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Weekly Reports  No.66  2001.9.3 Ver 1.02

http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/wr/wr-66.html 総目次:http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/wr/all.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━        目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ [66-0] 内容紹介  [66-0-1] 通則法通りの独立行政法人化   [66-0-1-1] 調査検討会議中間報告案の分析より   [66-0-1-2] ◆指示される「中期目標」に対する拒否権は国立大学法人大学にはない   [66-0-1-3] 1997年の国立大学協会決議   [66-0-1-4] 「風にそよぐ大学」   [66-0-1-5] 「構造改革」の吟味・批判への期待  [66-0-2] 任期制導入・独立行政法人化・民営化   [66-0-2-1] 任期制導入賛成の理由と独立行政法人化賛成の理由が同じとは。   [66-0-2-2] ◆空約束「〜すれば〜を回避できる」を平気で言い続ける人達  [66-0-3] トップ30大学政策の見識   [66-0-3-1] ◆「学際・その他」は<専門分野>?   [66-0-3-2] 文部科学省のシンクタンクになった国立大学協会理事会WG   [66-0-3-3] 報道に表れたジャーナリズムの問題  [66-0-4] 「聖域」なき改革   [66-0-4-1] 宇宙科学研究機関の統廃合   [66-0-4-2] 文化立国実現への公共投資:国会図書館所蔵図書電子化事業 [66-1] 国会  [66-1-1] 衆議院文部科学委員会2001.8.9議事録   [66-1-1-1] 理事のアドレスとHP  [66-1-2] 参議院文教科学委員会 2001.8.8議事録   [66-1-2-1] 理事のアドレス・HP [66-2] 内閣府  [66-2-1] 経済財政諮問会議 第16 回   [66-2-1-1] ◆国立大学関係の質疑   [66-2-1-2] (遠山臨時議員)(資料4−1 に基づき説明。)基本方針で重点分野   [66-2-1-3] 遠山臨時議員提出資料(PDF)  [66-2-2] 総合科学技術会議   [66-2-2-1] 日本学術会議の在り方に関する専門調査会(第2回2001.7.31)   [66-2-2-2] 評価専門調査会(第6回2001.8.10)議事次第・資料一覧   [66-2-2-3]尾身幸次・科学技術政策担当相講演要旨 2001.8.30  [66-2-3] 行革断行評議会(第6回2001.8.22)議事要旨  [66-2-4] 行政改革推進事務局2001.8.10「特殊法人等の個別事業見直しの考え方について」  [66-2-5] ◆伊達 佑介「貧弱な「文化インフラ」──ITの日米逆転? まさか?」2001.4.4 [66-3] 文部科学省   [66-3-1] 平成14年度 概算要求などについて  [66-3-2] トップ30の制度案、来年1月、公募へ(河北新報)  [66-3-3] 「文部省解体論」(2001.9.3 19:00-21:00)  [66-3-4] 2001年度科研費(基盤研究等)細目別新規課題申請受付数 [66-4] 国立大学協会  [66-4-1] 東京新聞:「国大協WG 法人化控え再編指針案」   [66-4-1-1] (再掲)「解任に値する暴言」(2001.6)より   [66-4-1-2] NHK 報道2000.7.15に関する文書 2000.7.18   [66-4-1-3] (発行者)「参加撤回要求の重要性(NHK報道問題の感想)」2000.7.21 [66-5] 独立行政法人化問題  [66-5-1] ◆独立行政法人大学の中期目標・中期計画例  [66-5-2][52-2-4]再掲)◆「姿を見せた官僚支配の独法化構想」  [66-5-3] ◆『中間報告(案)』の描く大学組織Ver.1  [66-5-4] ◆(発行者)国立大学関係者の皆さまへ  [66-5-5] 大学改革メーリングリストの記事一覧「任期制」(1998.6.5)   [66-5-5-1] 「異議あり! 任期制「法制化」3号 97.3.18」  [66-5-6] ◆豊島耕一「新潟大での内田博文氏の講演[66-5-7]を批判する」1999.6.1  [66-5-7] 内田博文「大学改革の課題と展望」 [66-6] 統計  [66-6-1] 金融広報中央委員会:暮らしと金融なんでもデータ(平成13年度版) [66-7] 文献・意見等  [66-7-1] 渡辺治(一橋大学教授)「「司法改革」の本質と背景」『法と民主主義』  [66-7-2] ◆白井厚「大学ーー風にそよぐ葦の歴史」抜粋  [66-7-3] リチャード・クー著『良い財政赤字 悪い財政赤字』PHP研究所  [66-7-4] 日本弁護士連合会意見書:2001.8.24 [66-8] Yahoo 掲示板より(alfujita 氏)  [66-8-1] 「大学というところ」(#リベラルアーツ考)2001.8.28  [66-8-2] 「1980年頃に」 2001.9.1  [66-8-3] ◆#(「今が駄目である」という主張の空虚さ)2001.9.2 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ [66-0] 内容紹介 [66-0-1] 通則法通りの独立行政法人化 [66-0-1-1] 調査検討会議中間報告案の分析より 中間報告案についての吟味が出始めている。独立行政法人化反対首都圏ネット ワークの分析[66-5-3]は、具体化してきた「法人化」の実像をかなり明確に描 き出しているーーー政府の大学制御力が強まり、「学外者」が学内に多数入り 込み肥大化した官僚組織を形成し、運営体制はトップダウン化で硬直化し、上 からの学科再編成が絶え間なく行われ、教職員は共同・協力関係からラットレー スへと駆り立てられる。4重の評価システムにより給与・予算配分され「評価 のための教育・研究」という倒錯と共に、レントシーキングに励む教員が学内 で力を持ち大学は退廃していく。大学格差は大学種別化へと進み、固定的で流 動性のない沈滞した大学群が出現する。 これらの現象の発生は杞憂ではなくニュージーランドで「実証」済みのこと であり、教授の国際的公募にゼロ応募という事態も他国の大学のことではなく なるだろう。 ---------- [66-0-1-2] ◆「中期目標」に対する拒否権 国立大学法人化後の中期目標や中期計画について、国研とは違って大学は規模 が大きいのだから文科省もケチを付けようがないから大丈夫とタカを括ってい る(旧帝大系の)学長や大学関係者が多いようだが、中間報告案に添付された 例[66-5-1]を見たことがあるのだろうか。 例えば、「学長がリーダーシップを発揮しつつ、全学的な視点に立った機動的 な大学運営を遂行できる運営体制を整備する。」という中期目標があり、それ を実現するための中期計画としては、例から敷衍すれば、「評議会のメンバー の数を3割減らす」「評議会・教授会の開催回数を3割減らす」「委員会の数 を2割減らす」「学部教授会の開催時間を30分にする」と言うような数値目 標が推奨されることが予想される。また、中期計画には「平成◇年度までに、 倫理委員会を設置し、教職員のモラルの一層の向上等に努める。」という数値 目標の例もある[52-2-4]。 大学側の中期目標について文科省はとやかく言わないだろう。しかし、文科省 が与える中期目標に対して大学が「拒否権」を持つとは、全く想定されていな い。多数の無害な中期目標の中に行政の目標を一つ入れるだけで、行政は大学 を好きなように作り変えることが出来るのである。 だからといって、中期目標に対する「拒否権」を入れれば良い、というよう な生易しい問題ではない。大学の中枢を行政関係者が占拠できる仕組みがある ので、拒否権など有名無実になることは必至である。 ---------- [66-0-1-3] 1997年の国立大学協会決議 国立大学協会が1997年に独立行政法人化に反対したのはなぜか。独立行政 法人制度の正式なステップである中期目標付与を通して、時の政府が大学に何 でも指示できる基本構造ゆえ、独立行政法人制度が大学の本質に反するから反 対したのではなかったか。