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国立大学独立行政法人化問題週報


Weekly Reports  No.117 2003.6.14 Ver 1
http://ac-net.org/wr/wr-117.html
総目次:http://ac-net.org/wr/all.html
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		    国立大学独立行政法人化問題週報
		  Weekly Reports  No.117 2003.6.14
		   http://ac-net.org/wr/wr-117.html
		総目次:http://ac-net.org/wr/all.html
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国会審議が緊迫しているときに間が空いて申しわけありません。重なるかたも
おられるかも知れませんが、「国公立大学通信」を転載します。
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国公立大学通信抄 2003.06.26(土)
全文:http://ac-net.org/kd/03/626.html

--[kd 03-06-26 目次 *はリンクのみ]------------------------------------
[1]*6/13 九州大学大学院 理学研究院 生物科学部門 有志声明
[2] 6/10 意見広告内容紹介(1) 「国立大学法人法」用語解説 
[3]*6/06 京都府職労府大支部執行委員会声明「地方独立行政法人法案」反対
[4] 6/13 医系教官からのお便り(2003.6.13)
[5]*6/13 共同通信経済ニュース速報:「数値目標低い」と異論
[6]*6/12「教育基本法改悪反対意見広告」
[7] 6/14 ある国立大学教職員組合からのお便り「教員試算基準」
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[0-1]来週月曜日の国会内集会*は12:30からの90分という時間で参加者
の意見表明を中心に情報と認識の交換と共有を目指したいと思います。集会後
15時まで同会場で参加者の交流が可能です。これらが、来週火曜日の審議再
開後の議論が深まる契機となることを願っています。

*http://ac-net.org/dgh/03/616-dgh.php

             □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ 

[0-2]昨夜のニュース23(TBS)が国立大学法人法案の審議が中断された
こと、来週火曜日に審議が再開されるが与党の出かたが注目される、と報じま
した。無修正可決+付帯決議では到底済まない事態になりましたので、野党の
廃案要求や修正要求に対して与党がどのような姿勢を示すかが焦点になった、
という状況判断を伝えたものと推測しました。櫻井よしこ氏は、最低限、中期
目標を届出制にすべきだと、コメントされました。評価と資源配分の連動を背
景にした強力な行政指導の下では、その修正が認められても、文部科学省の統
制力は実質的には変らないことも危惧されます。が、その修正だけでも実現さ
れることの象徴的な意義は大きく、国立大学が元気を取りもどす契機となるか
も知れません。

番組では、6月3日の参議院文教科学委員会で参考人として松尾名古屋大学長
が「千載一遇のチャンスです」と発言する場面を映し、11日の国立大学協会
総会の場面と、法人化を了承する昨年4月の文書とを映しました。了承は、昨
年のことであることが説明されていましたが、11日の国立大学協会総会が法
案を了承したのだ、という印象をサブリミナルに与えるのではないかと危惧さ
れます。
  2月27日に法案が公表されて以来、法案を支持する意見を述べた大学関係
者は数名の学長だけであり、学長以外には一人も居ない、という事実は余り報
じられていません。学長には絶大な権限を長期間ものにする千載一遇のチャン
スですので、法案を支持したくなる学長がいることは理解できます。しかし、
法案に賛成だと主張する学長ですら、その主張の内容を聞けば、法人化には賛
成だが法案には問題が多いと言っており、実質的には法案への反対意見となっ
ています。そういう分析を報道することもジャーナリズムの使命のように思い
ます。

なお、今回は、反対意見も報じられ、5月23日の文部科学省記者クラブでの
反対運動主体の共同会見*1で、広告の会世話人の野村さんが5月21日の第二
次意見広告を提示し、法人化後の見通しについての質問に対し「これから問題
は噴出してくると思います」とコメントされたこと、また、国会でも参考人と
しても意見を述べられた田端博邦さんが、中期計画を提示し6年で達成度が評
価される制度では、野心的な研究が少なくなる、と警告されていることなどが
紹介されました。これは、お便り[4]にあったコメント「そもそも医学は実学
ではありますが、病気の病態解明のブレイクスルーになるのは、しばしば一文
にもならないと思われていた所から出るものです。皆が注目するところは結局
ブレイクスルーには成りえません。」と文理の違いを越えて共通することと言
えます。

