間も経過しており,また「国立大学法人」という名称であることから 「独立行政法人」とは異なる制度を検討しているのではないか,という印象を 持つ人がいないとも限りません.もしそのようなことがありますと,国民が判 断を誤ることも起こり得ます. 質問2:中間報告が「中期目標」と「中期計画」の制度を採用していることは, 97年10月に発表された文部大臣の所信と基本的に矛盾するのではないでしょ うか.もし矛盾しないというのであれば,その理由を明確にお示し頂き,「説 明責任」を果たして下さい.  97年10月に発表された文部大臣の所信では,独立行政法人制度が定める「中 期目標」,「中期計画」についても,「文部大臣が3〜5年の目標を提示し, 大学がこれに基づき教育研究計画を作成,実施する仕組み,及び計画終了後に, 業務継続の必要性,設置形態の在り方の見直しが制度化される仕組みは,大学 の自主的な教育研究活動を阻害し,教育研究水準の大幅な低下を招き,大学の 活性化とは結びつくものではない」として,これに反対を表明されています. 昨年10月5日に私ども「全国ネット」は大学改革室長の杉野剛氏と会見しまし たが,その際貴省はこれを撤回されていないと明言されました.これに対して 中間報告ではこの「中期目標」等の制度が採用されていますので,97年所信と は矛盾するものと考えられますがいかがでしょうか.  中間報告にある「あらかじめ各大学が文部科学大臣に中期目標(案)を提案」 とするだけで最終的な決定権を文部科学大臣が持っているとすれば,問題は何 も変らないと私たちは考えます. 質問3:「中期目標」等の期間の終了時に,業務を継続させるかどうかについ て主務大臣はどのような関与を行うのでしょうか.  中央省庁等改革基本法三十八条八項および独立行政法人通則法三十五条には, 中期計画または中期目標の期間の終了時において,主務大臣が当該独立行政法 人の業務を継続させる必要性の検討を行い,「所要の措置を講ずるものとする」 とあり,さらに通則法三十五条には具体的に,政令で定める審議会が事業の改 廃に関し主務大臣に勧告することが定められています.しかしこの問題につい て中間報告は全く触れていません.  個々の法人の改廃に関して文部科学大臣が権限を持つかどうかはきわめて重 大な点です.上に引用した文部大臣の所信では,この制度についても明確に反 対されていますので,その態度が変わっていないのかどうかを明確にお答え下 さい.  以上,できるだけ速やかにご回答くださいますようお願いいたします.なお 質問1は非常に簡単な内容なので,これについては即答を期待しております.                                 敬具 2002年2月1日 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [82-5] 国立大学MLの紹介 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [82-5-1] 案内[kd 02-02-07] 「現在、国立大学関係の情報はメディアを通して間接的にしか国立大学教職員・ 院生・学生に伝わりません。しかし、マスメディアによる大学関係情報は文部 科学省記者クラブの自主規制でかなり偏ったものになっており、国立大学の独 立行政法人化が既定事実であるという報道を2年前からくり返し、日本の人達 が関心を持つ機会を巧妙に奪ってきました。そして、私たちも大学が社会から 支持されていないと無意識に思うようになり、独立行政法人化に危惧しながら、 それは最早既定事実であると諦め、文部科学省の指示に従い、法人化の準備が 種々の形で進めようとしています。  しかし、独立行政法人化の具体像が次第に明確になり、独立行政法人化に幻 想を抱く人も次第に減ってきました。現在、調査検討会議の連絡調整委員会で、 最終報告の議論が進んでいます。中間報告と政財官のその後の広報活動を見る 限り、非公務員型独立行政法人+外部者経営参加型企業形態の国立大学法人を 最終報告は提示することが予想されますが、現場の人事権を一掃し、時々の産 業界の要請に応じて大学を組み替えるシステムが危険なことはIT産業の短期 間の盛衰一つを見ても明らかです。国立大学協会は残念ながら大学社会の考え を適切に表明する機能はありません。最終報告が出た後、短期間に国立大学全 体で議論し、意思を日本社会に直接伝える必要があります。  それに必要なものは、マスメディアを通した間接的情報路ではなく、国立大 学教員の間の直接的な情報路です。2年前に北大で、ほぼ全教員のメール連絡 網を作り、昨年から、それを全国立大学に拡張する作業を行っています。現在、 北海道地区国立大学・山形・新潟・富山・筑波・東大・京大・九大・静岡・岡 山・広島・高知・徳島・鹿児島・琉大の方約8千名に「独立行政法人化問題週 報」と種々の情報を配信させて頂いております。  この度、新たに1200名(主に教員)の方に配信させて頂きたく、このメー ルを差し上げております。