中間報告案が描いた法人像は、大学にとっての独立 行政法人制度の致命的欠陥をそのまま保存しており、国立大学協会は文部省と は違って1997年の決議[14-5]と正反対のことをするわけには行かないので ある。知的不誠実が政財官にどれだけ広がっていようと、大学だけは真理への 敬意を失ってはならないのであり、国立大学法人という名の独立行政法人にな ることを容認することは、前言と反することを選ぶことにより国立大学は真理 など意に介さない、ということを社会に向けて宣言することになるのである。 ---------- [66-0-1-4] 「風にそよぐ大学」 「50年目の大学評価」として、戦時中に大学教員が何をし何を言ったかを、 調べる試みがある[66-7-2]。「政治に対する批判とか、真理の探求とか国際情 勢の分析とか、そういう本来大学がやるべき使命を完全に放棄してしまった責 任、そういうものをいったいどう考えるのであろうか。このことが戦後行うべ き大学の一つの仕事ではなかったか」と述べ、それを実施したものがこの文献 である。 この文献の中で、時代を越えた価値を求める大学と、常に短期的な利害という ものを考える国家とは、目的が矛盾している、という指摘、また、戦前の大学 は批判的精神の養成という使命において完全に失敗した、という指摘は、日本 の大学が直面している危機の本質の一面を鮮やかに照らし出していないか。 ---------- [66-0-1-5] 「構造改革」の吟味・批判への期待 経済破局の危機が素人目には次第に増大しているように見えるが、当該問題に ついて専門的な立場から吟味し政策を批判したり提言をしたりする動きは、余 り見えない。7月の北大の高等法政教育研究センターが主催した緊急集会 [60-10-1]のような動きはどの程度あるのだろうか。戦争についても関心を持 たなかった大学は、経済破局について関心を持つとは思えないが、最近の経済 政策に関する吟味や批判は、マスコミや経済界だけでなく、大学社会で、もう 少しなされても良いのではないか。 ---------- [66-0-2] 任期制導入・独立行政法人化・民営化 ---------- [66-0-2-1] 任期制導入賛成の理由と独立行政法人化賛成の理由が同じとは。 1996〜7年に任期制導入を危惧した人達が奮闘し、学内外の人達と論争し た記録がある[66-5-5]。読むと当時の熱気が伝わってくる。任期制反対に対す る批判意見の大半は、独立行政法人化の場合と同じく、国立大学の現状に問題 がある、という理由に尽きる。そして、任期制導入が、問題を悪化させるリス クがある、という議論に関心を示さない点も、法人化反対への批判意見と似て いる。 当時任期制に危惧して発言した人達の多くは、法人化については余り発言して いない印象を受ける。同じ議論を繰り返すのを厭うのは学者の特性で、仕方は ないと思うが、それを「計算」されていた節もないわけではない。 しかし、国立大学協会が独立行政法人化を了承する可能性が少ない点では、任 期制問題以上に、独立行政法人化問題では希望は残っている、と発行者は考え る。任期制問題で鋭い議論を展開していた方々が、独立行政法人化問題につい て、くり返しを厭わず発言されることを願っている。 ---------- [66-0-2-2] 平気で空約束「〜すれば〜を回避できる」をし続ける人達 1997年任期制導入・1999年国立大学設置法等改正・2000年大学評 価機構設置ーーーいずれも、言い訳程度の懸念を表明しつつ、国立大学協会は 了承した。大学社会で強い反対意見がある中で、推進者達は「急いで任期制導 入しなければ民営化されるぞ[66-5-5-1]、急いで機動的トップダウン体制を認 めないと独立行政法人化されるぞ」と説得した[66-5-7]が、1999年国立大 学設置法等改正が国会で決まる前に、独立行政法人化が閣議決定された。急ぎ 方が足らなかったとでも言い訳したのだろうか。しかし、同じ人達が国立大学 協会の「専門委員」となって独立行政法人化問題に発言している。今度は「急 いで独立行政法人化しなければ民営化されるぞ」と言っていることは間違いな い。 しかし、国立大学協会総会は彼等の「独立行政法人化承認案」を了承しなかっ た。総会後の記者会見に臨んだ会長等幹部4名は「国立大学協会は法人化を了 承した」ということを世間に印象付けようとし、記者の一部は惑わされて国立 大学協会法人化容認了承報道を流した。しかし、国立大学長等による総会報告 が複数公開されるに及んで、記者会見で虚偽に近い報告がなされたことが明ら かになったため、会長自ら「了承の事実はない」こと釈明をした。国立大学協 会は<虚偽報告者>を幹部にし事後も責任を追求することなく幹部に留めた行 状を後世に残すことになってしまった[63-3-1]。 独立行政法人化後は、遠山プランに盛られたような、行政の失政による不況の 収拾に大学を動員する政策や、不況に喘ぐ大企業に大学を提供する政策 [66-2-2-3]だけでなく、民営化という名の廃学すら、容易に出来るようになる ことを知りながら、「民営化を避けるために独立行政法人化すべきだ」と、大 学内部で文科省を代弁する人達の「説得」にこれまで同様に国立大学教員は唯々 諾々と従うのだろうか。 ---------- [66-0-3] トップ30大学政策の見識 ---------- [66-0-3-1] ◆「学際・その他」は<専門分野>? 経済財政諮問会議で、竹中大臣にトップ30は「大学か学部か」と問われたの に対し、遠山文科大臣は「学問上の専門分野である」と応えている[66-2-1-1]。 先週述べたように、専門分野10を行政が選ぶことは学問・教育の自由を犯す ことになる。 ところが、驚いたことに、報道された「10分野」で、全学問を網羅する積も りらしい[66-3-2]。そのため、「数学、物理」・「化学、地球科学」という< 専門>や、「土木・建築、その他工学」「学際・その他」という<専門>まで ある。これでは、「体操と水泳」「球技・格闘技・その他」という<種目>か らトップ30選手を選ぶのと同じだ。学問について、冗談にすらならないナン センスしか言えない役所に大学を担当させて置いて良いのだろうか。 ---------- [66-0-3-2] 文部科学省のシンクタンクになった国立大学協会理事会WG 国立大学協会理事会の将来構想ワーキング・グループが第五回(8.30)の会合 で統廃合の指針を示したという。一部の理事が懸念したように、このWGは文 科省の統廃合方針に関するシンクタンクになってしまったと言える。 前回、「再編・統合について、遠山プランみずからが何らの理念・意義も具体 的内容をも提示していない状況の中で、国大協が先んじてこれを検討し一定の 提起をするとは結局、遠山ブランに正当化の論拠を与えることになるのでは」 という意見[65-3-1-2]が有ったのに残念なことである。 ---------- [66-0-3-3] 報道に表れたジャーナリズムの問題 上の記事には「・・・早ければ二〇〇三年度中にも始まる国立大の法人化を控 え、同様に法人化を検討している公立大との一体化が現実味を帯びてきた。」 というコメントがある。国会審議どころか法案の大綱すら多くの争点が未定な ままの段階で、「2003年度中にも始まる国立大の法人化を控え・・」と書 くのは、(i)記事の正確さに関する使命感の欠如からなのか、(ii)行政側の世 論誘導的意図からの発言を記事にする無批判な姿勢ゆえなのか(iii)法人化推 進への記者の期待を意図的に盛り込んだためか、あるいは、(iv)時流の流れを 把握していることの誇示したかったのか、いずれにせよ、公正で正確な報道を 使命とするジャーナリズムの衰退を象徴するものであることは否めまい。 ---------- [66-0-4] 「聖域」なき改革 学問・教育関係は最初から「聖域」の外に置かれているようである。 ---------- [66-0-4-1] 宇宙科学研究機関の統廃合 宇宙科学関係の3機関の統廃合を文科省は早速容認した。Nature [66-2-4-1]が早速取 り上げているが、その中で、宇宙開発事業団が行ってきた商用衛星打ち上げが 統廃合後の中心業務となることを予想し、基礎研究の衰退を危惧する所員の意 見が紹介されている。実質的には宇宙開発事業団以外の機関の廃止ということ だろう。 その一つである航空宇宙技術研究所は4月に独立行政法人化したばかりである。 国立大学も同じ道を辿ることになるのだろうーー独立行政法人化してほっとし た直後に民営化への動きが表面化する、という道を。 ---------- [66-0-4-2] 文化立国実現への公共投資:国会図書館所蔵図書電子化事業 インターネットのインフラ整備に大きな公共投資が進められているが、結局 「箱もの」志向に過ぎずITの日米逆転などありえない、という伊達氏の論説 [66-2-5]がある。