*1 http://ac-net.org/kd/03/527.html#[1]

最後の方で、二人の東大生とおぼしき学生が、実感がわかない、卒業するので
自分には関係がない、とコメントするのを紹介し、「自律的、魅力的な大学が
出来きるのか、主役であるはずの学生がみせる無関心さは、その答を物語って
いるようです」と結んでいました。しかし、学生を大学の主役にしてはいけな
い、ということが70年以降の大学政策の中心的テーマの一つでした。そして、
国立大学法人制度の中心的テーマは、教員を大学の主役にしてはいけない、と
いうことです。それでは誰が大学の主役に?大学の主役は学外者でなければな
らない、ということが国立大学法人法案のテーマであり、その学外者とは卒業
生や父兄や市民ではなく「産官」でなければならない、ということが、総合科
学技術会議の夥しい文書の中で繰り返し繰り返し主張しているのです。

             □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ 

[0-3]昨日紹介しました、茨城の主婦の方のご意見は、日本社会の「器官」で
ある国立大学を、国立大学法人法案という方法で摘出する外科手術について、
被術者である日本社会のインフォームドコンセントが全く得られていないこと
を見事に証明しています。意見広告の会事務局では、会期延長に応じて第4次
の意見広告の検討も始めているようです。その実現可能性は第三次までの支援
状況によると推測されます。第三次の意見広告の内容を3回にわけて紹介しま
すので、意義があると思われる方は支援されますように。

             □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ 

[0-4]標準運営費交付金の「教員試算基準」の驚くような内容ーー独立採算に
近い内容ーーについて山形大学の品川教授が既に注意を喚起していますが*2、
新たにコメントが寄せられましたので重なる部分もありますが紹介します[7]。
それによれば、外形標準で配分される標準運営費交付金による「標準教員」の
数は現在の1/4になり、現在の3/4が、特定運営費交付金による「特定教
員」すなわち「研究、教育、管理運営などに専念する教員」になります。後者
は部局横断的な性格ですから部局の自律性は消滅しますし、評価によってはゼ
ロとすることで、スムーズに民営化が完了することになります[5]ーー民営化
といっても、独立採算という点だけの民営化であって国から命令されるところ
は何も変りません。「教員資産基準」このこと学長集団は知らなかったのか、
知っていて隠してきたのか、と問いかけています。

*2 http://ac-net.org/kd/03/611.html#[9]

             □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ 

[0-5]公立大学が法人化するときに適用される「地方独立行政法人法案」*3が
6月5日に衆議院で可決され、参議院の総務委員会での審議がはじまりました
[3]。法人長の任免権は地方自治体の長が持つ、中期目標期間は3−5年、中
期目標は自治体の長が決める等々、非公務員型とする、等々。これによる公立
大学の法人化は、まさに独立行政法人通則法そのものによる法人化となるわけ
です。国立大学が将来地方移管される場合に適用される法律ですから国立大学
関係者も留意すべきものです。ただ、法人化するかどうかは自治体の判断に任
せる、という点が、国立大学とは大きく違うということでしょうか。独立行政
法人化しないことを決める公立大学には優秀な研究者が殺到することが予想さ
れます。
*3 http://www.shugiin.go.jp/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g15605116.htm

                                                           (編集人)
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[1] 6/13 九州大学大学院 理学研究院 生物科学部門 有志声明
http://ac-net.org/kd/03/614.html#[1]
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[2] 6/10 意見広告内容紹介(1) 「国立大学法人法」用語解説 
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「国立大学法人法」用語解説 
―国立大学がどうなろうとしているのかわかります―

学校法人

私立学校法によって定められている法人(つまり団体)。私立学校(大学を含
む)の設置を目的とする。学校法人の長とそれが設立する私立学校の長は本来
異なる人物であることが望ましいが、実際には同一人物である場合もある。

国立大学法人

国立大学法人法(法人法と略す)により新たに定められる法人。国立大学の設
置を目的とする。この法律によれば国立大学の長は必ずそれを設置する国立大
学法人の長と同一人物でなければならない。学校法人と国立大学法人を比べる
と、この法律の特異さがわかる。