ぜひ、配信を御許し下さいますよう御願い致します。 転送を歓迎します。転送等により間接的に受け取られた方で直接配信を希望 される方がおられましたら、Subject 欄に sub kd と書いたメールを tujisita@geocities.co.jp宛にお送りください(なお、ac.jp ドメイン名以外 のアドレスから発信される場合はご所属の大学名を御教えください)。また、 今後の配信不可の方は、Subject 欄に unsub kd と書いたメールを同じ宛先に 御送りください。  全国の同僚に伝えたい意見・情報・提案等があれば、Subject 欄に[kd]と書 いて tujisita@math.sci.hokudai.ac.jp 宛てに御寄せ下さい(匿名希望は明 記してください)。  他の大学にも配信を広げたいと思っております。ご協力等頂ければ幸いです。 大学社会における、新しいタイプのメディアに成長していくことを願っていま す。  なお、ウィルス等が広がらないよう、配信アドレスは毎回変わりますが配信 先は同じです。  別便で、これまでに配信したものの一部を御送りします。 辻下 徹 *なお、この活動は、政府や産業界による極めて狭い視野に基づく強引な教育・ 研究 環境の改変作業が進行していることを危惧して、「教育は、不当な支配 に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負つて行われるべきものであ る」と命じる教育基 本法を尊重し、日本の人々から直接負託を受けて研究・ 教育活動に従事している大学 教員として、私個人の意思で行っているもので す。 ---------------------------------------------------------------------- [82-5-2] ■「日本の大学が迎える歴史的な瞬間を前にして、皆様にお知らせします」 [kd 02-02-02] ある国立大学教授からのメッセージより http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/kd/02/0202.html  国立大学の独立行政法人化に関して、気になる点をお知らせします。つい最近、本 学のトップは、「法人化後の本学の管理運営組織の素案」を提示しました。これはま だ骨格の提示だけで、これからどうなるかはわかりませんので、詳細の紹介は控えさ せていただきます。しかし、その素案に横たわる管理運営の思想は、従来の大学像か ら際立ってはなれたものです。このままの姿で本学が「法人化」されることのもつ意 味、さらにそれが他の大学に及ぼす影響を考えまして、このメール通信でご紹介し、 皆様のご注意を喚起させていただければと思います。国立大学の独立行政法人化の最 終案が出される3月を前にして。  なお、立場上、この通信が匿名であることをお許しください。 1.素案の骨格  この素案を簡潔にまとめると、(1)学長とかなりの数の副学長(外部からも積極 的に登用)によるトップダウン、(2)教授会の変質(人事を含めた審議議決機関か ら、教務を中心とする協議・了承機関へ改質)、(3)学部等から選ばれる委員会を 廃止して、副学長によるチームが個別管理事項を管理、(4)学部を廃止し、学生は 教育プログラムにより組織し、それに対応する教官組織を廃止、(5)研究分野別に 組織された教官はそれぞれに振り分けられた教育と研究組織に出向く、というもので あります。この外に、外部から登用された監事の存在がありますが、これは「法人化 」の「調査検討会議」の中間報告にあるものと同じです。(2)に関しては、教授会 の人事権がなくなりますので、たぶんこれは、法人化後の教員の身分が非公務員型と なり、それに伴って教育公務員特例法が廃止されることが前提とされていると予想で きます。  問題は、この案が、3月に予想される「調査検討会議」の最終報告書を先取りして いるのではないかということです。すなわち、「中間報告」の示唆する2つの危険、 「すなわち一方で、大学の独自性を強化するという形を取りながら、政府の大学に対 する統制を強める、ことによっては大きな混乱を生じさせる」か、「実質的には現在 の国立大学とほとんど変わりない」(金子元久、現代の高等教育、2001年12月 号、12頁)の中の前者に対応し、まさしくその混乱を大学自らが作り出すわけです 。 2.問題点  上の素案に基づいて作られる大学は、一見アメリカにあるトップダウン型の大学に 似ていますが、我が国の独立行政法人化構想の中でそれを位置づけると、もはや大学 と呼べるものではなく、国策型特殊法人、ないしは軍隊組織であります。  