バージニア大学が構築した日本古典文学電子書庫に匹敵する ものは日本にはない。日本発のインターネットコンテンツはボランティア的活 動に限られていて、国家事業として文化基盤を形成するために巨費を投入する という話は、カガクギジュツ官僚が陰に采配を揮う総合科学技術会議には出て きそうもない。文化後進国を脱出するための公共事業として、国会図書館所蔵 全図書電子化事業を興してはどうなのか。この公共事業でも多くの雇用が産ま れることだろう。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [66-1] 国会 [66-1-1] 衆議院文部科学委員会2001.8.9議事録 http://www.shugiin.go.jp/itdb_main.nsf/html/kaigiroku/0096_f.htm ○高市委員長 次に、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。第百 五十一回国会、斉藤鉄夫君外二名提出、芸術文化振興基本法案 並びに    文部科学行政の基本施策に関する件  生涯学習に関する件  学校教育に関する件  科学技術及び学術の振興に関する件  科学技術の研究開発に関する件  文化、スポーツ振興及び青少年に関する件 以上の各案件につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと 存じますが、御異議ありませんか。 ---------- [66-1-1-1] 理事のアドレスとHP 高市 早苗議員(自民党) takaichi@sanae.gr.jp http://rep.sanae.gr.jp/ tel 3508-7198, fax 3507-8727 斉藤斗志二議員(自民党) tositugu@mail.ask.ne.jp http://www.ask.ne.jp/~tositugu/ tel 03-3508-7333, fax 03-3501-7525 鈴木恒夫議員(自民党) tsunesan@ba.mbn.or.jp http://www.tsunesan.org/ tel 03-3508-7123 fax 03-3597-2745 田野瀬良太郎議員(自民党)  mail なし? http://www.tanose.com/ tel 03-3508-7086 Fax:03-3591-6569 高橋一郎議員(自民党) http://www.jimin.or.jp/jimin/giindata/takahashi-ichi.html tel 03-3508-7336 fax 03-3502-5138 平野博文議員(民主党) hhirano@hi-ho.ne.jp http://www.hi-ho.ne.jp/hhirano/ tel 03-3508-7080, fax 03-3502-5025 藤村 修議員(民主党) 御意見箱:http://www.aianet.ne.jp/~fujimura/box.html http://www.aianet.ne.jp/~fujimura/ TEL.03-3508-7074 FAX.03-3591-2608 西 博義議員(公明党) g03339@shugiin.go.jp http://www.sphere.ad.jp/nfp-w/ tel 03-3508-7389 fax 03-3508-3509 都築 譲議員(自由党) tsuzuki@mx01.tns.ne.jp http://www2k.biglobe.ne.jp/~tsuzuki/frame.htm tel 0564-71-2131 fax 0564-71-2132 ---------- [66-1-2] 参議院文教科学委員会 2001.8.8議事録 http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kaigirok/daily/select0107/152/15208080061001a.html 委員長(市川一朗君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。  この際、一言ごあいさつ申し上げます。  昨日の本会議において文教科学委員長に選任されました市川一朗でございます。  引き続き委員各位の御支援、御協力を賜りまして、公正、円満な運営に努めてまいりたいと存じま すので、何とぞよろしくお願い申し上げます。     ───────────── ○委員長(市川一朗君)・・・  それでは、理事に亀井郁夫君、松村龍二君、佐藤泰介君、松あきら君及び林 紀子君を指名いたします。 ---------- [66-1-2-1] 理事のアドレス・HP 市川一朗議員(自民党): ichiro_ichikawa@sangiin.go.jp http://www.jimin.or.jp/jimin/giindata/ichikawa-i.html 亀井郁夫議員(自民党): http://www.kamei.com/mail/mail.htm http://www.kamei.com/ 松村龍二議員(自民党): info@ryuji-m.net http://www.ryuji-m.net/index02.html 佐藤泰介議員(民主党): taisuke_sato@sangiin.go.jp http://db.kosonippon.org/cns/sta/?s=1301 松あきら議員(公明党): akira_matsu@sangiin.go.jp http://www.fsinet.or.jp/~matu/ 林 紀子議員(共産党) info@hayashi-t.gr.jp http://www.hayashi-t.gr.jp/ ━━━━━━━━ [66-2] 内閣府 [66-2-1] 経済財政諮問会議 第16 回 2001.8.30 [66-2-1-1] ◆国立大学関係の質疑 http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/dgh/01/830-kzsk-mext.html (竹中議員)遠山臨時議員のご説明についてどうぞ。 (牛尾議員)国立大学の法人化は目的ではなく手段に過ぎず、国立大学に民間 的発想の経営手法を導入することが大事。法人の経営形態にとらわれるより、 非公務員の先生もいれば、公務員の先生もいるというような多様性が大事では ないか。社会人キャリアアッププランの中で、バウチャーによって機関援助で はなく個人援助をするということもあっていいと思うが、個人については、社 会人に対する奨学金というようなものがあると良い。 (遠山臨時議員)仰るとおり、国立大学の法人化は手段であり、いかに質の高 い人材に創造的な研究なり教育をやってもらうかということが重要。その意味 で非公務員型もあり得る。これについては、調査会から9 月に中間報告が出、 また本年度中に「国立大学法人」のあり方についての結論が出る予定なので、 それを踏まえながら対応し、できるだけ早く結論を出したい。 (片山議員)国立大学は独立行政法人とは別の形態の国立大学法人にするとい うことか。 (遠山臨時議員)そういう方向になるのではないか。この前お示ししたプラン の中で、「国立大学法人」という形でやっていきたいということにつき了解を いただいている。 (片山議員)20 人学級にするとか、心の先生5 万人ということだが、財政の 負担はどうなるのか。 (遠山臨時議員)20 人授業は、公立学校の教職員定数の改善により行う。 「こころの先生」については非常勤。 (尾身臨時議員)国立大学の法人化に際しては、公務員型、非公務員型の問題 について、人材の行き来などが自由にできるよう、弾力的にして欲しいという 要望が非常に強く、総合科学技術会議の方でもそういう考え方が多い。研究に 関して、国立大学と私立大学で税制面の扱いに格差がある。そのため、日本の 私学は、財政基盤が弱い。米国のように、私学の科学技術の実力を高めるべき。 私立大学への民間資金の導入を促進する観点から、委託研究費に対する減税措 置等についての検討が重要である。 (竹中議員)「トップ30 」を選ぶときの国立と私立の対等の条件にも関連す ると思う。 (吉川議員)改革の道筋をなるべく早くわかりやすい論理で大学人に説明して いただきたい。現状は若干混乱がある。例えば、大臣が応用研究のみが大切で あると考えているといった誤解があり、大学の現場に随分大きな混乱を生み出 している。 (遠山臨時議員)私どもも、説明責任を果たすため一層の努力が必要と考えて いる。有識者の意見も聞きつつ、より明確にしていきたい。 (本間議員)財政的な側面からいうと、かけたお金がどのような形で研究教育、 社会的な貢献に対して効果があるかという問題が、国立・公立・私立と関係な くある。その際、機関補助的なやり方がいいのか、個人補助的にやるほうが効 果が上がるのか、検討する必要がある。また、少なくとも評価の段階では、国 立・公立・私立の区別をなくして一元的に評価をし、それに対してきちんとし たアクティビティを示す部分について資金を重点的に配分し、「トップ30 」 というものを選んでいくという道筋を明らかにしないと、現場は混乱するだけ。 (竹中大臣)「トップ30 」については、大学なのか学部なのかという議論も ある。 (遠山臨時議員)学問上の専門分野である。力点は、30 という数というより はむしろ、競争的な環境の中で、かつ第三者機関による評価によって、重点的 に対応していくということである。 http://www5.cao.go.jp/shimon/2001/0828/item4.pdf ---------- [66-2-1-2] (遠山臨時議員)(資料4−1 に基づき説明。)基本方針で重点分野 とされた人材育成、教育や科学技術の振興は、国家百年の計に立って取り組む べきものである。文部科学省は、新世紀に「米百俵」の精神を活かし、我が国 の知的資産を倍増するため、戦略性をもって人材・教育大国と科学技術創造立 国の実現を目指す。・・・・ ---------- [66-2-1-3] 遠山臨時議員提出資料(PDF) http://www5.cao.go.jp/shimon/2001/0828/item4.pdf 戦略性ある「未来への先行投資」による人材・教育大国と科学技術創造立国の 実現−「米百俵」の精神を新世紀に活かして−p5「大学の構造改革なくして 日本の発展と再生はない」との認識の下、6 月の経済財政諮問会議に示した プランに基づき「基本方針」を踏まえ、大学の構造改革を推進する。主要施策 p13大学構造改革プランより・ 国立大学の法人化の具体的な制度設計につ いての専門的な調査検討の結果を中間報告(役員等への外部専門家登用、新し い人事システムの導入など)(9月中)・・・ ---------- [66-2-2] 総合科学技術会議 [66-2-2-1] 日本学術会議の在り方に関する専門調査会(第2回2001.7.31) 総合科学技術会議 http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/gakujutsu/haihu02/haihu-si02.html 資料5◆「日本学術会議の在り方に関する議論の整理について(案)」 http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/gakujutsu/haihu02/siryo5.pdf 資料3−1「主要国における科学技術政策の推進体制」 http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/gakujutsu/haihu02/siryo3-1.pdf ---------- [66-2-2-2] 評価専門調査会(第6回2001.8.10)議事次第・資料一覧 ○国の研究開発全般に共通する評価の実施方法の在り方についての大綱的指針(平成9年8月7日) http://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/hyouka/haihu06/haihu-si06.html ---------- [66-2-2-3]尾身幸次・科学技術政策担当相講演要旨 2001.8.30 日本工業新聞社主催の特別シンポジウム「進めよう産学連携」 http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/nethe2457.htm 【大学活性化】資金を投入すればいいというものではない。今の大学の講座制 で若手研究者が能力を発揮しているか。そうではない。優秀な人は米国に行っ て帰ってこない。そこに問題がある。若手が最大限に能力を発揮できるものと して競争的資金制度が挙げられる。自分で研究を提案し、いいものに研究資金 を出す。現在、科学技術関連予算3兆円のうち、1割の3000億円規模だが、これ を5年間でさらに6000億円に拡大する。 大学の研究が企業と結びついていな いと考える人が多く、スイスの研究機関の産学連携に関する調査でも日本は49 カ国中49番目だ。米国では研究成果を企業に売ってその資金をまた研究に充て ている。産学で成果を拡大させる競争を行っている。それに比べると日本はも のすごく遅れている。総合科学技術会議ではプロジェクトチームを作って、ど うすれば産学連携が進むかを検討している。  ここで国立大学の硬直性が問題となる。民間から資金を受けると収賄になり かねない。大学教授の兼業も人事院の許可がいるなど煩雑な手続きが必要。だ から、大学が独立行政法人化するときには非公務員型にしなければならない。 大学で有能な人たちもそう言っている。文部科学省は反対しており、そういう 壁を破らねばならない。」 [66-2-3] 行革断行評議会(第6回2001.8.22)議事要旨 http://www.gyoukaku.go.jp/hyougikai/giji/06.html  ・石油公団の民営化案 http://www.gyoukaku.go.jp/hyougikai/sekiyu/sekiyu.pdf  ・道路四公団の分割民営化案 http://www.gyoukaku.go.jp/hyougikai/douro/douro1.pdf  ・H13年度特殊法人予算一覧 http://www.gyoukaku.go.jp/hyougikai/douro/douro-hyou.pdf ---------- [66-2-4] 行政改革推進事務局2001.8.10「特殊法人等の個別事業見直しの考え方について」 http://www.gyoukaku.go.jp/jimukyoku/tokusyu/kangae/about.html  ・日本学術振興会 http://www.gyoukaku.go.jp/jimukyoku/tokusyu/kangae/sonohoka13.html  ・日本育英会 http://www.gyoukaku.go.jp/jimukyoku/tokusyu/kangae/sonohoka1.html  ・科学技術振興事業団
http://www.gyoukaku.go.jp/jimukyoku/tokusyu/kangae/jigyou8.html  ・日本私立学校振興・共済事業団 http://www.gyoukaku.go.jp/jimukyoku/tokusyu/kangae/jigyou11.html 【私立大学等経常費補助等業務】
行政改革推進事務局案
○ 情報化の進展(電子政府の構築)等の社会経済情勢の変化を踏まえ、かつ、補助金等の配分に係る国の責任の明確化を図る観点に加え、「大学の構造改革の方針」において「大学に第三者評価による競争原理を導入」し、「評価結果に応じて資金を重点配分」することとされていることにかんがみ、独立行政法人化する国立大学への交付金の交付と同様の仕組みとすべく、国が直接交付するのではなく国以外の法人を経由した方が合理的・効率的であることが明らかである場合を除き、最終交付先へ国から直接交付する。

文部科学省の意見
○以下の理由により、事業団による補助金交付が適切。 (1)事業団では学校法人への補助金交付、資金貸付け、経営相談など私学振興を一体的・総合的に行っており、この方法が合理的・効率的。(2)国の直接交付は、公務員が増加するなど、国の行政のスリム化に反する。(3)私学助成は、国の直接的な介入を避け、私学の自主性を尊重することが必要。 ---------- [66-2-4-1] Nature Nature 412, 2001.8.30, p843, "Japan's plans for space merger spark fears for basic research". http://www.nature.com/cgi-taf/dynapage.taf?file=/nature/journal/v412/n6850/index.html ・・・ But some researchers worry that basic research could be swallowed up by NASDA programmes such as rocket development and participation in the International Space Station, which account for four-fifths of the combined \194 billion ($US1.6 billion) budget of the three laboratories. "The barriers between our basic research and their more applied research will be broken down, and if money is needed for the larger projects, they might take it away from ours," says one ISAS researcher. ・・・ ISAS:宇宙科学研究所 http://www.isas.ac.jp/j/index.html NASDA:宇宙開発事業団 http://www.nasda.go.jp/index_j.html NAL:独立行政法人航空宇宙技術研究所 http://www.nal.go.jp/Welcome.html ---------- [66-2-5] ◆伊達 佑介「貧弱な「文化インフラ」──ITの日米逆転? まさか?」2001.4.4 http://www.1to1.ne.jp/wind6.htm 「・・・野口氏は言う。「日本での古典文学電子化は、ボランティア作業で細々 と行われている。しかし、文化インフラとして使えるような大規模なサイトの 構築は、政策措置による資金と人員の本格的投入がない限り、不可能だ」。つ まりネット上のコンテンツが文化インフラの1つとするならば、日米間格差は、 「明らかに政策の違いによってもたらされた」と野口氏はいう。・・・これは、 同時に、地方都市に立派な美術館やホールを造ったのは良いが、展示するもの がなかったり、せいぜい身内だけが集まるピアノのおさらい会しか開かれない のと似ている。野口氏はこのような日本の「はこもの」行政と日本のインター ネット政策が同じ道をたどっていると指摘する。当たっていると思う。」 ━━━━━━━━ [66-3] 文部科学省  [66-3-1] 平成14年度 概算要求などについて http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/13/08/010826.htm (構造改革特別要求の概要(PDF,20MB!)) http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/13/08/010826/01/003.pdf ---------- [66-3-2] トップ30の制度案、来年1月、公募へ(河北新報) http://www.kahoku.co.jp/news_s/20010830KIIASA41610.htm 対象は「生命科学」「医学系」「数学、物理学」「化学、地球科学」「情報・ 電気・電子」「機械・材料」「土木・建築、その他工学」「人文科学」「社会 科学」「学際・その他」の10分野。 ---------- [66-3-3] 「文部省解体論」(2001.9.3 19:00-21:00) 福田雅章氏(一橋大学法学部教授) http://www1.jca.apc.org/aml/200108/23286.html 政治スクール・ポリティカ http://www.monjiro.org/POLITICA/top.html ---------- [66-3-4] 2001年度科研費(基盤研究等)細目別新規課題申請受付数 http://www.jsps.ab.psiweb.com/kensu1.htm ━━━━━━━━ [66-4] 国立大学協会 [66-4-1] 東京新聞2001.8.31:「国大協WG 法人化控え再編指針案」 http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/nethe2464.htm #(この報道は6月の豊島氏のコメント[66-4-1-1]がそのまま当てはまる。「早ければ 二〇〇三年度中にも始まる国立大の法人化を控え・・」という文のように、独 立行政法人化の可能性が高いことと、独立行政法人化が決まったこととの区別 もできないような報道が溢れているのは残念である。NHKも昨年7月に同様 の報道をしたが、抗議[66-4-1-2]の動きを汲んで、それ以降は適切な表現を使っている。 誘導的な偏向報道をしていることに気付かない新聞社には抗議を考えることが 必要であろう。) 「2001年8月31日付 「国立、公立大 合併も 国大協WG 法人化控え再編指針案 国立大学協会理事会の将来構想ワーキンググループ(WG、座長・松尾稔名 古屋大学長)は三十日、国立大学の統合・再編について、公立大学との合併を 視野に入れることなどを盛り込んだ指針案をまとめた。 国大協が国公立大学間の統合を認めたのは初めて。国公立間の統合は過去に 例がないが、早ければ二〇〇三年度中にも始まる国立大の法人化を控え、同様 に法人化を検討している公立大との一体化が現実味を帯びてきた。・・・ WGは、文部科学省が国立大の「大胆な統合・再編」などに言及した構造改 革プラン(遠山プラン)を打ち出したこと受け、今年七月、理事会の下に設置。 同プランにどう対応するか、検討を急いできた。・・・ 小泉純一郎首相は、国立大の民営化や地方移管を支持しているが、国以上に 地方の財政状況が厳しい中で、公立大が国立大を吸収する可能性は低い。合併 する場合は国立大が公立大を吸収し、その後で法人化する手順となりそうだ。」 ---------- [66-4-1-1] (再掲)「解任に値する暴言」(2001.6)より http://pegasus.phys.saga-u.ac.jp/UniversityIssues/kyokucho.html 「まず,このような恐るべき違法な脅迫発言を,何の批判的コメントもなしに 垂れ流すという新聞の態度である.おそらく違法性に気付いていないのであろ う.この新聞の大学関係の記事をネットで見る限り,ほぼ発表ジャーナリズム, つまり大本営発表の伝達機関に過ぎないように思える.・・・」 ---------- [66-4-1-2] NHK 報道2000.7.15に関する文書 2000.7.18 http://pegasus.phys.saga-u.ac.jp/UniversityIssues/toNHK.html http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/net/nethefo1108.html ---------- [66-4-1-3] (発行者)「参加撤回要求の重要性(NHK報道問題の感想)」2000.7.21 http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/net/nethefo1122.html ━━━━━━━━ [66-5] 独立行政法人化問題 [66-5-1] ◆独立行政法人大学の中期目標・中期計画例 http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/dgh/01/809-mokuhyou.pdf (○:中期目標、★:対応する中期計画) <教職員の人事の適正化に関する目標> ○教員の流動性を向上させるとともに、教員構成の多様化を推進する。  ★中期目標期間中に教員採用に当たっての公募の活用を進めるとともに平成  ◇年度までに○○研究所、△△研究科及び□□研究科に任期付き任用を導入す る。 ○教職員の給与に本人の業績を適切に反映させる。  ★教職員の給与に本人の業績が適切に反映されるよう、給与基準等を定める。 ○その他  ★平成◇年度までに、倫理委員会を設置し、教職員のモラルの一層の向上等 に努める。 <アカウンタビリティーに関する目標> ○自己点検・評価及び第三者評価を厳正に実施するとともに、評価結果を大学 運営の改善に十分に反映させる。  ★平成◇年度に、点検・評価のための学内ファイリングシステム、及び評価 が通常業務に組み込まれたシステム等を構築するための検討委員会を設置する。  ★平成◇年度に、点検・評価及びそのための情報分析を担当する評価室(仮 称)を設置するとともに、平成◇年度までに、点検・評価の結果を大学運営に 反映させるシステムを構築する。  ★平成◇年度までに、教員の教育研究業績に対する評価システムを構築する とともに、優れた教員に対する支援方策を検討する。  ★平成◇年度までに、研究貢献、教育貢献、運営貢献、社会貢献、学会活動 の5 点について教員の活動状況を調査し、教員の持つ適性、特性を調べ、そ の結果に応じた教員評価を行うシステムを導入する。 ○教員の行動規範を定め、学内外に周知・公表する。  ★平成○年度までに、セクシャル・ハラスメントの防止を含め、教職員が守 るべきガイドラインを定め、学内外に周知・公表する。  ★平成○年度までに、産学連携の相手方との関係において教員が守るべきガ イドラインを定め、学内外に周知・公表する。 <運営体制の改善に関する目標> ○学長がリーダーシップを発揮しつつ、全学的な視点に立った機動的な大学運 営を遂行できる運営体制を整備する。  ★平成□年度までに、評議会の構成員、規模の見直しを行うとともに、学内 の各種委員会の数を、○%削減する。  ★教授会の審議事項を見直すとともに、所用時間の縮減を図る。  ★平成□年度までに、学長補佐体制を見直し、学長の執行機能の強化を図る。 ○大学運営に識見を有する適任者を学長に選任できるよう、学長の選考方法の 点検を行う。  ★平成□年度に予定される学長選考において、新しい選考方法を採用するよ う、学長選考規定の見直し作業を進める。 ○大学運営に国と社会の意見を積極的に反映させるための取り組みを進める。  ★法人の非常勤役員として、最低□名の学外者を登用する。 ○教員と事務職員等との役割分担を見直すとともに、教員組織と事務組織との 連携を強化する。  ★学生相談や留学生受入れに関する業務について、平成□年度までに、教員 と事務職員等との一体的な運営組織を設置する。 ○学部運営の効率化を図る。  ★平成□年度までに、各学部に□人の室員による学部長室を設置し、学部運 営の効率化を図る。 ---------- [66-5-2][52-2-4]再掲)「姿を見せた官僚支配の独法化構想」 新大職組・理学部分会ニュース すなやま 2001. 5. 1 No.382 「独法化が何を狙って行われるものか、これほど露骨な姿を見せた文章は今ま でなかったでしょう。これは限りなく官僚に大学を従属させる事を狙った文章 と言えます(確かに Volunteer 受け入れまで、入っている!)。」 ---------- [66-5-3] ◆『中間報告(案)』の描く大学組織Ver.1 独立行政法人反対首都圏ネットワーク事務局 2001.8.30 http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/010830daigakuzou.htm 1.国家による大学支配が貫徹される。 (1)「国の政策目標」   →「大学の長期目標」   →「業務方法書」(文科相認可)   →「中期目標」(文科相策定)   →「中期計画」(文科相認可、相当部分が数値目標) というサイクル。 (2)四重の評価システム(総務省政策評価・独立行政法人評価委員会*、文 科省大学評価委員会、大学評価・学位授与機構、各大学の評価組織)と連動す る運営費交付金の配分、組織の改廃。 ・・・ 2.学外者という名の官僚群による大学経営部門の乗っ取りが行われ、それに よって形成される肥大化した官僚組織が大学を支配する。 (1)・・・文科省と他省庁からの「天下り」官僚群が、役員および役員以 外のスタッフの大半を占拠し、経営部門の実権を掌握することになろう(産総 研の実例を見よ!) (2)「大学運営の専門職能集団」としての事務組織は、官僚に乗っ取られた 大学事務局の実行部隊となる。・・・専門職能集団の下に、“柔軟な雇用制度” による非正規職員、派遣労働者等が配置されよう。 (3)『大学構造改革計画』(遠山プラン)による統合が進めば進むほど、官 僚組織は強大になる。・・・ 3.文科省に生殺与奪権を握られた学長による専制体制が構築される。 (1)学長は、文科相に任命された監事と、罷免発議権を持つ文科相に、生殺 与奪権を握られる。 (2)・・・チェック・アンド・バランス機能を有する現行運営システムは最 終的に崩壊し、硬直したトップダウン体制が成立する。 4.基礎組織としての部局、学科の基盤は極めて不安定になり、間断なき再編 が進行する。附属諸施設の大学から分離、民営化、廃止等が容易に行われる。 (1)自治の基礎単位としての部局(学部等)という位置付けは廃止され、設 置の法令上の根拠も、省令に格下げされる。・・・ (2)学科については、予算をにらみながら学長専決体制下の各大学で随時改 廃が可能となる。 (3)附置研をはじめ様々な付属施設を大学から分離できる。 (4)上記の措置によって、教育研究組織の改廃、分離が容易に可能となる。 5.教職員の共同・協力態勢は破壊され、管理された競争=ラットレースが進 行する。 (1)各人に対する勤務評定が実行され、人事考査による賃金決定がなされる。 教職員間の賃金格差は拡大する。財政基盤の強弱に対応して、大学間の賃金格 差も発生する。 (2)・・・教育公務員特例法の「精神」は各大学の諸手続きのなかに引き継 ぐとあるが、法令上の根拠を失い、身分的不安定さは増大する。 (3)教員は部局から切り離され全学教員組織に編入された上で、研究組織、 教育組織、運営組織に“派遣”されることになろう。 (4)教育研究の現場における支援業務は、・・・・不安定な雇用形態の非正 規職員と派遣労働者等によって担われる。・・・・ (5)・・・・学外者役員等の存在は不可避的に人件費(退職金を含む)を増 大させるが、一方で管理的経費の削減を中期計画に盛り込むことが強制される。 このため、教育研究現場の定員削減はいっそう厳しく追求されよう。 (6)任期制、「ワークシェアリング」、裁量労働制の導入と拡大、多様な雇 用形態は、時空の共有と固有の職域の尊重によって成立する共同・協力態勢を 著しく困難にする。分断化された教職員は、管理された競争=ラットレースを 強いられる。上記4は、これら(1)〜(6)を通じて推進される。 6.四重の評価への対処が通常業務を占拠し、評価のための教育研究という倒 錯した事態が蔓延する。 (1)総務省政策評価・独立行政法人評価委員会、国立大学評価委員会、大学 評価・学位授与機構、各大学評価委員会という四重の評価機関が、予算配分と 改廃勧告の権限と直結して、教育研究の現場を事実上支配することになろう。 評価基準を“客観的”するために、本質とは無縁な「数値目標」が自己目的化 する。 (2)間断ない評価の繰り返しによって通常業務は著しく阻害されるばかりで なく、遂には評価のための教育研究という倒錯が起ることは避けられないであ ろう。 7.総予算の縮減下で、予算の重点配分が強行される。 (1)先行独立行政法人の中期計画に例外なく強要された「自己収入増大+管 理的経費削減」(5年間で10%)が、確実に適用される。 (2)標準運営費交付金は圧迫され、評価に基づく配分(特定運営費交付金) が支配的となる。 (3)大学間、学部間で授業料(学生納付金)の格差が発生する。 (4)付属病院における利潤追求への傾斜は避けられない。 (5)「民間的発想の経営手法」を謳ってはいるが、・・・・結局のところ、 中期目標における人件費削減とその他の数値目標達成の「能力」に矮小化され よう。 8.大学の種別化が一挙に進行する。 (1)「国の政策目標」に整合的な「長期目標」と、文科相策定による「中期 目標」によって大学は7つの種類に区分される(イメージ例参照)。 (2)この種別化は、現存する大学間格差を前提に進められる。 (3)さらに「遠山プラン」は独法化以前に再編統合を進め、トップ30体制 を入口で形成しようとしている。大学間の格差は決定的に拡大し、しかも「中 期目標」によって固定される。 9.かくして固定的で流動性のない沈滞した大学群が出現する。 (1)・・・・大学種別化の固定と格差の拡大は、大学間における人的・学問 的交流を確実に阻害する。・・・・ (2)トップ30以外の「その他」大学は著しい財政的困難に陥る。・・・ 「自由な競争」は欺瞞にすぎない。 (3)任期制の導入は、とりわけ若手研究者の養成を著しく困難にする。後継 者養成に失敗するならば、大学は沈滞し、最終的には存続が不可能となる。 (4)大学間の生存競争が、大学間の共同・協力態勢にとってかわる。システ ムとしての大学は崩壊する。 (5)各大学には巨大官僚組織が出現。文科省と他省庁の官僚群の「天下り」 先となる。 (6)教職員は、四重の評価システムのなかで“管理されたラットレース”。 (7)上意下達の学長トップダウン体制による硬直した運営が蔓延。しかもそ の学長の生殺与奪権を文科省が握る。 ---------- [66-5-4] (発行者)国立大学関係者の皆さまへ 「大学の直近の未来に係わる内容が多いためか遠山プランへの大学内外の関心 が高まっています。しかし、遠山プランの中で目立たない「法人化早期実現」 は、日本の大学全体にとり、はるかに悪性のリスクを内包している点が忘れら れているように思われます。独立行政法人化後は、遠山プランのような場当た り的政策が国会での吟味を経ずに実施されるようになります。  