2004年10月31日(日) |1076506 visits since 2004.10.31 |AcNet Project

香田証生さんを偲ぶメッセージ集

[114] つらい正月となりました(宮崎県/NGOイラク救済基金:大平直也)2005-01-02 19:05:50

思い起こせば昨年の1月2日はバクダットアンダルスホテルで高遠菜穂子さん西村陽子さんら数人で新年会をしていましたね。

夜10時に「ドン!!」という爆音からはじまったバクダットドーラ地区での空爆はホテルの窓ガラスを「バリバリ」と響かせはじまりました。

夜、電気のつかないバクダットで子どもを抱きしめる母親や逃げ惑う子どもたちの事を想像したら、それまで飲んでいたビールが飲めなくなったのを覚えています。

空爆は「ドン」「ダダダ」と7時間続き早朝5時まで命が奪われ続けている昨年の正月は涙が止まりませんでした。

翌日、空爆のことを一言も報道しないNHKの現地特派員の出川さんに「なぜ昨日の空爆を報道しないのか!報道してほしい!」とお願いしにもいきました。

香田証生さんがなぜイラクに行ったのかはわかりません。
しかし、海外メディアではイラクのことをほぼ毎日報道しています。あのアメリカでもです。
日本では報道されないイラクがある。

私がはじめてイラクに行ったのも2003年10月、直前にバクダットの国連事務所や赤十字の事務所が爆発され危険だから行かないほうがいいと止められる中のバクダット入りでした。
ただただ、イラクの真実を知りたいという思いで。

イラクでは
ストリートチルドレンの子どもたちの涙
劣化ウラン弾の影響と見られる薬の届かない子どもたちの泣き叫ぶ声
学校に行っても家族が奪われた子どもたちが泣いていた

帰国して11月に何か出来ることはないかとNGOイラク救済基金(http://www.iraqhelp.jp)をたちあげイラク支援を開始する。

あのころはイラク支援しているNGOやボランティアの人がいっぱいいた。
高遠菜穂子さんをはじめ、アラブの子どもとなかよくする会の西村さん、JVCの原さんや佐藤さん、PeaceONの相沢さん・・・

しかし、自衛隊が派兵され人質事件以降現地で人道支援していた人がイラクへいけなくなり、病院も薬が届かず、ストリートチルドレンも食料がとどかず、昨年の冬は西村さんと高遠さんとストリートボーイズに毛布や冬服を届けたっけ
自衛隊が行っていることによって出来なくなっている人道支援の量は計り知れません。

自衛隊がどうしても人道支援をしたいのであれば、銃を捨てて迷彩服を脱いでジャージかネクタイ姿で支援をしてください。

銃を持った部隊を人道支援と呼んでいるのは国連191カ国のなかで日本だけです。
国際協調といいながら国際社会で通用しない言葉を使うのはやめてほしい。

銃を持ったら、人殺しの道具をもったらそれだけで非人道になるでしょう。まして、家族を奪われたイラク人がどう思うでしょう・・・

香田さんの事件は残念でなりませんでした。
もっと自分に出来ることはなかったかと悔やまれます。
4月の時に奮闘した、高遠修一さんや今井洋介さんも東京で合流し今なにが出来るのか深夜まで相談しましたが八方手ふさがりでした。

彼を助けることが出来なかったのか!
ザルカウィ率いるメンバーはひどい。
小泉首相もひどい。
しかしそれだけではありません。
問われるのは国民一人ひとりなのです。

彼を助ける可能\性はありました。
数ヶ月前フィリピンの男性が人質になったときは、国民が助けるために声を上げ世論をつくりマスコミも報道し、アメリカ寄りのフィリピン政府を動かし軍を撤退させ人質となった男性は無事助けられました。

誹謗中傷、自己責任のオンパレードでどうやったら助けられるかという政策も報道もしない政府やマスコミもひどいと思いました。
同時に、そのマスコミの影響で助けるための声を上げなかった人たちにも責任があります。

私達にもなにか出来たはずです。
一人の命の重みを感じない社会になるのが怖いです。
日本ではいろんな事件がつぎつぎにおきています。

自衛隊の一番の任務は国民の生命と財産を守ることだったはずなのに・・・
サマワの水くみと国民の命を天秤にかけないで下さい。

長くなりましたが最後に4月の人質事件の時に送られてきたイラク人からのメールを紹介します。
インターネット上で見た日本のメディアをみて彼は怒っていました。
日本のメディアでは「まるごしの民間人を3人も人質にとるなんてあまりにも卑劣だ!」という論調でした。
イラク人は「お前たちはなんて勝手な国民なんだ!毎日、子どもや女性や市民やイラクの民間人が殺されているのに、そんなアメリカを卑劣だと思わないのか!」
「アメリカや日本政府はテロに屈しないといっているが、イラク人がどんなテロをしたんだい?毎日空爆の音を聞かされてこちらが無実の市民を殺されて、こっちがアメリカのテロに屈することが出来ないんだよ!」
「しかもこの戦争は正しいと言って、軍を送って参加している国なのに人質に取られて卑劣だなんて言葉がどこから出てくるか理解できない!」
「自分勝手で相手のことを思いやれないやつらだから戦争が正しいなんて言えるんだよな」

あらためてイラク人の思いを再認識しました。この戦争でアメリカは10万人を超えるイラク人を無差別に殺し、女性と子どもだけで5万人を超えるそうです。

近い将来、イラクの子どもと日本の子どもが公園のシーソーに乗って一緒に遊ぶ姿をいつも想像します。そして、やっぱり命の重みは同じだったのだと・・・

NGOイラク救済基金 大平直也
iraq@myad.jp

NHK World (2011.2.1) Real Life Lessons
(日本・イラク間の小学校交流)
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Radio Japan 2010.12.23
Saleem visits Kouda family
わが友「香田証生君」の死から1年をむかえて(2005年10月28日四ノ宮 浩
画家Maurice Loirand (1922-2008)(同夫人の詩人霜鳥和絵さんは「眠る詩人の木」の著者)のコレクションより:

La grande ferme