受取日時:Mon, 05 Feb 2001 13:07:21 +0900 発信者:小野 有五 電子住所:yugo@ees.hokudai.ac.jp 電話番号: 保存場所:http://www.ac-net.org/home/hokudai/doc/010205-ono.html |
受取日時:Mon, 5 Feb 2001 20:22:20 +0900 発信者:渡辺暉夫 電子住所:teruwata@ep.sci.hokudai.ac.jp 電話番号: 保存場所:http://www.ac-net.org/home/hokudai/doc/010205-watanabe.html |
Date: Tue, 6 Feb 2001 12:52:52 +0900 To: hu-members,Teruo Watanabe From: "Takahashi Hideki" Subject: Re: ポプラ並木を含む学内の大樹伐採への反対のお願い 樹木伐採に関して(高橋英樹、総合博物館資料基礎系): 私は長い間植物園にいたので樹木伐採については同じような問題がありました。管 理者としての立場にたつとやはり危険があると判断された(特に委員会など専門家か ら)場合には、枝を払うとか伐採するとかの判断に傾くのは自然の成り行きです。 ただキャンパス内の樹木伐採決定が安全管理側に傾きすぎている印象を受けていま す。もう少し植物学、生態学の専門の教官も入れた検討も必要ではないでしょうか。 特にこれまでの倒木状況というマップで紹介されている図には、倒れた樹木名が 「不明」とか、ただ「カエデ」とか書かれていて種名が分かりません。エコキャンパ スを標榜するなら、どこになんという種類の樹木が生えているかを押えておくのは 「基本の木」でしょう(太い樹木は財産として樹木台帳に種類とともに載っているは ずですが)。 エコキャンパスをフレッシュマンの自然教育に生かせるのではないかと個人的には 考えているのですが、そのためにはどこになにが生えている、あるいは生息している という基本的な情報を調査し記録し、長期的な変動をモニタリングすることが必要だ と思っています。今回の問題で、キャンパスの管理を事務方だけにまかせるのでな く、教官学生の積極的な参加の契機になれば幸いです。 ----- Original Message ----- From: Teruo Watanabe (by way of Toru Tsujishita) |
Date: Tue, 6 Feb 2001 18:30:14 +0900 To: hu-members From: Yutaka Saito Subject: ポプラ並木を含む学内の大樹伐採 農学研究科生物生態学体系学講座動物生態の齋藤です。 ポプラ伐採の件で、学内でのmail交換が始まっております。小野さんの問題提起に 対して、現在幾つかの反応mailが届いております。それを見ていますと、この件につ いて誤解や情報不足があるようです。またこのようなmailは学生や職員に対しても配 信して全学的に意見をいただくのが必要かなと感じました。 ところで、私は、エコキャンパス推進専門委員会(施設・環境委員会キャンパス環 境専門委員会、現委員長井上医学部長)の委員の1人として、この決定に関わってま いりましたので、現在行われている議論に対して若干の訂正を行う義務があると考え 、このmailを書いています。なお、より正確な事情、決定に関わる経緯については、 今後当該委員会の委員長等からお願いたします。 小野さんの意見全般について: 学内の緑を守り、保全のための方向性を審議するのがエコキャンパス委員会ですが 、それはあくまでも大學は教育研究機関であるという前提のもとで行うのが、当委員 会の役割です。学内の主要動脈である中央道路に面した樹木に倒壊のおそれがあり、 人命に関わる危険が予想されるという緊急事態に対して、それを当面放置して、時間 をかけて論議をというのは、どうでしょうか。それこそ大學の危機管理能力を問われ かねません。もちろん、このようになるまで(ここでは専門家の樹木診断が正しいと して)放置した責任は、問われるべきかもしれませんが(それは、あまり過去のこと であり、数年前に設置されたエコキャンバス委員会としては、どうしようもありませ ん)。今の時点では、残念だが仕方がない、今後これらの樹木の後継樹を植林して、 また緑を復活させようというのが、委員会の苦渋の結論でした。したがって今回の決 定では、環境そこへ至る過程で、学内専門家(研究者)による論議はつくされたと考 えています。従来本部事務方におまかせしていたキャンパスの環境管理を、現総長の 下で「新たに設置された」専門家によるキャンパス環境専門委員会およびその親委員 会で充分検討した結果であるという点を、ご理解いただければと思います。