すなわち、上の内部構造組織が運営するものは、 (1)形の上では法人が自主的に策定するといわれていますが、実質的には、「国の グランドデザイン」(「調査検討会議」の中間報告)のもとで文部科学省により認定 された長期目標、中期目標と中期計画にそって、大学 法人そのものが外的に評価さ れ、財政的にも束縛される(外圧)、 (2)大学内部においては、自ら策定したことになっている細かい「中期計画」の達 成が重くのしかかり、さらに「任期制」による雇用不安という強迫条件下で、教員が 、相互に評価し競いあわされる(内圧)、 (3)学生は、現行よりも増額が予想され、しかも教育分野により異なる額の授業料 を背負わされるうえに、大学管理への意思表示の機会が与えられない(教育疎外)、 という、日本独特の大学組織であります。  独立行政法人化構想の中にある上記の組織による大学を、「外圧・内圧・教育疎外 にあえぐ大学」とみなすことは間違っているのでしょうか?  このような大学が、先進国でこれまでにあったでしょうか?また、これからもあり 得るでしょうか?  わたしは、そのような大学は、もはやその名に値する実態をもたないと思います。  今から思えば、日本の大学評価の項目に、世界にも例を見ない「管理運営」という 項目が入っている理由は、このような組織に国立大学を根底から変える意図を為政者 側がもったためです。そして、その意図を独立行政法人化により貫徹しようとしてい ます。  とくに、独立行政法人化にあたって導入される、算定根拠の不明確な「交付金」と いう財政的強迫条件は、評価する側の望む形の管理運営を大学自らが取り込み、先取 りせざるをえないものとします。そのような底知れない深淵に大学を引き込む仕掛け が、今回の独立行政法人化であるということを、冒頭に述べたわが大学の「法人組織 構想」素案に、私自身がこの目で垣間見た思いがいたします。 3.このような大学は受け入れられない  私どもは、「このような大学像を、本当に是として受け入れるのかどうか」という 判断をせまられていると思います。それは、歴史的な意義をもつ判断であります。  為政者側は現下の独立行政法人化の目的は、長期的にはグローバリゼーションの進 行による日本の相対的地位の低下への対策、短期的には当面の経済的困難の打開のた めに、大学に競争を持ち込むのだと言います。その中で、社会的にインパクトのある 優れた研究や、優秀な学生が育つのだと強弁します。しかし、視野狭窄の日本の為政 者には、大学と産業の関係がわかっていません。科学と技術、産業の関係を整理しな いままに、呪文のごとく「競争原理」に救いを求めているだけです。  皮肉なことに、わが為政者の目指す当のアメリカの1990年代からの経済復興は 、そのような整理が出来ていたから成し遂げられたといわれています。それを示すに は、「科学的原理の把握と発見は大学、それに対応した装置の研究開発は共同企業体 、その装置の更新はベンチャー企業という役割分担が機能した」(「IT汚染」、吉 田文和、岩波新書、2001年、53ページ)半導体産業の例を挙げれば充分です。  そのような整理のない、混沌とした目先の競争に満ちた大学では、創造的な研究は 育ちにくく、「研究哲学や研究思想など目もくれず、、研究技術に没頭し、ひたすら 論文を書き、国内外からの評価をいかに得るかということに憂き身をやつす:(大滝 仁志、学術の動向、2001年11月号)」研究者が跋扈するだけです。さらにいえ ば、そもそも以下に活写された日本の大学の持つ根元的な病魔が、拡大再生産される だけです。  「世界の中での日本の経済的比重が近年著しく高くなり、国際的連関も強くなって きた。このとき、日本の文化的水準の相対的低さが改めて浮き彫りにされ、世界の人 々に強く印象付けるものになってきた。特に、日本の大学の貧困さ、浅薄さが目立ち 、際立った形での形骸化がみられるようになった。それは、大学の物理的、経済的環 境の貧困ということではなく、大学における学問研究教育が、自由に生き生きと行わ れていないことに起因するものである。教員人事、学生選抜という面だけでなく、予 算執行面でも、日本の国立大学にはあまりにも恣意的な行政的制約条件が強すぎ、学 問研究に一生ささげようという真摯な研究者にとって、これほど悪い環境はないと思 われる反面、体制に迎合し、矮小な研究に従事する人々にとって、日本の大学ほど安 易に生きることができるような大学は他に例がないように思われる。」(「日本の教 育を考える」宇沢弘文、岩波新書、1998年、147頁)  また、優秀な学生の養成は言うまでもなく社会からの最大の期待で、我々がそれに 応えることは一義的課題です。しかし、日本の大学でそれを阻む要因の最大のものは 、高学費なのです。とくに多くの大学院生が、研究の傍らでバイトに身を削る姿には 、たとえば、それを目の前で見ているヨーロッパからの訪問研究者は絶句するばかり です。また、博士課程を終えた大学院生が抱え込む日本育英会の奨学金返済額の多さ 、しかも、その返済免除システムが現下の小泉改革で消滅するという破滅的事態を、 私たちは今、歯ぎしりしながら見据えているわけです。  