我々は高等教育の中心的使命および価値、とりわけ社会全体の持続的発展と進歩への貢献という使命が、維持・強化され、さらに拡張されるべきことを宣言する。具体的には、
(a) 社会で役立つ資格を与え、人間活動の全分野の必要に応えることのできる高度な能力を身につけた卒業生と責任ある市民を育てること。この資格とは、現在および将来の社会の必要に合わせて常に見直される教育課程や教育内容を通じ、高度な知識と技術を結びつける専門的な訓練を含むものである。
(b) 高等教育と生涯教育の機会を提供し、学習者にシステム内のどこから始めどこで終えるか最高の幅と柔軟性を与え、また個人の発展と社会的流動のための機会を与えること。これは市民としての義務と権利、全世界的視野からの社会への積極的な参加、潜在的能力の開発、正義に基づく人権の強化、持続的成長、民主主義および平和を目指す教育のためである。
(c) 研究を通じ知を進め、創造し、広めること。また、地域社会への貢献の一部として、社会に役立つ専門家を育て、社会の文化的・経済的発展を助け、社会科学・人文学・創造的芸術だけではなく科学や技術の研究を促し発展させること。
(d) 文化の多元性および多様性を前提として、国家的・地域的・国際的・歴史的文化を理解・解釈・保存・増進・発展・普及させること。
(e) 民主的な社会に生きる市民としての基礎を成す価値観を若者たちに身につけさせ、将来に関わる重大な岐路の選択や人道的な視野を深めるのに役立つ批判的・客観的な視点を提供することによって、社会の根本的価値の維持・増進に貢献すること。
(f) 教師の養成などを通して、あらゆるレベルの教育の発展と向上に貢献すること。
ユネスコ総会によって1997年11月に承認された「高等教育教員の地位に関する勧告」に従い、高等教育機関、その職員および学生は
(a) そのさまざまな活動において、倫理および科学的・知的厳格さを行使することにより、その肝要な機能を守りまた発展させなければならない。
(b) 倫理的・文化的・社会的問題に関し、責任を自覚した上で、完全に独立した発言ができなければならない。それは社会が自ら問題を考慮・理解し、その解決のために行動するのに必要な一種の知的権威を行使することである。
(c) 社会・経済・文化・政治の絶え間ない潮流分析に基づき、予測・警告・阻止のための焦点を提示することによって、批判的および先見的機能を増進させなければならない。
(d) その知的能力と道徳的威信を行使し、ユネスコ憲章にうたわれた平和・正義・自由・平等・連帯を含む普遍的価値を守り、積極的に広めなければならない。
(e) 一組の権利と義務として理解された自由と自律性を完全に享受する一方、社会に対し完全に責任を持ち、その活動を説明できなければならない。
(f) 地域社会・国家・世界の繁栄に影響を与える問題を明らかにし、それに立ち向かうことに寄与しなければならない。
高等教育の新たな展望の構築
展望から行動へ
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