この点、 高橋さんの「事務方だけの判断」ととれる意見には少し誤解があるようです。本委員 会での審議内容および経過については当該部局の委員あるいは本部事務部でお調べい ただければすべてわかることですで、今後はその点お調べいただいてから、このよう なdebateをいただければと存じます。 なお、補足的に付け加えますが、今回の樹木医の学内樹木の診断は、主に老木のみ 25本で診断料が100万前後がかかったとのこと。また、今回の伐採には数百万(正確 には事務方にお尋ねください)、もし保存を考えるとその数十倍以上の経費がかかり 、それをしなければ樹木の数20-30メ−トルの範囲(当然道路と建物も多く含みます )で立ち入り禁止という措置が必要だとの報告を受けたと記憶しております。正確な 数字を記録しなかったのは私の怠慢ですが、その件については事務方におたずねくだ さい。 さらに補足すれば、保存したいというのが大方の委員の意見でしたが、そのための 費用の捻出がほとんど絶望的であるということが、今回の決定のもとにあります。も し保存を強く訴えるのであれば、そうお考えの方々、そのための対案(具体的な方法 、数千万にのぼると考えられる保存経費の募金や、学内での特別経費計上のコンセン サス作りなど)を出していただき、緊急にそれを学内に発信していただければ幸いで す。不正確な情報と対案なしのただの反対では、私はそれを支持することはできませ ん。 以上、この件につき、詳しい情報が事前に皆様にお届けできなかったことをお詫び するとともに、ご報告いたします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 〒060-8589 札幌市北区北9条西9丁目 北海道大学大学院農学研究科 環境資源学専攻生物生態学体系学講座 動物生態学研究室 (北海道大学農学部 応用動物学講座) 齋藤 裕 URL:http://www.agr.hokudai.ac.jp/ecosys/depes.html −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− |
Date: Thu, 8 Feb 2001 17:40:09 +0900 Subject: Re: ポプラ並木を含む学内の大樹伐採 Cc: hu-members 齋藤 裕 樣 理学研究科の辻下です。質問とコメントです。 伐採に関して、施設・環境委員会・キャンパス環境専門委員会に最終決定権があった のでしょうか。それとも、総長もしくは評議会などの上位機関によって最終的に伐採 が決定されたのでしょうか。 伐採決定の主な理由は保存経費が高額な点だ、と齋藤樣は以下のように説明されてい ますが、経費を考慮した上での伐採是非の総合的判断は、本来、総長または評議会に よってされるべきことではないか、と思ったのでお聞きした次第です。 > さらに補足すれば、保存したいというのが大方の委員の意見でしたが、そのための >費用の捻出がほとんど絶望的であるということが、今回の決定のもとにあります。も >し保存を強く訴えるのであれば、そうお考えの方々、そのための対案(具体的な方法 >、数千万にのぼると考えられる保存経費の募金や、学内での特別経費計上のコンセン >サス作りなど)を出していただき、緊急にそれを学内に発信していただければ幸いで >す。 保存すべきだという意見をもつ委員が大半で、技術的にも保存可能だったとすれば、 専門委員会の使命は、それを上位機関に報告するところまでなのではないでしょう か。保存実現のために必要な多額の経費が他の諸経費と比べてどちらが重要かという 判断は、総長もしくは評議会により、全学の意向や市民の意見等も汲み、北大の未来 戦略を鑑み、総合的見地か判断されるべきことではないでしょうか。 なお、北大のシンボルであり、一朝一石には取り戻せない、メインストリートに聳え る元気な老ポプラ達を治療し支え保存することは、数億円の創立125年記念基金の 使い途として(既に使用計画が決まっていなかったとすれば)適切なものという感想 を持ちました。 辻下 徹 理学研究科数学専攻 内線 3823 tujisita@math.sci.hokudai.ac.jp http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/tjst これまでの伐採に関する全学メール4通のログは次にあります: http://www.ac-net.org/home/hokudai/doc/010205-ono.html |