出来ることなら、「彼らの支払う授業料をゼロに、あるいは少なくとも半分にした ら」、また、「奨学金を返済しなくても良い、あるいはその返済額を半分にしたら」 、どれだけ彼らが勇躍して勉学に集中することができるでしょうか?はたして、現下 の独立行政法人化が、その方向に歩むのでしょうか? 4.このような大学にしてはならない  大部分のマスコミが、ほとんど一方的に文部科学省よりの情報を流しているために 、社会が正当な判断をもちにくい状況の中で、どのように現下の独立行政法人化政策 と闘っていけばよいのか。たしかに容易ではありません。  しかしながらあくまでもその基本は、正々堂々と、大学としてのグローバルスタン ダードの理念である大学の自治と学問の自由の立場から、現下に展開されつつある文 部科学省、及びその背後の経済産業省、財界の目指す独立行政法人化プランを、繰り 返し繰り返し、さまざまな角度から、あきらめずに批判することでありましょう。ま じめな立場から、独立行政法人化に対して多くの大学人がもっている「大学の活動へ の、こと細かな文部科学省の制約から開放される」という期待は、もはや幻想でしか ないことがわかったのではないでしょうか。  グローバリゼーションは、経済的優位者が劣位者を征服するためのみに用意された 概念ではありません。それは、日本の一角に起きている事象を、すみやかに世界に知 らしめる手法も備えているのです。たとえば、上記の「外圧・内圧・教育疎外」に彩 られた大学環境の中での「日本のある国立大学の将来構想」が最終的に確定したら、 その大学の名前も公表して、独立行政法人システムの中でのその実体を英訳して、イ ンターネットで世界中の大学関係者に問いかけて、その反応結果を公表するというの も面白いでしょう。  時間はあまりありませんが、まだ間に合います。「日本に行って、流行の研究でポ スドクをやれば大金が入るぞ。だけど彼らのやっていることは、ほとんど俺たちのや ったことの焼き直しだ。それに、あんなに忙しくしているうちに、日本の学者はその うちに何も出来なくなるだろう。」いま欧米で流行っている噂が、このような法人化 によって定説とならないように、日本の大学の命運を左右する歴史的な瞬間がせまっ ています。  このままでは、私たちは本当にだらしがないと後輩たちに指弾されるでしょう。か つて、先の戦争をなぜ止めなかったかと、父たちが私たちに指弾されたように。 ---------------------------------------------------------------------------- [82-5-3] ■<国内外頭脳流出の危機 & あなたの治療費は不況と大学の治療費?> [kd 020209-2] From: C(国立大学付属病院教員) 現在とり沙汰されている、独立行政法人システムは将来以下のような問題を発 生させ、ボディブローのようにじわじわと(旧!)国公立大学を知の場所から似 非産業試験場(昨今の評価原理?であるインパクトファクターは利益の保証に も工業権の実績にもならない!)へと変質させ、研究者の私立大学、国外への 流失をきたすことは自明である。バブル経済同様に結局アメリカが日本の頭脳 を安く手にいれて、最後に日本に逆襲がくる。 1)独立行政法人大学と私立大学の差異は(曖昧模糊たる官僚的解答は別とし て)どうあるのか?。独立行政法人大学に足枷のみあるようでは、競争での敗 北は必至である。 2)独立行政法人の目的が、いまでも当初の国家公務員人員削減であるなら、 単なる統計処理の項目の変更にしかすぎず、国家財政に寄与するところが無い のは自明である。バカな役人のその場しのぎのアイディア(?)を後生大事 (アヤマチヲ認メナイノハ役人ノ努メナリ!)にしても諫早湾干拓のような事 態になり、後の負担(JR同様、身分を巡って大量の訴訟案件の発生が当然予想 される。憲法、労働法規、人事院規則等をすべて変えないかぎり、JRと同様、 多額の費用発生は必至。)は増え、係争処理で教育、研究どころでは無くなる。 3)現在の議論は、既に周知のごとく、教育ではなく産業の芽としての研究に しか置かれていない。種(人文科学を当然含めた広い意味での基礎科学)の無 いところには芽が出ない。土地と水と太陽(教育)がなければ芽は育たない。 昨今の不況で、貧すれば鈍するで種を食べ、土地を売ろうとしている。我々に 明日はない。無論、政財界、産業界は国立大学に言ったことはキレイに忘れて、 アメリカにまた“産業の芽”とやらを探しにいって、“日本の大学はxxxx xx”と勝手な批判をまたまた繰り返すでしょう。 4)一部の心ある研究者は自らの仕事を擲って、抵抗するであろうが、多くは 嫌気がさしてきて、魅力ある外国あるいは私立大学への移籍をおこなうであろ う。このため広く共有されるべき知的財産の海外流出と、売れない不良債権部 分のみが独立行政法人に停留することになる。(特に独立採算といっても2で 述べたように現行の公務員の権利の一方的な剥奪は後の係争負担という特大の 不良債権を増やすのみである。) そして国民の皆さん、あなたの病気の治療費は不況治療費と独立行政法人大学 の維持費になります。 