==> |Back Number総目次と登録国立大学独立行政法人化の諸問題
直接配信希望の方は Subject 欄に sub wr と書いたメールをtujisita@math.sci.hokudai.ac.jpに送ってください。メールマガジンサービスを利用される方は下欄を利用してください。

visits since 2002.1.27

国立大学独立行政法人化問題週報

Weekly Reports  No.81 2002.1.27 Ver 1.03

http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/wr/wr-81.html
総目次:http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/wr/all.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               目   次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [81-0] 内容紹介  [81-0-1] 日本新聞協会編集委員会声明  [81-0-2] 成果主義を巡って  [81-0-3] 北大のポプラ伐採 [81-1] 記者クラブ問題  [81-1-1] 日本新聞協会編集委員会の見解  [81-1-2] 「新聞倫理綱領」(2000.6.21)  [81-1-3] 「記者クラブ問題シンポジウム」2001.10:  [81-1-4] 新聞労連(日本新聞労働組合連合)「新聞人の良心宣言」  [81-1-5] 「報道の自由を守るために権力との“持ちつ持たれつ”を解消せよ」  [81-1-6] ウェブサイト「まだ旧体制下の新聞社と月極契約している人たちへ」紹介   [81-1-6-1] 「日経表現の自由侵害訴訟」   [81-1-6-2] メディアの情報操作 --狂った評価指標--  [81-1-7] ウォルフレン「人間を幸福にしない日本というシステム」より [81-2] 「教授、論文1本2点ですーー採点される国立大教員」  [81-2-1] 朝日新聞地方版(大阪)2002.1.23  [81-2-2] 記事を巡って  [81-2-3] 内田研二「成果主義と人事評価」(講談社新書)  [81-2-4] 「岡山大学における教員評価について」より [81-3] 中央教育審議会への意見  [81-3-1] 「新しい時代における教養教育の在り方について(答申案) 」に対する意見  [81-3-2] 中央教育院議会中間報告「今後の教員免許制度の在り方について」への意見 [81-4] ボトムアップな動き  [81-4-1] 「新しい国立大学法人像について」への意見書  [81-4-2] 五味健作氏(東京大学)ウェブサイト「大学から社会へ」  [81-4-3] 独法化問題全学フォーラム(福島大学)  [81-4-4] 道内国立単科大学の将来を考える会ウェブサイト  [81-4-5] 山内恵太「独法化・大学再編を迎撃しよう!」 [81-5] 「北大ポプラ 12本すべての伐採終了」北海道新聞 2002.1.27 [81-6] その他の「国立大学独立行政法人化の諸問題」サイト更新記録 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [81-0] 内容紹介 ---------------------------------------------------------------------- [81-0-1] 日本新聞協会編集委員会声明  記者クラブに関する日本新聞協会編集委員会の1/17声明[81-1]に唐突な 印象を受けた人が多いのではないか。そのこと自身が「記者クラブ問題」に対 する報道管制の存在を証明するものと言える。国立大学は「護送船団方式に守 られてきた」と大新聞は繰り返し報じて来た。しかし、不当な「護送船団方式」 に手厚く守られているのは大新聞業界そのものであるという認識が、インター ネット利用者が5000万人(昨年11月総務省発表。携帯電話端末4717 万が最大多数)を越し報道管制の効果が消散し始めたいま、日本社会に急速に 広がり始めているのである。発行人は独立行政法人化問題における大新聞の露 骨な情報操作を体験してきた[81-2-2-4]。この週報も、マスメディアが独立行 政法人化を既定事実と思わせる報道を繰り返し世論操作を行っていることに危 惧を抱いて続けている。しかし、情報暗黒時代が終わる契機が整ってきている。 真の意味のIT革命ーー新グーテンベルク革命ーーが成就し、情報支配が成立 し得ない時代が始まろうとしている。 ---------------------------------------------------------------------- [81-0-2] 成果主義を巡って  富士通の失敗で成果主義は日本社会で信用を失った。しかしなぜか成果主義 批判は聞こえなくなり、逆に、成果主義は時代の流れで、これまでの失敗は「 成果主義の誤用」に過ぎない、という見解を前提とした記事・論説が増加して いる[81-2]。サブリミナルな世論操作が進行している印象を受ける。 ---------------------------------------------------------------------- [81-0-3] 北大のポプラ伐採の意味  北大のメイン通りにそびえるポプラ12本が昨日伐採された[81-5]。危険だ から仕方がない、と報じられている。しかし、剪定・断幹等をすれば落枝・倒 木の危険はなく何十年でも大丈夫と言う樹木医も居る。養生のために教育研究 費を削る余裕はないため伐採した、というのが実情である。百数十億円の施設 費補正予算が決まった直後に北大評議会は財政的余裕のないことを理由にポプ ラ伐採を決意した。大学独法化の意味を日本の人々が悟る儀式となることを祈 りたい。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [81-1] 記者クラブ問題 ---------------------------------------------------------------------- [81-1-1] 日本新聞協会編集委員会の見解 http://www.pressnet.or.jp/info/kenk20020117.htm 2002年(平成14年)1月17日 第610回編集委員会 「・・・・記者クラブの開放性については、97年の見解で、「可能な限り 『開かれた存在』であるべきだ」とされてきた。新しい見解は、この原則を引 き継いだ上で、「日本新聞協会加盟社とこれに準ずる報道機関から派遣された 記者など」で構成されるとしている。  記者クラブの構成については、この見解が日本新聞協会編集委員会が取りま とめたものであり、はじめに新聞協会加盟の新聞、通信、放送各社を、次いで 新聞協会に加盟していないがほとんど同じような業務をしている報道機関を 「これに準ずるもの」として定義付けた。・・・・  また、報道活動に長く携わり一定の実績を有するジャーナリストにも、門戸 は開かれるべきだろう。・・・・」 ♯(ウォルフレンの記者クラブ批判[81-1-7]に応じるかのような動きとも思え るので今後を大いに期待したい。駆け出しのフリーランス記者には門戸を閉ざ したままでは説得力はない。