==> |Back Number総目次

Weekly Reports  No.42  2001.3.5 Ver 1.2

http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/wr/wr-42-01305.html 総目次:http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/wr/all.html ━━━━━━━━━━━━━━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [42-1]衆議院文部科学委員会2001.2.27 [42-1-1]讀賣新聞 2001年2月28日 [42-1-2]藤村修議員ホームページより [42-1-3]衆議院ビデオライブラリーより [42-2]文部科学省・独立行政法人化調査検討会議 [42-2-1]目標評価委員会 2001.2.21 [42-2-1-1] 『東京新聞』2001年2月22日付報道 [42-2-2]組織業務委員会2001.2.28運営組織「基本的考え方」案 [42-2-2-1]『日本経済新聞』2001年3月1日付け報道 [42-3]国立大学協会第8常置委員会のホームページ [42-3-1]2000.12.11議事録より [42-3-2]2001.1.12議事録より [42-4]独立法人化の弊害:国立研究所で「メール検閲」への動き [42-5]白鳥紀一「『離れ』たのは理科からでしょうか」より [42-6]橋本健二「教育機会の不平等と階層格差の固定化」より [42-7] 都立大学生自治会の署名運動[35-4]続報 [42-8]「きょうの引用」より [42-8-1]加藤周一「言葉と人間」(朝日新聞社) p138 [42-8-2] 野村一夫「社会学感覚」(1998 ISBN 4-8301-0822-3)p618 [42-9]3/8東北大学学生自治会独法化反対集会(於衆議院議員会館会議室) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [42-1]衆議院文部科学委員会2001.2.27 [42-1-1]讀賣新聞 2001年2月28日 「教員養成系大学再編や統合必要 衆院委で文部科学相町村文部科学相は二十 七日の衆院・文部科学委員会で、現在四十八ある国立の教員養成大学・学部に ついて、「教員の数が減っているのにこれだけの大学や学部が必要なのか。当 然見直さなければならない」と、再編や統合を進める必要があるとの認識を強 く示した。国立大全般に関しても「国立大だからといって未来永ごう存続でき るものではなく、納税者から見て理由のない大学は存続しえない。自己改革努 力をしない大学は廃校されてしかるべきだ」と述べ、国際競争力強化や活性化 にむけて努力をしない大学は廃校もあり得る考えを明らかにした。 国立大の独立行政法人化をただした藤村修委員(民主)の質問に答えたもの。 最近の公立学校教員の採用は一万一千人程度だが、教員養成大・学部の卒業者 は昨年で約一万五千人。このうち教員に就職したものは33.7%に過ぎず、文部 科学委員会えは、教員養成大・学部の在り方について有識者懇談会を設置して 検討を進めている。」 ---------------------------------------------------------------------- [42-1-2]藤村修議員ホームページに掲載された質問事項 http://www.aia.ne.jp/‾cgi2/fujimura/good3/cgi-ssi/good/good_detail.cgi?seq=136 「国立大学の独立行政法人化に関する検討の現状について ・平成11年4月の閣議決定で、「国立大学の独立行政法人化については、大学 の自主性を尊重しつつ大学改革の一環として検討し、平成15年までに結論を得 る」とされた。ここでは、その後の「検討」の簡単な経緯と、現在時点におけ る町村文部科学大臣の独立行政法人化についての見解を問う。 ・そもそも国立大学が「独立行政法人」になじむものかどうか。「21世紀教育 新生プラン」では、「世界水準の大学づくりを推進します」として、大学の競 争的環境整備の中に国立大学の独立行政法人化が書き込まれているが、独立行 政法人化以外には上記の目的達成の良い方法はないのか。今まで通りに99の 国立大学をそのまま存続させることの問題点を教えてほしい。 ・戦後の新制大学発足時に69の国立大学が発足したが、それから半世紀以上 経過した現在における国立大学の役割、存在理由をどのように考えているか。」 ---------------------------------------------------------------------- [42-1-3]衆議院ビデオライブラリーより http://www.shugiintv.go.jp/ref.cfm?deli_id=12764 3:02 〜 3:20の約18分が藤村委員(民主党)と町村文部大臣の国立大学の独 立行政法人化についての質議。