独立行政法人

行革の一環として造幣局、大学入試センター等のように業務が単純で数値的に
評価できる国の機関の業務効率化のために導入された制度。数値化の難しい教
育と創造的研究という目的を持つ大学にとっては、不向きな制度。現在の国立
大学法人法案は、大学を造幣局のような組織とみなすという発想に基づいてい
る。

中期目標

「独立行政法人通則法」に示されているコンセプト。各独立行政法人が3−5年
の間に達成すべき目標を所轄大臣が定め、それを実行する計画を独立行政法人
の長が中期計画として大臣に提出することになっている。法人法はこの制度を、
期間を6年に延長するだけでそのまま大学に適用している。それは大学を文部
科学省の子会社とみなすことを意味している。

国大協

国立大学協会の略称。形式的には全国の国立大学を会員とする組織だが、実質
的には国立大学の学長からなる組織。1950年に戦前の大学と国家の関係に対す
る反省の上に立ち、学問の自由と大学の自治を守るという精神のもとに設立さ
れた。大学法人化問題では当初大学人としての立場から様々な要求を行ってい
たが、文部科学省をはじめとする中央官庁への妥協を繰り返した結果、法人法
には多くの不満を持つにもかかわらず「ノー」と言う勇気を失い、大学を衰退
させる張本人になりつつある。なお本日から国大協の定例総会が開かれるが、
法人法について話し合わないことを国大協幹部は決めている。
  
遠山プラン

2001年6月に文科省が発表した国立大学改造計画。具体的な目標として「特許
数を10年後に1500件に」とか「社会人キャリアアップ100万人計画」のように
数字だけを並べ、高等教育の質に関する言及は皆無。大学の教育研究を数値化
してとらえようとする文科省の考え方を象徴している。

大学の設置者

学校教育法の定める制度。同法は教育機関の設置者は、その機関の教育条件の
整備の経費負担義務を負うと定めている。法人法により国立大学の設置者は国
から各大学法人に変わることになり、国は国立大学に対する財政的責任を負わ
なくてよくなる。各大学の学長は交付金の為に文科省の意に従わざるを得ない
立場に自動的に追い込まれる仕組みになっている。

大学の自律性

文科省は法人法により大学の自律性が高まると言っている。しかし大学はこの
法律によって経済的自立を強いられるに過ぎず(=設置者が国から大学法人に
かわる)、教育研究の運営については今よりも文科省に従属する(=中期目標
を文科大臣が定める)。これは世界でも希な制度。

役員会

法人法において、大学の運営上最も大きな権限を持つ組織。学長と学長が任命
する理事から構成される。2002年3月の法案最終報告で「理事」は「副学長」
と呼ばれ、明確な役割が定められていたが、法案の作成過程で、中央省庁の圧
力によって「理事」という曖昧な存在に置き換えられた経緯がある。全国で
400以上の理事ポストが法人法により創出される。「理事」という曖昧な名は
天下り先として最適。なお各大学の理事定員数が、法人法「別表1」という人
目につきにくい箇所で定められている。
 
評価委員会

法人法が、各国立大学の業務実績を評価する組織として定めている委員会。文
部科学省の内部に設置される。通則法は、評価委員会の評価に基づき文科大臣
が各大学の「組織と業務全般を検討し必要な措置を講ずる」としており、大学
の運営費交付金は評価委員会の評価に応じて配分されることになる。文科省や
国大協は評価委員の評価を「第三者評価」と呼ぶが、これは日本語の誤用。本
来の第三者評価とは、専門誌、シンクタンク、マスコミ、高校教育関係者、予
備校など、大学自身とも政府とも違った独立の第三者による評価のこと。