また、公的機関の発表内容を広い文脈に置く努力 のために必要な時間も人手もなく「垂れ流し報道」を続け、多くの大新聞が政 府広報機関化している状況の深刻さには触れていない。) ---------------------------------------------------------------------- [81-1-2] 「新聞倫理綱領」(2000.6.21) http://www.pressnet.or.jp/info/rinri.htm ♯(この中にある「独立と寛容 新聞は公正な言論のために独立を確保する。 あらゆる勢力からの干渉を排するとともに、利用されないよう自戒しなければ ならない。他方、新聞は、自らと異なる意見であっても、正確・公正で責任あ る言論には、すすんで紙面を提供する。」と両立する「記者クラブ」への変身 が可能かどうか、見守りたい。) ---------------------------------------------------------------------- [81-1-3] 「記者クラブ問題シンポジウム」2001.10: http://www.shinbunroren.or.jp/kisha.htm 2001年7月に毎日労組内で実施した「記者クラブ実態アンケート」と2001年8月 の「全国9単組・共同意識調査」の結果の紹介。「記者クラブについて「改革が 必要」とする声が6割にのぼり、「廃止すべき」も2割弱あり、あわせて4分 の3が記者クラブの現状に否定的」 ---------------------------------------------------------------------- [81-1-4] 新聞労連(日本新聞労働組合連合)「新聞人の良心宣言」 http://www.shinbunroren.or.jp/ryosin.htm ---------------------------------------------------------------------- [81-1-5] 「報道の自由を守るために権力との“持ちつ持たれつ”を解消せよ」 『GALAC』1999年11月号 http://www.videonews.com/nr/column/vjgalac/vjgalac08.html 神保哲生のビデオジャーナリストが 「斬る!!」目次 http://www.videonews.com/nr/column/vjgalac/vjgalac.html ---------------------------------------------------------------------- [81-1-6] ウェブサイト「まだ旧体制下の新聞社と月極契約している人たちへ」紹介 http://www5a.biglobe.ne.jp/~NKSUCKS/ ---------------------------------------------------------------------- [81-1-6-1] 「日経表現の自由侵害訴訟」 http://www5a.biglobe.ne.jp/~NKSUCKS/kinyobitrial.html ---------------------------------------------------------------------- [81-1-6-2] メディアの情報操作 --狂った評価指標-- http://www5a.biglobe.ne.jp/~NKSUCKS/johososa.html 「日本の大新聞・テレビは、記者クラブを通して完全に権力と癒着している。 いかに官僚から情報をリークして貰うかが記者の評価指標となっているため、 官僚に“夜回り”をかけ、官舎の前でお帰りを待つという有り様だ。嫌われた らおしまいなので、権力をチェックするどころではない。その結果、官僚が実 現したいことを中立を装いつつ巧妙にPRし、既成事実化することに一役買うの が常態化している。それは“省益”になるかもしれないが、国益にとっては有 害かもしれない。しかし、情けないメディアはそんな議論はしない。やはり官 僚の言いなりで、記者クラブで配付されたぺーパーの通りに忠実に記事化する のである。 」 ---------------------------------------------------------------------- [81-1-7] ウォルフレン「人間を幸福にしない日本というシステム」より http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/common-sense/00b-wolferen.html 第3-3章 制度との戦い p307 日本の市民社会の悲劇は、乗っ取られたことだった。市民社会が繁栄す る見込みは、独立した労働組合がつぶされ、戦後に短期間ながら独立していた 司法機関がふたたび官僚の支配下におかれたとき、すでに大きく損なわれた。 だが、日本の市民社会を最終的に乗っ取ったのは、大新聞だった。大新聞は、 批判的な政治分析を妨害し、官僚の権力を支持し、世論を反映するのではなく 捏造し、巨大な偽りの現実をかかげて、市民社会を乗っ取ったのである。  新聞の読者は、新聞の質に多くの影響をおよぼすことができる。まじめな新 聞社なら、読者から送られる意見や批判に−−内容が一貫しており、書き方も 丁寧であれば−−編集者が敏感に反応する。この方法で、日本の市民は自分た ちが思っているよりはるかに大きな力を発揮できるのだ。...みなさんがす べきなのは、..編集者達の心のもちようを変えることなのだ。  まず何度でも指摘してはっきりすべきなのは、社会秩序維持はジャーナリス トや編集者の任務ではないということだ。..彼等の任務は、自己の能力と手 段のかぎりをつくして、市民が知るべきことをできるだけ正確にかつ完全に読 者に伝えることなのだ。 記者クラブについて p328 日本における真実の報道は、ある不愉快な制度によって組織的に妨害さ れている。この制度には改善の見込みはないから、取り除くしかない。つまり 「記者クラブ」のことだ。 この制度こそが、ニュースと情報の管理に主要な役割をはたしていることを知 る必要がある。記者クラブは、一九四五年以前、軍人と社会統制官僚が支配力 をもっていた時代に、戦時の宣伝と検閲の道具として発足した。以来ずっと、 自己検閲システムの最も有効な手段となりつづけている。 自己検閲は、何を報道し、何を報道しないかを合議で決めることによって成り 立つ。自己検閲の度合いは記者クラブによって異なる。しかし、記者仲間から の庄力がそれほど強くない場合でさえ、この制度は良質のジャーナリズムを育 むのに欠かせない報道における自主独立の姿勢を損なっている。 記者クラブは民主主義国にふさわしくない。多くの官僚組織と記者たちとのあ いだにしばしば馴れ合いの関係が生まれ、記者の批判精神がむしばまれてしま う。たとえば、警察の言動に関する記事はまったく信用できないものだ。日本 の権カシステムのなかのこの強力な組織たる警察については、自主独立の報道 がまったく存在しないからだ。だが、記者クラブは日本の権カシステムに深く 組みこまれているので、審議会と同じく、すぐにはなくなりそうもない。 しかしながら、市民のチームはこの記者クラブ制度を一貫して批判していくこ とができる。記者クラブの制度が、肝心の情報を読者から組織的に奪い、日本 で何が起こっているかをわかりにくくしている‐‐この事実を自分たちが認識 していることを、編集者にわからせるのだ。 p330 日本に市民社会を築きたいと思う市民がここでなすべきことは、わりと簡単な ことだ。