文部大臣は、危機感のない大学を廃止する意見 が「納税者」から<現実に>寄せられていることを示唆し、廃止のペナルティ を明示しながら大学関係者に自己改革を迫っていることを明らかにした。 ♯主務省が目標(ここでは、統合再編成)を呈示し、具体的計画は大学が作成 ♯し実行する、うまくできなければ廃止する、という独立行政法人制度の精神 ♯を文部科学省はすでに取り入れて活用していることになる。 町村「国立だから潰れないと思っている危機感がない大学や教員には驚く。私 が潰す潰さないという僭越な話しをしているのではなく、納税者からそんな大 学に税金を使うことはまかりならずという声が実はある。そういったことをま ず危機感として大学関係者に持ってもらっていま自己改革の努力を迫っている。 しかし恣意的判断は困るということで、大学を評価する機関を作り、自己評価、 第三者評価を行うことになっている。なるほどこれは存在意義がない、となれ ば、それはやっぱり廃止するしかない、と思う。」 を受け、藤村修委員は昨年5月26日の文部大臣説明に捕われずに、99国立 大学全体を独立行政法人化する護送船団方式はやめ、統合再編・廃校・私学化・ 地方立化等の検討を個々の大学について行うべきだと主張すると共に、独立行 政法人化後では不可能になるので、この5年間に文部科学省の指導下で遂行す べきことを要求した。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [42-2]文部科学省・独立行政法人化調査検討会議 ---------------------------------------------------------------------- [42-2-1]目標評価委員会 2001.2.21 http://www.hokudai.ac.jp/bureau/socho/agency/chosa-mokuhyo.htm#l07 ---------------------------------------------------------------------- [42-2-1-1] 『東京新聞』2001年2月22日付報道 「大学評価、予算配分に反映 独法化会議作業グループ..」 http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/nethe1669.html 大学評価、予算配分に反映 独法化会議作業グループ 生き残り競争に拍車 国立大学の独立行政法人化(独法化)について検討している文部科学省の調査 検討会議の作業グループは二十一日、独法化後の国立大学を六年ごとに評価し、 予算配分に反映させるべきだとする検討案を同会議の目標評価委員会(委員長・ 松尾稔名古屋大学長)に報告した。独法化された国立大の経営基盤となる運営 費交付金の配分額が評価結果に左右された場合、大学間の財力に今以上に大き な差がつくのは必至だ。研究中心の旧帝大や学部教育中心の地方国立大などと の種別化も促すとみられ、生き残りをかけた大学間の競争がいっそう激化しそ うだ。 検討案では、独法化の大枠を定める通則法で、主務大臣が「三―五年」の期 間で指示・認可することになっている中期目標や中期計画について、大学だけ 「六年」とするよう提案。大きな変更がある場合は、年度単位で可能な限り柔 軟に見直すべきだとした。 目標・計画期間終了後の評価については、同省が設けた独立行政法人評価委 員会(または新設の国立大学評価委員会)が、「大学評価・学位授与機構」など の評価を尊重して行うことを提言。具体的な評価内容として(1)中期目標の達 成度(2)重要事項の履行水準(3)財務などの業務の適正な執行―などを例に挙げ た。 そのうえで、評価結果について「大学の活性化に資するような方法で次期目 標計画における予算配分に反映させる」と言及。評価により、国からの予算配 分を変えることを初めて明確にした。教官や学生の数であらかじめ決まってい る「当たり校費」を除く、各大学への運営費交付金の額に、今以上の差がつけ られる見通しが強まった。 検討案ではこのほか、国立大学については「中期目標」とは別に「長期目標」 を定めることも提案。国の政策目標や国立大学協会の大綱に基づいて、独立行 政法人の中で、例外的に十年以上の目標が設けられる可能性が浮上した。 ---------------------------------------------------------------------- [42-2-2]組織業務委員会2001.2.28運営組織「基本的考え方」案 http://www.hokudai.ac.jp/bureau/socho/agency/k130301-01.htm 国立大学法人の管理運営組織についての基本的考え方 I 国立大学法人の運営組織原理 1.国立大学法人は、国から施設と運営費の提供を受け、学術研究と高等教育 及びその研究教育と結びついた付帯的業務を行う組織である。従って、国の所 轄の下にあって、研究教育の特性に合致した自主的で責任ある管理運営を行う。 2.国立大学法人は、自主的で責任ある管理運営を行うためには、内部に自律 的かつ効率的な意思決定と執行の体制を持たねばならない。 