Date: Fri, 9 Feb 2001 14:29:50 +0900 To: hu-members From: 小野有五 Subject: ポプラ並木を含む学内の大樹伐採:経過報告と意見交換会のお知らせ 北大教官各位 まず初めに、今回のキャンパス内の大樹伐採に関しまして、やむをえず全学メールで意見を述べさせて いただきましたことをお詫び申し上げます。「北大時報」で公表されてから1週間以内にも伐採されてし まうかもしれない、というせっぱつまった状況もありましたが、すでに委員会や評議会で正規の手続きに 従って決定されたにことがらに関して、このような方法で異議を申し立てるということが、構成員として は正しくないことであるというご指摘ももっともであり、もっと早い時点で、委員会に直接、意見を申し 上げたり、働きかけを行うことを怠っていたことを深く反省しております。また、文学部前の大木の伐採 は今回の計画とは無関係で、増築工事のためにやむなく健康な大木を伐ったというものでした。誤った情 報をお流ししたことをあわせてお詫びいたします。しかし、「北大時報」の内容で判断するかぎり、今回 の伐採には、まだ多くの問題点が残っているように思われること、さらに市民に知らされないままこのま ま伐採が強行されれば、北大にとって決してよい評価にはならないと思われること、そして環境科学を教 え研究している立場からして、そのような状況があるのにそれを見過ごしてまえば、自分自身の研究や教 育そのものが意味を失ってしまう、ということから、やむをえず全学メールに要望書を発信させていただ きました。多くの方にはご迷惑をおかけしたかもしれず、あらためてお詫び申し上げます。しかし一方で は、メール上で伐採に賛同するたくさんのお返事をいただいたほか、活発なご議論もいただき、心より感 謝いたしております。 先日のメールでお送りした「要望書」は一部の文言を修正したうえで、昨日、総長室に文書としてお届 けいたしました。また施設部の方ともお目にかかり、説明をいただきました。明日(2月10日)、午後 1時半ー4時に学術交流会館第三会議室で、この件に関する市民もまじえた意見交換会を開きたいと思い ます。メールでいただいたさまざまなご意見を整理し、一般市民の方がたからのご意見をうかがって、伐 採しないですませるための私たちなりの案をまとめ、来週早々に、あらためて総長ならびに皆様にお伝え するつもりです。 急なことで申し訳ありませんが、ご都合のつく方はできるだけ明日の意見交換会に参加していただき、 ご意見を賜りたいと存じます。 論点を整理いたしますと、 (1)樹木医は、中に大きな空洞ができていることを主たる理由に、倒木の危険がきわめて高い「危険 木」という認定をしているが、空洞のある高木が、そうでない高木より倒れやすいという科学的根拠はな い。(風で木が倒れるメカニズムを研究されておられる方がいらしたらぜひご教示下さい。) (2)成長の早いポプラと、成長が遅く、また樹齢が数百年にのぼるハルニレの保全は同一基準では論じ られない。 (3)樹木医は、根元ぎりぎりまでの舗装や、人・車の通行によるインパクトをきちんと指摘している。 それらを軽減する方策をまず提示すべきである。(交通、道路舗装などの研究者のご検討をお願いいたし ます。) (4)21世紀の潮流は、「自然と共存する人間生活の追求」であり、我々は、教育・研究を通じてそれ を率先して人々に伝える義務がある。大学が教育・研究の場であることは当然であるが、「倒れる危険を もつ老木といかに共存していくか」を大学が身をもって示すことも重要な教育である。逆に、「教育・研 究のためには少しでも危険のあるものは排除する」という考え方は、少なくとも環境科学・環境倫理にお いてはなりたち難い。 (5)つねに何がしかの危険をもつ自然と共存するためには、管理者も、これまでのように危険があるか らといってそれを除去したり改変するのではなく、自然を残すことが求められている。その場合、自然を 残すことによって、何らかの事故が起きたときに、管理者がどこまで責任を問われるかは、必ずしも一義 的には決まらない。まずすべきことは、「倒れるという潜在的な危険がある」という警告を十分に行うこ とである。(4)に述べたような教育目的のために、北大では潜在的な危険を受容したうえで、老木を残 している、という明確な表示を各入り口や樹木の周辺で周知徹底させるべきである。このような十分は周 知徹底があれば、訪問者の自己責任も問いうるのではないか。(法学的なご検討をお願いいたします。) (5)万一の事故に対して、いきなり国家賠償を考えるのではなく、「エルム基金」のようなものを設け て、保険をかけておくことも可能であり、それも検討する必要がある。 まだいろいろありますが、論点を以上のような5点にまとめてみました。明日の討論に期待しておりま す。決して「反対のための反対」ではなく、北大のめざす「エコキャンパス」をよりよいものにしていく ための行動であることをわかっていただきたいと存じます。 2001年2月9日 北大キャンパスの樹林を考える市民の会 準備委員会 代表 小野有五 賛同者:学内・学外(北大名誉教授を含む)多数の市民 2月9日正午現在: 署名者265名、 学内賛同メール発信者 68名。 準備会連絡先::エコネットワーク TEL011−737−7841 FAX: 737−9606 北大地球環境研地球生態学講座:小野有五 内線2220 FAX:011-706-4866 |