5)大学病院を主とした一部現業部分については切り離して独立行政法人も当 然必要である(念のため小生は大学病院籍の教官)。医療保険その他の社会制 度を流用して研究している現状、研修教育と称して、若年者を安価な労働力と してこき使うシステムなど、独立行政法人でなければ、是正は困難である。現 在の国立大学病院は群雄割拠の教授個人医院と中央施設設備の集合体の感があ まりに強い。とても総合病院としての機能を果たしていない。また大学にこの ような現業機能を持たせることは土台、無理な話である。 ところが、多くの大学で大学病院の収入を財源に見こんでいる!。多くの公立 病院が赤字に苦しんでいるのに、大学病院が他学部に巨額の財政支援をできる はずなどない。もしできるのであれば、今度はその分は社会保険を非常に圧迫 することになる!。政府の役人がこんな初歩的な事もわからんようでは…。 え、そうではない、そうか、医療費や社会保障費、患者の自己負担(また上が るそうで。)という財源で産業の芽とやらを育成できるのか! いやー、頭の 良いことを考えるな。 ---------------------------------------------------------------------- [82-6] 「パートタイム大学生」制度への意見提出の勧め http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/nethe3407.htm  中央教育審議会「大学等における社会人受入れの推進方策について (答申 案)」に対する意見募集(*1)の締切が2月13日です。  大学と社会の新しい絆を模索する答申案の趣旨に誰も異論はないと思います。 今回の答申案では長期履修学生(いわゆる「パートタイム学生」)制度・専門 大学院1年制コースの制度化・通信制博士課程の制度化の3提案がされていま す。大学関係者は、大半の人が関与することになることですから、最低限一読 して、素朴に疑問に感じる点、新しいアイディア等があれば、数行のものでも 意見書として提出してはどうでしょうか。  どういう絆を社会との間に育てるかを大学が真剣に考えることが社会との絆 の重要な一部にあると思います。この3提案の趣旨が良いものであったとして も、それがトップダウンな形で実現した場合に、社会との絆を求める余裕や意 欲が大学社会に残るのかどうか、よく考えて見るべきではないでしょうか。  また、大学外の方も、大学と社会の関係を改善することを謳った答申案です から、答申内容がはたして社会が大学に望んでいることの核心を衝いたものな のかどうか、また、どういうことを本当に望んでいるのか、等、大学関係者と は異る視点からの意見を提出されることを要望します。  なお、中教審委員は提出された意見書に目を通す義務があります(*2)。 中教審委員にアイディアや意見を伝える機会としても活用できると思います。 また、文部科学省の中にも種々の意見の方が居られると思います。現在の政策 に批判的な方もおられるに違いありません。文部科学省内で種々な発言が起き 議論が深まる契機となる可能性も、微小ながらあるかも知れません。  最後に、答申案に関連して私見を少しだけ述べておきます。  答申案は、長期履修学生制度を「例外的」なものと位置づけているように感 じます。「もとより,学生の卒業時における質の確保を図ることは,大学等の 社会的責任であり,長期履修学生に対しても,厳格な成績評価を実施するなど, 安易な単位認定や卒業を抑制することにより,教育水準の維持向上を図ること が必要である。」という一節は、現在の科目等履修生制度との連携を困難にす る面があり、このままは「仏を作って魂入れず」の制度となってしまうことが 懸念されます。  「大学の社会的責任」は、「卒業」というラベルの品質を保つことではなく、 若干単純化して言えば、各学生に、科目(あるいはコース)の内容を完全に習 得させることです。しかし、完全に習得できる科目の種類や数は学生の能力と 意図に応じて多様なことは当然のことです。パートタイム学生制度を活かすた めには、科目等履修生制度との連携を諮り、さらには、教員にも学生にも不毛 な活動を強いている「単位取得卒業制度」そのものの見直し(*3)まで踏み 込んで頂きたいと思います。  以上は私の個人的な意見ですが、それぞれの大学教員は経験に基づき種々の 意見があると思います。大学という場のルール形成に関心を持つことは、大学 教員の重要な責務の一つであり、当事者として社会から付託されている業務の 一つではないでしょうか。 (*1)http://www.mext.go.jp/b_menu/public/2002/020101.htm (*2)「「新しい時代における教養教育の在り方について」(答申案)に寄 せられた意見について」 http://www.mext.go.jp/b_menu/public/2002/020201.htm (♯)意見数は36件。