3.国立大学法人は公共の負担で運営される組織である。従って国の関与を受 けるだけでなく、国民に対して開かれかつ社会の要請を不断にとりいれうる体 制を持たねばならない。 4.国立大学法人は、日本社会の学術文化水準向上への責務と 国際競争上の 責務を持っている。研究教育の質の向上をつねに図るような体制を持たねばな らない。 II 法人化に伴う点 1. 国の行政機関の一部であったために国(主に文部省)で行っていたことが、 国立大学法人に移る。国立大学法人は、大学毎の財務、給与決定、職員人事、 基本財産管理、契約や訴訟の法的主体・対象となること等、権限や責任が大幅 に拡大するのに対応した管理運営組織を持たねばならない。 2.法人化によって大学は、法人の長や役員・監事等の法人組織をもつので、 これを学長・副学長、評議会、教授会、運営諮問会議などの従来の自治的管理 運営組織の中に明確に位置づけねばならない。 III 法人化の有無にかかわらず、改善が必要とされてきた点 1.学長の主導のもと機動的な運営を行う。 2.円滑に全学的意思決定を行う。 3.学術的・社会的ニーズの変化に対応する。 IV 法人化に伴う運営組織改革の主要点 1.学長が統括する分担と連帯の役員組織を作り、これを法人の執行組織とす る。法人化に伴う権限と責任の拡大の相当分を役員組織で担う。 2.運営諮問会議を、大学が一層適切に社会の要請に対応できるよう整備する。 3.役員組織と評議会等、執行機関と審議機関の関係を明確にする。 4.(必要な大学においては)部局長会議の部局間調整機能を強化し、全学的 意思形成を円滑にする。 (参考) 現行の運営組織 1. 国立大学に、運営諮問会議、評議会、教授会という運営組織を置き、そ れぞれの構成、機能や取扱い事項について国立学校設置法に規定している。国 立短期大学や筑波大学に関する若干の特別の規定も置かれている。(第7条の 2〜第7条の6、第7条の11)。 2.国立大学に、学長、副学長、教授・助教授・講師・助手等の教員、事務職 員、技術職員等を置くことになっている。それぞれの任務や選考方法について、 学校教育法、教育公務員特例法や同施行令で定めている。学長は、校務をつか さどり、所属職員を統督し、副学長は「学長の職務を助ける」。現在2名置い ている国立大学が多い。部局長(学部長または研究科長、附置研究所長等)は、 部局の業務をつかさどる。 3.運営諮問会議は、学外の有識者からなる学長の諮問機関であり、教育研究 上の基本計画、大学の行う評価に関する重要事項、その他大学の運営に関する 重要事項について、学長に助言・勧告を行うことになっている。(平成12年 度から全国立大学に設置。国立学校設置法、第7条の2) 4.評議会は、学長、部局長、研究科または学部・附置研究所等から選出され た教授、学長が指名する教員から成り、学長を議長・主宰者とし、基本計画、 学則等の規則・規程、予算の見積もりに関する方針、組織改廃・学生定員、教 員人事方針、教育課程編成、学生厚生補導、学生の入学・修了・学位授与・在 籍方針、評価、「その他大学の運営に関する重要事項」について審議し、かつ 国立学校設置法および教育公務員特例法の規程によりその権限に属させられた 事項(学長の選考等教員人事等)を行うことになっている。(国立学校設置法、 第7条の3) 5.教授会は、国立大学の学部、特定大学の大学院研究科、附置研究所、教養 部におかれ、学部・研究科の教育課程の編成、学生の入学・修了・学位授与・ 在籍、その他その組織の教育または研究に関する重要事項について審議し、か つ教育公務員特例法の規程によりその権限に属させられた事項(教員の選考等) を行うことになっている。(国立学校設置法、第7条の4) ---------------------------------------------------------------------- [42-2-2-1]『日本経済新聞』2001年3月1日付け報道 「国立大法人化、役員組織を執行機関に」  国立大学の独立行政法人化問題を検討している文部科学省の調査検討会議は 28日、大学の基幹組織を学長を中心とする執行機関(役員組織)と重要案件を 審議する議決機関(評議会)に区別し、学長のリーダーシップによる機動的な 意思決定を可能とする組織の試案をまとめた。  検討会議の組織業務委員会で示された試案は、役員組織の構成員を学長と複 数の副学長、事務担当とし、例えば(1)評議会への議案提出権(2)給与の決定 (3)基本財産の管理――などの権限を付与することを想定している。役員組織 の執行について監事が業務、会計監査を行う。現在の国立大の意思決定は制度 上、学長が行うものとされているが、実際は部局ごとの教授会、全学の評議会 が実質的な意思決定機関として機能している。法人化に伴い、大学が職員の給 与・人事の決定、財産の管理、契約や訴訟の主体となるため、権限と責任の拡 大に対応した運営組織体制の整備が課題となっていた。