非公務員化

法人法による大きな変化の一つが大学教職員の非公務員化。その結果新たに労
働基準法や労働安全衛生法が国立大学に適用されることになるが、国立大学の
研究室の相当数がこれらの法規の定める基準を満たしておらず、法人法が実施
される来年4月には大半の国立大学が違法状態に置かれることがほぼ確実視さ
れている。この問題はなお国会で審議中。国大協は、これらの法規の適用に関
する「配慮」を関係省庁に要請する文書を5月初旬に各大学に配布したが、そ
れが違法行為の黙認要請であることに気づき、文書を修正しようと試みている。
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#(意見広告の会から)
・第3次の意見広告に賛同される方は、
     ----------------------------------------
    氏名     「漢字」  
    氏名     「ひらがな」  
    所属機関
    連絡先住所  
    連絡先メールアドレス
    醵金の口数  「何口」または「何千円」
     ----------------------------------------
をご連絡下さい。

  メールの宛先   houjinka@magellan.c.u-tokyo.ac.jp
         campaign@sbp.fp.a.u-tokyo.ac.jp
 FAXの宛先  03−3813−1565 電話兼用
 なお、郵便振替口座を利用されて、直接連絡していただいても、結構です。
  ただし今後の連絡のために、なるべくメールでご連絡下さい。

・単位 1口5000円。 または1000円単位で、どのようにでも賛同金
カンパを受け付けております。
・送金は郵便振替口座『「法人法案」事務局』00190−9−702697
へお願い致します。
・ご注意:これは第3次の「意見広告」です。ご送金の際には振替用紙に、必
ず「3次」とお書き下さい。
・カンパ金を送られた方々には、会計報告をいたします。ご連絡先をお忘れなく。
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[3] 6/06 京都府職労府大支部執行委員会声明「地方独立行政法人法案」反対
http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/web030613kyoufusyoku.html
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[4] 6/13 医系教官からのお便り(2003.6.13)
http://ac-net.org/kd/03/614.html#[4]
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  私、一地方大学で医系教官(教官というよりは臨床医?) をやっている者で
す。以前から先生方の頑張りとお仕事にとても敬服しております。医系教官に
今回の事について危機意識が薄いと指摘されておりますが、我々はもともと教
育・研究者というよりは、単なる人材派遣業と化しているいわゆる医局の中の
駒でしかなく、既定路線とされている任期制の導入と相まって運動らしい運動
はできずにおります。月曜日の国会内行動も病院での実務から、全く参加する
ことはできませんが、先生方の活動は陰ながら応援させていただいております。

 そもそも医学は実学ではありますが、病気の病態解明のブレイクスルーにな
るのは、しばしば一文にもならないと思われていた所から出るものです。皆が
注目するところは結局ブレイクスルーには成りえません。今回のシステムは様々
な所から指摘されているように目先の実学に競争的進歩は促されるかもしれま
せんが、しょせんそれだけになってしまいます。景気低迷が続く中少ないお金
を何処に本当にかけていくべきなのか。自衛隊の派遣に躍起になる前に、米百
俵の逸話がお好きな首相の音頭取りとは思えない改革と思います。
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[5] 6/13 共同通信:「(独立行政法人の)数値目標低い」と異論
http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/web030613kyoudoutusin.html
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[6] 6/12「教育基本法改悪反対意見広告」
http://ac-net.org/kd/03/614.html#[6]
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[7]ある国立大学教職員組合からのお便り「教員試算基準」
   http://ac-net.org/kd/03/614.html#[7]
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「たぶん、来年度概算要求に関わっておられる方は御存じとは思いますが、法
人化後の標準運営費交付金の算定根拠となる教員の員数計算表が添付資料1*
のように明らかになりました。これは、あくまでも全体の一部で、肝腎の全体
像は、私どもはまだ入手できていません。漏れ出てきたこの情報によると、学
生当たりの標準教員数は、学部学生・大学院学生ともに、現在よりもほぼ1/
4ほどに(1/4ほどが、ではないことに注意)減算されています。このこと
の確認と、それへの注意の喚起を全国に訴えられることをお願いいたします。
これは、法人化のもたらす具体像を、数字として示していると思います。