日本人の暮らしに大きな変化をもたらしている人物や組織に、新聞が 定期的に質問し、彼等が何をしているか、なぜそれをしているかを明らかにさ せるべきだと、編集者たちに主張しつづけるのである。...日本の真の権力 者にアカウンタビリティをはたさせるのは編集者の責務であると、市民が繰り 返し編集者に思い起こさせるべきなのだ。」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [81-2] 「教授、論文1本2点ですーー採点される国立大教員」 ---------------------------------------------------------------------- [81-2-1] 朝日新聞地方版(大阪)2002.1.23 http://fcs.math.ac.hokudai.ac.jp/dgh/02/125-asahi.html 「文科省の大幅な改革構想に揺れる国立大学で、教授たちを採点、評価する動き が広がっている。すでに評価に比例して研究費を配分する大学もあり、評価の 公正さなどをめぐり、論議を呼びそうだ。(阿久沢悦子) 学術論文1〜2編2点、特許特許及び実用新案取得数1件2点、2件3点、ーー 国立京都工芸繊維大学が今年度から導入した「教育研究活性化経費配分要項」 だ。研究、教育、社会貢献、管理運営の4分野の計48項目で、各教員の実績 を100点満点で点数化する。 個展1回4点、2回以上6点、公表1作品4点、2作品6点といった基準に 「質を問わずに数打ちや当たる、ということか」と批判も出たが、昨夏から実 施された。 同大が点数化を始めたきっかけは、国庫から支給される教育研究基盤校費質の 配分が昨年度から各大学の裁量にゆだねられたこと。今年度、同大では上位2 割の教員には年間150万円が下位1割は90万円にとどめることになつている。 里深信行副学長は「評価は学問の自由を侵す、と反発されると思ったが、昨年 8月の締め切りまでに、海外出張中を除く全員が自己申告書を提出してくれた。 ゆくゆくは給与基準や昇格の目安とすることで、大学人事を活性化を促したい。」 と語る。 こうした精ちな教員評価制は北見工大、長岡技科大など他の単科大だけでなく、 総合大学にも広がっている。この23日には岡山大学が正式に導入を決める見 通しただ、千葉喬三副学長は「地方大学は改革に前向きな姿勢を見せないと沈 むばかりの泥船になってしまう」と話す。 岡大が評価で特に重視するのは教育面。岡大にはしっかりした教育があると評 判になれば、優秀な学生、教員が集まり、研究実績も底上げされるとみるから だ。研究分野ごとに序列づけた上位30大学に予算を重点配分する文科省の 「トップ30」に、最低4分野で食い込むことを目指す、と千葉副学長はいう。 自己申告書の「教育」分野では、授業のコマ数、登録学生数、出席率などを書 かせた上で、学生の授アンケート結果を加味して、学部長が評価する。5段階 評価で最低のEがついた教員には、学部長から「勧告」を出す。県職員、財界 などからなる大学運営諮問会議にも、学部ごとの評価分布を公表する。大学版 「問題教員」に奮起を促すのがねらいだという。 異論もある。ある教授は「教育の客観評価は難しい。例えば、登録学生数は憲 法とローマ法では著しい聞きがある。受購生が多い方が評価が高いのでは浮か ばれない」と心配する。慎重審議を呼びかける教職員組合の幹部は「自己評価 は研鑽につながろうが、学部長評価によって組織の中の自分の位置を自覚せよ といわれても困るだけ」と批判する。しかし、「評価されること自体は仕方な い」という意見が教員の大勢を占める。 国立大の独立行政法人化に反対するメールマガジンを発行している北海道大の 辻下徹教授は「4,5年前から教員に業績を自己申告させ、大学外にPRしよう とする動きが全国で相次いだ。それが国立大の独法化をにらみ、個々の教員評 価に結びつきつつある。評価は数年で全国に広がるだろう」と指摘している。 ■「今の評価制度は大問題」 佐和隆光・京大経済研究所長 現在の大学改革の動きを批判している佐和隆光京都大学経済研究所所長は「大 学改革の最大の問題は評価」と言い切り、問題点として、(1)専門分野の知 識を持たない学部長、国、産業界が教員評価する(2)自己申告書の作成や会 議など評価のための膨大な事務作業に研究の時間をさかれる(3)研究、教育、 管理運営、社会貢献なのすべてをこなさないと評価されないーーなどを挙げる。 佐和氏は「専門分野ごとの学会誌による個々の教員への業績評価は必要だ。し かし、今論じられている制度では個人と組織の評価が混同されている。目標を 低く設定し、達成度を高く申告する教員が有利になったり、同じ学部にノーベ ル賞受賞者がいれば、年賀状と名刺しか刷らないような教員も高く評価された りする現状では、評価は学問の活性化にはつながらない」と話している。 ---------------------------------------------------------------------- [81-2-2] 記事を巡って ---------------------------------------------------------------------- [81-2-2-1] 記事のメッセージ (発行者の発言部分に関して)電話での問いあわせのときに、独立行政法人に 移行すれば業績評価は行われる、という指摘をしたが、それは「評価は数年で 全国に広がるだろう」と表現できるのだろうか。また、記者には、このような 評価が広がれば大学システム全体の品質を低下させてしまうことは、諸外国で も実証済みだし、大企業で大失敗した例も記憶に生々しいことも強調したが、 それは取り上げられなかった。直前に独立行政法人に反対している、という説 明を入れることで、意図は伝えられると思った、という。  また、「「評価されること自体は仕方ない」という意見が教員の大勢を占め る。」という部分の根拠は、岡山大学の教員数名に聞いた学内の印象だそうだ。 説明して頂いた意見の概要から察すると、「仕方がない」のは評価ではなく、 評価を「成果主義」に結びつける流れが大学の機能を低下させることを認識し つつも「政治的に抗しようがない」という意味の「仕方がない」と言う発言だ ったようだ。  なお、教員有志の抗議の要望書[81-2-4]提出があったことについて触れてい ないのも問題がある。  こういった点で、この記事は読者に状況認識を過たせる懸念がかなりあるよ うに感ずるが、この記事に込めた記者・編集者のメッセージは「こんなことを して 本当に良いのですか?」というものだったという。それが成功したよう には余り感じられないが、その認識と意図とは最近見いだしがたいものなので、 今後の 報道活動に期待したい。 ---------------------------------------------------------------------- [81-2-2-2] 成果主義とアカウンタビリティの混同 この記事が取り上げた国立大学の教員評価を、「成果主義の導入」という文 脈で考えるとき、当然ながら、成果主義導入のリスクが問題となるはずだ。 大学がこれから真剣に取組まなければならない真の課題は、社会との広汎な 絆を模索することであり、それにはまず広い意味のアカウンタビリティが求め られる。しかし、今回の報道にある教員評価は、公務員改革の柱となることが 予定されている成果主義を先取りしようという大学経営陣の近視眼的意図によ るもので、大学と社会の絆を深めることの障害になるだろう。