「今回いただきました皆様の御意見は、中央教育審議 会の答申のとりまとめに当たり、参考とさせていただいております。答申は、 2月21日の総会において提出される予定です。」とありますので、はたして 中教審委員の方が目を通したかどうかは心もとないとは思います。なお、私の 知っている範囲では3名が意見提出しています[81-3] (*3)参考文献:藤田 整「大学教育に「卒業」という制度は必要か」 大阪市立大学「経済学雑誌」第73巻第4号(1975.10.25) p64-74 時論 http://www.ac-net.org/doc/01/705-fujita.shtml 藤田 整「大学に「卒業」は無用ー学校教育活性化のための提案」 (人文書院 2000.10) http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4409240641/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [82-7] 大学の法人化問題シンポジウム- 大学の法人化と公務員制度改革は何をもたらすか- ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/hpstop2.htm#_HPB_ROLLOVER1 日時:2月27日(水)6時30分〜 場所:東京土建会館(新宿)地図はこちら 内容(報告)  1,公務員制度改革の問題点 国公労連書記長 小田川義和氏  2,産業総合研究所にみる 独立行政法人の現状と問題点 全経済産業労働組合 (予定)  3,大学法人化の問題点 東大職員組合委員長 田端博邦氏 主催:都大教・東京国公 後援:全大教関東・関東ブロック国公 協賛:日本科学者会議東京・東京私大教連 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [82-8] その他目次(国立大学独立行政法人化問題のお知らせ欄より)  [82-8-1] 2/08 赤間道夫「大学問題の昔と今――大学の病とはなにか?」  [82-8-2] 2/08 文部科学省:「教科書に対する意見提出窓口」の設置について  [82-8-3] 2/07 井桁貞義(早稲田大学文学部)「オンデマンド授業原論 」より  [82-8-4] 2/07 文部科学省・科学技術振興調整費ニュース−第227号−  [82-8-5] 2/06 国立大学の再編統合・独法化に反対する2.2討論交流会声明-  [82-8-6] 2/06 大手町博士のゼミナール「導入半年の独立行政法人  [82-8-7] 2/06 「成果主義の諸問題」(大企業での問題例2/6)  [82-8-8] 2/06 東京都教職員組合ウェブサイトより:川村祐三「なぜXY理論?」  [82-8-9] 2/03 「大学システム改革研究会」提言についての  [82-8-10] 2/02 「大学システム改革研究会」提言(日経・毎日)  [82-8-11] 1/31 黒木氏ウェブサイトより:『恐慌の罠――なぜ政策を間違えつづけるのか』  [82-8-12] 1/31 文部科学省「大学(国立大学)の構造改革の方針」について 2002/01/30  [82-8-13] 1/31 上田誠也「基礎学術を守るために」『科学』(岩波書店) 2002年2月号巻頭言  [82-8-14] 1/29 毎日新聞社説01/26「国立大統合 理念、目的を明確に示せ」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [82-8-1] 2/08 赤間道夫「大学問題の昔と今――大学の病とはなにか?」 (メールマガジン「日本国の研究」第130号2002.2.1【書評】) http://www.inose.gr.jp/back/02-2-1.html 竹内 洋著『大学という病――東大紛擾と教授群像――』(中公叢書、2001年10月、ISBN4-12-003186-1) http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4120031861/249-3606452-8173948 ---------------------------------------------------------------------- [82-8-2] 2/08 文部科学省:「教科書に対する意見提出窓口」の設置について http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kyoukasho/kentei/f_020103.htm ---------------------------------------------------------------------- [82-8-3] 2/07 井桁貞義(早稲田大学文学部)「オンデマンド授業原論 」より http://www.kt.rim.or.jp/~igeta/sousaku/ondemand.html 「・・・ここでぜひ書き留めておきたいことがある。