 なお、添付資料2にあるように、運営費交付金の骨格については、昨年暮れ
に出された、「国立大学法人(仮称)の運営費交付金算定ルール(案)」の冒
頭に、国立大学法人(仮称)の事業費区分は、標準運営費交付金と特定運営費
交付金に大別され、前者は全国共通、後者は大学と地域の事情に合わせて個別
に積算することになっております。これは文部科学省の査定によると思われま
す。それぞれの交付金の算定は事細かに定量化されています(略、希望者には
配付できます)。
 添付資料1の標準教員数にもとづいて、標準運営費交付金にあるさまざまな
事業費が決められますが、標準運営費交付金にかかる教員数(標準教員数)は、
例外なく現状より大幅に減員することになります。標準教員当たりの単価が不
明ですので、具体的にどれほどの収入が予定されるのかは、全く検討がつきま
せんが、標準運営費交付金の基礎となる教員数が減少することの意味は大きい
と思います。

 一方、添付資料2によれば、特定運営費交付金にかかる教員数(特定教員数)
は、大学の特色を示すために研究、教育、管理運営などに専念する教員にあた
り、特定の学部などに所属することは必要ないと規定されています。 仮に、
標準教員数と現状の教員数との差が特定教員数となるとすれば、現状の3/4
の教員が「研究、教育、管理運営などに専念する教員」となります。これは学
生定員とは無関係になりますので、流動的となる可能性が高いのではないでしょ
うか。さらに憶測すれば、大学毎に文科省が格付けをして、研究大学であれば
研究専任教員、教育を主とする大学であれば教育専任教員のポストに当たる経
費を公布するための仕掛けではないでしょうか。

 繰り替えしますが、いずれの場合も、各教員の単価(研究費や給料など)が
示されているかどうか、当方には不明です。

このような情報を手にして考えてみますと、以下の疑問が湧きます。

(1)法案が通る前から、法案に基づいて、来年度概算要求づくりという行政
指導が、事細かに行われているのではないか。

(2)予算的根拠は法人化後の教育研究の根幹であるのに、それも知らせずに、
中期目標や中期計画を策定しろという、これまでの行政指導は何だったのか?

(3)国会で、国立大学法人化法案に賛成された国立大学学長諸氏は、以上の
予算的根拠を御存じの上で賛成を表明されたのであろうか?そうであれば、彼
等は国立大学全体のコミュニテイに対する説明責任を果たしていないのではな
いか?
 また、御存じないまま賛成されたとすれば、そのような方がたの情勢判断を、
我々は認めることができるのであろうか?

(4)そもそも、こんな状況での法人化の審議を認めて良いのであろうか?
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* 添付資料1:http://ac-net.org/kd/03/614-unneihi-1.pdf
** 添付資料2:http://ac-net.org/kd/03/614-unneihi-2.pdf
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2003.06.11(水)  http://ac-net.org/kd/03/611.html
[1] 6/11 理事懇談会6/10で文科省「中期目標・中期計画」指示文書の回収を表明
[2] 6/10 文教科学委員会,開始後2時間17分,櫻井充議員の質疑中に中断、散会
[3] 6/10-11国立大学協会第112回総会日程
[4] 6/10 東京大学職員組合から国立大学協会会員への要請
[5] 6/10 中村 郁(北海道大学)「あるトルコ外交官の勇気」03.6.10
[6] 6/10 法案廃案を訴える第三次意見広告:読売新聞全面意見広告
[7] 6/10 朝日夕刊「国立大の法人化に反対 井上ひさしさんら論陣」
[8] 6/10 日韓「大学問題」共同声明 2003.6.10
[9] 6/10 品川敦紀(山形大学)「国立大学法人教職員数試算基準(案)」について
[10] 6/06 全国農学系学部長会議声明 平成15年6月6日
[11] 6/10 木更津工業高専教職員組合から文教科学委員への要請
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2003.06.10(火)  http://ac-net.org/kd/03/610.html
[1] 6/10参議院文教科学委員会の予定
[2] JANU -- An Irony of Contemporary Japanese History
[3] 6/9 編集者より国立大学長への電子書簡
[4] 6/9 往復書簡:「法案の内容を小泉首相は把握しているのでしょうか」
[5] 6/9首都圏ネット声明:国大協総会は法案廃案の立場を表明すべきである
[6] 6/9全大協総務「国大協第112回定期総会への要望」
[7] 6/8豊島耕一氏から国会議員へ
[8] 6/9文部科学教官助手から参議院文教科学委員へのメール
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2003.06.08(日)  http://ac-net.org/kd/03/608.html
[1] 6/10 午前11時よりソウルで日韓共同「大学問題」記者会見
[2] 6/8 意見広告の会:第三次意見広告の詳細
[3] 6/6 日本の教育と学術研究の未来を憂慮するアピール(その2)
[4] 6/6 九大教授小田垣孝氏の意見書「国立大学法人法案は廃案にすべきだ」
[5] 交流連絡会「参院文教科学委員に慎重審議の要請を」
[6] 5/29 参議院文教科学委員会議事録
 [6-1] 有馬議員の質疑
 [6-2] 鈴木議員の質疑
 [6-3] 草川議員の質疑
 [6-4] 林議員の質疑
 [6-5] 西岡議員の質疑
[7] 6/5 愛知教育大学教職員組合から田原学長への国大協総会にあたっての要望
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2003.06.07(土)  http://ac-net.org/kd/03/607.html