それだけでなく、 成果主義が創造性を要する活動を阻害することを示す心理学実験の結果は少な くなく、大学の主要使命である研究・教育の質の劣化を招くリスクは極めて大 きい。 今回のような安易な成果主義を、「沈むばかりの泥船」のように行政から扱 われることを避けるための「姿勢」として導入することは、大学にとって命取 りだし、 日本の大学全体に導入すれば、日本社会にとって大きな(しかし、 遅効性の)ダメージとなることは確実であろう。 ---------------------------------------------------------------------- [81-2-2-3] 成果主義の信用失墜を隠蔽する「情報操作」の疑惑  この点がなぜ取り上げられなかったかという点について、ある疑念がある。 成果主義は、富士通の大失敗により日本社会で信用を失った。成果主義批判 が取り上げられなくなっているのは「ある人達」が非常に焦ったためではない かと推測される。さらに、成果主義の信用回復を狙うかのような動きが目立つ。 今回の記事における佐和氏の意見も、成果主義そのものを批判するのではなく、 成果主義の誤用を問題にしているだけである。また、ベストセラーとなった 「成果主義と人事評価」(内田研二著)[81-2-3]も、よく読むと、成果主義の 失敗は被雇用者のズルサと経営者の浅慮な導入が原因であって成果主義そのも のは重要だ、という趣旨の主張がさりげなく繰り返されており、サブリミナル に、日本社会に「成果主義導入は時代の流れ」ということを思い込ませる強い 効果を伴っている。 このような言論界における議論の偏向には「情報操作」を疑わせる不自然さが ある。 ---------------------------------------------------------------------- [81-2-2-4] 情報操作は存在するか? 2002年1月23日に、「記者クラブに関する日本新聞協会編集委員会の見 解」が発表された。記者クラブの門戸開放を謳っているが、多くのフリーラン ス記者には門戸を閉じたままだ。また、公的機関の発表内容を広い文脈に置く 努力のために必要な時間も人手もなく「垂れ流し報道」を続け、多くの大新聞 が政府広報機関化している状況の深刻さにも触れていない。  日経新聞入社後、記者クラブ批判をインターネット上で展開して追われるよ うに退社した20代の元記者が、昨年3月に、日経新聞社を相手取って起こし た「表現の自由侵害訴訟」の詳しい経緯を伝えるウェブサイト[81-1-6-1]があ る。報道管制が敷かれているのか全く報道されていないため、訴訟の実在さえ 確認するような容易ではない。しかし、サイトの内容を読む限りこれが虚偽と は到底思えない具体性を伴っている(何かご存知の方は情報を御寄せ下さい)。  ウォルフレンの記者クラブ批判[81-1-7]だけでなく、記者クラブの問題を指 摘する声は、大新聞が取り上げないにもかかわらず、次第に大きくなっており、 それに危機感を感じての見解発表のように思われた。  この元記者の経験から描かれている記者クラブの実態[81-1-6-2]は、種々の 情報操作が日常茶飯事のように行われていることを描いている。発行人自身は 文部省記者クラブしか知らないが、独立行政法人化問題についての情報操作は 目に余るものがある。独立行政法人化問題が現実化し始めた3年前から一貫し て、文部省が流す情報をそのまま報道するだけでなく、独立行政法人化は既定 事実であるとする世論醸成に力を入れてきたし今もそうだ。このことは、多く の人が関心を持つ機会を奪っている。 中には、読売新聞のように明らかな虚偽報道を既に3度行って、一度は国立 大学協会から正式に文書で抗議されている[75-11-1-1]ほどである。その一方 で、69国立大学の818名の教員の国立大学協会への署名運動[46-4-2-3]に ついて、これまで新聞が報道したことは一切ないし、国立大学協会総会会場に おける国立大学関係者の運動なども報道されたことはない。さらに本多勝一氏・ 早乙女勝元氏等も加わる「独立行政法人化阻止全国ネットワーク」が結成され、 文部科学省交渉[75-5-6]などを行っていることも報道されたことはない。また、 ノーベル賞を受賞した野依氏が理学部長であった1999年11月に全国国立 大学理学部長会議が出した独立行政法人化を危惧する声明*1も、新聞は一切報 道しなかった。また2000年2月に日本数学会理事会が独立行政法人化を危 惧する声明*2を出したことも報道されていない。 *1 国立大学理学部長会議声明1999.11.10 「危うし!日本の基礎科学− 国立大学の独立行政法人化の行方を憂う −」 http://www.s.u-tokyo.ac.jp/statement/index.html *2 日本数学会理事長声明 「国立大学の「独立行政法人通則法」による法人化は 日本の研究・教育を改革するか? 」 http://www.math.sci.hokudai.ac.jp/dokuhou/msj.html  このような報道の偏向は誰がみても「情報操作」と言えるのではないか。こ の問題にどう対処すべきか、ということについては、ウォルフレン「人間を幸 福にしない日本というシステム」のアドバイス[81-1-7]は現実的に思えるので、 ぜひ一読して頂きたい。 ---------------------------------------------------------------------- [81-2-3] 内田研二「成果主義と人事評価」(講談社新書) http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/dgh/02/121-uchida.html p201「やみくもに成果主義を徹底して組織を内面から解体させた場合、その復 旧は容易ではないだろう。いったん失われた信頼関係を取り戻すためには、相 当の時間と労力が必要となるはずである。現代の多くの企業に磁石のように引 き寄せられる成果主義は、その活用の仕方によって人間の知恵を試しているよ うに見える。正しく活用すれば企業を内面から再生し、誤用すれば足下から崩 壊させることで、解答を与える準備をしているのだ。このような現実を直視し、 破局的な事態を招く前に、私たちは成果主義を生かせるような人間関係のあり 方に目覚めなくてはならない。」 ♯(弊害がなく効果を伴う「成果主義」の実現を目指す、みずほ証券人事部課 長の苦悩が描かれている。政治家・官僚・学長・大学部局長達が考えている 「成果主義」(絶対評価・相対評価・目標達成度評価・管理会計評価(部門毎 の業績に応じた報酬の導入で部門同志を競わせるもので、遠山プランなどが典 型)はすべて「成果主義の初歩的ミス」を絵に描いたようものとなることがよ くわかる。民間での厳しい必死の試行錯誤の中で蓄積されている知見に耳を傾 ける謙虚さが日本国経営者層に望まれる。深刻な弊害を伴わない明快な成果主 義ーーそれは、誰もまだ見いだしていないのである。  なお、この本について一つの懸念を拭いきれない。著者は成果主義の広汎な 誤用を批判して日本社会の大多数の人達の共感を得ながら、成果主義導入は当 然のことであるという信念を随所にさりげなく述べている。しかし、その信念 の根拠となる「適切な成果主義の可能性」の説明は、各人の「意識改革」や 「人間関係」等に頼っている点で説得力が余りない。意図の有無はわからない のだが、著書全体は<成果主義導入を日本社会の世論に受け入れさせる強烈な サブリミナル効果>を伴っている。