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [42-3]国立大学協会第8常置委員会のホームページ http://res-info.nagoya-u.ac.jp/kokudai/index.htm 議事録2001.1.12より 「委員長から次のように説明し了解を求められた。  各大学で実際に評価を担当する人に評価に関する情報が届きにくい状況があ るので,ホームページを整備し速やかに情報を入手できるようにすべきとのご 意見をいただいていたが,これについては,第8常置委員会の評価の関係にか ぎらず,国大協として包括的にその取り扱いを検討する必要があるので,理事 会で議論することとなった。なお,第8常置委員会として評価についての情報 公開を行う場合は委員長校が行うのが適当との判断から,名古屋大学でホーム ページを開くことにしたい。(了承)」 ---------------------------------------------------------------------- [42-3-1]2000.12.11議事録より http://res-info.nagoya-u.ac.jp/kokudai/001211.PDF 「どの専門委員会とも結論的なことはまだ出ないので,取り敢えず最善のケー スを仮定し,それを前提に検討をすすめていかざるを得ないというのが座長連 絡会議で了解された。そのほか,今後,「独立行政法人化」という用語を使う のは止め「国立大学法人」ということにし,また,「法人化」という用語では なく「法人格を取得する」ということにした。 設置形態検討特別委員会では,委員長から求められて,名古屋大学で議論がす すんでいる「法人格の取得と大学運営について」について説明し,質疑応答を 行った。また,東京大学の小早川教授から,国立大学の法人化の方法に関し説 明を聞いた。通則法の造りは間接方式であり,直接方式には「国立大学を設立 し,大学は設立されると同時に法人となる」(A −a )と「国が法人を設立 し,法人は当然に学校教育法上の大学とされる」(A −b )があり,A − a は現行制度の仕組みにとりわけ近く一番望ましいが簡単には通らないかも しれないということであった。 以上の報告・説明について,次のような質疑応答があった。 ○東大の報告書や自民党の提言にも「国立大学法人」という同じ言葉を使って いるが,それぞれニュアンスが異なるので,全体を包括した形なのか,それと も通則法を特例法でモディファイするものすべてを指すのかはっきりしないと いけない。 ○通則法と別の法律を作るのではなく,通則法に準拠する形になるのであろう。 ○99大学すべてが国立大学法人化するのは難しいと思う。具体的な形というこ とではなくても運用ということで実質化される。その場合,どういう手当てが 成し得るか。 ○国大協が,国立大学のままでいくのか,法人格を取得するならどういう形で いくのか,意見をまとめるべきであるが,まだできない。蓮實会長は,国立大 学側からのメッセージの発信は1月がデットラインではないかと言い,各専門 委員会で意見がまとまらなければ,長尾委員長私案ということででも出してほ しいと言われている。 ○国大協は任意団体で,“仲良しクラブ”であるが,国立大学法人化になった とき,文部省とはどのような関係をもとうというのか,その組織の性格はどの ようなものか。 ○“仲良しクラブ”のままでは駄目であり,連合組織は法人でなければならな いと思う。たとえば持株会社のようなものをイメージする。 ○法人化の制度設計にそういうものが入っているかどうかでかなり異なってく るので,大事な問題として議論が必要である。 ---------------------------------------------------------------------- *大学評価・学位授与機構大学評価委員会等との意見交換 ・・・ ○ 大学と機構の間で意見が相違したときに,その調停役に第8常置委員会が 買ってでるということか。 ○ 機構の評価に対し大学から異議申し立てがあった場合,機構は再審議し最 終報告にクレームも併せて公表するシステムになっているが,そのシステムに 第三者による調停というものをどういうように乗せるのか乗せないのか,また, 第8常置委員会が調停を行うかどうか議論願いたい。 ○異議申し立てに関しては外国では訴訟でしかできない。大学側から不服申 し立てが出ないようなプロセスを作ることが必要と思う。暫く機構がどういう プロセスで行うか見守ってはどうか。それから考えても遅くないと思う。 ○一つ一つの大学だけでなく学部・学科も関連してくるので,それを個別に この委員会で取り上げていくのは難しいと思うので,そこは機構として工夫し ていただけるようお願いしたい。 ○評価にあたっては,如何にして評価を受ける側の気持ちを傷つけずにメッ セージを伝えるか工夫が必要だ。 ○場合によっては何らか考えたいが,第8常置委員会として扱うのは馴染ま ないように思う。 ○平成13年度の実施計画について機構としてどのように考えているか伺い たい。 ○平成12年度は今年の7月に発表したが,平成13年度はそれより早く 5月頃には評価委員会等の審議を経てテーマ等を決めたい。