[1] 6/5意見広告の会から賛同者への要請
[2] 6/6共同通信「改革で教育や学問がゆがむ 学者や文化人が反対訴え」
[3] 6/6北海道大学教官有志声明「慎重審議をお願いします」
[4] 6/7国立大学法人化反対銀座パレード
[5] 6/7 横浜市大を考える市民の会:井上ひさし講演会「都市の中の大学」
[6] 交流連絡会の呼びかけ:文教科学委員に慎重審議の要請を!
[7] 6/7北海道新聞「国立大の法人法案 慎重審議求め声明/北大理学部教授会」
 [7-1] 6/6北大理学部教授会の国会への要請
[8] 6/5参議院文教科学委員会 Vide on Demand (一般:20KBps,ISDN:40Kbps)
[9] 6/6 国立大学法人法案阻止・教育基本法改悪阻止 国会情勢速報 No.18
[10] 5/2「国立大学等における基礎科学研究の推進について」提言
[11] 6/5 文教科学委員会における参考人の意見陳述要旨
 [11-1]【東京大学学長・佐々木毅氏(与党参考人)】
 [11-2]【大阪大学社会研究所教授・小野善康氏(野党参考人)】
 [11-3]【お茶の水女子大学学長・本田和子氏(与党参考人)】
 [11-4]【東京大学社会科学研究所教授・田端博邦氏(野党参考人)】
 [11-5]【名古屋大学学長・松尾稔氏(与党参考人)】
 [11-6]【元大阪大学事務局長、住友生命保険相互会社顧問・糟谷正彦氏
[12] 6/3「地方独立行政法人法案」関連2法案の衆議院総務委員会審議
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2003.06.05(木)  http://ac-net.org/kd/03/605.html

[0] 「国立大学法人法案」に反対する意見広告の会:第三次 意見広告の案内
[1] 田中広允「新しい大学の創成に向けて−大学改革論文集−」2003
[2] 6月6日午後2時より教育法学者 記者会見:於文部科学記者会 
  [2-1] 植田健男氏からのメッセージ抜粋
[3] 6/4東京新聞、岡田智弘「国立大学法人法案 国策にこびた研究・教育へ」
[4] 6/4「参院委:教育研究になじまない、大学法人法案 参考人から批判」
[5] 6/4 東京大学職員組合から佐々木毅総長への抗議文
[6] 京都大学再生医科学研究所所長 中辻憲夫氏からのお便り
  [6-1] 編集人から中辻氏へ
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2003.06.04(水)  http://ac-net.org/kd/03/604.html

[1] 国立大:独立法人化で東大の学長、教授が賛否意見 参院文教委 
[2] 6/3首都圏ネット情報:国大協定例総会では法案の議論をしない
[3] 3/19 衆議院文部科学委員会での任期制についての質疑 抜粋
[4] 6/3大阪府大学教職員組合:公立大学法人化に反対する声明
[5] 6/2朝日:平子義紀「存廃論議「質」踏まえて  国立大付置研究所」  
[6] 小林 興(東京学芸大学名誉教授)「国立大学の法人化を問う」
[7] ありす氏から「教授だけに人権があり,学問の自由がある大学」
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2003.06.03(火) 朝日社説「国立大学法人―文科省支配を断て」
http://ac-net.org/kd/03/603.html