この「演習34」によって 大学で初めて言葉を交わす友人ができた、という2年生がいることである。・・・・」 ---------------------------------------------------------------------- [82-8-4] 2/07 文部科学省・科学技術振興調整費ニュース−第227号− http://www.mext.go.jp/a_menu/kagaku/chousei/news0227.htm 平成14年1月28日「創造的研究成果を促す研究者の人材マネージメントのあり 方に関する調査」(委託先:財団法人 未来工学研究所)「・・・必ずしも任 期付き雇用のような形で流動化せずとも、日本の研究所がこれまで採用してき た他機関への出向が研究業績の向上に寄与すると考えられる。・・・」 ---------------------------------------------------------------------- [82-8-5] 2/06 国立大学の再編統合・独法化に反対する2.2討論交流会声明- 「文科省調査検討会議における非公務員化決定を阻止しよう」 http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/020202touronseimwi.htm ---------------------------------------------------------------------- [82-8-6] 2/06 大手町博士のゼミナール「導入半年の独立行政法人 ◆サービスの質と効率性◆相反する使命 どう両立」(Yomiuri On-Line) http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/dr/20011016md01.htm ---------------------------------------------------------------------- [82-8-7] 2/06 「成果主義の諸問題」(大企業での問題例2/6) http://isweb37.infoseek.co.jp/business/mnfuji2/wkran1_1.htm ---------------------------------------------------------------------- [82-8-8] 2/06 東京都教職員組合ウェブサイトより:川村祐三「なぜXY理論?」 http://www1k.mesh.ne.jp/tokyouso/s5/series5.htm#j01 ---------------------------------------------------------------------- [82-8-9] 2/03 「大学システム改革研究会」提言についての Yahoo! JAPAN BBS でのCpoirewjp 氏のコメント1・コメント2 http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=ED&action=m& board=1086166&tid=9qna9bga4nfhna99tc0afka1bfm2bda1aa&sid=1086166&mid=4650 ---------------------------------------------------------------------- [82-8-10] 2/02 「大学システム改革研究会」提言(日経・毎日) http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/dgh/02/201-teigen.html 『毎日新聞』2002年2月1日付 大学改革:有志グループが提言 個性的な大学づくりなど求める 「大学改革について研究を進める前学長や企業幹部らの有志グループが、政府 が進める国立大学の独立行政法人化などの改革に関して、大学自身の意識改革 を求める提言をまとめ、1日公表した。  メンバーは元東大教授で日本テキサス・インスツルメンツ会長の生駒俊明氏 や、総合科学技術会議議員で前京都大学長の井村裕夫氏、東芝監査役の笠見昭 信氏ら18人。  提言は、大学のあるべき姿や日本の将来像が論議されないまま大学改革が進 み、大学は自分の大学の将来にしか関心がないと指摘。大学に対し、競争社会 を勝ち抜ける個性的な大学づくりや、研究成果の社会への還元、履修方法の多 様化などを求めた。また、各大学が入試制度改革や教職員の雇用、組織改革、 財源の確保などを独自に進めることが重要だとし、政府が大学の管理・運営に 口を出せないシステムの構築も要望した。 