こういった点が余り指摘されていないこと が懸念される。) ---------------------------------------------------------------------- [81-2-4] [he-forum 3323] 「岡山大学における教員評価について」より http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/nethe3323.htm (岡山大学教員有志要望書)   岡山大学長 河野伊一郎殿             2002年1月23日 評議員各位                要 望 書  日頃、岡山大学の研究・教育発展のためにご尽力なさっておられますことに 敬意を表します。  さて、新聞等でも報道されました新たな教員の個人評価に関する件ですが、 私たちは、この問題は教員の研究・教育に関わるきわめて重大な問題であるに もかかわらず、学内で十分な論議が尽くされないまま、さらには個々の教員に は、その内容すら十分知らされないまま、4月「試行」の実施に向けて準備が 急がれていることに強い懸念を表明するものです。  昨年9月、第7常置委員会は、個人評価に関する中間まとめ(案)を部局長 に送り、10月1日までに部局意見の取りまとめを依頼しましたが、当問題は、 わずか2週間弱の短期間に意見取りまとめを行うには、あまりにも重大すぎる 問題です。  にもかかわらず、第7常置委員会は、期限内の回答をもって各部局の意見聴 取を終えたとして、去る10月、「岡山大学における教員の個人評価について」 (案)を発表し、それに若干の修正を加えた最終案を、去る12月26日、決定し ました。  そして多くの教員にはその最終案自体が配布されないまま、4月からの「試 行」実施が1月23日の評議会で審議・決定されようとしています。  最終案の表紙裏には、この案に基づく教員の個人評価を全国の「大学に先が けて全学的に実施することは、大きな意義のあることと確信している」との学 長の言葉が付されていますが、教員の教育・研究等の諸活動を点数化し、それ によって教員のランク付けを図ることが、大学の教育・研究を発展させる上で、 本当に有意義かどうかは慎重に検討されなければならないのではないでしょう か。  本案の全教員に及ぼす影響の重大さを考慮すれば、評議会決定の前に最終案 をすべての教員に配布し、各学部教授会をはじめ、全学的な規模で慎重に審議 されるべきであると考えますが、そのような手続を欠いたまま「試行」実施が 急がれていることはきわめて遺憾なことと言わねばなりません。  以上の事情に鑑み、私たちは学長及び評議員に対し、下記の事項を強く要望 するものです。 (1)最終案を早急に全教員に配布すること (2)4月からの「試行」に向けての準備過程において、またその後の「試行」 過程においては、情報公開に努めるとともに、各学部教授会での審議をはじめ、 教員の意見を反映させるフィードバックの手続きを十分に保障すること                                     以上」   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [81-3] 中央教育審議会への意見 ---------------------------------------------------------------------- [81-3-1] 「新しい時代における教養教育の在り方について(答申案) 」に対する意見 ---------------------------------------------------------------------- [81-3-1-1] 豊島耕一氏意見 http://pegasus.phys.saga-u.ac.jp/Education/critique.html ---------------------------------------------------------------------- [81-3-1-2] 長谷川浩司氏意見 http://www.math.tohoku.ac.jp/~kojihas/pc020116 ---------------------------------------------------------------------- [81-3-1-3] 発行人意見 http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/dgh/02/116-tks-kyouyou.html ---------------------------------------------------------------------- [81-3-1-4] 正木春彦氏コメント 高等教育フォーラムNo.3903(1/14) http://matsuda.c.u-tokyo.ac.jp/forum/message/3903.html ---------------------------------------------------------------------- [81-3-2] 中央教育院議会中間報告「今後の教員免許制度の在り方について」への意見 ---------------------------------------------------------------------- [81-3-2-1] 長谷川浩司氏 http://www.math.tohoku.ac.jp/~kojihas/pc020115 ---------------------------------------------------------------------- [81-3-2-2] 発行人 http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/dgh/02/115-menkyo.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [81-4] ボトムアップな動き ---------------------------------------------------------------------- [81-4-1] 「新しい国立大学法人像について」への意見書 ---------------------------------------------------------------------- [81-4-1-1] 村上宣寛氏(富山大学) http://ac-net.org/doc/01/a03-murakami.shtml ---------------------------------------------------------------------- [81-4-1-2] 吉村洋介氏(京都大学) http://ac-net.org/doc/01/a27-yoshimura.shtml ---------------------------------------------------------------------- [81-4-1-3] 栗山次郎氏(九州工業大学) http://ac-net.org/doc/01/a28-kuriyama.shtml ---------------------------------------------------------------------- [81-4-2] 