Date: Fri, 9 Feb 2001 19:26:01 +0900 To: hu-members From: Yutaka Saito Subject: 辻下さんの疑問へ 以下は 2001.2.9 Fri 10:58:10 に受信したものです。伐採は評議会が承認済みであ ることは本日の理学部教授会で渡辺暉夫教授から報告がありました。他の点について は問いあわせ等はしておりませんが、明日の意見交換会に必要な情報と思いますので 回送致します。(辻下) -------------------------------------------------------------------------- 辻下様 以下のコメントにお答えいたします。ただし、これは1委員のやや曖昧な記憶に基 づくものですので、詳しくは親委員会に問い合わせて事実関係を確認後に、公開いた だければと思います。 > > > 伐採に関して、施設・環境委員会・キャンパス環境専門委員会に最終決定権があった > のでしょうか。それとも、総長もしくは評議会などの上位機関によって最終的に伐採 > が決定されたのでしょうか。 →これは、当該委員会がWGであることから、当然親委員会すなわち施設計画委員会 で審議され、さらにその上(多分評議員会)で決定された方針であると理解していま す。 > > 伐採決定の主な理由は保存経費が高額な点だ、と齋藤樣は以下のように説明されてい > ますが、経費を考慮した上での伐採是非の総合的判断は、本来、総長または評議会に > よってされるべきことではないか、と思ったのでお聞きした次第です。 →最終決定についてはおっしゃる通りです。専門委員会としては、保存と再生につい て、経費だけではなく、今後の学内の環境特に樹木の育成管理について専門的な立場 で、そのWGの結論を出したということです。先生のおっしゃる意味の決定というの がよくわかりませんが、WGとして一定の諮問に対して、諮問されたことに方向性に ついて結論を出すのはあたりまえではないでしょうか。おっしゃる意味は、決定せず に親委員会に投げるのが正しい、ということですか? > →一読すれば、だれでもおっしゃることがもっともだと考えると思います。しかし、 北海道大学の構内にどれでけの危険な古損木があり、どれでけの森が、市民の土壌盗 掘、あるいは植物採取、さらには学生のゴミ投棄、森の中での心ないスト−ム行為な どで痛めつけられているか、あるいは野生動物が、学内の心ない(というよりその害 がわかっていない)人たちが放置したり、飼育したりしているイヌやネコ、さらに散 歩に来て放たれたイヌなどによって生命を落としているかを、ご存知ですか。この委 員会は、これらの諸問題について新たな方向性をだすために設置された委員会です。 それらの問題解決のためには、それぞれにかなりの費用と労力が必要であり、それら を総合して勘案した上で、果たしてあのポプラだけを無理して保存することができる か、そのような議論を行った上での結論です。研究や教育に回す予算を大幅に削って も、もっとコンサ−バティブな学内環境保全をやるべきだというコンセンサスを得る のでなければ、今回のことだけを取り上げて問題にすることが妥当かどうか、お考え 下さい。 > 保存すべきだという意見をもつ委員が大半で、技術的にも保存可能だったとすれば、 > 専門委員会の使命は、それを上位機関に報告するところまでなのではないでしょう > か。保存実現のために必要な多額の経費が他の諸経費と比べてどちらが重要かという > 判断は、総長もしくは評議会により、全学の意向や市民の意見等も汲み、北大の未来 > 戦略を鑑み、総合的見地か判断されるべきことではないでしょうか。 → これは、間違っています。委員のほとんどはできるなら保存したいという方向で 検討したが、結局それはポプラのような弱い樹種(もともと基本的に、街路樹として は不適当な樹種なのです)では、ここまで古くなって痛んでいては無理だと判断した ということで、保存すべきだという意見の委員が大半なのではありません。 > なお、北大のシンボルであり、一朝一石には取り戻せない、メインストリートに聳え > る元気な老ポプラ達を治療し支え保存することは、数億円の創立125年記念基金の > 使い途として(既に使用計画が決まっていなかったとすれば)適切なものという感想 > を持ちました。 → 私もそれは同感です。秋に見るあのポプラは、わたしの30年間の北大での生活に とっても、思いで深いものです。しかし、お考えいただきたいのは、あのポプラにそ れだけのお金を使って、では他のケイテキの原始の森は消えてもいいのか、あるはポ プラ並木もどうでもよいのか、さらに18条通りは、木も植えずに放置して良いのか、 そういう全体の中で、125周年記念事業の環境整備を行ってきたのです。数年は、多 分歯の抜けたような景観となるのでしょうが、私たちの後でこの大學で学ぶ人たちに は、立派に育った後継樹や、125周年事業で新たに植えられた多くの緑を残して、快 適なキャンパスライフがおくれるように、それが緑化推進に関わる委員会の考えてい ることなのです。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 〒060-8589 札幌市北区北9条西9丁目 北海道大学大学院農学研究科 環境資源学専攻生物生態学体系学講座 動物生態学研究室 (北海道大学農学部 応用動物学講座) 齋藤 裕 Tel/Fax:011-706-3893 Fax: 011-757-5595 URL:http://www.agr.hokudai.ac.jp/ecosys/depes.html −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− |
Date: Fri, 9 Feb 2001 19:28:17 +0900 To: Ono Yugo From: Teruo Watanabe Subject: Re: ポプラ並木を含む学内の大樹伐採:経過報告と意見交換会のお知らせ Cc: hu-members 小野先生 取り急ぎ 小野先生のご指摘:伐採しないですませるための私たちなりの案をまとめ、来 週早々 に、あらためて総長ならびに皆様にお伝えするつもりです。 ーーー危険性の問題をクリヤーできればあの見事なポプラは残っていて欲しいという 気持ちです. ただ,万一,事故がおきたら(以前,ポプラの大きな枝が折れたそうです.確 率は低 いにせよ,当たり所が悪いと死亡事故になったと目撃された先生はおっ しゃっておら れた),これは刑事責任になります.そして危険だと認定され ている以上,刑罰は避 けられません.この点だけは決して軽視しないでくだ さい. (3)樹木医は、根元ぎりぎりまでの舗装や、人・車の通行によるインパクトをきちんと指摘している。 >それらを軽減する方策をまず提示すべきである。(交通、道路舗装などの研究者の ご検討をお願いいたします。) ーーーキャンパス・マスター・プランでは中央道路に車を入れないことを基本 として いるのです.それがいつ実現するかはわかりませんが.当面のいろい ろな策もあるか もしれませんが. >的には決まらない。まずすべきことは、「倒れるという潜在的な危険がある」とい う警告を十分に行うこ >とである。(4)に述べたような教育目的のために、北大では潜在的な危険を受容 したうえで、老木を残 >している、という明確な表示を各入り口や樹木の周辺で周知徹底させるべきである 。このような十分は周 >知徹底があれば、訪問者の自己責任も問いうるのではないか。 ーーー場所は人と車の通りの多い中央道路ですからね.訪問者の自己責任で済むでし ょうか? 私は豊浜トンネルの事故で,事故調が「予知予測は困難」とした問題を例に出 したい と思います.検察審査会にかかって検察の不起訴は不当とされ,再度 検討され,結局 は不起訴となりました.この10日が時効だそうです.予知予 測が困難であってもーー, なのです. 今問題になっているポプラ並木で万一事故がおきれば,過失ですよ. 有名なポプラ並木で事故がおきれば考え方は別になるのかもしれません. (5)万一の事故に対して、いきなり国家賠償を考えるのではなく、「エルム基金」 のようなものを設け >て、保険をかけておくことも可能であり、それも検討する必要がある。 ーーー死亡事故さえありうるとすれば,基金の問題ではないのでは? ともあれ,市民に愛され,人と自然の調和したキャンパス作りを目指したいと いうお 気持ちは良くわかりました. 市民がポプラを愛して下さることを大切にしたいと思います.平成のポプラ並 木が見 事な枝振りを見せる日が早くくることを願っています. Teruo Watanabe Division of Earth & Planetary Sciences Graduate School of Science, |