【元村有希子】」 ---------------------------------------------------------------------- [82-8-11] 1/31 黒木氏ウェブサイトより:『恐慌の罠――なぜ政策を間違えつづけるのか』 (ポール・クルーグマン)中央公論新社「・・・・「構造改革なくして景気回 復なし」+「景気が回復したら、改革する意欲がなくなってしまう」という氏 の言葉に代表される考え方に疑問を持った方は、ポール・クルーグマンの新刊 を手に取ってみるのが良いと思います。・・・・」 http://www.math.tohoku.ac.jp/~kuroki/keijiban/b0036.html#b20020130200254 ---------------------------------------------------------------------- [82-8-12] 1/31 文部科学省「大学(国立大学)の構造改革の方針」について 2002/01/30 http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/14/01/020199.htm ---------------------------------------------------------------------- [82-8-13] 1/31 上田誠也「基礎学術を守るために」 『科学』(岩波書店) 2002年2月号巻頭言 http://www.iwanami.co.jp/kagaku/KaKa200202.html ---------------------------------------------------------------------- [82-8-14] 1/29 毎日新聞社説01/26「国立大統合 理念、目的を明確に示せ」 http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/nethe3333.htm ---------------------------------------------------------------------- [82-8-15] 1/11 独法化経費は最低数千億円 ♯(独法化後は国立大学は政府と不動産借用契約を結ぶために、現在使用して いる不動産等の登記・評価が必要となる。その費用は最低数千億円という(宮 脇淳「国立大学法人の財政ーー制度と運用の検証」,IDE 2001.12月号 特集< 「国立大学法人」のすがた> p38-42, IDE事務局 03-3431-6822 より購入可能) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【後書】政官界には「省益」や「派閥益」を守るために非難轟々となることを 承知の上で悪人として振舞う方も居ます。国立大学の教育研究環境の劣化を防 ぐことは某省の「省益」を守るより多くの人に意義のあることではないでしょ うか。そのためなら「既得権益墨守」程度の悪口をマスメディアに敲かれるこ とくらいは我慢できるのではないでしょうか? ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【発行の趣旨】国立大学独立行政法人化問題に関連する情報(主に新聞報道・ オンライン資料・文献・講演会記録等)へのリンクと抜粋を紹介。種々のML・ 検索サイト・大学関係サイト・読者からの情報等に拠る。転送等歓迎。 【凡例】#(−−− )は発行者のコメント。・・・は省略した部分。◆はぜ ひ読んで頂きたいもの。 【関連サイト】http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/dgh/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発行者:辻下 徹 e-mail: tujisita@geocities.co.jp ------------------------- 発行部数(括弧内は1/26からの増減) (2002.2.10 現在) 1684(+7): Mag2:968(+7)|CocodeMail:379(+4)|Pubzine:98(0)|melma:72(0)|  melten:59(-3)|Macky!:52(-2)|emaga:29(0)|melonpan:27(+1) 直送 約730(北大評議員・国立大学長・国大協・報道関係・国会議員等) ------------------------- Digest版 発行部数 約9200(国立大学), ML(he-forum,reform,aml,d-mail) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ End of Weekly Reports 82