五味健作氏(東京大学)ウェブサイト「大学から社会へ」 http://homepage3.nifty.com/gomiken/thinkmore.htm ---------------------------------------------------------------------- [81-4-2-1] 論説「大学に改革を迫る圧力」(国立大学改革の全体像概観) http://homepage3.nifty.com/gomiken/univ/review.htm ---------------------------------------------------------------------- [81-4-3] 独法化問題全学フォーラム(福島大学) http://www.ipc.fukushima-u.ac.jp/~a012/forum.html ---------------------------------------------------------------------- [81-4-4] 道内国立単科大学の将来を考える会ウェブサイト http://www.northland-u.ne.jp/text.html ---------------------------------------------------------------------- [81-4-5] 山内恵太「独法化・大学再編を迎撃しよう!」 東大駒場寮テント村で2001年11月19日未明に完成された、と奥付にある文書 http://pegasus.phys.saga-u.ac.jp/UniversityIssues/yamauchi.html 「・・・「厚遇」が保証される東大で独法化反対を表明することは、学費問題 という経済的要求を超えて本質を見抜くことを意味すると同時に、全国の国立 大学、とりわけ再編・統合のターゲットにされている地方大学で民主主義のた めに奮闘する学生・教職員への連帯表明であることを私たちは一時たりとも忘 れてはならない。「別に東大は大丈夫」という声もあったことを思い起こすべ きである。そうした発想を蹴って連帯に進むことができるのは、敏感な青年学 生の特権である。・・・」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [81-5] 「北大ポプラ 12本すべての伐採終了」北海道新聞 2002.1.27 「二十六日未明に始まった北大構内(札幌市北区)のポプラの伐採作業は、予 定より一日早く同日午後、十二本すべての伐採を終えた。  現場に残った高さ一mほどの切り株には、内部が大きく空洞になったものも あった。北大は、伐採前に行ったポプラの外観からの腐食の診断と、実際の腐 食状態を比較し、今後のキャンパス内の緑の保全策に役立てる方針。  北大大学院の男子学生(24)は「伐採に反対して署名活動にも参加した。で も、大学は学生の声を一切、聞いてくれなかった」と唇をかみしめながら、最 後の一本が切り倒されるのを見守った。  「北大キャンパスの樹林を考える市民の会」(堀淳一代表)メンバーで法学 研究科の吉田邦彦教授は「法学部内では教授、助教授の四分の三以上が伐採に 反対だった。伐採についての樹医ら専門家の判断も割れていた。それなのに、 伐採したのは残念だ」と話した。」 ♯(樹木医は言う(*1)「街路樹の場合の基準を適用した。街路樹の場合は、樹齢2 0〜30 年程度が主であるため、伐採・植樹が当然の解決法である。しかし、 北大構内のポプラ古木のように特別の意味がある場合には、別の解決のために 皆で色々考えるのは当然であろう。(今回は、診断だけ求められ、治療法の検 討は頼まれなかった。)」また、他の樹木医は言う「剪定・断幹すれば数十年 は大丈夫」。伐採より安価な断幹で危険はなくなるのである。しかし、養生の 財政的余裕は独法化後はない、という判断か。百数十億円の施設費補正予算が 決まって間もない1月16日にポプラ伐採を評議会は決定した。大学独法化の 意味を日本の人々が確認する儀式とならなければポプラ達も浮かばれまい。) *1 http://www.ac-net.org/home/hokudai/doc/010210-tjst.html#tujisita-2 ---------------------------------------------------------------------- [81-5-1] 北大キャンパスの樹林を考える市民の会 サイト http://wwwgeo.ees.hokudai.ac.jp/memberhome/~ono/index.htm ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [81-6] その他の「国立大学独立行政法人化の諸問題」サイト更新記録 ---------------------------------------------------------------------- 目次  [81-6-1] 「能力と意識の開発を―独法化に備えての職員の専門職化」  [81-6-2] 「アジアの私立大学と日本―第9回公開研究会の議論から」  [81-6-3] 第13回中央教育審議会総会(2002.1.22 10am-1pm):  [81-6-4] 中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会(2002.1.29  [81-6-5] 「新しい成果主義」   [81-6-5-1] 「「新しい成果主義」って一体・・・その9」2001.12.20  [81-6-6] 高等教育フォーラム No. 3944 「大学院(一言説明)」(2002.1.23)  [81-6-7] 大村 泉「国立大学の構造改革 地方切り捨てを許すな」(河北新報「論壇」2002.1.18)  [81-6-8] 独行法反対首都圏ネット「独立行政法人産業技術総合研究所における職員の給与及び評価」  [81-6-9] 研究問題メーリングリストリンク集   [81-6-9-1] 研究問題関連の本  [81-6-10] 司法制度改革推進本部顧問会議(第1回2002.1.18)   [81-6-10-1] 司法制度改革推進本部顧問会議の議事の公開について(案)   [81-6-10-2] (顧問名簿)  [81-6-11] 高等教育研究会HP   [81-6-11-1] 1/29(火)研究会「我国の高等教育政策の特徴」   [81-6-11-2] 第4回独法化問題プロジェクト   [81-6-11-3] 第1回独法化プロジェクト研究会(2000.12.2)「独立行政法人会計基準の問題点」  [81-6-12] トップ30政策の正式名称「世界的教育研究拠点の形成のための重点的支援」  [81-6-13] 天文台や民博など国立13機関を1法人に統合へ(朝日)  [81-6-14] 毎日新聞愛知版01/13:大学改革・大学評価シンポジウム−名古屋大  [81-6-15] [81-6-Reform 03956]「構造改革の方針について」文部科学省・合田大学課長   [81-6-16] 「三木清の嘆き」(「春秋」『日本経済新聞』1月14日付朝刊) ---------------------------------------------------------------------- [81-6-1] 「能力と意識の開発を―独法化に備えての職員の専門職化」 山本眞一(筑波大学大学研究センター長) (アルカディア学報 No 62, 2002.1.9) http://www3.ocn.ne.jp/~riihe/arcadia/arcadia62.html ---------------------------------------------------------------------- [81-6-2] 「アジアの私立大学と日本―第9回公開研究会の議論から」 森 利枝(大学評価・学位授与機構)(アルカディア学報 No 63, 2002.1.23) http://www3.ocn.ne.jp/~riihe/arcadia/arcadia63.html ♯(韓国での高等教育への就学率は、2001年には83.7%になったと報 告されている。