その過程で当然 国大協のご意見を頂戴することが大事なことだと思っている。 ○12年度については日程その他一方的にすすめられたことは遺憾である。お 互い十分な意思疎通がなければ本来の大学評価はできない。 ○初めてのことなので,たとえば,専門委員会の構成,その委員の推薦のお願 い等タイトな日程でやらざるを得ずご迷惑をおかけし反省している。2回目は 各位に過度な負担や切羽詰まった形にならないようにしたい。 ○国大協から要望書を出し,それに対し機構も真摯に受けとめた回答があった ので,今後は十分必要なことを行っていただけるものと思う。 ○今回はパイロットで評価事業を行われるが,機構は来年度に向けて改善して いくためのフィードバック体制をつくるプランをもっているのか。大学は評価 を受けた場合,それぞれ報告書を作成する必要があるが,いろいろ意見がある と思う。評価される側の具体的な意見を汲み上げる仕組みをもたないと改善に 繋がらない。それが機構になければ第8常置委員会でそれを行う必要がある。 ○ご指摘の点は,評価の対象となる大学とすべての面談する機会があるので, その場で現在行っている評価の問題点や改善点について生の声として伺うこと が大事と考えている。 ○来年度の実施要項案を準備中と聞いている。これが機構から国大協に示さ れれば,会長の判断によるが第8常置委員会で検討することになるかもしれ ない。 ○今回の実施要項は何年も変わらないということでなく,パイロット事業とし ての暫定的なものであるからあまり神経質にならなくてもよいが,ただ実施さ れた後,評価された側が問題を感じたときに,どういう形で意見を聴取し,良 いものを作っていくことを当初からプランの中に組み込むことが大事であり, ぜひ行ってほしい。」 ---------------------------------------------------------------------- [42-3-2]2001.1.12議事録より *文部科学省・目標評価委員会の報告 「...大学の改廃の勧告権を主務省がもつというのはおかしいのではないか という意見が出たが,大学改革推進室長は,現在でも総務省はその権限をもっ ており,法人化後は文部科学省の評価委員会の意見を聞いて行うことになるか ら,その権限は狭まることになるとの解釈が示された。」 *大学評価・学位授与機構の「自己評価実施要領(案)」及び「評価実施手引 書(案)」に対する意見について ○99 国立大学はそれぞれ設立の経緯は異なっているが,なぜそうなったかの 根拠は乏しい。私の大学もそうであり,だから大学の目標を書くのは難しい。 外国の評価だと,例えば,3 年間に修士を何人,博士を何人出すという具合に 大学が目標を設定し,それについて評価するやり方である。評価というのは, うちの大学はこういう研究分野が弱いから今後3 年間で強化していくというこ とを目標として設定し,それがどれほど達成されたかということを評価すると いうことであるべきである。しかし,機構の案は数値的評価を主として,設置 審のやり直しのように思える。これでは,小規模な大学ほど大変だということ になる。歴史を無視した評価はあり得ない。機構が一つで99 の大学を評価す るのは難しいのではないか。 ○ 評価する側に評価される側の実情をよく判っていただけてないのではない か。これは評価というよりも審査であり,これでできるのだろうか。 ○ 大学の中で議論しているが,今日出ている意見と共通点があり,機構のや ろうとしていることは大学の実情には合わないのではないかという認識を深め た。機構がやる評価は,大学の個性を伸ばし,教育研究をよりよい方向に高め ていくことが趣旨であったはずだが,むしろ足を引っぱることになりはしない か。評価は何のために行うのかという基本的な議論が足りなかったのではない か。 ○ 評価にあたっては,大学ができた歴史的経緯が斟酌されなければおかしい。 自大学の弱体部分は判っており,だからそこを強化しようとするときに,その 弱体部分も一律的に評価されたのではどうしようもない。 ○ 機構は,大学評価について,その方法諭も含め本来あるべき姿がどういう ものか1 年から2 年かけて十分検討すべきである。その点,今の機構のすすめ 方は官僚的・事務的になっていないか。 ○ どこも自己評価について悪いことは書かないし,第三者評価は自己をベー スにした評価であるので,それらをもとに行う機構の評価は粗探しになるので はないか。 ○ この実施要項等は,これまで各大学が積み重ねてきた自己点検評価や外部 評価の内容について十分検討されたうえで作られたのかどうか疑問がある。日 本の大学は日本の大学なりに自己点検評価・外部評価をやってきたので,その 蓄積があるのだから,それを踏まえてじっくり検討したうえで作られるべきで ある。そうでなければ,実態とかけ離れたものになるおそれが強い。 ○ 教員養成の分野をどうするかが一つの問題としてある。これは文部科学省 にも分からない。だから,そこを今評価されるとひどいことになる。教員養成 大学の現状は大学だけの方針でなく日本全体の方針がこうだったということで ある。 ○ 機構による評価は公表されるので,他大学がどのように評価やアドバイス をされたかを勉強し,自大学の活性化,レベルアップに資するならば,意義を 見出せるのではないか。 ○ 出ている議論は3 つに分けられると思う。第1 に,第三者評価自体の当否 に関する議論である。これは大学審議会答申に基づき法令化され,その枠の中 で機構が仕事をしている実情を考えると,機構に問題をぶつけても機構は対応 に困るだろう。第三者評価そのものを問題にするならば,それは別の形で議論 し別のところに意見を出すことではないか。第2 は,その枠の中で機構が示し ている基本的な考え方自体についての議論であり,これは深めていく必要があ ると思う。第3 は,文言も含めたテクニカルな問題である。この3点を整理の うえ,機構へ意見提出してはいかがか。 *大学評価・学位授与機構の議事録の公開について 委員から,大学評価・学位授与機構の評価委員会及び運営委員会の議事録の公 開の要望があり,委員長が陪席の機構に要望した。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [42-4]独立法人化の弊害:国立研究所で「メール検閲」への動き http://ha4.seikyou.ne.jp/home/kinkyo/Akako2001no02.htm#2/27_2 「2001年4月1日をもって独立行政法人化し、...と改名する、わが国 立研究所の話です。最近、事務部門の側から、就業規則の制定に合わせて 「ネットワーク上のデータおよび電子メール等の情報を、機構の運営および労 務管理のために、定期的または臨時に閲覧できるようにする規定を作る」 旨の申し出がありました。この規定が成立すると、研究者の使用するパソコン 内の情報ならびに電子メールを、管理の名の下に随意に覗き見ることが可能に なります。 これは研究者の電子上のプライバシーを制約するばかりでなく、電子的手段を 利用した研究活動そのものを危機にさらす事態です。 「運営」や「労務管理」の意味する範囲は曖昧で、どうにでも解釈できるばか りでなく、現段階では、閲覧によって得られた情報の取り扱いには何の注意も 払われていないからです。 我々の電子メールは、共同研究者とやり取りしている未発表の論文原稿を含む こともあれば、特許申請の絡む内容もあります。 それらが、たとえ研究所内であれ第三者に漏洩する恐れがあると思えば、研究 者は重要な通信に電子的手段を避けることになり、結果として、研究活動はい ちじるしく低下します。 法人化後もこの「研究機構」は、ほぼ100国によって出資されます。その存在 意義は、営利を目的とする民間企業では行うことが難しい、斬新で冒険的な研 究を推進することにあります。労務管理と称して安易な規制を行うことは、独 創的な研究活動の低下を招き、機構の本来あるべき運営を妨げることになりか ねません。 このような「閲覧規定」が一度、ひとつの独立行政法人で制定されてしまうと、 他の独立行政法人が類似の規定を作る際の前例とされてしまう恐れがあります。 我々は、この規定を「廃案」にすべく努力していきますが、他の研究所や国立 大学でも似たような動きはあるのでしょうか?情報をお持ちの方ありましたら、 お知らせいただければ幸いです。 また、どこか問題提起ができる場所(HP、学会誌等)をご存じでしたら、お 教え下さい。どうぞよろしくお願いいたします。」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [42-5]白鳥紀一「『離れ』たのは理科からでしょうか」より 「大学の物理教育」、2000-3号(2000年11月) http://www.ac-net.org/doc/01/212-shiratori.html 「世界は閉じていて、自立してそれ自体の論理で動いているものが外に別にあっ たりしない、ということになれば、自分がこうしたいと考えればそれは実現す るはずだ、と思うのは自然です。「制御可能性の幻想」といってもいいかも知 れません。実際たとえば、文部省の出す指導要領などでは「こうしろ」という 目標だけがあって、その目標を達成する手段についての客観的な考察も、これ まで実行された方策の効果についての具体的な分析もないようです。ここ数年 の急激な「学力低下」には、前回の指導要領の改訂が重要な直接的原因ではな いか、という意見はもっともですから、少なくとも次の改訂の前には前回の目 標と用いられた手段との整合性・有効性についての分析は不可欠と思われます。 今までの教育政策の結果についてきちんとした分析がされないままで行われる 次回の改訂の結果は、「期して待つ」べきものとなりましょう。 このような「ありたい」ことだけが一人歩きする状況は、文部省の教育行政に 限られない社会全体の風潮で、「理科離れ」や学生達の「学力」低下はその直 接的な表現ではないか、というのがここで提出したい仮説です。 「精神主義」の例は、いろいろなレベルでいくらでも挙げられます。