しかし、幸いなことに、調査検討会議中間報告が描くような独立行政法人化 が国立大学協会の了解を得る見込みはほとんどなくなりました。国立大学協会 の了解を得ないまま大学関連法案が国会に提出された例は今までありませんか ら、当初の予想に反して、独立行政法人化の実現はかなり困難が多い状況になっ たと言えるでしょう。  困った文部科学省が、11月の国立大学協会総会における反対意見を封じる ために、あるいは、独立行政法人化しなくても文部科学省の大学支配は完璧で あることを見せつけて意気阻喪させるために、統廃合の脅しやトップ30校の 利益誘導をしている、と考えるのが自然です。遠山プランによる種々の行政指 導に屈服し、あるいは、「さもなくば民営化」という空虚な脅し(民営化は独 立行政法人化以上に大学内外の合意は困難)に没理的に怯え、政財官による完 璧な大学支配を実現する独立行政法人化を看過することがないよう、冷静にな ることが重要です。2001.8.30」 ---------- [66-5-5] 大学改革メーリングリストの記事一覧「任期制」(1998.6.5) http://www.edugeo.miyazaki-u.ac.jp/reform/ninkisei.html #任期制導入を巡って戦われた議論は「任期制導入」を「独立行政法人化」と 置換して繰り返されている。やがて国立大学民営化政策が浮上するときに再び 同じ議論が繰り返されるのだろう。 ---------- [66-5-5-1] 「異議あり! 任期制「法制化」3号 97.3.18」 http://cue078.e.chiba-u.ac.jp/reform/reform-374.html 「・任期制「法制化」は、将来の国立大学民営化の伏線では?   昨年11月の国立大学協会総会後の国立大学学長懇談会の場で、「国立大 学の民営化を回避するためには任期制の導入もやむをえない。」という議論が あったといわれていますが、これはまったく誤った議論だといわなければなり ません。むしろ、「国立大学を民営化するためには、その前になんとしてでも 任期制を導入しておかなければならない。」というのが、大蔵省・文部省の本 音だと思われます。国鉄の民営化の場合もそうでしたが、民間に払い下げる時 は、「儲からない赤字ローカル線はいらない」、「人件費を減らすために人員 を整理してこい」などの注文が付けられ、大規模なリストラが行われます。現 状の国家公務員法の下では大学教員の身分が保障されていますから、国立大学 を民営化しようとしても、リストラのために簡単に大学教員の首切りはできま せん。しかし、任期制が導入されていれば話は別です。任期が切れればいつで も合法的に解雇することができます。  ある国立大学を民営化するとしましょう。「A学部(学科)はいらないから 切り離してこい。」ということになれば、A学部(学科)の教員組織を廃止し て、そこの教員は任期が切れたら行き場がないようにすればよいということに なります。A学部(学科)廃止後に任期を残している教員は、任期が切れるま では「清算事業団送り」となって、「任期が切れるまでに再就職口を見つけな さい。」ということになるのではないかと思われます。リストラ対象分野だけ でなく、高齢・高所得教員などが狙い撃ちにされることも考えられます。この ように、任期制の導入は、むしろ将来の国立大学民営化、国立大学教員の大量 解雇の伏線であるとみたほうがよいように思われます。」 ---------- [66-5-6] ◆豊島耕一「新潟大での内田博文氏の講演[66-5-7]を批判する」1999.6.1 http://pegasus.phys.saga-u.ac.jp/UniversityIssues/uchida.html 「・・・内田氏は,「改革」をしないと「行政法人化」されてしまうというの だが,しかし後者の目的は公務員減らしである.いかに「学長リーダーシップ」 体制を作ろうと,「大学評価」を行おうとそれが直接公務員減らしに貢献する わけではない.したがってそのような「改革」をどれだけやろうとそれが「行 政法人化」を防ぐ理由には全くなり得ないのである.ところが内田氏はこの二 つを完全に結びつけて,「改革」をすれば「行政法人化」を防ぐ望みがあるか のように言っている.もしこれに気付きながらわざと言っているとすれば彼は デマゴーグ(扇動政治家)であるし,もし気付かないのならお粗末である.公務 員減らしの目的にかなう「改革」とは,個別の大学にとっては理想的には廃校 (つまり自殺),次善の策が規模縮小であり,あるいは私学化,自治体移管で, これら以外にはありえないのだ. ・・・これに対して内田説にしたがって「改革」すれば何が起きるだろうか. 文部省が作り上げたリストに載せられた大学は,確立した「学長のリーダーシッ プ」により「行政法人化」を「迅速」に「自主的」に決定してしまう,という のがオチであろう.これによって目的は平和的に成し遂げられる.このような カラクリも見抜けないほど大学教員は世間知らずと見られているようだ.」 ---------- [66-5-7] 内田博文「大学改革の課題と展望」 http://ha4.seikyou.ne.jp/home/kinkyo/Alink_niigata990528.htm 「最終答申の真のねらいは、「行財政改革の嵐から国立大をいかに護るか」に ある。国立大学にとってラストチャンスであり、かつタイムオーバー寸前で残 された時間は少ない。それゆえ、問答無用。前倒しの改革を急ぎに急ぐ必要が ある。状況は刻々と変化している」 「自主改革の場合は絶対評価となるが、アカウンタビリティーの確保や資源配 分の観点から相対評価が必要となる。世界的傾向は資源配分と連動しており、 相対評価の方に動いていく可能性は高い。」 ━━━━━━━━ [66-6] 統計 [66-6-1] 金融広報中央委員会:暮らしと金融なんでもデータ(平成13年度版) 「教育」(世帯主の年齢別にみた教育費 保護者が支出した教育費 http://www.saveinfo.or.jp/kinyu/stat/09.html#b 国立学校の年間授業料 http://www.saveinfo.or.jp/kinyu/stat/09.html#c 私立学校の入学料および年間授業料 http://www.saveinfo.or.jp/kinyu/stat/09.html#d 大学の初年度納入金 http://www.saveinfo.or.jp/kinyu/stat/09.html#e 学習塾利用の子供の割合と年間費用 http://www.saveinfo.or.jp/kinyu/stat/09.html#f 奨学金の貸与額 http://www.saveinfo.or.jp/kinyu/stat/09.html#g 大学生の生活費 http://www.saveinfo.or.jp/kinyu/stat/09.html#h こどものこづかい) http://www.saveinfo.or.jp/kinyu/stat/09.html#i ━━━━━━━━ [66-7] 文献・意見等 ---------- [66-7-1] 渡辺治(一橋大学教授)「「司法改革」の本質と背景」『法と民主主義』 (2001年7月号)2-16ページ(独法化反対首都圏ネットワーク事務局による概要) http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/010830watanaberonbun.htm ---------- [66-7-2] ◆白井厚「大学ーー風にそよぐ葦の歴史」抜粋 日本経済評論社 1996.12.8 ISBN 4-8188-0903-9 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4818809039/hon-22/249-5420018-2114769 詳しい抜粋 http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/dgh/01/901-shirai.html (文献紹介) 「・・・大学の目的は、こういった教育・研究を通じて、長期的に人類の将来 の幸福に貢献するものであると考えられます。このへんが国の政府の目的とは 違うわけです。国の政府ですと、関心は個人の権力やナショナル・インタレス トであります。今の政権がいつまで続くか、次の議会をどうやって乗り切るか、 今度の戦争をどうやって勝かというような問題でありまして、常に短期的な利 害というものを考えなければならない。しかし大学はそういう目的に奉仕する のではなく、長い将来にわたって人類の幸福ということを考えなければならな い。大学の目的と国家の目的は違う。基本的に矛盾します。・・・・ □ 五十年目の大学評価 p27 大学というのは高等教育機関ですね。去年のわだつみ会の八・一五の集まりの 時だったかと思いますが、当時の日本人がみんなお国のために夢中になって戦 争に協力をしていた。・・・それに対する疑問をもった人は非常に少ない。そ れは教育の効果である、という話があった。しかしそのときにどなたかが、し かし大学の教育としては失敗ではないかと発言されて、私はなるほどなと思い ました。 大学だけを特別視するのはおかしいけれども、もっとも批判的な精神を涵養す るところが大学であろうと思います。その大学の学生も教授たちも、戦争目的 に対する批判的な見解というものはほとんどもたなかった。もったごく少数の 人は牢獄に入れられた。しかしそれ以外の人はほとんどもたなかった。あるい はもとうとしなかったという、その精神状況というものは、大学としては自滅 ではなかったんだろうか。だから大学ははたして大学だったのだろうかという ことです。小学校なら国定教科書で教えるわけですから、やむをえないと思い ます。しかし大学には国定教科書はありませんし、まがりなりにも学問の自由 とか言えるような時代に、しかも意外に敗戦の間際までけっこう自由にしやべっ ていた人もいる。学生などもけっこう自由に動きまわっていた例も幾つもあり ました。そういうときに積極的にこの戦争目的に対する疑問がほとんどどこか らも提起されなかったということは、大学としての自滅ではないだろうか。そ こで、記億に残る大学教員の発言リストをつくったのは、50年目の大学評価 ではないかというふうに思っています。 □ 大学の責任と反省 ・・・政治に対する批判とか、真理の探求とか国際情勢の分析とか、そういう 本来大学がやるべき使命を完全に放棄してしまった責任、そういうものをいっ たいどう考えるのであろうか。このことが戦後行うべき大学の一つの仕事では なかったかと思います。 ・・・ 戦後二、三十年ぐらいで、落ち着いたところで大学は大学としての戦争責任と いうものを自分で整理をする作業をやるべきではなかったか。今となっては若 干遅きに失した。しかし今からでも、やらないよりはましかもしれません。大 学によっては、かつては右翼の大学として有名だった大学が、非常に反省して、 がらりと内容を入れ替えて、平和のために、戦争を二度と起こさないために努 力している大学もあります。全然そういうことを考えない大学もあります。大 学の評価というのは、いろんな点でなしうることだと思いますけれども、過去 を正確に調査して、誤りを二度とくり返さない、そういう決意をもつ、そのた めの手段をもつ、そういう大学が、将来ともに生き残るべき優れた大学ではな いだろうか。逆に言いますと、そういうことを一切行うつもりがない大学は、 世の名声にも関わらず、学生の偏差値にもかかわらず、大学としては、真理を 追求すべき社会的責任をもつ大学としては失格ではないかと思います。戦争責 任の前に社会的責任があります。・・・・」 (*1) 1994年8月15日、飯田橋の家の光会館ホールで開かれた日本戦没 学生記念会〔わだつみ会〕主催の講演会記録。「きみと語りたい、私の8・1 5−−日本人それぞれの戦争責任−ー」という共通テーマの中で、大学の責任 を論した。同年2月発行の『わだつみのこえ』No99に録音記録を掲載。) ---------- [66-7-3] リチャード・クー著『良い財政赤字 悪い財政赤字』PHP研究所 (黒木玄氏による紹介) http://www.math.tohoku.ac.jp/~kuroki/Readings/koo.html ---------- [66-7-4] 日本弁護士連合会意見書:2001.8.24 行政機関等個人情報保護法制研究会中間整理(2001.7.27)について http://www.nichibenren.or.jp/sengen/iken/0108-01.htm (抜粋) 第2「第2 2 取得制限の取り扱い」について(1)不正手段による取得の 禁止 行政機関の長あるいは公務員が不正なことを行わないという保障はどこ にもない(この間の外務省等の不祥事例を見ればあきらかである)。行政機関 の個人情報の収集は、法律に規定のある手段、方法に限られないのであるから、 「偽りその他不正の手段により個人情報を取得してはならない」との規定は必 要である。 第3 「第2.3 利用及び提供の制限」について (1)目的外利用・提供 (iv) 目的外利用・第三者提供が適切になされるための事前チェック機関等 として、第三者機関を設置すべきである。 (3)オンライン結合の禁止 ・・・国家機関レベルのオンライン結合には、 国民の同意が必要であり、個別にオンライン結合が許される場合を法律で認め た場合にのみ、許されるとすべきである。 http://www.soumu.go.jp/gyoukan/kanri/010727_1.htm ━━━━━━━━ [66-8] Yahoo 掲示板より(alfujita 氏) ---------- [66-8-1] 「大学というところ」(#リベラルアーツ考)2001.8.28 No 3208 ---------- [66-8-2] 「1980年頃に」 2001.9.1 No 3225 「1980年頃に「幻の技術大国日本」という本が出ています。ちょうど、もはや 欧米には学ぶことがないと増上慢なことを日本人が云っていた頃のことです。 今はどうなっているのか知りませんが、当時ロケットにしても原子炉にしても 一番クリテイカルな所はそのものを米国から輸入してそのまま使っていたそう です。(中味は機密に属するので、調べずにそのまま使う、という契約で輸入 し、契約に従ってチェックせずに<チェックする方法も技術もないので>使う のだそうです)。・・・ 軍艦も作れば飛行機も作れるということで、太平洋戦争になったようですが、 肝腎の機械を作る精密機械は日本の手には負えなかったというのが当時の実情 です。その後、かなり技術的に進歩してきたとはいえ、現在でも我々が知らな いところで、全く太刀打ちできない基本的技術力の差があるのではないでしょ うか?」 ---------- [66-8-3] ◆#(「今が駄目である」という主張の空虚さ)2001.9.2 No 3225 「・・・固定観念ということで困るのは「今が駄目である」という主張が直ぐ に「改革をするのだ」という主張に置き換わり、さらに「改革に反対する人間 は時代遅れだ」という決めつけになりやすいのも日本人の一つの特性かもしれ ません。「今が駄目である」という主張は勇ましいし全ての原因を「今」に押 し付ければ済むので安易ではよろしいのでしょうけれど、中味の検討が殆どな されていません。今の大学について云えば、限られた予算の中で予算相応のこ とをやっている(別に自慢するほどのこともないけれど、罵られるほどのこと もない)というのが、現状認識としては正しいのではないでしょうか。・・・ まして「改革に反対する人間が時代遅れ、ないし駄目人間」というふうな決め つけ方になってきますと、これは殆どファッショではありませんか?都合の悪 いことは全て「非国民」のレッテルを張り付けることで圧し潰してきた経験も ありますので、このあたりは要注意です。 別に自己陶酔から今までの日本の大学はその予算規模相応のことをやっている のではないですか?と云っているのではありません。今までの日本の大学は甘 やかされて甘やかされることに慣れて何もしてこなかった、という一方的な宣 告は正しくはないし、不足する研究費の中で時には自腹で器材を買いながら研 究をやってきた人達を冒涜するものでもあるし、またそのような決め付けから 出てきた「結論」や「改革の方向性」というのは正しくはないだろうと申し上 げているだけです。・・・・」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【発行の趣旨】国立大学独立行政法人化問題を広い視野から考えるのに役立 つと思われる情報(主に新聞報道・オンライン資料・文献・講演会記録等)へ のリンクと抜粋を紹介。種々のML・検索サイト・大学関係サイト・読者から の情報等に拠る。メール版で省略されている部分はウェブ版参照。ウェブ版は 目次番号が記事にリンクされている。転送等歓迎。 【凡例】#(−−− )は発行者のコメント。・・・は省略した部分。◆はぜ ひ読んで頂きたいもの。 【関連サイト】http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/dgh/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発行者:辻下 徹 e-mail: 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