[1] 6/02 朝日 「国立大学法人―文科省支配を断て」
[2] 6/01 朝日 時流自論 長谷川眞理子「学問殺す国立大学法人化」
[3] 5/15 豊島耕一「憲法・教基法の効力が試される国立大独法化問題」
[4] 6/02 しんぶん赤旗「地方独立行政法人法案とは」
[5] 6/02 東京大学職員組合から佐々木毅総長への抗議文
[6] 5/30「松尾総長の参議院文教科学委員会参考人招致にかかる申し入れ」
[7] 5/22「今、名古屋大学の見識が問われている」
[8] 5/30 名大ウォッチング[見識問答 ]共同声明有志の会通信 20030530
[9] 5/30 「国立大学法人法案の反社会性」(編集人)
[10] 6/08 シンポジウム:「言ってはいけないせりふ」があるの!?

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2003.06.02(月)  http://ac-net.org/kd/03/602.html

[1] 東京大学総合文化研究科の意見
[2] 鈴木寛参議院議員「国立大学法人法案!本当にこれでいいのか?」 
[3] 坂内英一氏からのお便り「Tenure 制度について(続)」
[4] 1997年5月16日の衆議院文教委員会
[5] 東京新聞5月30日夕刊 大波小波「競争を前に黙る」
[6] 女性ニューズ5月30日号 危惧する大学関係者葉書署名運動
[8] 阿部泰隆氏(神戸大学法学研究科教授)からの便り
[9] 阿部泰隆「大学教員任期制法への疑問と再任審査における公正な評価の不可欠性」
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2003.05.31(土) http://ac-net.org/kd/03/531.html

[1] 下山房雄(下関市大学長)「日本の大学は何処へ行く?」抜粋
[2] 国立大学法人法案阻止・教育基本法改悪阻止 国会情勢速報No.16
[3] 首都圏ネット声明:「国大協理事会において検討されるべき事柄」
[4] 豊島耕一「「国立大学法人法」はスーパー大学管理法 」
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2003.05.30(金) http://ac-net.org/kd/03/530.html

[1] 愛知教育大学憲章(2003年4月16日制定)
[2] [he-forum 5649] 東北大の年俸制報道について
[3] 大学改革情報ネットワーク サイト
[4]  [reform-664] 任期制導入で問われているもの 97.6.7
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2003.05.29(木) http://ac-net.org/kd/03/529.html

[1] 国立大学法人法案阻止・教育基本法改悪阻止国会情勢速報 No.15
[2] 【資料】文科省資料「国立大学等における安全衛生管理の改善について」
[3] 日本科学者会議「国立大学法人法案の廃案を要求する」
[4] 全国立大学附属学校連盟から国立大学長等への緊急アピール 02.12.20 
[5] 独法化阻止全国ネット:参院で阻止するための方策 03.05.28
[6] 転載「受験資格についての国立大学教職員声明賛同者の方へ」
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2003.05.28(水) http://ac-net.org/kd/03/528.html

[1] 国立大学法人法案阻止・教育基本法改悪阻止国会情勢速報 No.14
[2] 朝日05/27 佐和隆光:国立大法人化 大学を「ソビエト化」させるな
[3] 6・7国立大学法人化反対銀座パレード
[4] 平岡秀夫衆議院議員(民主党):今日の一言 5月16日 国立大学法人
[5] 東大工学部執行部見解とそれに対する東大工学部職員組合の見解
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2003.05.27(火) http://ac-net.org/kd/03/527.html

[1] TBS News 5/24: 国立大法人化反対の教員が改革を批判
[2] 毎日5/25 田畑博邦「審議足りぬ国立大法人法案」
[3] 毎日5/26 横浜市大改革  独立法人化で論争
[4] 全国経理部課長会議で要請/安衛対策は追加財政支援なしで緊急に改善を/ 
[5] 全大教九州【参議院文教科学委員への・・・訴え】
[6] 静岡新聞5月25日朝刊: 語る:静岡大学長 天岸祥光氏(下)
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国公立大学通信編集発行人:辻下 徹 tjst@ac-net.org   
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