思いつく ままにたとえば、 ・・・ ・ 東大学長や文部大臣を務めた有馬朗人氏は、国立大学の独立法人化につい ての物理学会のシンポジウムでの講演2)で、最初に十年前の「大学設置基準大 綱化」に触れ、そこでは一般教育が大切だと書いてあったのに、東大を除く諸 大学は教養部廃止という誤りを犯した、といって出席者を叱った。教養部解体 への文部省の圧力がどんなものだったか、といった議論は措く。あの時点で 「大綱化」によって教養部と一般教育が強化される可能性がある、という状況 判断は、明らかに誤っていた。そのような状況判断の誤りは政治家として致命 的だが、有馬氏は全くそうは考えていないようである。それはおそらく、客観 的な情勢判断(自分の意図から離れた「必然性」の洞察)の能力が日本の政界 では必要と考えられていないことを示しているだろう。などなど。 ・・・ 精神主義的操作主義は、特にこのごろの教育政策で目につきます。「競争的環 境で個性の輝く大学(群)」を目指すなら、せめて画一的な入学試験をなくし、 財源配分の基準・機関を複数にすべきでしょう。百もある国立大学を文部省が 統一して管理していたのでは、「大学の個性」など出て来ようがないではあり ませんか。あるいは、教師を締め上げて忙しくさせておいて授業時間数を減ら せば、教育が行き届かなくなるのは自明です。生徒は遊び回るか塾に行くか、 いずれにしても「自主」的に勉強するようにはならないでしょう。少なくとも 担当する生徒数を減らし、教師がゆとりを持って生徒の顔を見られるようにし なければ、「ゆとり」の時間は活用できるはずがない。今の学校現場は逆に、 まず第一に校長の顔を見て、生徒の方は画一的に、いわばベルトコンベヤの上 の未完成品のように、扱うことを教師に要求しています。時間が来たからといっ て教師が機械的に校門を閉めて生徒を押しつぶす、といった事件が起きるわけ です。操作対象にされた生徒は今度は操作をする側に立とうとして、その対象 が仲間ならいじめになりますし、自然なら最初に述べたような対応をするでしょ う。 教育、特に初等教育では、生徒に(尊敬とまでいわずともどこかで)認められ ていないと、教師は務まらないと思うのです。ところが、文部省(- 教育委員 会 - 校長)が教師を道具として扱うと、当然ながら道具は尊敬されませんし 人間として認められもしませんから、教育は成り立たなくなります。ここで詳 しい論議は出来ませんが、ごく大雑把にいってこれが日本の教育の状況だと私 は考えています。つまり、文部省の教育政策が成功したために教育が困難になっ た。公教育というものを無くそうというなら、つじつまがあっているかも知れ ません。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [42-6]橋本健二「教育機会の不平等と階層格差の固定化」より 『生活経済政策』2000年1月号)pp.6-10 http://www.asahi-net.or.jp/‾fq3k-hsmt/pap2/ineq.PDF 橋本健二氏ホームページ: http://www.asahi-net.or.jp/‾fq3k-hsmt/ 「... 6.機会の平等を目指す教育−社会政策を 戦後日本において、教育ほど繰り返し改革の必要性が論じられてきた政策分野 はあるまい。しかし従来の教育改革論には致命的な欠落があった。それは教育 機会の平等に対する視点が欠如していたことである。 教育政策は、社会的不平等の構造そのものにメスを入れることのできる数少な い政策領域のひとつである。実際、欧米諸国においてはつねに、教育機会の平 等が教育政策の根幹に位置づけられてきた。ところが現代日本の教育改革にお いて、教育機会の不平等が正面から取り上げられることは皆無で、むしろ中教 審に典型的にみられるように、すでに教育機会の不平等はなくなったと、暗黙 に想定する傾向が強い。このことが、日本における階層間格差の維持・拡大を 許すことになった最大の原因のひとつであろう。 しかも近年の教育政策は、むしろ教育機会の平等化という方向に逆行している といわざるを得ない。「学校選択の自由」を保障すると称して、結果的に学校 間格差を拡大し、進路の分化の低年齢化をもたらす「教育の自由化」論は、そ の典型である。総合学科の新設などの新しい高校教育政策には、学校間格差の 解消をもたらすものとして注目できる部分があるが、量的規模が小さいことも あってその影響力は弱い。 高等教育政策はさらに問題が多い。もともと日本の高等教育は、先進国として は例外的に私学の比率が大きく、高い学費と大学の大都市部への集中を特徴と してきた。ところが最近では、地方の低所得層に良質の教育機会を提供してき た国立大学の独立行政法人化が日程に上り、地方国立大学の淘汰や大幅な授業 料値上げが危惧されている。意識的に政策の大きな転換を図らない限り、教育 機会の不平等がさらに拡大することは避けられまい。 ここで私は、今後の政策的課題として3点を提案しておきたい。それは第1に高 校入試の廃止、第2に高等教育機会の平等化のための積極措置、第3に階級的な 不平等を軽減するための社会政策である。 ・・・ 第2に、教育費の負担能力や出身地域が、進学するかどうかの意志決定に影響 しないようにするための、さまざまな積極措置が必要である。