また韓国版トップ30「BK21」(ブレイン・コリア21) 政策も紹介されている) ---------------------------------------------------------------------- [81-6-3] 第13回中央教育審議会総会(2002.1.22 10am-1pm): 議題「新しい時代にふさわしい教育基本法の在り方に関する自由討議」 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/gijiroku/001/020101.htm 配付資料 ---------------------------------------------------------------------- [81-6-3-1] 教育基本法の制定に関する資料 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/gijiroku/001/020101/020101b.htm ---------------------------------------------------------------------- [81-6-3-2] 各国における「教育基本法」に相当する法律について http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/gijiroku/001/020101/020101c.htm ---------------------------------------------------------------------- [81-6-3-3] フランス「教育基本法(ジョスパン法)」の文科省仮訳 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/gijiroku/001/020101/020101c.htm#01f ---------------------------------------------------------------------- [81-6-3-4] 教育財政に関する資料 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/gijiroku/001/020101/020101f.htm ---------------------------------------------------------------------- [81-6-3-5] 中央教育審議会基本問題部会設置 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/gijiroku/001/020101/020101d.htm ---------------------------------------------------------------------- [81-6-3-6] 中央教育審議会基本問題部会委員名簿 http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/dgh/doc/tks/kkh-meibo.html ---------------------------------------------------------------------- [81-6-4] 中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会(2002.1.29 10am-1pm)議題「関係団体からの中間報告に対する意見について」等傍聴申込: http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/14/01/020117.htm ---------------------------------------------------------------------- [81-6-5] 「新しい成果主義」 ♯(昨年3月に成果主義見直しが報道された企業内部の様子を伝える資料。 成果主義が企業を変質させていく様子が生々しい。freecom.ne.jp 閉鎖後の移転。) http://www.google.com/search?q=cache:wqKcIAemi8AC:web9.freecom.ne.jp/~fj2/sin7_1.htm ---------------------------------------------------------------------- [81-6-5-1] 「「新しい成果主義」って一体・・・その9」2001.12.20 <楽しい職場F2>サイトより http://isweb37.infoseek.co.jp/business/mnfuji2/sai9_1.htm ---------------------------------------------------------------------- [81-6-6] 高等教育フォーラム No. 3944 「大学院(一言説明)」(2002.1.23) http://matsuda.c.u-tokyo.ac.jp/forum/message/3944.html ---------------------------------------------------------------------- [81-6-7] 大村 泉「国立大学の構造改革 地方切り捨てを許すな」(河北新報「論壇」2002.1.18) http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/nethe3225.htm ---------------------------------------------------------------------- [81-6-8] 独行法反対首都圏ネット「独立行政法人産業技術総合研究所における職員の給与及び評価」 http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/nettop.html ---------------------------------------------------------------------- [81-6-9] 研究問題メーリングリストリンク集 http://researchml.org/links.html ---------------------------------------------------------------------- [81-6-9-1] 研究問題関連の本 http://www.geocities.co.jp/Technopolis-Mars/7620 ---------------------------------------------------------------------- [81-6-10] 司法制度改革推進本部顧問会議(第1回2002.1.18) ---------------------------------------------------------------------- [81-6-10-1] 司法制度改革推進本部顧問会議の議事の公開について(案) http://www.kantei.go.jp/jp/sihouseido/komonkaigi/dai1/1siryou2.html ---------------------------------------------------------------------- [81-6-10-2] (顧問名簿) http://www.kantei.go.jp/jp/sihouseido/komonkaigi/meibo.html ---------------------------------------------------------------------- [81-6-11] 高等教育研究会HP ---------------------------------------------------------------------- [81-6-11-1] 1/29(火)研究会「我国の高等教育政策の特徴」 報告:渡部蓊氏(京都橘女子大学文化政策学部・元文部省調査統計企画課長) http://www.bekkoame.ne.jp:80/ha/shes/#KOKUCHI ---------------------------------------------------------------------- [81-6-11-2] 第4回独法化問題プロジェクト 「高等教育の再編と私大連盟 −ふたつの「中間報告」をめぐって−」 http://www.bekkoame.ne.jp:80/ha/shes/#KOKUCHI ---------------------------------------------------------------------- [81-6-11-3] 第1回独法化プロジェクト研究会(2000.12.2)「独立行政法人会計基準の問題点」 報告:静岡大学佐藤誠二氏 http://www.bekkoame.ne.jp/ha/shes/kiroku/dokuhouka01_001202.htm ---------------------------------------------------------------------- [81-6-12] トップ30政策の正式名称「世界的教育研究拠点の形成のための重点的支援」 http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/nethe3222.htm (関連報道 http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/nettop.html ) ---------------------------------------------------------------------- [81-6-13] 天文台や民博など国立13機関を1法人に統合へ(朝日) http://www.asahi.com/national/update/0118/007.html ---------------------------------------------------------------------- [81-6-14] 毎日新聞愛知版01/13:大学改革・大学評価シンポジウム−名古屋大 http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/nethe3207.htm ---------------------------------------------------------------------- [81-6-15] [81-6-Reform 03956]「構造改革の方針について」文部科学省・合田大学課長  http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/netre3956.htm ---------------------------------------------------------------------- [81-6-16] 「三木清の嘆き」(「春秋」『日本経済新聞』1月14日付朝刊) http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=ED&action=m&board=1086166& tid=9qna9bga4nfhna99tc0afka1bfm2bda1aa&sid=1086166&mid=4456 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【後書】年度末に入り発行する時間が中々とれません。しかし、余り間 が開くと文脈が途絶えますので、未整理な部分を残して、発行しました。 新聞による情報操作という巨大な問題に小さなメールマガジンが影響を与える ことは期待できませんが、多くの人が実情を知ることが先決問題ではないか、 と思います。しかし、このようなカラクリがある以上、国立大学の独立行政法 人化について世論を喚起することなど不可能なことがわかります。 国立大学の独立行政法人化問題に関心を持つようになった契機は、国民的議論 が必要な重大法案がいくつも静かに1999年通常国会を通過したことへの驚 きでした。それを実現した装置が、国立大学の独立行政法人化をいとも簡単に 実現しようとしているようです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【発行の趣旨】国立大学独立行政法人化問題に関連する情報(主に新聞報道・ オンライン資料・文献・講演会記録等)へのリンクと抜粋を紹介。種々のML・ 検索サイト・大学関係サイト・読者からの情報等に拠る。転送等歓迎。 【凡例】#(−−− )は発行者のコメント。・・・は省略した部分。◆はぜ ひ読んで頂きたいもの。 【関連サイト】http://fcs.math.sci.hokudai.ac.jp/dgh/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発行者:辻下 徹 e-mail: tujisita@geocities.co.jp ------------------------- 発行部数(括弧内は1/7からの増減) (2002.1.26 現在) 1677(+14): Mag2:961(+1)|CocodeMail:375(+3)|Pubzine:98(0)|melma:72(+6)|  melten:62(+3)|Macky!:54(-2)|emaga:29(+1)|melonpan:26(+2) 直送 約730(北大評議員・国立大学長・国大協・報道関係・国会議員等) ------------------------- Digest版 発行部数 約1600(北大), ML(he-forum,reform,aml,d-mail) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ End of Weekly Reports 81