大学の一部地域 への集中は解消されなければならないし、授業料についても現行の国立大学程 度の水準に押さえることを基本に、私学助成の充実と低所得者に対する学費の 減免、奨学金制度の充実などを図る必要がある。その財源は、大卒者を雇用す る企業から徴収する教育税によってまかなえばよい。これまで企業、とくに大 企業は、教育費を負担することなく多数の大卒者を雇用し、高等教育から多く の利益を得てきたといえる。その利益の一部を税金として吸収し、高等教育費 に充当するのである。この方策には、企業が大卒者を見る目が厳しくなり、無 意味な学歴偏重が解消されるという好ましい効果も期待できる。」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [42-7] 都立大学生自治会の署名運動[35-4]続報 http://www1.jca.apc.org/aml/200102/20989.html 「都立大学の伊藤と申します。この間、都立大学における「昼夜開講制度」存 続署名を集め、学生不在の大学改革に意義を挙げつづけています。  まず、昼夜開講制度(A・B類制度)存続署名について個人的に知っている範 囲で報告します。学内用署名は最終的に1200筆近く集まり13日に説明会の際総 長に直接自治会が手渡しました。対都議会用の方はまだまだ集めているところ ですが、今現在3000を超えて集まっています。 ... 都立大B類自治会bji@mac.com B自HPアドレス・・・http://homepage.mac.com/bji/ 改革に関する詳しい情報、署名のダウンロードがあります。ぜひ見てください。」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [42-8]「きょうの引用」より ---------------------------------------------------------------------- [42-8-1]加藤周一「言葉と人間」(朝日新聞社) p138 「権力に反対しない言論の自由は、どの社会にもある。権力に反対する言論の 自由は、社会によってその程度を異にする。...自由の範囲は、実際にその 自由を行使することでしか維持されないから、反戦の言論は、たとい戦争を防 ぎ得なくても、言論の自由のために役に立つのである。同じ理由によって、い わゆる自己検閲は、言論の不自由のために役立つはずである。」 ---------------------------------------------------------------------- [42-8-2] 野村一夫「社会学感覚」(1998 ISBN 4-8301-0822-3)p618 http://www.honya.co.jp/contents/knomura/90s/90s15.html#0 「...情報というのはあえて公開する意志がないと、いともかんたんに独占 され操作されてしまう。つまり、それを知った人が何もしないかぎり、結果的 にそうなってしまう。ここがきちんとわかっていない組織がこの日本には多す ぎる。「事なかれ」では情報公開は実現しない。組織の中の人が、民主的な社 会に生きる市民として「公開への意志」をもって組織内で自律的に行動するこ とが、情報公開を実現するわけで、それが結果的に組織に対する「信頼」を生 むことになるのではないか。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [42-9]東北大学学生自治会独法化反対集会(於衆議院議員会館会議室) http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh/01/308-tohoku-st.html 日時:三月八日(木)十二時から集会 場所:衆議院第一議員会館第一会議室 *集会後、文部科学省への申し入れ、及びデモ行進を行います。 よびかけ:東北大学学生自治会 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発行者: 辻下 徹 http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/3141/dgh/ e-mail: tujisita@geocities.co.jp 発行部数 1170 (2001.3.3現在) Mag2:681|CocodeMail:346|Pubzine:58|Macky!:44|emaga:23|melma:18 --------------------------------------------------------------------------- End of Weekly Reports 42 ============================================================================
メールマガジン登録 :
電子メールアドレス(半角):
メールマガジン解除:
電子メールアドレス: